直接応募で自由な転職活動を コメディカルドットコム

現在の求人掲載数286036

職場インタビュー 143view

「愛と奉仕の精神×業務のデジタル化」で、効率的でぬくもりの伝わるケアを実現|社会福祉法人 聖母の騎士会 特別養護老人ホーム ロザリオの園

  • 更新日
投稿者:堀尾 健太

佐賀市北部の大和町にある「ロザリオの園」は、佐賀県で最初に誕生した特別養護老人ホームとして、半世紀を超える歴史をもつ施設です。
カトリック系の社会福祉法人「聖母の騎士会」に所属し、キリスト教の精神に根ざした愛と奉仕の心を大切にしながら、業務のデジタル化も積極的に進めています。
今回は、施設の運営を支える事務長・大越さんに、心の通うケアと働きやすい環境づくりへの取り組みについてお話を伺いました。

目次

1.半世紀を超える佐賀県初の特別養護老人ホーム

ロザリオの園はどんな施設ですか?

「ロザリオの園」は、1967年に佐賀県で初めて開設された特別養護老人ホームで、九州でも3番目という歴史のある施設です。母体はカトリックの精神をもとに社会福祉や教育、出版活動を行っている「聖母の騎士会」で、当施設はその教えと基本理念をベースに、時代や地域のニーズに応じた福祉サービスを展開してきました。
現在は、特別養護老人ホームを2施設運営しているほか、デイサービス、ヘルパー事業所、居宅介護支援事業所、診療所、有料老人ホームなど、さまざまな形で地域の福祉を支えています。施設規模としては、ショートステイを含めて125床、佐賀県内でも数少ない100床を超える規模を誇ります。

福祉活動を展開するうえでの理念を教えてもらえますか?

私たちは2つの理念を大切にしています。1つ目は、「カトリックの愛と奉仕の精神で、一人ひとりのいのちを大切にしすべての人の幸福を願う」。もう1つは、「キリストの母マリアの心で、心身において助けを必要としている人々の傍らに寄り添う」です。
この理念のもと、利用者一人ひとりに寄り添ったケアを大切にし、地域に根ざした福祉サービスをこれからも提供していきたいと考えています。

2.信仰は不問!「思いやり」の心を一つにして寄り添うケアを

今回、募集をかけている職種について伺えますか?

介護職と調理スタッフを募集しています。いずれも常勤(正職員)またはパートでの勤務が可能で、希望に応じて働き方を選んでいただきたいと考えています。
今回の募集については、人員補充という側面もありますが、職員一人ひとりがもっとゆとりをもって働ける職場環境を整えたいという思いからです。有給休暇の取得率をもっと上げたり、連続休暇が取りやすくなったり、スタッフが無理なく長く働ける環境づくりに力を入れていきたいと思っています。

採用にあたって重視することはありますか?

第一に、当法人の理念に共感していただけること。そのうえで、介護職でも調理職でも、「優しさ」や「思いやり」をもって仕事に向き合ってくださる方を迎え入れたいと考えています。とくに介護職の場合は、利用者様一人ひとりの気持ちに寄り添いながら、その方の希望を叶えるためにすぐ行動に移せる行動力も大切だと考えています。

資格に関しては、介護職は初任者研修以上、調理職は調理師免許をお持ちの方が正職員としての条件になりますが、準職員やパートといった形であれば、無資格・未経験の方でも受け入れる方向です。やる気のある方、介護や調理に関心のある方、ぜひご応募をお待ちしています。

カトリック系の社会福祉法人ですが、求める人材に特別な条件等はありますか?

カトリック系の社会福祉法人ではありますが、私自身もカトリック信者ではありませんし、職員として働くうえで信仰や宗教に関する特別な条件は一切ないので安心してください。現在在籍している職員約150名のうち、カトリック信者はごく少数で、多くの方が信仰に関係なく働いています。

ただ、施設運営の根幹には「カトリックの愛と奉仕の精神」があり、理念に基づいた活動の一環として、会議の前後にお祈りの言葉を唱和するなどの文化があります。こうした場面はありますが、宗教的な強制や制約はなく、あくまで職員同士が気持ちをひとつにするための時間と考えてほしいと思います。
大切にしているのは、「助けを必要とする人のそばに寄り添う」という姿勢。これは宗教にかかわらず、高齢者福祉に携わる者として自然な心構えですよね。

他施設と比較した際の貴施設の強み、魅力を教えてください。

敷地内に診療所を併設しており、365日、医師が常駐しているのが大きな特徴です。これにより、日常的な健康管理はもちろん、看取りを含む医療的ケアまで、安心して提供できる体制が整っています。こうした体制をもつ施設は全国的にも多くはありません。医療機関がすぐそばにあるということは、利用者さん・ご家族はもとより、職員にとっても大きな安心材料になっています。

貴施設は外部委託業者ではなく、ほぼ自前のスタッフが力を合わせて運営しているそうですね。

はい。他施設では外部委託化が進んでいますが、当施設では可能な限り「自前のスタッフ」での運営にこだわっています。とくに調理部門では、献立作成から調理、そしてミールラウンド(利用者の食事の様子を見て回ること)まで、すべてを職員が一貫して行っており、利用者さん一人ひとりの嗜好や体調に合わせて柔軟に対応しています。

働く仲間としても「自分たちの手で施設をつくっている」という実感がもてる環境です。チームで支え合いながら、利用者さんにとって本当に心地よい暮らしを一緒に提供していきたい。そんな想いを共有できる仲間がいるってステキじゃないですか!

3.先輩がマンツーマンで指導!資格取得支援には最大5万円の助成あり

新人研修について教えてください。

新しく入職された方には、まず1〜2日間の座学研修を行っています。この段階では、施設の理念や基本的な接遇マナー、感染症対策などについて学んでいただき、施設全体の概要や基本的な対応方法を理解してもらうことを目的としています。

その後、3日目からは現場に入り、OJT形式での実地研修が始まります。介護職の場合は、まず4週間ほど日勤帯を中心に勤務し、業務の流れを身につけてもらいます。この期間は必ず先輩職員が1名つき、一緒に行動しながら丁寧に指導していきます。あとは少しずつ一人で任せられる業務を増やしていき、慣れてきたところで早番や遅番、さらに3か月ほど経った段階で夜勤に入っていただく形になります。
夜勤においても、必ず先輩職員が付き添い、一緒に確認しながら無理のない形でステップアップできるようにしていますので安心してください。

資格取得支援などがあれば教えてください。

当法人では、スタッフのスキルアップを支援するために、福利厚生の一環として「資格取得支援制度」を設けています。受講費用の50%(上限5万円)を助成する仕組みで、資格取得へのチャレンジを後押ししています。対象となるのは、講習会や受験料などで、たとえば介護福祉士を目指すための実務者研修や、初任者研修なども含まれます。

また、最近ではオンライン学習の導入にも力を入れており、施設で契約しているシステムを通じて、自宅のパソコンや施設のパソコンを使って無料で学習できる環境を整えています。資格取得に限らず、さまざまな知識を身につけられるコンテンツが用意されているので、自分に合ったテーマを選んでいろいろ学んでみてください。

4.デジタル機器や介助器具を活用して、効率的に負担を軽減

働きやすさという点で、注力しているポイントはありますか?

働きやすい職場づくりという点では、当施設では業務の効率化と職員の身体的な負担軽減の両面からさまざまな取り組みを進めています。
たとえばここ1〜2年は、生産性の向上を目指して、音声入力やインカムなどのICT機器の導入に力を入れてきました。 介護の現場では、記録作業に時間を取られることが多いのですが、たとえばおむつ交換などのケアをしながらインカムを通じて音声入力で記録ができるようになると、後からまとめて書く必要がなくなります。

正確性の面ではまだまだ改善の余地がありますが、それでも「後で記録しようと思って忘れてしまった」というミスは防げるようになりつつあります。とくに「ご飯を10割食べた」「副菜は2割残した」といったシンプルな報告には向いていて、職員からも使いやすいという声があがっています。

ICTの導入について、苦労したことはありますか?

とくに年配の職員から「機械は苦手」という声が上がりました。
ですから、最初から音声入力の機能を使うのではなく、まずはインカムを連絡ツールとして使い始めるところからスタートしました。「誰かを呼ぶために施設内で大きな声を出さなくてよくなった」「介助が終わったことを即座に伝えられる」といったメリットはすぐに感じられたようで、スムーズな連携にも一役買っています。

介護職というと体力勝負と思われがちですが?

最近は腰痛などの身体的負担を軽減するために「ノーリフティングケア」に取り組んでいます。これは、利用者さまを抱え上げるのではなく、スライディングボードやリフト機器などを活用して持ち上げずに移動をサポートする方法で、実際に職員の負担軽減に繋がってきています。

特別養護老人ホームという特性上、要介護度が高い方が多く、以前は複数名で抱えるような移乗も少なくありませんでしたが、今では「持ち上げない・抱えない」が基本になってきました。

5.年1回の職員旅行や食事会補助など、しっかりリフレッシュ!

職場の雰囲気や人間関係はいかがですか?

職場の人間関係はとても良好です。ここ2~3年、人間関係を理由に退職される方はほとんどいませんでした。ちなみに、新人職員に対しては定期的に面談を実施しているのですが、「働きやすいです」という声が多く寄せられています。
最近では高卒の新卒職員も加わり、ミャンマーから来た外国人スタッフなど多様な人材も含めて、みんなで一緒にがんばっています。

特筆すべき、福利厚生があれば教えていただけますか?

資格取得支援制度は、キャリアアップを目指す方にとって心強い環境です。
業務に必要な資格に関しては、取得を積極的に後押ししてもらえます。また、慶弔見舞金制度もあり、ライフイベントに寄り添ったサポートも充実しています。 健康面では、生活習慣病予防健診の費用補助制度が導入されており、検診費用の半額を助成するなど、職員の健康管理にも力を入れています。

年1回の職員旅行は、旅行企画委員が中心となって7〜8コースを用意し、日帰りや1泊旅行、ランチ会など、ライフスタイルに合わせて自由に選べます。
加えて、定期的な食事会の補助も行われており、住宅手当、扶養手当など、職場内のコミュニケーションが自然と深まる工夫がされています。

6.もうすぐ60年!多様な支援で地域の未来をつなぐ

将来の展望を教えてください。

当施設は開設から57年あまり佐賀市と大和町の地元地域とともに歩んできました。今後はさらに持続可能な運営を目指して、地域とのつながりをいっそう深めていきたいと考えています。
具体的には、地域の行事など、さまざまな取り組みに積極的に参加し、住民の方々との関係を大切にすることで、「この施設があってよかった」と思っていただけたら嬉しいですね。単なる福祉サービスの提供にとどまらず、地域社会の一員として信頼され、愛される施設であり続けることが、私たちの目標です。

また当施設は「聖母の騎士会」グループの一員として、保育・障がい福祉・高齢者支援・母子生活支援・障がい者就労支援など、幅広い福祉分野と連携しています。このネットワークを活用し、より多様で柔軟な支援ができる未来を描いています。

入職を検討している方へメッセージをお願いします。

経験の有無を問わず、どなたでも安心して入職いただける、温かく受け入れてくれる環境を整えています。まずは見学や体験からでも構いませんので、気軽にお問い合わせください。実際に現場をご覧いただくことで、職場の雰囲気や働きやすさを感じていただけると思います。

私たちの仲間に、ぜひ加わっていただければ嬉しく思います。


セカンドラボ株式会社

URL:https://note.com/2ndlabo/n/nf2f063102266

神奈川県鎌倉市生まれ。2019年4月にセカンドラボ株式会社に入社。
2025年1月にコンテンツチームのリーダーに就任。
統計資料に基づく分析や求人作成の知識・経験を活かした記事づくりが得意です。
休日は所属するオーケストラでの活動や登山、旅行とアクティブに過ごしています。