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患者様の身体に優しい”6時間透析”を。未経験でも安心して成長できるクリニック|医療法人真心会 むらやま泌尿器科クリニック

  • 更新日
投稿者:堀尾 健太

福岡県福岡市城南区、地下鉄七隈線「七隈駅」から徒歩2分。地域に密着した医療で信頼を集める「医療法人真心会 むらやま泌尿器科クリニック」は、泌尿器科の外来診療に加え、専門性の高い透析医療を提供しています。

今回は、透析室で室長を務める看護師の澤井奈保子様に、クリニックが目指す透析医療のあり方から、未経験者でも安心してプロフェッショナルを目指せる教育体制、そしてスタッフ一人ひとりの人生に寄り添う職場環境について、詳しくお話を伺いました。

目次

「透析はきつい」は誤解。患者さんの時間を豊かにする私たちのこだわり

ークリニックの特徴について教えてください。

2004年に開業してから、泌尿器科外来と透析外来で、地域の皆さんの健康を支えてきました。近隣にお住まいの方を中心に、泌尿器科のかかりつけ医として、また透析治療の場としてご利用いただいています。

当院の特徴は、「6時間透析」に対応していることです。一般的な透析は4時間前後、全国平均で見ると3時間半くらいと短いのが現状です。しかし当院では患者様の状態やライフスタイルに合わせて、4時間から6時間まで柔軟に対応しています。この長時間透析は、日本の透析クリニックの中でも、1%にも満たないと言われるほど数少ない、貴重な取り組みなんです。

ー「長時間透析」と聞くと身体への負担が心配になりますが、患者様にとってはどのようなメリットがあるのでしょうか?

多くの方が誤解されているかもしれません。「時間が長いから大変」ではなく、むしろ逆なんです。長時間透析は、患者様の身体に優しく、治療中も治療後も元気に過ごせる時間を増やすための治療法なんです。

透析は腎臓の代わりをする治療なので、本来きついはずがないんですね。短時間で治療を終えようとすると、その分、どうしても体に無理をさせて急激に水分を抜くことになります。その急激な変化が心臓などに大きな負担をかけてしまい、治療後に血圧が下がったり、ぐったり疲れてしまったりする原因になるんです。

一方、長時間透析は、ゆっくり時間をかけて穏やかに治療を進めていきます。短時間透析のような急激な変化がないので、身体がそのペースに無理なくついていけるんですね。だから、身体への負担もまったく違ってくるんです。

実際に、当院で長時間透析を受けている方は、治療中も血圧が安定しているので、お食事をされたり、おしゃべりやテレビ鑑賞を楽しんだりと、とてもリラックスして過ごされています。一番大切なのは、治療後も元気でいられることです。短時間透析だと、治療がない日も体調が優れず、動けない方もいますが、長時間透析の方は翌日も元気に過ごせています。

このように、長時間透析は時間はかかりますが、患者様が自分らしく元気に過ごせる時間が増えるメリットがあるんですよ。

ー患者様と接する上で、皆さんが一番大切にしていることは何ですか?

私達がいつも心に留めているのは、「透析はどなたも受けたくて受けているわけではない」ということです。お越しいただくときは、皆さん「本当はしたくないな」という気持ちでいると思うんです。だからこそ、当院に来て治療を受けることで、身体が楽になり笑顔で帰っていただくことを、何よりも大切にしています。

患者様が透析を終えた後に「体が楽になったよ、また来るね」と言ってくださることが、私たちにとって一番の励みになりますね。

残業ほぼなしの理由はワンフロアで見渡せるチームワークにあり

ー日勤帯の1日の仕事の流れを教えていただけますか?

まず8:00に出勤して、準備を始めます。患者様をお迎えし、9:00〜10:00まで透析を開始するための穿刺業務を行っていきます。この時間帯が、朝の忙しさのピークですね。ちなみに、6時間透析を受けられる方は、少し早めの8:30頃から治療を開始していきます。

透析が始まったら、血圧を測ったり、フットケアをしたりと、患者様の状態を細かく観察する時間になります。お昼休憩は、11:00頃からスタッフが交代で入ります。そして、早い方だと13:30頃から透析終了の処置が始まります。一連の終了処置はだいたい15:30頃にひと区切りつき、その後に片付けや記録などを行い、16:00には業務終了という流れですね。

ー残業もほとんどないと伺いました。なぜ、そのような働き方が実現できるのでしょうか?

残業がほぼ発生しない理由は、透析という仕事の特性を活かしたシフト作りにあると考えています。

一般的な病棟と違って、透析の仕事は1日の中で忙しくなる時間帯が決まっているんです。例えば、患者様がいらっしゃる朝の治療開始の時間とお帰りになる夕方の終了の時間帯が、業務のピークになります。 その一番忙しくなる時間帯に合わせて、スタッフの人数が最も手厚くなるようにシフトを組んでいます。 少し出勤時間をずらす早出のスタッフを配置したり、日勤と準夜のスタッフがうまく連携したりと、忙しくなる時間を見越して前もって人員を配置できるのが、大きなポイントですね。

このように、あらかじめ計画的に人を配置できるので、患者様の容態に急な変化があるといった特別なことがない限り、時間内にきっちりと仕事を終えることができます。もちろん、その上で日々の業務がスムーズに進むよう、皆で協力し合う姿勢も大切にしていますよ。

ースタッフの雰囲気やチームワークについて教えてください。

透析室は、臨床工学技士、看護師、医師といった多職種が働くワンフロアで見渡せるつくりになっています。ですから、誰かが困っているとすぐに気づいて、職種に関係なく「大丈夫?」と自然にフォローに入ることができます。そういった助け合いは、日々の業務の中でよく見られますね。

スタッフの年代も20代から60代までと本当に幅広く、特に子育て中のスタッフが多いです。休憩中には、「学校行事、どうしてる?」なんていう会話がよく聞こえてきますよ。

やはり、スタッフが仕事に集中するためには、家庭の環境が安定していることがとても大事だと考えています。スタッフのご家族様も含めて、みんなで気軽に相談し合える関係性が、この職場にはしっかり根付いていると感じています。

ー医療現場では安全管理がとても重要だと思いますが、事故を未然に防ぐために、特に力を入れていることはありますか?

私たちが特に力を入れているのは、大きな事故に至る一歩手前のヒヤリハットの報告と共有です。

インシデント、つまり実際の事故が起こる前の「ヒヤッとした」「ハッとした」という小さな気づきをたくさん集めて共有することが、結果的に一つの大きな事故を防ぐことにつながると私たちは考えているんです。

ですから、事故になる前のヒヤリハットの段階で、どれだけ多くのことに気づいて対応できるか。そこをとても大切にしています。

透析業務が初めてでも大丈夫。一人ひとりの成長をみんなで支える場所

ー未経験からスタートする場合、一人立ちまでどのようなサポートを受けられますか?

透析は少し特殊な分野なので、未経験の方でも安心して仕事を始められるように、フォロー体制を整えています。

まず、新しく入った方には、経験の有無に関わらず、必ず一人の先輩がマンツーマンで付く「プリセプター制度」を導入しています。知識面と技術面、それぞれの項目を盛り込んだチェックリストを使って、一つひとつ確実に習得できるようサポートしていく体制です。

また、プリセプターは基本的に一人ですが、そのサブ担当として、別の年代の先輩が付くようにしています。例えば、年の近いお姉さん的なプリセプターに、母親的なベテランの先輩がサブで付く形です。新しく入職された方のこれまでの経験なども考えながら、プリセプターを配置しています。

未経験の方でも、だいたい3ヶ月をめどに、一人で技術を習得することを目標にしています。これまで透析業務の経験がない方には、腎臓の働きといった基礎から学べる教材を提供したり、ウェブの研修資材も活用したりしながら、教育を行っているので、大丈夫ですよ。

ー働きながら、どのようなスキルアップや成長が期待できますか?

透析の現場は同じことの繰り返しに思えるかもしれませんが、実はとても奥深い世界なんです。患者様の観察力を極めたり、新しい薬の知識を身につけたりと、常に自分を成長させることができます。

特に透析患者様は、食事療法や自己管理がとても重要になります。食事や内服の管理といった患者様の生活に直結する知識を一緒になって学んでいくことは、巡り巡って自分自身の勉強にもなると感じていますね。もっと専門性を高めたいというスタッフの意欲も大切にしたいと考えています。認定看護師の資格取得や、学会での発表なども積極的に声をかけています。

子育てをしながら勉強時間を確保するのが難しいという方でも大丈夫です。みんなで協力し合って、なるべく勤務時間内に勉強できる時間を作るようにしています。クリニック全体で、スタッフの「学びたい」という気持ちを応援する雰囲気がありますね。

ー最後に、この記事を読んでいる求職者の方へメッセージをお願いします。

透析と聞くと「難しそう」「特殊で大変そう」と感じるかもしれませんが、一度覚えてしまえば、そんなに難しいことではありません。入職された際には丁寧に教えていきますので、未経験の方も安心してくださいね。

私たちがぜひ一緒に働きたいと考えているのは、やる気のある方や協調性を大切にできる方です。当院の透析室はワンフロアで、みんながチームとして働いています。誰かが困っているときに、さっと手を差し伸べられるような関係性を大切にしたいんです。

最後に、医療に対して真摯に向き合える姿勢。これは医療従事者として当たり前のことかもしれませんが、本当に重要だと考えています。

透析は、患者様から「楽になったよ」と声をかけていただける、とてもやりがいのある仕事です。当院は残業も少なく、ワークライフバランスを大切にできる環境でもあります。もし、当院に興味を持っていただけたら、とても嬉しいです。


セカンドラボ株式会社

URL:https://note.com/2ndlabo/n/nf2f063102266

神奈川県鎌倉市生まれ。2019年4月にセカンドラボ株式会社に入社。
2025年1月にコンテンツチームのリーダーに就任。
統計資料に基づく分析や求人作成の知識・経験を活かした記事づくりが得意です。
休日は所属するオーケストラでの活動や登山、旅行とアクティブに過ごしています。

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