履歴書に趣味や特技を書く意味は?採用につながりやすい趣味・特技とは?
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就職や転職の求人申し込みの際、履歴書を提出します。その履歴書は原則空欄がない状態で提出するのが望ましいものです。そう考えた場合、意外と書くのが難しいのが「趣味・特技」の項目です。趣味や特技はあまり仕事に直結するイメージがなく、仕事に採用するかどうかを判断する履歴書に記載する必要があるのかと思う方も少なくないかと思います。
なぜ履歴書に趣味・特技の項目があるのか、採用されやすい書き方はあるのかなど、趣味・特技欄の書き方を中心に解説していきます。
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目次
履歴書に「趣味・特技」を書く理由
履歴書に欄が設けられている以上、書く意味がないということはありません。履歴書は応募する方のこれまでの経歴や人間性を推し量るために必要な書類であり、無駄な項目はありません。「趣味・特技」の欄も同様です。
では、趣味・特技の欄から、採用担当者が何を見ているのかという点から解説していきましょう。
応募者の人柄を推測する材料のひとつ
そもそも会ったこともない方の人柄や印象を、履歴書という書類一枚で推察するというのは簡単ではありません。そのために必要になるのがより多くの情報です。履歴書には空欄がないように記入するという基本も、できるだけ多くの情報を提供することで、自分という人間を想像してもらうためです。
採用担当者は履歴書からさまざまな情報を読み取ろうとします。趣味や特技といった情報を得ることで、応募者の興味があるものを知り、人間性や人柄を想像するわけです。趣味や特技に大人数で楽しむものが書いてあれば、多くの同僚と和気あいあいと仕事をするのに向いていると感じますし、読者や手芸などと書いてあれば、一人静かな場所で集中するのが好きなのでは?と想像します。
もちろん、趣味や特技だけで応募者の人柄を決めつけることはしませんが、判断材料の一つとしては意味のある項目となるわけです。
面接の際に会話のきっかけを作るため
もうひとつ意味があるとすれば、面接時に使用するという意味が考えられます。履歴書や職務経歴書による書類選考を通過すれば、次に待ち構えるのは面接です。面接の場は、採用担当者など、採用企業の方が3名程度に対し、応募者が1名という形になるケースが多いでしょう。応募者にとっては採用されるかどうかが決まる面接の場ですから緊張をするものです。しかも初対面の方3名程度を相手に、しっかりと受け答えをしなければ採用されないわけですから、硬くなるのも無理はありません。
しかし、採用担当者は応募者の方の緊張した姿を面接で見たいわけではありません。普段通りの対応を求めており、あまり緊張をされても正確な判断が出来ななくなってしまいます。
そんな応募者の緊張をほぐすために、面接内容とは直接関係ない会話をすることがあります。これをアイスブレイクと呼び、応募者にできるだけ普段通りの姿で面接を受けてもらうために採り入れるケースが少なくありません。
このアイスブレイクで話題にすることが多いのが「趣味・特技」の書き込みです。応募者の興味がある話題で軽く会話をすることで、応募者の緊張を解き面接に入ることがあります。
応募者も自身が趣味・特技欄に記入することで、面接時の緊張が少しでも解ける可能性があるわけですから、書かないよりは書いた方がいいということになります。
スカウトサービス登録はこちら趣味や特技が採用に直結するケースはほとんどない
履歴書の趣味・特技欄には、上で紹介したような意味があり、できれば記入した方がいい項目であることは間違いありません。ただし、上の項目を読んでもらっても分かる通り、現実的に考えれば、趣味・特技欄に書き込んだ内容が採用に直結するということはまずないと考えられます。
趣味・特技欄は書き込むに越したことはないものの、書くときにそこまで必死に頭を使って悩んでまで書くほどの項目ではないということです。この項目に関してはそこまで深く考えず、自分の趣味や特技に関して、正直に書き込むようにしましょう。
ただし、後の項で紹介するNGを書き込んだ場合は、採用に大きな影響が出る可能性がありますので、その点だけはご注意ください。
スカウトサービス登録はこちら趣味や特技は記入すべきか?
履歴書に欄が設けられている以上、空白であることは避けるべきです。では、趣味や特技の欄には必ず何かを書き込むべきなのか、無いのであれば「特になし」と書き込めばいいのかという点を解説していきます。
結論から言ってしまえば、どうしても思い浮かばないのであれば「特になし」と記入してもまず問題はありません。ただし、できれば書いた方がいいのは間違いないでしょう。趣味・特技欄に関しては、採用に直結するような項目ではありません。つまり何が書いてあっても大きな問題ではないということです。ならば自分の趣味や特技があるのであれば、正直に記入するのがおすすめといえます。
記入することをおすすめする理由は、採用担当者に与える印象の問題です。採用担当者は多くの応募者の履歴書に目を通しています。その中で印象に残った方、好印象を受けた方を面接に呼びます。趣味や特技といった、採用に直接関係ない項目も、しっかり記入をしているという事実が、採用担当者に「それだけ採用されたいと考えている」という良い印象を与えるかもしれません。
つまり、「特になし」と書いてもマイナスになることはないものの、正直に書けばプラスになる可能性があるということです。
スカウトサービス登録はこちら趣味や特技を書く際のポイント
趣味・特技欄は、できれば書き込むことがおすすめの項目です。あまり悩まず、素直に自分の趣味や特技を記入しましょう。では、実際に書く場合に意識したいポイントに関していくつか紹介していきます。ここでは書く内容というより書き方にスポットを当てて解説しましょう。
できるだけ簡潔に書く
趣味・特技欄はそこまで重要な項目ではありません。また、履歴書においてもそこまで大きなスペースが確保されているものでもありませんので、長々と書く必要はありません。むしろここに長文を書くのはマイナスともいえます。
趣味・特技欄に長文を書いてしまうと、「ここに長文を書くくらいなら、他の項目をしっかり書いてほしい」と採用担当者は考えるでしょう。趣味・特技欄はできるだけシンプルに書く方がかえって良い印象を与えることが多い項目です。
できれば仕事上好印象になるエピソードを添える
趣味や特技はその方のプライベートに関することですので、何を書くかはそれぞれの方の自由です。それでもあえて書くとすれば、仕事に直結するような趣味や特技であれば最適といえます。こういった趣味の場合、仕事でプラスになるようなエピソードととも書き込むようにしましょう。
記入例
特技 英会話 TOEICの得点は890点で、大学時代には留学経験もあります。
単に英会話が特技であることを伝えるだけではなく、その英会話の実力がどの程度なのか、分かりやすく書くのがポイントです。日常会話ぐらいなら可能なのか、もう少し専門的なことも話せるのかというのは、採用担当者も気になるポイントです。資格試験などの結果があり、数字で表現できる場合は数字も用いて相手に伝わるように書きましょう。
エピソードがある場合も1~2行が目安
趣味や特技に関するエピソードで、仕事で活用できることをアピールするのはおすすめの手法です。その際はできるだけ簡潔に、できれば1~2行程度で収まるように書きましょう。それでは書き切れないという場合も問題はありません。その項目が気になれば、必ず面接時に触れられるはずです。面接のときにより詳しく説明すれば伝わりますので、最低限伝わる程度の文章量で書き込むようにしてください。
スカウトサービス登録はこちら好印象につながる可能性がある趣味や特技
では実際に採用にも影響を与える可能性があるような、趣味や特技の具体例をいくつか紹介していきましょう。
仕事に直結するもの
まずは何より仕事に直結するような趣味や特技が考えられます。
仕事上好印象につながる可能性がある趣味や特技の例
- 言語に関するもの
- チームスポーツの経験
- 情報収集
- PCスキル関連 など
国際的な活動をしている企業であれば、英会話能力は非常に重宝されます。TOEICの得点などと一緒に記入することで評価が上がる可能性は高くなるでしょう。また、日本語能力においても漢字に関する知識(漢検など)が豊富であるというのは、採用の際プラス評価となります。
野球やサッカー、バスケットボールなどのチームスポーツであれば、周囲の仲間と力を合わせることに長けている、コミュニケーション能力があると判断されやすくなります。個人スポーツの場合は、何かしら結果が伴っていれば、地道に努力できる人という評価が得られるでしょう。
読書や最新情報の収集が趣味というのもプラス評価になる趣味です。どんな企業でも社会の変化に敏感に反応することは重要であり、常に最新情報を収集できるという社員は心強いものであり、こういった人材を求める企業は少なくありません。
採用に直結しやすいのがPCに関するスキルです。ビジネスのスキルだけではなく、動画編集やプログラミングなど、PCに関するスキルを持っている人材は、比較的どの業界も欲しがる人材ですので、大いにアピールしましょう。
コミュニケーション能力を証明するようなもの
続いてコミュニケーション能力の証明になるような趣味や特技についてもいくつか紹介していきましょう。
コミュニケーション能力の証明になる趣味や特技
- チームスポーツの経験
- バックパッカーなど一人旅
- 合唱や吹奏楽・バンド活動などの音楽関係 など
チームスポーツの経験に関しては上の項目で紹介した通りです。趣味が旅行の場合でも、一人旅やバックパッカーの経験などは細かく分けて書くのがおすすめです。特にバックパッカーは、知らない土地に一人で行き、現地で出会った方とコミュニケーションを取りながら旅をするイメージがあり、コミュニケーション能力に加え、チャレンジ精神という点でも評価を受ける可能性があります。
合唱や吹奏楽、バンド活動やチームによるダンス競技などは、すべてチームスポーツと共通して大人数で取り組むものです。当然こうした集団の中で活動することに慣れている方は、コミュニケーションがしっかり取れる人物であるという印象を与えるでしょう。
あまりほかの人とかぶらないユニークなもの
趣味や特技欄の書き込みで、採用担当者の目を引く、記憶に残るものを書くというのもおすすめの方法です。読書や映画鑑賞、音楽鑑賞、ウォーキング、ランニング、旅行といった趣味は多くの方が書くため、正直印象に残るほどではありません。ほかの方とは違う趣味や特技を書くことで、インパクトを与えることができます。
比較的ユニークな趣味や特技
- ボルダリング
- けん玉
- 落語
- 合気道
- フラッシュ暗算 など
もちろんこうした趣味や特技を書いたからといって採用に近づくわけではありません。しかし、採用担当者の印象に残るのは間違いありません。ひとつ注意したいのは、落語や暗算といった特技の場合、面接の席で披露してほしいと言われる可能性があります。書いた方は面接前にしっかり準備をしてから面接に挑みましょう。
スカウトサービス登録はこちら趣味・特技に書くべきではない内容
趣味・特技欄に書く内容は特に意識するほどのことはありません。正直に自分の趣味や特技を記入し、できれば仕事に関係するようなエピソードがあればいいというのが正直なところです。
ただし、書くのを避けるべき内容もあります。仮にここで紹介する項目が趣味や特技の場合は、あえて書かずに提出するようにしましょう。
ギャンブル関連
カジノや競馬、競輪に加え、正式にはギャンブルではないもののパチンコやパチスロ(パチンコ・パチスロは正式には遊技機でありギャンブルではない)などのギャンブルのイメージが強い趣味も書かない方がいいでしょう。
ギャンブルが趣味の方も、あくまでも趣味の範囲で楽しんでいるという方がほとんどかと思いますが、どうしても「ギャンブル好き=金遣いが荒い」というイメージは拭いきれません。実際に世間で起こっている事件を見ても、そのきっかけがギャンブルなどによる金銭的な問題であるケースは少なくありません。また、近年ではギャンブル依存症というものも問題視されているため、採用する側としては良い印象を持たないものです。
ギャンブルが趣味であることを否定するわけではありませんが、履歴書には書かない方がいいでしょう。
宗教・政治関連
採用する企業は、自社の社風に合う、自社のために一所懸命に働いてくれる方を求めています。そのために重視するのがビジネスマナーを持っているか、守れるかという点です。履歴書を空欄なく書く、面接に適した服装で来るなど、当たり前にビジネスマナーを身に着けている方を求めています。
政治に関する発言や、宗教に関する発言は、日本国内においてはビジネスの場においてふさわしくない発言とされているのが事実です。それがいいことか悪いことかは一旦置いておき、現実問題としてあまりビジネスの場で好まれないという事実があります。
ビジネスマナーを見るための履歴書に、ビジネスマナーに反するような趣味や特技を書き込むのは推奨できません。政治に関すること、宗教に関することを趣味や特技にしていること自体に問題はありませんが、少なくとも履歴書に書き込むべき内容ではないといえます。
飲酒関連
応募する方が20歳を超えていれば飲酒自体が違法ということはありません。しかし、趣味や特技に飲酒に関する内容を書き込むと、「酒好き」の印象を持たれてしまいます。いくら本人がお酒に強く、いくら飲んでも酔わないといっても、初対面の方には通用しないでしょう。
世間一般にお酒が好きな方のイメージは、毎日のように飲み歩く、お酒が原因で遅刻するケースが多い、もしくは周囲に迷惑をかけるケースがあるなど、決していいイメージとはいえません。
お酒は好きでも節度のある飲み方をしている、お酒で遅刻したことはないといっても、なかなかそれは伝わりませんので、履歴書には書かない方がいいでしょう。
嘘の趣味・特技
一番やってはいけないのが嘘の情報を書き込むことです。空欄を作らないため、本当はまるで興味がないのに読書や映画鑑賞などと書き込むのはやめましょう。万が一面接時のアイスブレイクで趣味の話題を振られたとき、きちんと答えられなければ嘘を書いていることはすぐにバレます。「趣味・特技欄に嘘を書いているということは、他の項目にも嘘の記載があるかもしれない」と思われたら、まず採用には繋がりません。
嘘はつかずに本当に興味があること、本当の趣味や特技に関して記入し、無いのであれば素直に「特になし」とかくのが鉄則です。履歴書や職務経歴書、また面接時に嘘をつくのはどんな理由があろうともNGと考えておきましょう。
スカウトサービス登録はこちら趣味や特技が思い浮かばない時の対処法
履歴書を作成する際、どうしても趣味や特技が思い浮かばないこともあるかと思います。こういった状況の方は、ネットなどで情報を調べ、採用につながりやすい趣味や特技はないか探してしまうものかと思います。その対応が正しいのかどうかと聞かれればあまりおすすめできる対処法とはいえません。趣味や特技が思い浮かばない、もしくは書きにくいという場合にはどのように考えるべきかを解説していきます。
NG項目以外であれば書き方次第
基本的に趣味・特技欄は、上で紹介したNG内容以外であれば何を書き込んでも問題はありません。趣味や特技が思い浮かばないのではなく、書きにくいという方もいらっしゃるかもしれません。特に書きにくいと思われる趣味は、以下のようなものではないでしょうか。
- ゲーム関連
- 地下アイドルの追っかけ
- マンガやアニメ関連
いずれの趣味も履歴書の趣味欄に書くのは躊躇してしまうという方もいらっしゃるでしょう。確かに採用担当者が比較的高齢の社員である場合などは、こうした趣味にはあまり寛容ではないケースもあります。しかし、それでも趣味や特技を理由に書類選考で落とすということはほぼないと考えられます。つまり上記のような趣味や特技を記入しても採用に悪影響はないということです。ただし書き方には工夫が必要です。
例えばゲーム関連ですが、オンラインゲームを毎日6時間やっているなどと書くと、仕事に影響が出るのでは?と受け取られてしまう可能性があります。また、オンラインゲームが理由で遅刻が多い可能性もありますし、そもそも人とのコミュニケーション能力に問題があると受け取られかねません。
ゲーム関連が趣味や特技の場合でも、過度にプレイしているという印象を与えないように書きましょう。余計なエピソードは不要です。単に趣味はゲームとだけ記入し、面接のときに聞かれたら、休日を中心に適度に楽しんでいるという答え方をすれば全く問題ありません。
地下アイドルに関しては「追っかけ」という表現は避けましょう。あくまでもイメージですが、地下アイドルの追っかけと書くと、そのアイドルに大金を使っている、地方のライブにもくまなく参加しているなど、仕事上プラスとは思えないイメージを与えてしまいます。趣味として書くのであれば、「ライブ鑑賞」程度の表現にするのがおすすめです。もし面接時にどんなライブを見ているのかと聞かれた場合は、素直にアイドルと答えればいいだけです。
アニメやマンガ関連が趣味というのはほぼ問題ありません。ただし、注意したいのがアニメ鑑賞が趣味と書いた場合です。近年では深夜の時間帯に放送しているアニメも多く、また同時に放送されているアニメの本数もかなりの数に上ります。アニメが趣味と書くと、毎日深夜までアニメを見ているという印象を与えかねません。そうなれば遅刻などの懸念が出てくるため注意が必要です。あまりリスクを負いたくないのであれば、あえて書く必要はないかと思います。
採用に直結する項目ではないのでそこまで思いつめる必要はない
ここまで趣味や特技に関して詳しく解説してきましたが、結論をいってしまえば、趣味・特技欄への記入でそこまで思い悩む必要はありません。履歴書においてはあくまでも補助的な意味合いの項目ですので、必ず書かなければいけない項目ではありませんし、書く内容に関しても細かな決まりがある項目でもありません。
あえて採用に悪影響になるかもしれない趣味や特技をわざわざ書く必要はありませんし、嘘をついてまで書き込む必要もありません。趣味や特技が無いのであれば「特になし」で問題ない項目ですので、この項目に悩んで時間を使わないようにしましょう。
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履歴書はすべて埋めて、空欄がない状態で提出するのが基本です。また各項目において、「特になし」と書くのは推奨されておらず、何かしらその項目にあった内容を書き込むことが推奨されています。
しかし、その基本を守る必要がないのが「趣味・特技」の欄です。この項目は採用に直結することが少なく、無理に埋める必要がない項目です。自分に趣味や特技がなければ「特になし」と書き込めば問題はありません。
採用担当者は、趣味・特技欄の記入内容も、応募者の人柄を判断するひとつの材料とはしますが、書いてある内容で合否が決まるということはまずありません。
ただし、記入がNGの内容もあります。仮にNG内容が自身の趣味や特技であっても、それは書き込まず「特になし」で提出しましょう。そのほかの趣味や特技の場合は、そこまで影響は出ないものですので正直に記入してください。記入する際は読む方がどのような印象を持つかをイメージし、できればプラスのイメージを持ってもらえるように、少なくともマイナス評価にならないような書き方を意識するのがポイントです。
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