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明るく楽しい寮で、知的障がいのある若者の成長をサポート|社会福祉法人 寿徳会 キャンバス秦野

  • 更新日
投稿者:堀尾 健太

神奈川県秦野市の「キャンバス秦野」は、知的障がいをお持ちの15歳~20代前半の60人の利用者が、自立と就職を目的に、2年間全寮制の職業訓練校に通うための寮となっています。利用者は洗濯や掃除など身の回りのことや、個室での生活と集団行動を通して社会人として必要な自発性と、仲間への思いやりなどを身につけていきます。生活支援員は、こうした利用者を身近でサポートするため、日々の成長を感じることができ、やりがいをもって働けます。利用者は若く明るい方が多いので、寮には活気があります。

知的障がいのある若者の成長を見守り、サポートする「キャンバス秦野」。入職前には3日間の実習も受けられるため、職場の雰囲気を理解したうえで働き始めることができます。ワークライフバランスは充実しており、希望休もとりやすい環境です。利用者は若い方ばかりのため介護はなく、夜勤の際も仮眠をしっかりととれます。

目次

1.知的障がいのある若者の自立心と協調性を育む

――「キャンバス秦野」は、どのような施設ですか。

「キャンバス秦野」は全国的にも珍しい知的障がい者向け全寮制訓練校の生活支援を担う事業所です。入寮しているのは軽度知的障がいのある15歳~20代前半までの青年期の学生たち計60人で、平日は訓練校「神奈川能力開発センター」に通い、一般企業での就労に向けた本格的な訓練を受けています。

利用者さんは2年間、寮生活を通して自立心や協調性を身につけていきます。私たちは、そんな利用者さんが学生から社会人に成長する過程をサポートしています。

国内にも同じような施設はあまりなく、日本で職業訓練校と生活訓練施設が組んでいる施設は3カ所しかないと聞いています。「キャンバス秦野」は卒業後の就職率だけでなく、卒業後に1年間仕事を続けているかを調査した定着率も高いのが特徴です。障がいのある方の定着率の全国平均は68%のところ、キャンバス秦野と神奈川能力開発センターを卒業した方は90~100%ほどです。

また、グループホームも併設しており、地域で就職している方の生活もサポートしています。

――施設の雰囲気はいかがでしょうか。

利用者の方は明るく楽しい方が多く、冗談を言い合えます。話題も、最近の若い人たちが話すようなことから、昭和時代の話まで幅広く、楽しい雰囲気です。2年間、学生から大人に変わる年頃の利用者さんの成長を感じられ、熱意とやりがいをもって仕事を続けられる職場だと思います。

――卒業生の就職後の定着率が高い理由は何でしょうか。

寮生活を通して、社会人になるために必要な、規則正しい生活リズム・協調性・コミュニケーション力(相談力)が身に付く!

「キャンバス秦野」では2年間、寮で規則正しい生活を続けるので、生活リズムが身につくというメリットがあります。ご自宅から施設 に通っている方の一部は、就職後に夜更かしをして朝なかなか起きられず、仕事を続けられなくなってしまうそうですが、「キャンバス秦野」の卒業生は、早寝早起きの生活習慣を身に付け、時間に合わせた行動や仕事に行くという生活リズムに慣れやすいのだと思います。

そして、寮生活を通じて協調性が養われる点もポイントです。就職後は、周りの人とうまくやっていけないと孤立することもあります し、仕事がうまくできず嫌な思いをすることもあります。ですが、集団生活を経験すると、自分の思い通りにいかないときに自分がどう 変わっていけばいいのか、相手はどんなことを考えているのかということに思いを巡らせます。トラブルがあった時は、職員や当事者と一緒に話し合いをしたり、解決策を考えることで、自分も他者も大切にしながら生活や仕事ができるように気遣いができるようになります。

また、困ったときには周囲に相談ができるようにもなります。集団生活の中では、職員に些細なことも相談しますが、適切なタイミングや相談する時の言葉遣い・表現方法も学んでいきます。自分で解決できないことは、周囲の人を頼って解決できるようにすることは社会に出た後も役に立ちます。

このように、社会人にふさわしい言動が身についていることが定着率の高さにつながっているのだと思います。

また能開センターからは、卒業生が入った会社に対して、それぞれの卒業生の性格などについて申し送りをしたり、会社を訪れて卒業生の様子をフォローしています。こうしたことも、卒業生が長く会社に定着する理由の一つだと思います。

2.利用者の成長にやりがい 卒業生との交流も

――今回、募集している職種と、仕事内容を教えてください。

利用者さんの生活を支える生活支援員を募集しています。

利用者さんは寮生活で洗濯や掃除の仕方などを身につけていきますが、うまくできない方もいるため、日常生活に必要なことを習慣的にできるようになったり、上手に行えるようにサポートをします。利用者さんの相談に乗ることも大切な支援です。

また、行事の立案、事務、建物内の掃除や修繕といった、縁の下の力持ちのような業務もあります。

勤務体制は早番、日勤、遅番、夜勤の4交代制をとっています。

早番は7時から16時までの勤務で、利用者さんが起きてから学校や仕事に行くまでの間の日課をサポートしています。利用者さんが出かけた後は、掃除や事務仕事をしています。

日勤は8時半から17時半までで、学校が休みの土日などに多くなります。部屋の掃除がうまくできない方のところに行ってお手伝いをしたり、事務仕事をしたりします。

遅番は12時から21時、もしくは13時から22時までの勤務です。学校や仕事から帰った後、就寝前までのサポートをします。

夜勤は16時から翌日の10時までが勤務時間となっています。就寝時間に体調不良や地震など大きなことがあった場合には対応します。ただ、当施設では介護がないので、基本的には対応が必要なことはほぼありません。0時から5時ぐらいまでは仮眠をとっていただけます。

――どんなことを大切にして、日々の仕事にあたっていますか。

ひとりひとりの利用者さんがどんなことを考えているのか、どうしたら利用者さんのためになるのかということを考えています。何かあったときは、社会に出た時に繰り返さないために叱ることも大事ですが、基本的には前向きになるような励ましや声かけをしています。ある職員は「全員に同じことをするのでは なく、それぞれの利用者さんに合わせた言い方や接し方を心掛けています」と言っていました。職員一人ひとりが、キャンバス秦野が利用者さんの大切な居場所になることを願って、日々の仕事にあたっています。

――仕事をしていて、どんな瞬間にやりがいを感じますか。

利用者さん一人ひとりの成長を直に感じることができるので、とても励まされます。障がいを持った方々の中には、学校生活で嫌な思いをしてきた方も多くいます。そうした方は最初のころは不安そうな顔をしていますが、寮で生活するうちに洗濯や掃除などできることが少しずつ増え、自己肯定感が高まっていきます。

ご家族から感謝されることも多く、「寮で生活し始めてから、家で家事を手伝ってくれるようになりました」「家の雰囲気が良くなりました」という言葉をかけていただくと、自分のことのようにうれしいですね。

また、利用者さんから相談を受けることも多いですが、自分に相談したいと言ってくれたり、相談に乗った後に「うまくいきました」と報告してくれたりすると、やりがいを感じます。

仕事を続けている卒業生が遊びに来てくれたり、卒業後も寮の仲間同士で仲良くしている様子を聞いたりすることもあります。結婚して家族を連れて遊びに来てくれた卒業生もいましたね。一人ひとりの人生、未来、幸せをつくっていくお手伝いができているのかな、と感じます。

――利用者さんとの信頼関係があるのですね。

利用者さんとは、趣味やゲーム、芸能人、アニメなどいろんな話をします。冗談も言い合って盛り上がりますよ。もちろん、利用者さんの成長のために、真剣な話もします。

3.勤続10年ごとに金一封 子育てとも両立しやすく、長く働ける

――職員同士の雰囲気はいかがですか。

気さくで明るい人が多いので、新人の職員からもよく「上の人たちと話しやすく、良い職場です」と言われます。先日見学して入職してくれた人からは「入職前の実習で、皆さんが助け合ったり、思いやったりしている職場だと感じました」という感想を聞きました。

――ワークライフバランスの面でのPRポイントはありますか。

希望休は通りやすいと思います。何人もの休み希望が重なってしまったら調整が必要ですが、そうしたことはほぼありません。また、施設には常勤職員とパート職員がいますが、パート職員はほぼ残業がありません。

法人で「くるみん」という厚生労働省が実施している「子育てサポート企業認定制度」を受けています。子育てとも両立しやすく、育児の都合に合わせて勤務時 間や休みも調整しています。法人内の事業所では育休を取得する男性職員もいます。

――待遇や福利厚生面でのPRポイントはありますか。

介護福祉士や社会福祉士、精神保健福祉士の資格を持っている方に対しては資格手当を出しています。こうした資格を取得したいという方に対しても、勤務を調整し、勉強や受験を支援しています。

そのほか、勤続年数が10年、20年、30年となったタイミングで法人から表彰があり、金一封も支給されます。

――スキルアップ面でのPRポイントはありますか。

入職後、常勤職員には1年間、パート職員には半年間、チューターがつきます。相談しやすく、早く職場になじめると思います。

ほかの職員に対しても年2回、面談を実施しています。自分で目標を立て、その達成度合いや、現在悩んでいること、これからのキャリアの希望などを丁寧に聞いています。

法人の内部だけでなく外部の研修を受ける機会も多く、職員が興味を持った研修があれば積極的に受けてもらっています。法人から職員に参加を呼び掛けることもあります。

4.未経験者も多く入職 3日間の実習を経て入職を決められる

――入職後のキャリアパスはいかがですか。

新人や中堅、管理職といった段階に応じて行われている外部のキャリアパス研修に出てもらっています。担当に関しては、職員それぞれのスキルや、伸ばしてほしい点などを考慮し、適材適所で決めています。

――求める人材像を教えてください。

人相手の仕事ですので、人が好きだということが大前提です。そのうえで、仕事を自分ごととして捉えて、積極的に提案や実施ができる方だとありがたいと思っています。

法人内の人材育成や学び合いにも力を入れているので、ほかの職員を前向きに励ましてくれたり、応援してくれたりする方が良いですね。嫌なのは、ダメ出しばかりしたり、嫌味を言ったりする人でしょうか。親や兄弟のような目線で、ほかの職員を成長に導いてくれるような方に入っていただければと思います。

実は当法人には福祉経験のある方はあまり入ってきていません。最近はほかの業種から未経験で入ってくる方が多いですね。経験がある方はもちろん優遇しますが、未経験の方もきっと、私たちにはない視点や長所を持っていると思うので、それぞれの長所を生かす形で一緒にお仕事をしていければと考えています。

――入職を考えている方へのメッセージをお願いします。

「キャンバス秦野ってどんなところだろう?」と興味を持ってくださった方は見学もしていただけますし、3日間の実習も行いますので、自分に合っているか、どんな職場なのかを判断していただけると思います。興味を持ってくださった方は、お気軽にご連絡いただければと思います。


セカンドラボ株式会社

URL:https://note.com/2ndlabo/n/nf2f063102266

神奈川県鎌倉市生まれ。2019年4月にセカンドラボ株式会社に入社。
2025年1月にコンテンツチームのリーダーに就任。
統計資料に基づく分析や求人作成の知識・経験を活かした記事づくりが得意です。
休日は所属するオーケストラでの活動や登山、旅行とアクティブに過ごしています。

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