“人”のあたたかさが、医療を支える。地域に根ざす整形外科病院のリアルを探る|枚方東整形外科病院
- 更新日
大阪府枚方市にある「枚方東整形外科病院(旧:高井病院)」は、地域に根ざした医療を提供し続けてきた整形外科の専門病院です。全66床という小規模の病院ながら、脊椎や関節、外傷、スポーツ整形など幅広い整形外科疾患に対応。年間延べ60,000名もの患者様に保存・手術・リハビリテーションまでを一貫した治療を提供し、直近1年間で延べ約24,000名の方にリハビリを実施してきました。外来患者は1日あたり約150名。専門性の高さと親しみやすい雰囲気が共存する、地域に欠かせない医療の現場です。
枚方東整形外科病院の質の高い医療を支えるのは、現場で活躍する多職種の職員たち。理事長をはじめ、バイタリティ溢れるスタッフが多く、部署間の垣根を越えた連携や、職員同士の距離の近さが大きな魅力です。
今回は、事務長のKさん、看護部長のMさん、リハビリ室長のOさん、薬局長のNさんの4名にお集まりいただき、病院の雰囲気や働きやすさ、地域とのつながり、そして求職者へのメッセージまで、幅広くお話を伺いました。多様な視点から語られる現場のリアルな声を、ぜひご覧ください。
目次
チームの距離が近いから、自然と生まれる一体感
病院全体の雰囲気について教えてください。
Nさん:
薬局は平均年齢が少し高いので、どちらかというと落ち着いた雰囲気ですね。もちろん忙しい時もありますが、そんな時でもピリピリした空気はありません。穏やかに仕事ができますから、安心してくださいね。個々のペースや裁量も尊重される職場です。
Mさん:
看護部は一般病棟と療養病棟で雰囲気が少し違います。一般病棟は20〜30代の若い職員が多く、明るく元気な雰囲気です。看護師として、忙しい中でも「助け合いながらやっていこう」という気持ちと持って働いています。一方で、療養病棟は年齢層が高めで落ち着いた雰囲気ですね。
Kさん:
理事長をはじめ、病院の経営層が若いのも枚方東整形外科病院の特徴のひとつです。理事長は30代前半で、所属長たちも30〜40代が中心。だからこそ、新しいアイデアも受け入れられやすいのでしょう。意見や提案はすぐに否定するのではなく「まずやってみよう」という前向きな反応が多いような気がします。現場の声がよく届く、風通しの良い職場です。
職員同士のつながりや、コミュニケーションを感じる場面はありますか?
Oさん:
そうですね。たとえばバーベキュー大会やビンゴ大会など、互助会イベントを実施しています。バーベキューでは理事長から黒毛和牛の差し入れがあったり、ビンゴ大会では理事長賞や事務長賞もあり、かなり盛り上がりましたね。普段あまり関わりがない職員同士が、これらのイベントを通して顔を合わせて話せることで、部署間のつながりが一層深く、業務のコミュニケーションもぐっと円滑になっていると感じます。
Mさん:
あとは「ありがとうリレー」の取り組みも、当院の魅力のひとつではないでしょうか。「ありがとうリレー」は職員間で日々の感謝の気持ちをリレー形式でSNSに投稿するというものなんですが、これは現場の職員が自ら進んで取り組み始めました。直接言うのは照れくさいけれど、SNSなら言いやすい。そういった声がきっかけでした。見た人があたたかい気持ちになれるのはもちろん、「誰かの頑張りをちゃんと見てくれてる人がいる」という安心感にもつながっていると感じます。
スポーツ整形に力を入れられている枚方東整形外科病院ですが、職員のみなさんもアクティブな方が多いんでしょうか?
Kさん:
はい。職員の中にはアクティブな趣味を持っている人が多いように感じます。そういえば、Nさんもマラソンやレーシングカートに挑戦されていましたよね。
Nさん:
そうですね。マラソン大会やレースには定期的にチャレンジしています。でもそういうアクティブな話題で盛り上がれる空気があるのは確かです。職場全体が前向きで、明るくて、ポジティブなんだと思います。
地域に根ざした病院として、信頼を受け継いでいく
長く地域に根ざしてこられた枚方東整形外科病院ですが、その歴史の中で感じるやりがいや魅力はありますか?
Kさん:
当院は1983年に開設されて以来、地域に密着した整形外科病院として歩んできました。令和3年より現理事長に代替わりしましたが、地域の方々から変わらぬ信頼を寄せていただいています。患者さんからは「昔、先代の理事長に診てもらったよ」という声を今でもよく耳にします。こうした信頼の積み重ねは、職員にとっても誇りですし、大きなやりがいにもなっているんです。
地域との関係を深めるために、どんな取り組みを行っているのでしょうか?
Kさん:
理事長の代替わりを機に、「地域との接点をもっと増やそう」と、病院としても積極的な取り組みを始めました。骨粗しょう症に関する地域の講演会や、枚方市の子育て世代向けの地域イベントでの骨密度測定ブース出展などを行っていて、多職種で関わっています。また、病院名を「高井病院」から「枚方東整形外科病院」に改称したのも、地域の中でより明確な立ち位置を示すための決断でした。
Oさん:
地域とのつながりを感じる場面は頻繁にあって、たとえば先日、イベントで顔を合わせた地域の方が後日外来や入院で来られたのですが、「あ、あのときの方ですよね」と声をかけてもらえたことがありました。患者さんにとっても初めての場所ではなく、「知っている人がいる場所」と感じてもらえると、安心感が違うのではないでしょうか。こちらとしても信頼関係が築きやすくなり、仕事のやりやすさにもつながっています。
Mさん:
そうですね。地域の方々と自然に関係性を築ける環境なので、患者さんだけでなくそのご家族とも顔見知り、なんてことも珍しくありません。診療の枠を超えて、生活の延長線上にある医療を目指し、日々看護に取り組んでもらっています。
子育て中の職員も、スキルアップしたい人も。自分らしく働ける職場
勤務形態や働き方についてはいかがでしょうか?
Nさん:
当院の「9時〜17時勤務」は本当にありがたいです。調剤薬局では夜間開局や変則シフトが一般的ですが、当院では日中で完結するので、生活リズムが整いやすく、家庭と仕事を両立しやすい環境です。
Mさん:
看護師も2交代制ですが日勤の始業時間が9時なので、子育て中の方も朝の準備に多少ゆとりを持てるのではないでしょうか。実際、「始業時間が遅めだったのでここを選びました」という職員もいるようです。
Kさん:
部署によっては若干始業時間は異なりますが、業務の特性や家庭の事情を考慮しながら、柔軟に調整できるのは当院の働きやすいポイントですね。
働く上でどのようなサポート体制がありますか?
Mさん:
時短勤務にはかなり柔軟に対応していると思います。9時〜13時や15時までなど、子育てや介護のライフスタイルに合わせたシフト組みも可能ですし、何より子育て経験のある職員が多いので、突発的な子どもの発熱などにも理解が得られやすいんです。
Kさん:
子育てだけじゃなく、介護中の職員も一定数います。当院では介護休暇や看護休暇も取得可能で、しかもこれらは国の制度では無給でも構わない部分を、すべて“有給扱い”として制度化しているんです。安心して家族のケアと仕事を両立できる環境づくりは、今後ますます重要になっていくのではないでしょうか。
新しい挑戦を応援してくれる環境がある
スキルアップや研修制度について教えてください。
Oさん:
資格取得に関しては、業務に必要なものであれば、費用や交通費の補助が受けられます。さらには、たとえ業務と直接関係のない内容であっても「この学びをこのように活かしたいんです」という提案と意欲があれば、補助の対象となる場合もあります。職員の「学びたい」「挑戦したい」という気持ちを応援してくれる風土があるのは、とてもありがたいことです。
Kさん:
その象徴的な取り組みが、昨年から始めた「職員プレゼン大会」ですね。これは、自分がやりたいことや実現したい企画について、職員自身がプレゼンして提案する機会です。例えば「この研修に参加したい」「病院のPR活動にこれを取り入れたい」など、本当にさまざまなアイデアが出てきました。
新人教育や中途入職者へのサポート体制はどうなっていますか?
Mさん:
看護師に関しては、独り立ちのタイミングを一律で決めるのではなく、一人ひとりの成長スピードに合わせてマンツーマンで指導しています。チェックリストを活用しながら、必要な項目を丁寧に確認し、無理なくステップアップしていけるよう心がけています。
Oさん:
リハビリ職も同様に、経験の有無に関わらず丁寧なサポート体制を整えています。患者さんの状態や術後の経過を深く理解することで、より的確なリハビリ計画が立てられるようになるからです。
整形外科の専門性を高めるうえでの環境はいかがですか?
Oさん:
当院では脊椎や人工関節、スポーツ整形など幅広い症例に対応していて、手術支援ロボット(人工関節置換術)なども導入しています。そういった医療現場に立ち会えること自体が大きな学びになりますし、実際に「ここで働くことで整形外科を深く学べた」という声も多いですね。専門性を高めたい方には非常におすすめできる病院です。
最後に、求職者に向けて一言ずつメッセージをお願いします。
Mさん:
患者さんに元気を届けるには、まず私たち自身が元気でいることが大切です。前向きで、生活も大事にしながら働きたい方に、ぜひ来ていただきたいです。
Oさん:
整形外科をしっかり学びたいという理学療法士さんには、非常に学びが多い環境です。手術の見学からリハビリまで一貫して経験できますので、成長意欲のある方にはぴったりだと思います。
Nさん:
経験を活かしたい薬剤師さんも大歓迎です。整形外科とはいえ、基礎疾患を持つ患者さんも多いですから、これまで培った幅広い薬学的知識をきっと活かせると思います。
Kさん:
当院では、自分の価値を高めたいという熱い方を歓迎しています。スキルアップや自己実現に向けて、積極的にチャレンジしてくれる方とお会いしたいですね。