「人」が売りの、地域に根差した病院。患者をチームで支え、退院後まで切れ目のないフォローを|医療法人社団 叡宥会 安田病院
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東京メトロ・地下鉄成増駅から徒歩2分の好立地にある医療法人社団 叡宥会 安田病院は、開院してから60年以上にわたり、地域に根差した医療を提供してきました。病床数は43床で、全てを地域包括ケア病床としています。
外来や入院はもちろん、訪問診療機能も持つことで、退院後のフォロー体制を整えているのが特徴です。急変時など在宅では治療が難しい場合には安田病院で対応し、在宅復帰に向けて地域包括ケア病棟でリハビリなどを支援。超高齢化社会を背景とした在宅医療のニーズに対し、柔軟に対応しています。
そんな安田病院では、ライフステージの変化に合わせて多様な働き方ができる環境を整えるなど、安心して長く働ける職場づくりに力を入れています。充実した研修体制など、スタッフの人材育成にも意欲的です。
今回は、看護部長の萬さんにインタビュー。安田病院という職場の魅力について、さまざまな面から紹介していただきました。
目次
1.全ての病床を地域包括ケア病床へ

-貴院の診療の特色や強みについて教えてください。
萬さん:
当院は1958年の開業以来、60年近くにわたって地域に密着した医療を提供してきました。超高齢化社会における療養環境の変化を背景とし、現在は全ての病床を地域包括ケア病床としています。
在宅医療への移行支援にも力を入れており、7割以上の入院患者さんが在宅復帰しています。当院では訪問診療も実施しているため、退院後のフォローも万全。他の訪問診療クリニックなどに引き継ぐ場合でも、患者さんの情報をしっかりと共有します。
このように、入院中だけでなく、入院前から退院後まで切れ目なく患者さんの療養生活をサポートできるような体制を整えています。
-スタッフの皆さんの雰囲気はいかがでしょうか?
萬さん:
当院の看護部では看護師や准看護師、看護補助者が働いています。部署は病棟、外来、内視鏡室の3つがあります。
入院患者さんが安心して在宅復帰するためには、身体的ケアはもちろん、精神的・社会的なサポートも欠かせません。病棟ではリハビリスタッフや薬剤師、管理栄養士、医療ソーシャルワーカーなどの多職種でチームとなり、患者さんの療養を支えています。
他の職種とも密な情報交換をしているため、風通し良く、コミュニケーションが取りやすい雰囲気の職場です。
2.ライフステージの変化に応じ、勤務形態や時間を柔軟に調整

-貴院には勤続年数が長いスタッフも多いそうですが、出産や子育て、親の介護などのライフステージの変化に対しては、どのような対応をしていますか?
萬さん:
医療現場では昼夜問わず医療サービスを提供していくことが求められていますが、一方では結婚や出産による影響を受けやすい女性が多く働いているのも現実です。当院では、スタッフが働きたいのに辞めざるを得ないという状況をつくらないよう、多様な働き方の実現に向けて取り組んできました。
まず、スタッフ一人ひとりが描いているライフプランを尊重し、現在はライフプランの中でもどのステージに当たるのか把握するのを大切にしています。子どもがまだ小さいから時短で働きたい、子育てが落ち着いたからキャリアアップも目指したいなど、人によって状況はさまざまです。特に、当院では親の介護が必要な世代も増えてきています。
当院ではスタッフそれぞれの状況に応じ、勤務時間の調整や勤務形態の転換などに柔軟に対応。毎月の勤務表を作成するときにはしっかりと希望を確認し、それに沿ったシフトを調整しています。また、子どもが小さいうちは非常勤で短時間勤務し、落ち着いてきたら常勤に戻って活躍しているスタッフも多いですよ。
多様な働き方ができる環境が整っているのは、ともに働くスタッフたちの理解が根づいているのも大きな理由だと思います。急な休みがあった場合などでも、みんなが「お互い様」の気持ちで支え合う文化があるのは、この職場の大きな強みですね。
これからも、スタッフたちが「看護師として働き続けてきて良かった」と思えるような職場を目指していきます。
-ワークライフバランスや福利厚生などのアピールポイントがあれば教えてください。
萬さん:
当院は新富士病院グループに所属しているため、グループ独自の福利厚生を利用できます。東京ディズニーリゾートの入場割引券をもらえたり、箱根などにあるリゾートホテルをお得に利用できたりと、休暇を楽しむのにもおすすめのサポートが充実していますよ。
他に、グループ内の病院を受診した場合は医療費が補助される制度などもあります。総合福利厚生サービスのベネフィット・ステーションを導入しているため、これ以外にも幅広いメニューの福利厚生から選んで利用できます。
また、給食手当も好評ですね。職員食堂では患者さんに提供しているメニューを食べることができますが、その代金を補助します。子育て中のスタッフなどは、朝の忙しい時間帯にお弁当作りに悩む必要がないと喜んでいますよ。院内のほとんどのスタッフが食堂を利用しています。
当院はスタッフのワークライフバランスも重視しています。シフトは週休2日制とし、年間休日は120日に設定。急患が少ないこともあって残業は少なく、プライベートを大切にしたい人にもおすすめだと思います。
3.学びの機会も積極的に。チームでフォローし合う体制も

-スタッフの人材育成やキャリアアップに向けた取り組みについて教えてください。
萬さん:
当院では、院内外での研修のような学びの機会を積極的に用意し、スタッフの育成に取り組んでいます。
その一環として、2024年度は東京都看護協会が運営する東京都ナースプラザの研修を受講しました。皮膚・排泄ケア認定看護師と摂食嚥下障害看護認定看護師を講師として招き、自分たちのケアを直接見てもらって指導やアドバイスをしてもらうという内容です。当院の状況に合わせた助言がもらえるため、日ごろの業務に生かしやすくてありがたいですね。
一度限りではなく、1年間にわたって数回来ていただけるため、自分たちのケアの質がどれだけ上がっているか実感しやすいのもうれしい点です。講師の方に「指導したポイントをしっかりと継続できていますね」とポジティブな声掛けをしてもらえることで、スタッフのモチベーションアップにもつながっていると感じます。
この研修は2024年度の取り組みですが、2025年度以降もまた別の形でスキルアップの機会を設けていく予定です。
また、認知症への対応力向上に向け、他院で開催された認知症認定看護師による研修にも参加しました。当院では、認知症の患者さんが年々増えてきています。こうした患者さんに対してより良い看護を提供していけるよう、今後もスタッフのスキルアップに努めていきます。
eラーニングも導入し、好きなタイミングで勉強できる環境を整えました。新富士病院グループのクリニカルラダー研修も受講できるようになったため、2025年度からはこれを活用したキャリアアップ支援に本格的に取り組んでいく予定です。
さらに、新富士病院グループでは毎年11月に学会を開いています。グループ内の各病院の全職種が参加するもので、看護部からも毎年度演題を選出して発表しています。
この他、働きながら資格取得を目指すスタッフへの支援制度や、自己研鑽を目的とした研修参加への補助制度なども整っています。
-経験の浅いスタッフやブランクのあるスタッフに対しては、どのようなフォロー体制がありますか?
萬さん:
当院の看護部では、モジュール型の固定チームナーシング方式を取り入れています。これは、病棟の看護師をチームに分け、それをさらに数名ずつのモジュールに振り分ける方式です。各モジュールのリーダーが指示を確認してメンバーに伝達し、業務に当たります。
1人の患者さんに対し複数人体制で看護を提供するため、自分1人だけで判断しなければならないような場面は基本的にありません。看護師1人にかかる負担や責任を軽減しつつ、患者さん一人ひとりにしっかりと向き合える体制を作っています。他のメンバーやリーダーからのフォローを受けながら経験を積むことができるため、経験の浅い人やブランクのある人でも働きやすいのではないでしょうか。
カンファレンスなどでの情報共有や意見交換を通し、自分にはない視点に気づけるのもチームで看護に当たる良さですね。そのメリットを生かし、患者さんに対して多角的に関わっていただけるとうれしいです。
-どんな人と一緒に働きたいですか? または、どんな人が活躍できる職場ですか?
萬さん:
患者さんを「真ん中」にして考えられる人ですね。その上で、コミュニケーションを大切にしながら働ける人だとうれしいです。
医療は一人でできるものではありません。さまざまな職種がチーム一丸となり、患者さんを支えていくことが求められます。スキルや経験に関わらず、患者さんと誠実に向き合い、気持ちに寄り添うことができる人であれば、きっと活躍できると思いますよ。
経験が浅い方やブランクがある方も、先ほど説明したようにチームでフォローする体制が整っているため、ご安心いただきたいです。
-最後に、記事を読んで貴院に関心を持った求職者の方に対し、メッセージがあればお願いします。
萬さん:
全病床が地域包括ケア病床である当院では、患者さんの在宅移行に向けて、多職種が一丸となってサポートしています。これからも、地域に密着した医療を提供していく所存です。
私たちの職場は「人」が売り。優しさがあり、相手を尊重できるスタッフたちがそろっていますよ。当院に興味を持ってくれた方がいれば、ぜひお気軽にご連絡ください。皆さんと一緒に働けるのを、心から楽しみにお待ちしています!