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理学療法士としてスキルアップするには?おすすめの民間資格を紹介!

  • 更新日
投稿者:堀内 花音

「理学療法士の資格を取得したけど、もっとキャリアアップしたい!」
「ゆくゆくは、より専門的な分野で活躍できるところへ転職してみたい!」
理学療法士の資格を取得後、このように思う方も多いのではないでしょうか。

今回の記事では、理学療法士の方にとってスキルアップとなる資格を紹介します。ご自身が思い描くキャリアイメージに合わせて、最適な資格を探してみてください。

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1.理学療法士としてのスキルアップが目指せる資格

理学療法士としての知識を高めるためには、次の資格がおすすめです。

  • 認定理学療法士
  • 専門理学療法士

まずは、上記の2つについて詳しく解説していきます。理学療法士としてさらなる資格取得を検討している方はぜひ参考にしてください!

認定理学療法士

試験の概要と取得状況

「公益社団法人日本理学療法士協会」が実施している資格です。理学療法士としての深い理解を追求し、高度な技術の維持を目的としています。21の領域で構成されており、認定領域ごとの資格取得が可能です。具体的な領域は次の通りに構成されています。

脳卒中

神経筋障害

脊髄障害

発達障害

運動器

切断

スポーツ理学療法

徒手理学療法

循環

呼吸

代謝

地域理学療法

健康増進 / 参加

介護予防

補装具

物理療法

褥瘡・創傷ケア

疼痛管理 / 参加

臨床教育

管理 / 運営

学校教育

認定理学療法士の合格率は発表されていませんが、上記の全領域における、2022年6月時点での資格取得者は16,823人(延べ人数、実数は14,594人)です。領域ごとに取得者人数を見てみると、運動器は4,521人・脳卒中は3,797人となっています。この2つの領域だけで全体の約半数を占めていることが分かります。

出典:認定理学療法士 分野別取得者数

受験資格

認定理学療法士になるためには、日本理学療法士協会に所属していることが必須条件です。その上で、いくつかの条件をクリアし試験を受けて合格すれば資格を取得できます。条件クリアだけでも最短5年ほどの期間が必要なので、比較的長いスパンになると心得ておきましょう。

具体的な受験資格の条件は、次の通りです。

  • 新人教育プログラムの修了
  • 新人教育プログラム修了後、専門領域に登録し2年が経過している
  • 全領域共通の研修を受講
  • 認定理学療法士を目指す分野の認定必須研修会を受講
  • 各領域の講習会受講や学会に参加し、累計100ポイント獲得
  • 事例や症例報告を10例提出

認定理学療法士の資格を取得することで、専門知識が豊富であるという証明ができます。現在の職場での貢献度を上げることにもつながるので、給料増加の交渉もしやすく転職時にも有利にはたらくことも。

また、この資格は5年ごとに更新する必要があるので、継続的に知識を深め続けることもできます。

専門理学療法士

続いてご紹介する専門理学療法士は、認定理学療法士と同様に日本理学療法士協会が実施している資格です。

>試験の概要と取得状況

認定理学療法士の上位資格として位置しており、以下13つの領域があります。

基礎理学療法

神経理学療法

小児理学療法

運動器理学療法

スポーツ理学療法

心血管理学療法

呼吸理学療法

糖尿病理学療法

地域理学療法

予防理学療法

支援工学理学療法

物理療法

理学療法教育

こちらも合格率は発表されていませんが、上記の全領域における2022年6月時点での資格取得者数は4,188人(延べ人数、実数1,715人)です。分野別のトップは、運動器理学療法とスポーツ理学療法ともに取得者数が523人となっています。

出典:専門理学療法士 分野別取得者数

認定理学療法士と同様、所定のカリキュラムに加え学会への参加などが必須条件となります。難易度の高い資格であり、さらに取得者の人数も少ないので希少性が高い資格と言えます。取得することで、他の人との差別化を図ることができるでしょう。

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2.症例ごとの専門性を高められる資格

続いては、患者さんの症例ごとに専門性を活かせる資格をご紹介します。

  • 心臓リハビリテーション指導士
  • 3学会合同呼吸療法認定士
  • 認知症ケア専門士

心臓リハビリテーション指導士

「特定非営利活動法人日本心臓リハビリテーション学会」が実施しており、2000年に発足した資格です。包括的な心臓リハビリを通じて、循環器疾患の治療や再発防止に向けた指導を行えるようになります。

>受験資格
  • 本委員会主催の講習会を当該年度に受講していること
  • 医師、看護師、理学療法士、臨床検査技師、管理栄養士、薬剤師、臨床工学技師、臨床心理士、公認心理師、作業療法士、あるいは健康運動指導士のいずれかの資格を有していること
  • 申請時に本学会会員であり、申請時の直近2年以上継続して会員歴があること
  • 心臓リハビリ指導の実地経験が1年以上あるか、または心臓リハビリ研修制度により受験資格認定証の交付を受けていること
>合格率

2022年のデータでは78.7%となっています。そのうち、理学療法士の合格率は76..2%なので、ある程度の学習が必要と言えます。

出典:第23回心臓リハビリテーション指導士認定試験講評

>この資格を取得するメリット・おすすめのポイント

心臓リハビリテーション指導士の資格を取得するメリットとしては、自身が持っている専門分野以外にも知識を広げられる点です。ゆくゆくは運動指導や生活習慣指導など、包括的なチームのリーダーとしての活躍も見込めるでしょう。待遇でも有利になる場合があり、循環器分野を極めたい方には特におすすめの資格です。

3学会合同呼吸療法認定士

3学会(一般社団法人日本胸部外科学会・一般社団法人日本呼吸器学会・公益社団法人日本麻酔科学会)が実施する資格です。各職種の業務範囲内で、呼吸理学療法や吸入療法・酸素療法といった呼吸療法の的確な実施と専門機器の管理を行えます。

>受験資格

3学会合同呼吸療法認定士の資格は、認定講習会を受講した人が受験することがきます。認定講習会の受講資格は以下の通りです。

1.次のいずれかの免許および実務経験年数を有する者。

 臨床工学技士:2年以上

 看護師:2年以上

 准看護師:3年以上

 理学療法士・作業療法士:2年以上

2.申請書類提出日から過去5年以内に認定委員会が認める学会や講習会などに出席し、12.5点以上を取得している者。

>合格率

2022年のデータでは68.5%となっています。そのうち理学療法士の合格率は71%と、比較的高い割合です。

出典:3学会合同呼吸療法認定士 医療資格別合格率推移

>この資格を取得するメリット・おすすめのポイント

3学会合同呼吸療法認定士の資格を取得することで、患者さんのリスクを最小限に抑えつつ、効果的なリハビリの提案や提供が可能です。職場によっては呼吸ケアサポートチームへの参加ができるようになり、専門分野の拡大が期待できます。

認知症ケア専門士

「一般社団法人日本認知症ケア学会」が実施している資格です。認知症ケアの現場において、他のスタッフへ適切なアドバイスや指導を行えるようになります。

>受験資格と合格率

過去10年の間に認知症ケアに関する施設・団体・機関などで認知症の方に携わる実務経験が3年以上あれば受験することができます。

認知症ケア専門士試験の合格率は、2021年時点で53.7%とやや低めです。充分な勉強が必要になると言えます。

出典:認知症ケア専門士公式サイト|認定試験合格状況

>この資格を取得するメリット・おすすめのポイント

受験できる条件の間口が広く、需要が高い資格なので、医療機関や介護施設勤務など受験希望者の業種はさまざまです。認知症介護のプロであることを証明できる資格ですので、現在認知症ケアに携わっている・もしくはその予定で、業務を極めたい方にはおすすめの資格になります。

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3.リハビリ業務以外の分野を極めることができる資格

こちらの章で紹介する2つの資格は、日々のリハビリ業務にとどまらずより幅広い分野を極めることのできる資格です。

  • 福祉住環境コーディネーター
  • 栄養サポートチーム(NST)専門療法士

福祉住環境コーディネーター

「東京商工会議所」が実施している資格です。

高齢者や障がい者の生活環境向上のために、住宅改修や福祉用具を提案するアドバイザーとして活躍できます。

>試験の概要と合格率

受験資格の設定はなく、誰でも受験することができます。出題範囲は、介護や用具を含めた福祉関係・医療・建築などです。介護に携わる人から人気が高い資格ですが、医療業界では理学療法士が最も多く取得しています。

この資格は1級~3級まで分かれており、それぞれ合格率は3級:38.9% / 2級:37.0% / 1級:5.6%です。

出典:東京商工会議所|試験結果 (全国分)

>この資格を取得するメリット・おすすめのポイント

福祉住環境コーディネーターの資格は、今後さらに高齢化社会が進んでいく中で、需要が高まる資格といえるでしょう。資格を取得することで、高齢者や障がい者、その家族が安心して暮らせる住宅環境をコーディネートできる人材を目指せます。

合格率は低いですが、高齢者や障がい者の住宅面でのサポートに興味がある方にはおすすめの資格です。

栄養サポートチーム(NST)専門療法士

「日本臨床栄養代謝学会」が実施している資格です。

他業種のスタッフが協力する栄養サポートチーム(NST)の中で、中心的な存在として活躍できるようになります。

>受験資格
  • 以下の国家資格を取得していること。 (管理栄養士・看護師・薬剤師・臨床検査技師・言語聴覚士・理学療法士・作業療法士・歯科衛生士・診療放射線技師)
  • 取得している国家資格で5年以上、医療施設や福祉施設で勤務していること。なおかつ栄養サポートに関する業務経験があること
  • 日本静脈経腸栄養学会が主催している「NST専門療法士受験必須セミナー」「学術集会」「全国学会・地方会・研究会」などに参加し、規定単位の30単位以上を取得していること
  • 認定教育施設で40時間の実地修練を修了していること
>試験の概要と取得状況

試験は年に1回実施されており、日本静脈経腸栄養学会が編集している認定試験基本問題集から出題される傾向にあります。基本問題集はもちろん過去問を活用して認定試験の対策を行っていきましょう。

合格率は公開されていませんが、令和5年度の合格者数は751人。そのうち、理学療法士の資格取得者は18人含まれています。

出典:令和5年度 NST 専門療法士合格者一覧表(751名)

>この資格を取得するメリット・おすすめのポイント

栄養サポートチーム(NST)専門療法士の資格を取得することで、NSTの中で中心的な存在として活躍することができます。また、理学療法士のチーム内での役割は、患者の消費カロリーの把握や筋力や持久力の評価などがメインです。

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4.スポーツの分野で役立つ資格

理学療法士が活躍できる場は医療や介護に限りません。以下の資格を取得することで、スポーツの分野も選択肢の一つとして加えられるようになります。

  • CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)
  • NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)

CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)

「NSCAジャパン」が実施している資格です。アスリートやスポーツチームへの障害予防およびスポーツパフォーマンス向上の指導が行えます。

>受験資格
  • 出願時および受験時に、NSCAジャパン会員(正会員、学生会員)であること
  • 学位(学士、修士、博士)取得者、学校教育法が定める4年制大学もしくは6年制大学の卒業見込み者、または高度専門士の称号を保持する者
>試験の概要と合格率

試験はエクササイズサイエンス・スポーツ心理学・栄養学・ノンスコアード問題の分野から、計95問出題されます。2022年度の合格率は55.1%です。

出典:2022年度 合格率

>この資格を取得するメリット・おすすめのポイント

CSCSの資格を取得することで、アスリートやプロのスポーツチーム選手のサポートができるようになります。栄養・ドーピング・生活習慣に関する指導など、選手の体調を整えるサポートができる上、施設の運営や管理も行うことができる資格です。スポーツの分野の中でもプロ選手のケアに関わりたい方におすすめの資格と言えます。

NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)

CSCSと同様に「NSCAジャパン」が実施している資格です。こちらの資格は、アスリートだけでなく、幅広い年齢・性別・経験値に合わせたトレーニング指導ができます。トレーニングの指導技術に加えて、医学や運動生理学といった専門知識が必要です。

>受験資格
  • 出願時および受験時に、NSCAジャパン会員(正会員、学生会員)であること
  • 出願時に満18歳以上であること
  • 出願時に高等学校卒業以上の者または高等学校卒業程度認定試験(大学入学資格検定)合格者
>試験の概要と合格率

試験は、クライアントに対する面談と評価・プログラムプランニング・エクササイズテクニック・安全性・緊急時の手順・法的諸問題・ノンスコアード問題から計155問出題されます。2022年度の合格率は82.3%です。

出典:2022年度 合格率

>この資格を取得するメリット・おすすめのポイント

NSCA-CPTの資格を取得することで、ニーズに合わせたエクササイズの提案ができるようになります。パーソナルトレーナーに興味がある・理学療法士として全ての患者様に向き合いたい人におすすめの資格です。

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5.資格取得を目指す前のポイント

この章では、実際に資格取得に向けて動き出す前に確認しておくと良いこと、気を付けると良いことを紹介していきます。資格取得に不安がある方も一度確認してみてください!

ダブルライセンスのメリット / デメリット

>メリット
  • 他の理学療法士と差別化できる
  • 現職での昇給や、より幅広い業務へ携わることも期待できる
  • 転職活動時にアピールポイントとなる
>デメリット
  • 取得までに時間やお金がかかる
  • 働きながらの勉強が負担になることもある
  • 昇給などに必ずつながるとは限らない

ダブルライセンスは取得することで大きなメリットが得られますが、その反面で取得までの道のりは険しいものになるでしょう。長期目線で見て無理なく学習を進められるか・スキルアップに繋げられるかを中心に検討するのがおすすめです。

資格取得を目指す前に気を付けること

まずは、そもそも+α の資格取得が必要か・どの資格が自分には向いているのかを十分に検討する必要があります。受験資格として、一定年数以上の実務経験や研修受講が必須条件に定められていることも多いため、事前にしっかり確認しておきましょう。

また、何のために資格取得を目指すのかを明確にしておくことをおすすめします。給与アップが目的である場合、現職で手当支給があるのか・昇給が見込めるのかを事前に確認しましょう。転職を検討している方は、転職後にどんな働き方がしたいのかを考えてから資格を選ぶことがおすすめです。

ゴールを設定することで、どんな資格が必要か・どんな職場を視野に入れるとよいのかを明確化しやすくなります。

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6.まとめ

理学療法士が+αで取得できる民間資格は、目的ごとに様々の分野のものがあります。日々のリハビリ業務から派生した分野にもチャレンジすることができるので、興味のある分野・挑戦したい分野の資格取得をぜひ検討してみてください。

自身のキャリアイメージを明確化するためにも、資格について知ることは大切です。難易度が高かったり受験資格を得るために数年を要するものもありますが、他の理学療法士との差別化が狙えるのでおすすめです。

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セカンドラボ株式会社

URL:https://www.2ndlabo.co.jp

2022年4月よりセカンドラボ株式会社に入社。主にクリニックを中心に医療介護向け求人メディア「コメディカルドットコム」の採用課題のサポートを行う。

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