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「病院」の枠を超えて、まちの「生活」を支える拠点へ。130年の歴史を持つ同善会が目指す”コミュニティホスピタル”という医療の未来|医療法人社団 同善会 同善病院

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投稿者:堀尾 健太

東京都台東区三ノ輪。ここに、少し変わった経歴を持つ医療機関があります。「同善会」は 病院でありながら、その建物はかつて幼稚園として使われていたものであり、さらに遡れば小学校から始まったという100年以上の長い歴史を持っています 。 時代の変化とともに、地域住民のニーズに合わせて形を変えてきた同善会 。現在は、回復期リハビリテーションを中心とした45床の「同善病院」、外来診療を行う「同善会クリニック」、そして2022年4月に立ち上げられた訪問診療・訪問リハビリを行う「在宅医療センター」の3部門を展開しています 。

今回は、在宅医療センター長であり、病棟の部門長も務める総合診療医の梅沢義貴先生に、同善会が目指す「コミュニティホスピタル」という新しい医療モデルへの挑戦の姿、多職種がフラットに響き合う職場の魅力、そして病院の外へ飛び出す地域活動について、 ここで働くことで得られる「医療者としての本当のやりがい」とは何か? 同善会が目指す未来についてたっぷりとお話を伺いました。

目次

コミュニティホスピタルへの挑戦!「総合診療」だからこそできるシームレスな医療

――まずは、同善会(同善病院)がどのような病院なのか教えてください。

同善会は長きにわたり、地域に根ざした医療を提供してきましたが、ここ数年で私たちは「モデルチェンジ」とも言える大きな変革期を迎えています。そのキーワードが「コミュニティホスピタル」です。

これまで日本の多くの病院は、病気を治すことに特化してきました。しかし、超高齢社会を迎えた今、地域の方々が求めているのは、病気の治療だけではありません。「住み慣れた家で最期まで暮らしたい」「病気があっても自分らしく生きたい」。そうした想いに応えるためには、治療だけでなく生活を支えること、そして地域と繋がることが不可欠です。

当院は、外来・入院・在宅医療という3つの機能を持ち、それらを分断させることなくワンストップで提供することで、患者さんの人生を丸ごと支える病院へと生まれ変わろうとしています。私たちは「コミュニティホスピタル」のモデルケースを、この台東区でつくりたいと思っています。

――なぜ今、その変革が必要だったのでしょうか。

私自身、総合診療医として働く中で、「病院の中だけで完結する医療」の限界を感じていました。例えば、入院して肺炎が治っても、家に帰った瞬間に生活ができなくて再入院してしまう。あるいは、独居で誰とも話さず孤立してしまい、心身ともに弱ってしまう。 「医療」と「生活」が分断されていると、患者さんは本当の意味で元気になれません。

だからこそ、同善会は病院という箱の中に閉じこもるのではなく、医療・介護・福祉、そして地域住民の方々と手を取り合い、「まち全体を一つの病院」のように見立てて、地域を元気にしていく。それが私たちが目指すコミュニティホスピタルの姿です。

――同善会の医療の特徴として「総合診療」を挙げられていますが、具体的にどのような強みがあるのでしょうか。

ここには、臓器別の専門医だけでなく、私のような「総合診療医」が複数在籍しています。私たちの強みは、「人を診る」ことです。

高齢の患者さんは、心臓も悪いし、糖尿病もあるし、足腰も痛い……と、複数の疾患を抱えていることがほとんどです。臓器別に縦割りで診ていると、薬がどんどん増えてしまう問題や、全体としての生活の質(QOL)が見過ごされてしまうことがあります。

私たちは、患者さんの身体的な問題だけでなく、心理的な状況、家族構成、経済状況、住環境までを含めて総合的にアセスメントします。「この患者さんが家に帰るためには、薬を減らして、リハビリをこう組み合わせて、ヘルパーさんに入ってもらおう」といったコーディネートを、医師が先頭に立って行います。

――その視点が、在宅医療センターの活動にも生きているのですね。

その通りです。同善会の最大の特徴は、「外来」「入院」「在宅」の垣根が極めて低いことです。 私が外来で診ていた患者さんが入院が必要になれば、そのまま顔見知りのスタッフがいる病棟へ。退院後は、私たちが自宅へ訪問診療に行く。この一連の流れが非常にスムーズです。

多くの病院では、退院すると「あとは地域の先生にお任せします」と縁が切れてしまうことが多いですが、同善会では「入院中も、家に帰ってからも、私たちがついていますよ」と言える。これは患者さんにとって大きな安心感につながりますし、働くスタッフにとっても「患者さんのその後の人生」を見届けられるという、大きなやりがいになります。

また、外来や病院の診察室というのは、医師にとっては「ホーム」ですが、患者さんにとっては「アウェイ」ですよね。緊張もするし、言いたいことも言えない。だから、患者さんの本当の姿が見えにくいんです。 でも、訪問診療は逆です。私たちが患者さんの「ホーム(ご自宅)」にお邪魔する、完全な「アウェイ」の環境なんです。 そこでは、患者さんはリラックスしていますし、生活の匂いや家族との関係性がダイレクトに見えてきます。「先生、実はね…」と、診察室では聞けなかった本音がポロッと出ることもよくあります。

――「多職種の連携」についても力を入れていると伺いました。

はい。同善会の魅力の一つが、この「多職種連携」の密度の濃さと、職場の「温かい雰囲気」です。コミュニティホスピタルでは、医師一人の力ではできることが限られます。看護師、看護助手、セラピスト、薬剤師、管理栄養士、医療ソーシャルワーカー、そして事務スタッフなど。すべての職種が専門性を発揮して初めて、患者さんの生活を支えることができます。そのために大切にしているのは、「フラットな関係性」と「心理的安全性」です。

昔ながらの病院だと、どうしても「医師が頂点」というヒエラルキーができがちですよね。医師の指示が絶対で、看護師やコメディカルは意見が言いにくい……。それでは良い医療はできません。 患者さんの生活の様子を一番知っているのは、訪問に行った看護師さんかもしれないし、リハビリ中の会話を聞いたセラピストさんかもしれない。

だから私は、誰でも気兼ねなく意見を言える環境を整えています。「医師に対してこんなこと言っていいのかな?」と躊躇する必要は全くありません。むしろ、私が気づかない視点をどんどん提案してほしいと思っています。

――職種間の連携が非常に重要なんですね。普段のコミュニケーションはどのように取っているのでしょうか?

実は、在宅医療センターの部屋には畳のスペースがあって、そこに「ちゃぶ台」が置いてあるんですよ(笑)。お昼休みになると、医師も看護師も事務も、みんなでそのちゃぶ台を囲んでご飯を食べています。 元々が幼稚園の建物なので、病院特有の無機質さがなくて、すごくアットホームなんです。みんなでキャッキャと雑談しながら食事をする。そんな日常の風景が、そのまま仕事上の連携の良さにつながっていると感じますね。

仕事面での連携で象徴的なのは、「入院時カンファレンス」です。 患者さんが入院された際、医師、看護師、リハビリスタッフ(PT/OT/ST)、管理栄養士、ソーシャルワーカーなど、関わるスタッフ全員が集まって、患者さん・ご家族と車座になって話し合います。 忙しい急性期病院だと難しいことですが、私たちはここでしっかり30分ほど時間を取ります。「今までどんな生活をしていたか」「これからどうなりたいか」。それを最初に関係者全員で共有するんです。 これをやることで、スタッフ間の目線が揃いますし、何より患者さんとご家族がすごく安心してくださる。「こんなに話を聞いてくれる病院は初めてだ」と言っていただけることも多いですね。

病院の外へ飛び出せ! 地域活動と「まちづくり」

――「地域活動」や「あたたかみのある病院」という点も、同善会の魅力ですね。

はい。私たちは「病気になってから来る場所」にとどまりたくありません。病気になる前の段階から地域の方々と関わり、健康を守る活動をしています。

その一つが「あおぞらカフェ」というイベントです。病院の外に出て地域の皆さんとの交流をする場を作っています。白衣を脱いで、一人の人間として地域の方と接する。そうすると、診察室では見せないような患者さんの笑顔や、本当の悩みが見えてくるんです。

また、「みのるーむ」と名付けたコミュニティルームでは、地域の方や元患者さんが参加して麻雀やモルックを楽しんでいますし、地域のお祭りやイベントにも積極的に参加しています。最初は「病院の人が何しに来たの?」と驚かれましたが(笑)、今では「同善さん、また来てくれたのね」と声をかけてもらえるようになりました。

――スタッフの皆さんも、そうした活動を楽しんでいるのでしょうか。

とても楽しんでくれていますね。病院の中にずっといると、どうしても「患者と医療者」という関係性に固定されてしまいます。でも、外に出れば「地域住民同士」になれる。 「○○さんの家の近くでお祭りをやるから行ってみよう」とか、そういう人間味のある関わりができるのが、同善会のあたたかさの根源だと思います。

下町の三ノ輪という土地柄もあり、人と人との距離が近いんです。お節介なくらいあたたかい(笑)。そんな地域に愛される病院でありたいですし、スタッフにもこの街を好きになってほしいと思っています。

同善会で働くことで、どんなことが得られるの?

――ここでの経験を通じて、スタッフはどのように成長できますか?

同善会は、「学びが盛ん」な職場でもあります。 総合診療の専門医研修プログラムの基幹施設などとも連携しており、若手医師や専攻医、医学生、看護学生などの受け入れも積極的に行っています。

院内では毎日のようにカンファレンスが行われ、職種を超えて「なぜこのケアが必要なのか」「この患者さんの物語はどうなっているのか」を議論します。ここでは「ルーチンワーク」はほとんどありません。一人ひとり違う人生に向き合うので、毎日が学びの連続です。

ここで働くことで得られる一番のスキルは、「多職種協働の実践力」と「生活を視る力」です。 どの職種であっても、ただ自分の専門分野をこなすだけでなく、チーム全体を俯瞰して動く力が身につきます。これは、これからの医療業界で最も求められるスキルだと確信しています。

また、新しいことにチャレンジするのを応援する風土があります。「新しいリハビリの機器を入れたい」「地域のこんなイベントに関わりたい」「業務効率化のためにDXを進めたい」。そんな前向きな提案は大歓迎です。 組織としても変革期にあるため、出来上がったレールの上を走るのではなく、「自分たちで病院をつくっていく」という手応えを感じられるはずです。

――長く働き続ける中で、リーダーや管理職を目指す方へのサポートはありますか?

はい、特に力を入れているのが「リーダー教育」です。 医療業界では昔から、「マネジメントは背中を見て覚えるもの」という風潮が強く、体系的に教わる機会がほとんどありません。そのため、現場のプレイヤーとしては優秀だった方が、リーダーになった途端に「どう動けばいいかわからない」と悩み、潰れてしまったり辞めてしまったりするケースが後を絶ちません。それは個人の責任ではなく、教えてこなかった組織の責任だと私は思っています。

そこで同善会では、職種を横断した「リーダーシップ勉強会」を開催しています。例えば、月に1回の勉強会を半年間のクールで行うなど、継続的に学べる場を用意しています。 対象は、すでにリーダー職にあるスタッフだけでなく、「2〜3年後にリーダーになる可能性があるスタッフ」も含まれます。早い段階から「プレイヤーとリーダーの役割の違い」や「チームを動かす視点」を学ぶことで、安心してキャリアのステップアップを目指せる環境を整えています。

中小規模の組織だからこそ、一人ひとりのリーダーの存在は非常に大きいです。スタッフが孤独に悩むことなく、組織全体でリーダーを育て、支えていく。そんな風土も、私たちの自慢の一つです。

――最後に、同善会に興味を持っている方へメッセージをお願いします。

私たちが求めているのは、特別なスキルを持ったスーパーマンではありません。 「人が好き」「お喋りが好き」「誰かの人生に関わりたい」。そんな素朴な想いを持っている方なら、きっと同善会で輝けると思います。

急性期病院で、忙しすぎて患者さんとゆっくり話せなかったことにジレンマを感じている方。 ルーチンワークではなく、もっと自分らしく働きたいと思っている方。 地域医療やまちづくりに興味がある方。

同善会には、あなたがやりたかった医療やケアを実践できるフィールドがあります。 病院の常識にとらわれず、私たちと一緒に「地域を元気にする新しい病院」をつくっていきませんか?

少しでも興味を持ったら、ぜひ一度見学に来てください。三ノ輪の下町ならではのあたたかい空気と、スタッフの活気ある姿を感じていただけると思います。皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。


セカンドラボ株式会社

URL:https://note.com/2ndlabo/n/nf2f063102266

セカンドラボ株式会社 コンテンツチームリーダー。医療福祉業界専門の求人サイト『コメディカルドットコム』にて、病院担当として5,000件以上の求人作成・運用を経験。公的統計資料の分析と現場知見を融合し、情報の正確性を重視したコンテンツ制作・監修を専門とする。神奈川県鎌倉市出身。

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