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心を込めたケアで、神経難病患者の声にならない声に耳を傾ける。プライベートを大切にしながら専門スキルも磨ける神経内科病院|医療法人社団武蔵野会 世田谷神経内科病院

  • 更新日
投稿者:堀尾 健太

東京都世田谷区にある世田谷神経内科病院は、神経難病などによる長期療養を専門に受け入れる慢性期病院です。

入院しているのは、ALS(筋萎縮性側索硬化症)やパーキンソン病をはじめとした神経難病のほか、脳血管疾患などで重度の障害を抱える患者さんが中心。その大半が、気管切開によって人工呼吸器を装着しています。そのため、看護・リハビリなどの基本的な技術に加え、文字盤などのツールを活用したコミュニケーションスキルも身につけることができます。

単科病院としての強みと充実した教育体制のもと、神経内科のエキスパートを目指せる病院。それに加え、院内保育室や単身寮を完備するなど、スタッフが安心して働ける環境づくりにも力を入れています。

今回は、看護師の小向さんと大島さん、理学療法士の畑中さんを取材。神経内科ならではのやりがいや職場環境の魅力などについて、詳しく伺いました。

目次

一人ひとりとじっくり関わるケアができる

ー貴院の特色や強みについて教えてください。

小向さん:

当院に入院している患者さんは、全てのADL(日常生活動作)で助けが必要な状態の方が大半です。そのほとんどが人工呼吸器を装着しているために発声が難しく、文字盤や意思伝達装置を駆使したコミュニケーションが基本となります。

また、当院は神経内科単科のため、専門分野の知識を深めやすいのも強みです。診療科が多い病院だと、異動先によってはまた一から学び直す必要がありますが、当院の場合は身につけた知識を継続しながら経験を積んでいくことが可能です。

大島さん:

同じ患者さんと長く関わることができるのも魅力ですね。急性期病院に比べると在院日数が長く、お看取りまでさせていただくことも多いですよ。一人の患者さんに対し、じっくりとケアに携わりたい方にはおすすめだと思います。

畑中さん:

神経難病は治療法がないといわれ、進行が止められないのが現状です。だからこそ、患者さん一人ひとりの病気の進行に合わせたリハビリを提供できるのが当院の特色だと考えています。
特に人工呼吸器を装着している患者さんが多いため、誤嚥性肺炎などの合併症を起こさないよう、予防的な介入にも取り組んでいます。

ーそのような特色ある病院で働く中で、どのようなやりがいを感じていますか?

小向さん:

神経難病は進行を止められない病気だからこそ、患者さんが安定した状態でいられるようにケアをするのが私たちの役目です。コミュニケーションが難しい中でも感謝を伝えてくださる患者さんもいますし、ご家族から「いつも綺麗な状態にしてくれてありがとう」と声をかけていただけるとうれしくなります。

大島さん:

患者さんによっては、腕の位置や顔の向きなどのポジショニングが細かく決まっている方もいます。ケアを重ねる中で、言われずともそのような要望が分かるようになり、それに対して患者さんからも反応があるとやりがいがありますね。

また、体温や心拍数、痰の量など、意思表示ができない患者さんの微妙な体調変化にいち早く気づけた時は、自信にもつながりますよ。

畑中さん:

発声が難しい患者さんといかに意思疎通するか、コミュニケーション手段の確立をお手伝いできるのは私たちスタッフとしてもうれしいですよね。患者さんが今できることややりたいことを拾い上げ、個人に合わせたリハビリができるのも大きなやりがいです。

ー 今後目指していきたい病院像や、実現したい目標などはありますか?

小向さん:

患者さんに選んでいただける病院でありたいですね。当院は、全国的に見ても貴重な特色ある病院の一つ。スタッフが一致団結し、質の高い医療の提供を目指していきたいです。

大島さん:

患者さんとの長い関わりを通し、個別に抱える要望や身体的特徴などを把握するスキルが身につくのは間違いありません。もちろん簡単なことではありませんが、患者さんの声にならない声に耳を傾け、ケアができるよう、スタッフ一同邁進していきます。

コミュニケーションが快適な療養生活の鍵

-患者さんやご家族とのコミュニケーションで心がけていることや気をつけていることがあれば教えてください。

小向さん:

まず、患者さんとしっかり目を合わせるのは基本ですね。そして、ちょっとした表情の変化や筋肉の動きを見逃さず、何かを伝えたいという気持ちをしっかりと汲み取れるように意識しています。

また、病棟は患者さんにとって生活の場でもあります。例えば患者さんが好きなスポーツのニュースやドラマの話題、何気ない世間話なども投げかけることで、少しでもホッとできる時間を過ごしてもらえるように心がけています。

大島さん:

患者さんは365日24時間のほとんどをベッド上で過ごすので、テレビやラジオなどを楽しみたい方がいれば可能な限り叶えてあげたいですし、なにげない日常の出来事などの会話も大切にしたいですよね。

文字盤などでやり取りする時に、文脈で患者さんの意図が読み取れることもあります。そこで先回りして要望を叶えることもできますが、中には文末まで自分の言葉で伝えたいという方もいるんです。そのような性格や好みを把握することも、信頼関係を築くのに重要だと思います。

畑中さん:

意識のない患者さんの場合、ご家族とのコミュニケーションが欠かせません。患者さんがどのような方なのか教えていただいたり、どんなリハビリをしているのかこまめに伝えたりと、ご家族にも寄り添ったサポートを大切にしています。

また、患者さんは高齢の方が多いですが、ご家族とのメールや動画視聴などのためにパソコンを使えるようになりたいという要望も実は多いんです。80代で初めてパソコンに触れる方のサポートをしたところ、今ではすっかり習得してご家族とのやり取りを楽しんでいますよ。患者さんのバイタリティを感じた出来事です。

-患者さんの快適さのためにはスタッフ同士の連携も重要ですが、その点で意識していることはありますか?

小向さん:

スタッフ間の情報共有が疎かだと患者さんへのケアにもバラつきが出るので、情報伝達は漏れなくできるように心がけています。また、情報共有の重要性は他職種とのコミュニケーションでも変わりません。職種の垣根なく、何でも相談してもらいやすい雰囲気づくりができていればうれしいですね。

畑中さん:

看護師の皆さんも先生方も話しかけやすいですよ! 私たちセラピストが患者さんと接するのは長くても1日1時間ほどなのに対し、看護師は24時間です。夜間も含めたサポートに役立ててもらえるよう、セラピスト視点の情報もしっかりとつないでいくようにしています。

大島さん:

それほど大きい病院ではなく、スタッフみんなが顔見知りなのも、チームワークの取りやすさにつながっていますよね。
また、患者さんの姿勢や体位に関する情報など、文字だけだと伝わりづらい連絡事項も多々あります。そこで、参考となる写真をベッドサイドに掲示するなど、視覚的な情報共有の工夫もしていますよ。

保育室完備で子育てとの両立も。キャリアアップ支援も充実

-仕事と育児を両立しやすい環境がアピール点の一つだそうですが、実際に子育てしながら働いている方からはどんな声がありますか?

小向さん:

わが子は3人とも当院の保育室でお世話になりました。保育室は病院からすぐ近くにあり、0歳児から24時間預けることができます。
私が入職したのは今から18年ほど前ですが、当時は院内に託児施設がある病院はまだ少なかったんですよね。子育て中の身からすると、本当にありがたかったです。

大島さん:

急なお休みなどにも理解がありますよね。「お互い様」の気持ちが根付いています。

畑中さん:

リハビリテーション科でも、院内保育室を活用しているスタッフは多いですよ。

-子育てをしながら働く場合、どのようなキャリアパスが望めるのでしょうか?

小向さん:

私はもともとパートからスタートしたんです。初めは9~14時の時短で勤務し、家庭の状況に合わせて勤務時間を1時間ずつ増やしていきました。子育てが落ち着いてきたタイミングで常勤に転換し、現在は所属長までキャリアアップしています。

子どもが小さいうちは子育て中心だった一方で、看護師の仕事からも離れたくないという思いは強かったです。そのバランスを柔軟に取りながらも、しっかり挑戦させてもらえる環境があると感じますね。

-これ以外にも、働きやすいと感じる点があれば教えてください。

大島さん:

研修などが勤務時間内に開催されるのはありがたいですね。プライベートの時間を確保しながら、仕事の時間でスキルアップできます。

畑中さん:

残業が少なく、希望休も通りやすいので、オンとオフが切り替えやすいのもうれしいポイントです。

-最後に、求職者の方にメッセージをお願いします。

小向さん:

神経内科と聞くとつい敬遠してしまう方もいるかもしれませんが、恐れずにチャレンジしていただきたいです! 患者さん一人ひとりとじっくり関わるケアがしたい方には、本当におすすめですよ。
当院はスタッフ同士や医師との距離が近く、アットホームで温かな環境が自慢の病院です。ぜひお気軽にご応募いただき、その雰囲気を直に感じてもらいたいですね。当院は、看護の基本を学ぶにはもってこいの病院です。また、看護師としてだけでなく、人としても成長できますよ。

大島さん:

一人の患者さんと長く向き合う日々の中で、身体の変化がどんな影響をもたらすのかを考える感覚が養われていると感じます。それを踏まえると、将来的に在宅医療に携わりたい方にとっても学べる点は多いはずです。

畑中さん:

当院では新人や中途を問わず、個人のペースに合わせた指導が受けられます。さまざまなマニュアルや研修なども用意していますので、神経内科が初めてという方でも安心して来ていただければうれしいですね。


セカンドラボ株式会社

URL:https://note.com/2ndlabo/n/nf2f063102266

神奈川県鎌倉市生まれ。2019年4月にセカンドラボ株式会社に入社。
2025年1月にコンテンツチームのリーダーに就任。
統計資料に基づく分析や求人作成の知識・経験を活かした記事づくりが得意です。
休日は所属するオーケストラでの活動や登山、旅行とアクティブに過ごしています。

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