支え合い、自分らしく伸び伸びと。質の高い個別リハビリで在宅復帰を支える|医療法人泉心会 介護老人保健施設 大地
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神奈川県大和市、閑静な住宅街に佇む「介護老人保健施設 大地」。平成15年の開設以来、「家庭の延長であるような施設」を理念に掲げ、ご利用者さま一人ひとりの在宅復帰をきめ細やかにサポートしています。
強みは、マンツーマンでおこなう質の高いリハビリ、職種の垣根を越えたチームワーク、職員一人ひとりが自分らしく伸び伸びと働ける環境です。
今回は、介護課係長として現場業務をはじめ、職員のサポート・管理を担当されている富永様に、ご利用者さまへの想いや仕事のやりがい、働きやすさの秘訣について、詳しくお話を伺いました。
目次
ご利用者さまとご家族さまの気持ちを汲み取り、一緒に在宅復帰のゴールを目指す
ー「家庭の延長のような、温かみのある施設づくり」を目指していると伺いました。どのような思いで作られていますか?
私たちが目指す「家庭の延長のような温かみ」は、一人ひとりに合った個別ケアを大切にするところから生まれています。
老健では、「自立したい」という想いで入所される方が多くいらっしゃいます。一人ひとり異なる自立の形に寄り添うために、私たちはご利用者さまやご家族さまのお話をしっかり傾聴することを心掛けています。そのお話をもとに、「今できることができなくならないように」「できないことを増やさないように」という観点を大切に、ベッドから降りる動作、靴の脱ぎ履き、歩行器を用いた訓練、手足の体操など、ご本人に合った個別ケアの内容を一緒に考えていきます。
「個別性」を大切にすることで、その方にとっての「心地のいい場所」を作っていく。それが私たちが目指す「家庭の延長のような温かみ」なんです。
ー大地ならではの特徴はありますか?
大地の特徴は、質の高いリハビリと、穏やかに過ごせる環境です。
多くの老健では、入所から3ヶ月間の短期集中リハビリが集団で行われています。しかし当施設では、リハビリの質を重視し、入所から3ヶ月間、リハビリ専門職によるマンツーマンのリハビリを実施しています。また、閑静な住宅街に立地しているので、とても静かで緑豊かな環境です。近隣の遊歩道へ散歩に出かけるなど、リハビリ以外の時間もゆったりと過ごすことができます。
専門職とじっくり向き合える質の高いリハビリと、穏やかに過ごせる環境が生活のメリハリを生み、より良い循環を生んでいると思います。
ー在宅復帰を目指すうえで、どのようなご相談が多いのでしょうか?
一番多いのは、ご利用者さまは「家に帰りたい」と望んでいるけど、ご家族さまは「介護のマンパワー的に難しい」と感じるケースです。私たちはご利用者さまの気持ちを汲み取り、同時にご家族さまには「何ができれば、お家に帰った後も支援を続けていけますか?」という視点でお話を伺います。
ご利用者さまの「家に帰りたい」という気持ちはとても大切ですが、ご家族さまに無理をお願いするわけにはいきません。かといって、「ご家族さまが無理だから」と私たちも諦めるわけにもいかないのです。お互いの気持ちの折り合いがつく点を探り、「ここまでできたら家に帰れる」という具体的な目標を一緒に見つけていきます。
ー在宅復帰を支援する中でのやりがいや、時には難しさを感じるのはどんな瞬間ですか?
やりがいを感じるのは、ご利用者さまのできることが一つひとつ増えていく瞬間ですね。私たちは、専門的なリハビリ以外にも、「生活リハビリ」という考え方をとても大切にしています。例えば、職員と一緒にフロアを歩いたり、手すりを持って立ち上がったり、ズボンを持ち上げたりなど、すべての日常生活の動作を「生活リハビリ」として訓練しています。
一つひとつの動作を練習し、目標としていた動作ができた時は、ご利用者さまはもちろん、私たち職員もみんなで「良かったね!」と心から喜びます。
ただ、それだけ深く関わるからこそ、悔しい思いをすることもあります。「お家に帰る」という目標に向かって一緒に頑張ってきたのに、様々な事情でそれが難しくなってしまう時などは、「あんなに頑張ったのに」と、私たちも自分のことのように悔しくなりますね。
実は、3ヶ月でご自宅に帰られる方は少なくて、年単位で施設で過ごされる方もいます。そうなると、私たちにとってもその方がいるのが当たり前の日常になってしまいます。退所される時は、やはりどの方に対しても寂しい気持ちになりますね。
職種の垣根がないチームワークと成長できる環境
ー多職種連携が活発だと伺いました。どのような連携をされていますか?
朝夕の申し送りに加え、13:30頃にショートカンファレンスの時間を設け、午前中にあった出来事などを、その日の出勤スタッフ全員で共有します。5分程度ですが、こまめな情報共有は欠かせません。
また大地では、介護職や看護職の業務に明確な境目を(医療⾏為以外では)設けていません。スタッフ同士が「みんなで一緒にやる仕事」という認識なので、必然的に職種を越えて共有し合わないと業務が進まないという空気感があります。
ー未経験の方やブランクのある方へのサポート体制は、どのようにしていますか?
大地では、一人ひとりの経験やペースに合わせたサポートを何よりも大切にしています。
覚えるペースは人それぞれです。ですから、「1ヶ月経ったから、もう一人でやってね」というようなことはしていません。その方が持って業務が行えるまで、2ヶ月でも3ヶ月でもじっくりサポートします。これは、私たち教える側にとっても、どうすればもっと伝わるかを考える大切な成長の機会となっています。
また、独り立ちした後のサポートとして、月1回、褥瘡対策や接遇、感染対策といった様々なテーマで、全職員を対象とした研修を開催しています。個別のフォローアップも手厚くしていて、例えば「おむつ交換の技術に不安がある」という職員がいれば、空いているベッドを使って一緒に練習することもあります。
記録業務のサポートも大切にしています。記録がタブレットなので、操作が苦手な方にも丁寧に教えていきます。未経験の方だと記録で使う言葉がわからないことがあるので、慣れるまでは必ず目を通して、改善点だけでなく、「この表現はいいね」と良い点も含めて伝えるようにしています。良い点も伝えることは、とても大切だと思っています。
ーキャリアアップの支援にはどのようなものがありますか︖
積極的に実務者研修や介護福祉士資格の取得を勧めており、費用面のサポート制度も整っています。最近は「上位資格を取得したい」という意欲的な職員がすごく増えて、「そんなに増えたら、日中の仕事が…!」なんて嬉しい悲鳴をあげているところです。
資格は、その人の大きな自信に繋がります。実際に資格を取ったことでぐんと成長し、より責任感を持って業務ができるようになった職員や、キャリアアップに興味が持てるようになった職員もいます。職員が成長していく姿を見るのは、本当に嬉しいです。
お互いさまの精神で、自分らしく伸び伸びと働ける環境
ー職員の「自分らしさ」を大切にされている点について、教えてください。
伸び伸びと働ける環境が、結果的に良いケアにつながると考えているので、職員一人ひとりが自分で仕事を見つけたり、臨機応変に考えて行動する「自主性」や「個性」を尊重しています。
その環境づくりの一環として、様々な働き方にもできる限り柔軟に対応することを心掛けています。「夜勤は少なめがいい」「もっと夜勤に入りたい」「腰痛がひどいので入浴介助を減らしてほしい」といった個々の要望を汲み取って、シフトや業務を調整するのも、私の大切な仕事だと考えています。
また、希望を調整したことは必ず伝えるようにしています。そうすることで、職員も「寄り添ってもらえた」と感じてくれるし、自分以外の人がそうなった時に「自分もそうしてもらったから」という温かい気持ちでサポートすることができると思っています。
ーお休みは取りやすい雰囲気でしょうか?
お休みは取りやすい雰囲気だと思います。特に希望休に制限は設けていないので、連休や長めのお休みを取る職員もいて、極力希望休が叶うようにシフト調整しています。そのため、お休みを取る時は「お互いさま」という気持ちで、サポートし合うことを大切にしています。
他の職員に迷惑がかかるから遠慮したり、仕事のために自分の私生活を犠牲にするのではなく、ぜひリフレッシュも大切にしてほしいと思います。言いやすい雰囲気づくりも大切にしているので、気兼ねなく相談してほしいです。
ー最後に、この記事を読んでいる求職者の方へメッセージをお願いします。
老健は施設柄、在宅復帰などでご利用者さまの退所があり、また新たなご入所があるので、日々新しい出会いの中で自分自身のスキルを高めていける環境だと思います。
ご利用者さまお一人お一人に合わせたケアを実施することから、「日々学びながら成長したい」という向上心のある方にとっては、とても楽しみながら仕事ができる職場です。
大地では、型にはめるのではなく、一人ひとりの個性やペースを大切にしています。それはご利用者さまに対しても、一緒に働く職員に対しても同じです。ご利用者さまの自立支援の楽しさや、チームで働くことのやりがいを、ぜひ私たちと一緒に感じていただけたら嬉しく思います。