350年の歴史が育んだ文化。職種を超えたチーム医療で地域に貢献する|医療法人 清明会 やよいがおか鹿毛病院
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江戸時代から350年以上にわたり、佐賀県東部地区の医療を支え続けた医療法人 清明会 やよいがおか鹿毛病院。急性期から回復期、療養までを担うケアミックス病院として、年間1000件もの救急を受けながら、地域に根ざした医療を提供しています。今回は、看護部長の八尋さんと人事課長の小池さんに、歴史ある病院ならではの文化や、スタッフ一人ひとりが安心して成長できる環境、そして仕事のやりがいについて、詳しくお話を伺いました。
目次
新人も経験者も安心。一人ひとりに成長を見守る教育と、働きやすさを支える工夫
「看護が好き」その想いを、ここでカタチに。患者様と向き合う日々の中に喜びがある
「できない」から始めない。患者さんの想いに応え続ける姿勢
―350年以上の歴史の中で「地域医療への貢献」という理念は、現場のスタッフの方々にどのように浸透しているのでしょうか?
八尋さん:
入職時から「地域医療のために貢献する」という病院の理念をしっかり伝えています。そして、その意識が日々の業務に根付くよう、常に「地域の皆さんのために」という視点を持つことを大切にしているんです。その想いが、スタッフ一人ひとりの行動に繋がっていると感じます。
特に数年前のコロナ禍では、その理念が強く表れたと感じています。地域の患者様が助けを求めて来られた際には、第一波の頃から、「地域の患者様のために尽くそう」と、院長を中心に病院全体で発熱外来を立ち上げました。この経験は、私たちが地域医療に貢献できたという大きな実感に繋がっています。
小池さん:
もともと当院は江戸時代から続く病院で、地域の方々が求めるものに応え続ける形で、現在に至ります。そのため、患者様のご要望に対して、最初から「できない」と言うのではなく、「どうしたらできるのか」を皆で考える文化が根付いているのです。スタッフ一人ひとりが、日々の業務の中で「自分に何ができるのか」を考え実践しているのが、当院の大きな強みだと思っています。
―職種を超えたチームワークを感じる、印象的なエピソードがあれば教えてください。
小池さん:
どの職種のスタッフも、患者様一人ひとりのことを本当に真剣に考えています。カンファレンスでは、それぞれの専門的な立場から一人の患者様に対して活発に意見を交わします。また患者様の容態が急変した際など、緊急時には、全館放送でスタッフを招集する仕組みがあります。放送がかかると、近くにいるスタッフが職種関係なく集まり、それぞれが自分たちでできることを考えながら、患者様のために動きます。そのような姿を見ると、「医療はまさにチームワークだな」と感じます。
八尋さん:
事務方も含め、病院全体で医療職をバックアップしてくれる体制が整っていると感じます。緊急放送があれば、事務のスタッフが周りの環境整備に動いてくれます。時には常務理事が、自ら現場に駆けつけてくれるのです。この職種を超えて助け合う姿勢に、病院全体のチームワークを感じます。
新人も経験者も安心。一人ひとりに成長を見守る教育と、働きやすさを支える工夫
―職場の人間関係やコミュニケーションの様子についてお伺いできますか?
八尋さん:
病棟によって業務の忙しさから、少し張り詰めた雰囲気になることもありますが、基本的には和やかな関係だと思います。休憩時間には自分の家族の話や悩み事を話すと、ベテランスタッフがアドバイスする場面をよく見かけます。特に、地域包括ケア病棟では、普段から「何か困っていることない?」と声かけがよく聞かれます。他のスタッフが多重業務で困っている時には、自然と周囲がサポートに入る様子を頻繁に見かけます。
―新人の方が安心して業務に取り組めるようなサポート体制はありますか?
八尋さん:
はい、新入職員にはプリセプター制度を導入しているので、何か困ったことがあればすぐに相談しやすい環境を整えています。日常業務の中でも、各チームにリーダーがいるので、報告・連絡・相談がきちんとできる体制です。新卒職員にはまず1年間しっかりプリセプターがつきます。その後も2年間サポート体制を継続していく形です。当院は中途採用の職員も多く、その方の経験年数に合わせて、プリセプターを配置しています。
さらに、新卒職員には、日々の悩みや経験を書き留めてもらう「ブルーファイル」という日誌を活用しているんですよ。これは紙ベースのアナログなものですが、所属長や看護部長、さらに人事や病院側も含めて確認できるものです。必要に応じてアドバイスして、スタッフ全員で成長を見守っています。
―業務効率化のために工夫されていることはありますか?
小池さん:
当院は残業についてはまだまだ改善の余地はありますが、業務の効率化は常に意識しています。例えば、これまで看護師や看護助手が担っていた業務の一部を委託業者にお願いするタスクシフトを進めたり、ICTや薬剤システムを導入したり。いわゆる医療DX化を少しずつ進めて、できるだけ残業を減らす方向で取り組んでいるところです。
八尋さん:
業務の効率化は、今まさに取り組んでいる最中です。これまで看護師や看護助手が担っていた業務の一部を外部の業者に委託するなどして、時間の効率化を図っています。特に看護記録の効率化は時間がかかっている部分なので、外部業者も交えながらシステムの見直しを進めているところです。
また少しユニークな取り組みとして、夜勤明けの看護師の負担を減らすためにマスクの色を変えるという工夫を始めました。日勤者は水色、夜勤者はピンク色のマスクを着用しています。「9時以降は、ピンク色のマスクを着用している人には声をかけない」というルールを設けました。これにより、夜勤明けの看護師が不要な業務で引き止められることが減り、負担軽減につながっていると思います。
―全床電動ベッドへの切り替えも進められているそうですね。職員にとって良かったことはありますか?
八尋さん:
はい、これまではハンドルを回してベッドの高さを調節していたので、特に腰への負担が大きいという声がありました。電動に変わることで、1日に何度も行うベッドの上げ下げが本当に楽になったと聞いています。それに、患者さんご自身で操作できるようになったので、わざわざナースコールで呼ばなくてもよくなり、患者さんにとってもメリットがあったと感じています。
小池さん:
導入当初はここまでの効果があるとは想定はしていませんでした。スタッフの身体的な負担が解放されただけでなく、患者様にとってもメリットが大きいです。患者様自身でベッドの操作ができるようになったことで、わざわざナースコールで看護師を呼ばなくてもよくなりました。スタッフと患者様、双方にとって良い取り組みになったと思います。
「看護が好き」その想いを、ここでカタチに。患者様と向き合う日々の中に喜びがある
―やりがいを感じる瞬間はありますか?
八尋さん:
やはり、患者様から感謝の言葉をいただく時です。患者様から「八尋さんがいてくれて良かった」と言っていただける、その一言です。それまでに、例え理不尽なことで悩んでいたとしても、その一言ですべてが報われて、「この仕事をして良かったな」という気持ちになります。
残念ながら、すべての患者様が元気になって退院されるわけではありません。ですが、最期を迎えられる患者様のご家族様から「やよいがおか鹿毛病院を選んでよかった」「看護師さんがいてくれて良かった」と言っていただけることも、私たちにとって一番の喜びであり、やりがいを感じる瞬間です。
―困難な壁にぶつかった時は、どのように乗り越えていますか?
八尋さん:
多職種で話し合い、協力しながら解決策を探していきます。多職種と共に働く病院では、看護師として乗り越えなければならない壁はたくさんあります。医師や他職種とのやり取りの中で、「これは本当に看護師がすべきことなのだろうか」と悩むこともあります。
しかし、当院の他部門のスタッフは、意見がぶつかることがあっても、最終的には看護部に話をしてくれるんです。すぐに解決策が見つからなくても、妥協案を探したり、時間をかけて一緒に考えてくれたり、「絶対に無理だ」の一言で終わらせることはありません。そうやって、みんなで話し合いながら乗り越えていける環境があると思います。
―最後に、これから応募される方々へメッセージをお願いします。
八尋さん:
私たちは「看護が好き」という気持ちを大切にしています。最先端の医療というよりは、どうすれば患者様が望むことを叶えていくかを追求しています。そのためには「看護が好き」という想いがないと、少し厳しいかもしれません。なので、「患者様のために何かをしたい」という温かい気持ちを持った方と、ぜひ一緒に働きたいなと思っています。
また、当院は災害拠点病院でもあります。DMAT(災害派遣医療チーム)に興味があるという方も大歓迎です。病院としてもしっかりサポートしていきますので、一度見学に来て、メンバーと話をしてみてほしいです。
小池さん:
いつまでも地域の方々に求められる存在であることを大切にしています。そのためには、職員一人ひとりの質を高め、より質の高い効率的な医療を提供していくことが重要だと思っています。職員全員が同じ方向を向き、チームワークを発揮して最大の効果を生み出せる病院を目指していきたいです。
当院に見学や面接に来られた方が、入職の理由として挙げてくださるのが「診療科が多いこと」と、もう一つは「職場の雰囲気が明るいこと」なのです。ぜひ一度、当院にお越しいただいて、この温かい雰囲気を感じていただければ、私たちのことをもっとよく知っていただけるかなと思います。皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。