利用者さんの“その人らしさ”を支える仕事。ママさん職員も多く、業界でも高水準の賞与体系|社会福祉法人いちいの会 ワークショップくすのき
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千葉県野田市にある社会福祉法人いちいの会ワークショップくすのきは、知的障害のある方々の“その人らしさ”を大切にしながら、安心して過ごせる日中活動の場を提供している生活介護事業所です。運動や屋内作業、クラブ活動、趣味の外出行事など、利用者一人ひとりの得意や好きなことに寄り添い、穏やかで優しい時間が流れています。
母体となるいちいの会は、自閉症児を持つ親たちが「わが子の未来のために」と立ち上げた歴史を持ち、現在では相談支援・入所施設・グループホームなど複数の事業を展開。東葛地域だけでなく近県からも相談が寄せられるほど、地域福祉においてなくてはならない存在です。
今回お話を伺ったのは、ワークショップくすのきで現場をまとめる課長の吉田さん。実際に働く職員から「雰囲気が良く、この仕事を続けたい」と声が上がる理由や、未経験者でも安心してスタートできる支援体制、働くママが多い理由、そして利用者さんを中心に据える福祉観など、詳しくインタビューさせていただきました。
目次
若手が多く、風通しの良い職場環境
ー職場の雰囲気について教えてください。
この事業所はとても穏やかで、立場に関係なく声を掛け合える空気があると感じます。知的障害のある利用者さんの支援はチームで連携しながら行う仕事。職員同士のコミュニケーションは、支援の質に直結してきます。その点、私たちの事業所では誰もが自然に相談し合えていますし、困ったことがあってもすぐに誰かが手を差し伸べてくれるんです。
最近入職した職員にも、改めて入職してからの感想を聞いてみました。すると「ここで一緒に時間を過ごすこと自体が楽しく、チームワークがあり子育て中でも働きやすいので、ここで長く続けたいと思っています」と話してくれたんです。まだ入職して半年ほどとはいえ、現場の職員からそのような声が聞けたのは、私たち管理職の人間にとっても非常に嬉しいことでした。
彼女は前職も福祉業界だったそうですが、他事業所から社会福祉法人へ移ったことで、制度の整い方や研修体制、支援の姿勢の丁寧さなどに大きな違いを感じたと言っていました。そうした部分は、きっと安心して働ける要因のひとつなのだと思います。
ー職員同士のコミュニケーションはどのようにとっていますか?
コロナ禍以前は暑気払い・忘年会などの交流の場が法人全体で設けられていましたが、現在は大人数で集まる機会は控えています。その分、日々の業務の中で自然とコミュニケーションが取れるよう、声を掛け合いやすい空気づくりは特に大切にしているんですよ。
例えば、休憩中の雑談や、事務作業の合間のちょっとしたやりとりなど、仕事以外の会話も含めて肩の力を抜いて話せる雰囲気です。福祉の現場では、利用者さんの小さな変化も共有することがとても重要。そのため、何か気づいたことがあればすぐに口に出せる雰囲気は、チームにとって欠かせないものだと思っています。
ー管理職として、特に大切にしている“職場づくり”はありますか?
私が一番避けたいのは、離職理由が「人間関係」になってしまうことです。仕事に向き不向きがあるのは当然ですが、人間関係が原因で辞めざるを得ない状況は絶対に作りたくありません。
そのため、職員同士の話やすさ、相談しやすい職場の雰囲気には特に気を配っています。困ったことや迷いがあったとき、遠慮せずに相談すればすぐに受け止めてもらえる。そんな環境でなければ、そもそも利用者さんに寄り添う支援は続けられないですから。
利用者さんをしっかり支えてあげるためにも、まずは職員自身が気持ちよく働けることは大前提。その考えを常に軸に置きながら、私自身も日々働いているんですよ。
ー利用者さんとの行事にはどんなものがありますか?
各事業所ごとの行事にはなりますが、例えば新年会ではその年に成人となる利用者さんをみんなでお祝いする「成人を祝う会」があります。ご本人はもちろん、ご家族にとっても大切な行事です。節目を大切にする文化は、「くすのき」らしいあたたかさの象徴でもあり、利用者さんにもご家族にも、とても喜んでいただいています。
子育ても介護があっても安心。無理なく続けられる “お互いさま” の働き方
ー子育てや介護と両立しながら働いている職員はいますか?
はい。現在も複数の職員が育休を取得しており、私の部署では主任職の職員も育休に入っています。また、この先も複数人育休に入る予定の職員がいるなど、私たちの職場は家庭と仕事の両立が当たり前の環境です。
介護に関していうと、私自身も以前母の介護を続けながら勤務していました。急な通院や看護が生まれることも多かったのですが、周囲が優しく理解を示してくれたことで、無理なく働き続けることができました。
こうした事情を抱えている職員は、決して珍しくありません。だからこそ「お互いさま」という気持ちを職員全員が自然と持てているのだと思います。
ーお子さんの急なお迎えや体調不良のときなどに、急なお休みは取れるのでしょうか?
はい、そこは本当に遠慮なく相談してほしいと思っています。子どもが突然熱を出したり、幼稚園や学校から“すぐ迎えに来てください”と言われるのは仕方のないことです。そういうときに嫌な顔をする職員はいませんので、安心していただけたらと思います。
仕方のないお休みでいうと、たとえばご家族がコロナやインフルエンザにかかってしまった場合、当法人では職員も数日間出勤停止扱いとなります。本人がどれだけ気をつけていようとも、ご家族の病気は仕方ありません。そういった部分からも、「安心してお休みいただける」雰囲気はこれからも大切にしていきたいと考えています。
ー制度面でのサポートについても教えてください。
まず、法人全体で育児のための時短勤務制度が整備されており、お子さんが小学校3年生まで利用できます。育休明けの職員が無理なく業務に戻れるよう、勤務時間を調整しながら働けるのは、大きな安心材料ではないでしょうか。
さらに「看護休暇」もあります。小学校に上がるまでのお子さん一人につき年間5日まで取得可能で、欠勤扱いにもなりません。私自身、子どもが小さかったころはこの制度に何度も助けられました。
そのほかにも、予定外に休む必要が出たときも柔軟に対応できるよう、シフトは職員の希望を考慮しながら作成しています。家庭の事情は誰にでも起こり得るものなので、遠慮なくご相談ください。
ーそうした働きやすさは、職員同士の関係性にも影響してくるのではないでしょうか?
そうですね。それは間違いなくあると思います。子育て中の職員、介護をしている職員、家庭の事情を抱えている職員など、一人ひとり背景は違います。でも「困ったときは助け合う」「誰かが休むときはフォローし合う」という意識が共通しているからこそ、働きやすい職場になれているのだと思います。
特に福祉の現場は、日々の支援がチームワークで成り立っています。職員同士が気持ちよく働けることによって事業所の雰囲気がよくなり、そのまま利用者さんへの関わりも穏やかになります。子育てや介護というライフイベントを理由に、肩身の狭い思いをする職場にはしたくないですからね。
安心して働き続けられる制度と、成長を支える研修体制
ー業務の効率化など、職員の働きやすさにつながる取り組みはありますか?
日々の支援記録を円滑に共有できるよう、法人では専用の記録ソフトを導入しています。以前は紙の連絡ノートで引き継ぎを行っていたため、どうしても情報の抜けやタイムラグが生じてしまうことがありました。ですが、今はデータとして記録が集約されているので、「自分が休みだった時でもその日のことが」すぐに把握でき、誰が支援に入っても同じ目線で利用者さんに向き合えるようになったんです。
また、どの職員も報告・連絡・相談を心得ていますので、何か変化や気づきがあった際にはすぐに共有される体制です。定期的に実施している職員会議でも、意見や疑問は遠慮なく伝えてもらっています。
ー法人全体のつながりや他事業所との交流はありますか?
コロナ禍以前は、先ほど話した暑気払い・忘年会・歓送迎会などを実施していましたが、現在はまだ大規模な集まりは控えています。ただ、事業所間の異動や見学の機会などがあるため、他施設の職員と関わる機会は少なくありません。
異動でいうと、年に一度全職員を対象とした「希望調査」が行われ、この先どの事業所で働きたいか、どんな支援に挑戦したいか、受けてみたい研修は何かなど、個々の思いや方向性を、法人としてしっかり把握しています。もちろん全てが希望通りとはいきませんが、こうして職員一人ひとりの声を丁寧に拾う姿勢は、以前から大切にされていきているものです。
また、他法人や県内のその他の支援施設との合同研修や交流会もあり、日々の支援とは違った視点や学びを得られる機会も用意されています。“外の空気”に触れる機会は、職員の支援の幅を広げるだけでなく、働く上でのモチベーション向上にもつながっていると感じます。
ー研修制度について教えてください。
たとえば中堅職員向けの研修では、一泊二日で県外の研修施設に出向くこともありますし、法人主催の勉強会や外部講師を招いた研修など、学ぶ機会は年間を通して豊富に用意されています。
私自身も「全国知的障害福祉関係職員研究大会」などの大規模研修に参加するのですが、こうした出張研修の費用は法人が全額負担してくれます。家庭との両立が必要な職員も多い中で、こうしたチャンスを積極的に提供してくれるのは本当にありがたいことだと感じています。
また、資格取得に関しても、社会福祉士・精神保健福祉士などの資格には資格手当が支給されますので、福祉の専門性を高めたい職員にとっては大きな後押しになりますね。未経験からスタートした職員が研修を通して専門性を磨き、また働きながら資格を取得した職員もおり長く現場で活躍してくれているケースも多いです。
ー福利厚生のポイントや、職員の方々に特に喜ばれている制度はありますか?
それでいうと、休暇制度と賞与は職員にも好評だと思います。まず、通所施設では原則土日が休みですし、常勤には年6日の季節休暇が付与されます。有給休暇も取りやすく、通常のお休みと合わせて連休を取得する職員も珍しくありません。私たちの仕事は年末年始も業務がありますが、前年に勤務した職員は翌年は外すなど、公平性を大切にしています。
賞与については業界内でも高い水準だと感じます。常勤だけでなくパート職員にも支給がありますし、夏・冬の賞与だけでなく年度末の処遇改善手当もあるなど、職員のモチベーションには良い影響を与えているのではないでしょうか。
また、希望すればパートから正社員を目指すことも可能で、実際にステップアップした職員もいます。家庭の状況やキャリアの希望に合わせて柔軟に働き方を選べる点は、この法人だからこそ実現できている魅力ではないでしょうか。
ー最後に、応募を迷っている求職者の方へメッセージをお願いします。
もし、ワークショップくすのきでの仕事にご興味があれば、気軽に見学に来ていただければと思います。知的障害のある方の支援と聞くと、難しそうに感じる方もいるかもしれません。でも、実際に利用者さんや職員の様子を見ていただくと、きっとイメージが変わるはずです。
私たちが大切にしているのは「協調性」と「あたたかさ」。経験や資格の有無は問いません。職員同士が助け合い、利用者さんに穏やかに向き合える職場を一緒につくってくださる方であれば、どなたでも大歓迎です。“自分にもできるかもしれない”と感じられたら、その気持ちを大切に、ぜひ一緒に働きましょう。