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訪問介護の「働きやすさ」が施設介護の4倍で業界1位。有効求人倍率とは逆転する結果に【介護労働実態調査分析】

  • 更新日
投稿者:北山 敬悟

医療福祉業界の転職サイト「コメディカルドットコム」を運営するセカンドラボ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:巻幡 和徳)は、令和7年度 介護労働実態調査(特別調査)を基に、介護労働者の就業意識に関する独自分析を実施しました。

訪問介護の働きやすさは「施設の4倍」働きがいは「施設の5倍」

介護労働者全体の「働きやすさ」を指標で見ると、非介護労働者と比較して数値が低い傾向にあります。しかし、介護業界の中でも「訪問系」のみが唯一50ポイントを超え、最も高い数値を記録しています。
施設系(12.5ポイント)と比較すると、実に約4倍もの働きやすさを実感していることがわかります。

仕事に対する「働きがい」において、介護労働者は非介護労働者よりも高い傾向にあります。
その中でも訪問系の数値は突出しており、施設系と比較して5倍以上という非常に高い働きがいを示しています。訪問介護は現場でのやりがいを直接感じやすい職種であることがデータからも読み取れます。

働きやすさと人気が逆転している

訪問介護は人手不足も施設の4倍のグラフ

訪問介護と施設介護それぞれの有効求人倍率の推移を見ると、働きやすさややりがいの指標とは完全に逆転する現象が起きています。
令和5年度時点で訪問介護職の有効求人倍率は「15倍前後(14.14倍)」で推移しており、施設介護員(3.24倍)と比較して圧倒的に人手不足の状況(施設の方が約4倍人気)です。

出典:令和6年厚生労働省 老健局 資料:訪問介護事業への支援について(報告)

「やりがい」よりも「待遇」や「上司のサポート」が重視されている

仕事の志向性調査

「仕事の志向性 D.I.」の結果によると、「金銭的報酬よりも、仕事へのやりがいの方が重要である」の項目では介護・非介護ともに否定的な回答結果となり、特に非介護では-11.9ポイントであったのに対し、介護では-25.2ポイントと2倍以上を上回る回答結果になりました。このことから特に介護業界では「やりがい」よりも「待遇」を重視していることが読み取れます。

また、「上司や同僚がサポートしてくれる職場で働きたい」という項目の回答結果では、非介護49.7ポイントに対して介護64.0ポイントと、上司や職場の人間関係などによる「働きやすさ」を求める声が介護側ではより多いことがよみとれます。

やりがいや働きやすさが伝わりにくいという課題

また厚生労働省による令和3年の調査によると、訪問介護への就業希望者が少ない理由として、以下の点がアンケートで浮き彫りになっています。

  •  一人で利用者宅に訪問してケアを提供することに対する不安が大きい(85.3%)
  •  他のサービスと比べ、実質的な拘束時間が長い割に効率的に収入が得られない(66.7%)
  •  やりがいが実際に仕事してみないと理解しづらく、事業所によるアピールが難しい(65.3%)
  • 学生に対してサービス内容ややりがいを伝える機会が少ない(58.7%)

1人で業務を行うことがほとんどで、現場で同僚に頼ることが出来ず孤独や不安を抱えやすかったり、訪問介護は移動時間を含めると賃金に見合わないと感じる従事者が多いことが伺えます。そのほか、アンケート結果では「やりがいが実際に仕事してみないと理解しづらく、事業所によるアピールが難しい」(65.3%)や、「学生に対してサービス内容ややりがいを伝える機会が少ない」(58.7%)という選択肢にも多く回答が集まっています。

そのため現場で働いている人はやりがいを感じている一方で、同時にそのやりがいや魅力が理解されづらいと感じているようです。そのため、「やりがいや働きやすさが伝わりにくい」という課題を解決し、訪問介護という働き方の魅力がより広く適切に伝わる環境を整備すること、手段を用いることが人手不足を解消する一助となる可能性があります。

出典:【出典】令和3年度老人保健健康増進等事業:訪問介護事業のサービス提供体制の 見直しに関する調査研究事業

まとめ

  • 訪問介護は夜勤がない場合が多く、登録ヘルパーという柔軟性の高い働き方ができるため、実際に「働きやすさ」を感じている人が多いと考えられます。
  • 実際に勤務する人は高い「働きがい」を感じている一方で、有効求人倍率は高く、人気(人員確保のしやすさ)においては施設介護と逆転しています。
  • 今後の訪問介護での人材確保では、1人で訪問する不安を払拭する職場でのサポート体制や待遇面の改善が不可欠です。
  • 同時に、データが示す「働きがい・働きやすさ」といった訪問介護ならではの魅力を積極的に発信していく工夫が求められます。


セカンドラボ株式会社

URL:https://www.2ndlabo.co.jp

東京生まれですが神奈川・埼玉・東京を転々としながら育ちました。
2019年9月にセカンドラボ株式会社に入社。
クリニックチームでの営業・求人原稿作成が仕事の中心に、日々きになる医療系ニュースを分かりやすく記事にまとめたりもしています。

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