患者さんの「生活」そのものに寄り添う。未経験からでも始められる、在宅医療という選択|医療法人社団 正青会 くじら在宅クリニック
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「業界未経験だけど、医療の仕事に興味がある」「在宅医療って、実際にはどんな現場なんだろう」そんな疑問や不安を抱えながら、求人情報を見ている方も多いのではないでしょうか。在宅医療は病院やクリニックでの外来診療とは異なり、患者さんの“生活の場”に入り込む医療です。そのぶん、専門的な知識や経験が求められるのでは、とハードルの高さを感じてしまう方も少なくありません。
東京メトロ副都心線「雑司ヶ谷駅」から徒歩3分に位置する医療法人社団正青会 くじら在宅クリニックは、在宅医療を専門に行うクリニックです。医師と往診同行スタッフが1チームとなり、患者さんのご自宅や施設を訪問。その人らしい生活を支える医療を提供しています。
現在、くじら在宅クリニックで募集しているのは往診同行スタッフ兼医療事務。医師の診療に同行し、車の運転や簡単な診察介助を行うほか、事務業務も担う、在宅医療に欠かせないポジションです。今回は、そんなくじら在宅クリニック院長の鯨井さんに、職場の雰囲気や働きやすさ、そして在宅医療にかける想いについてじっくりお話を伺いました。
目次
年齢も経歴もさまざま。落ち着いた雰囲気のチーム
ーくじら在宅クリニックでは、どんな方が働いていますか?
今は20代から50代まで、本当に幅広い年齢層のスタッフが働いています。男女比でいうとやや女性が多いですね。雰囲気としてはいわゆる体育会系でワイワイしている職場というよりは、落ち着いていて穏やかな印象です。
在宅医療という仕事柄、患者さんやご家族の気持ちに寄り添う場面が多くなりますので、自然と物腰が柔らかい人や、相手の話をきちんと聞ける人が集まっているのかもしれません。ガツガツ前に出るタイプというより、周囲を気にかけながら協力して仕事を進められる、そんな方が多い職場だと思います。
ー在宅診療専門というと、スタッフの方同士あまり顔を合わせることがないのですか?
いえ、そんなことはないですよ。朝は当日出勤のスタッフ全員で顔を合わせ、その日の予定を確認してからそれぞれの診療に出発します。
診療中は医師と往診同行スタッフの2名が1チームで動きますので、基本的にはチーム単位で行動する形になります。外に出て往診に行く日もあれば、院内で事務作業を中心に行う日もありますが、どちらかに偏りすぎることはありません。朝に顔を合わせ、日中はそれぞれの役割を担い、戻ってきたらまた情報を共有する。適度な距離感を保ちつつも、必要なところではしっかり連携が取れている、そんな働き方だと思います。
ー往診同行スタッフは、どんな役割を担うのでしょうか?
医師の往診に同行し、車の運転や簡単な診察介助を行うほか、書類作成や電話応対などの事務業務も担当します。医療行為そのものを行うわけではありませんが、診療がスムーズに進むように医師を支える、とても重要な役割です。また、往診の現場では患者さんやご家族と接する機会が多いので、医師と患者さんをつなぐ存在でもあります。いわば、「医師のパートナー」のようにイメージしていただけるとわかりやすいかもしれません。
診療の現場と事務の両方に関わるからこそ、医療がどのように成り立っているのか、全体の流れを実感として理解できるポジションです。実践を積みながら、医療や介護の知識を身につけていけます。
未経験からでも大丈夫。在宅医療の魅力
ー医療未経験で入職される方も多いそうですね。
はい、ほとんどの方が未経験もしくは経験が浅い状態からのスタートです。中には飲食業など、医療とはまったく関係のない業種から転職してきたスタッフもいます。医療事務の資格も必要ありませんし、最初から専門知識があることは求めていません。
医療や介護の知識は、日々の業務を通じて自然と身についていくものです。当クリニックなら「本当に自分にできるのか」と不安に感じている方でも、安心して始められる環境だと自負しています。
ーなぜ在宅医療を選ぶ方が多いのでしょうか?
いちばん多いのは、「新しいことにチャレンジしたい」という気持ちからのようです。それに加えて、このさき在宅医療のニーズが高まっていくことは明らかですから、この分野で働きたいと考える方も多いのではないでしょうか。
高齢化が進み通院が難しくなる方が増えていうなかで、在宅医療は今後ますます必要とされる医療のかたちです。そうした社会的な背景も踏まえて「将来性のある分野で経験を積みたい」「長く続けられる仕事をしたい」と、在宅医療の領域を選ぶ方が増えているんです。
ー病院や他の医療機関から転職されてくる方もいらっしゃいますか?
はい。大きな病院や外来クリニック、歯科医院などさまざまな医療現場を経験した方も当クリニックに来てくれています。同じ医療職でも、在宅医療は患者さんとの関わり方がまったく違うと感じる方が多いようです。
たとえば、外来ではどうしても診療時間が限られますが、在宅では患者さんの暮らしや、ご家族の状況まで含めて関わることになります。「患者さんの生活そのものを支えている実感がある」「より患者さんやご家族を近い距離で支えられる」といった点に魅力を感じて、転職してくる方が多いと感じます。
ー入職後、スタッフの成長を感じるのはどんな瞬間ですか?
そうですね。当然ですが、最初は分からないことばかりで戸惑う場面が多いと思います。ただ、日々の往診同行や事務作業を通じて少しずつ在宅医療や介護の流れが見えてくると、「あ、今の説明は理解できたな」とか「なるほど、こんなときはこう接すればいいのか」と感じる瞬間が出てくるはずです。
患者さんやご家族とのやり取りのなかで、以前よりも落ち着いて対応できていると感じたときや、医師から任せてもらえる業務が増えてきたときに、スタッフ自身も成長を実感してくれているようです。この仕事は患者さんだけでなく、医師とも近い距離で接しますので、日々の積み重ねのなかで確実にできることが増えていく仕事です。
患者さんの「生活」まで診る。それが在宅医療のやりがい
ー在宅医療ならではのやりがいは何でしょうか?
患者さんとの距離がとても近いことですね。病棟や外来ではどうしても限られた時間で診療を行うことになりますが、在宅では、その方がどんな環境でどんな生活をしているのか、そんな部分まで垣間見えるんです。
住み慣れたご自宅でどんなふうに一日を過ごしているのか、どんなことに困っているのか。そうした生活の背景を知ったうえで医療に関われるのは、在宅医療ならではだと思います。単に病気を診るのではなく、「その人の暮らし」を丸ごと支えている実感。それがこの仕事の大きなやりがいです。
ー大変さを感じる場面もありますか?
もちろんです。特に認知症の方の場合は医療的な対応だけでなく、生活上の困りごとや不安にも向き合う必要があります。たとえば、家族に対しても「物を盗られた気がする」「誰かに疑われている」といった訴えが出ることもあります。そうした不安に対しては、薬だけで解決できるわけではありません。
そんなときにどう声をかけるか、どう関わるか。医療以外の部分も含めて、深く考えなくてはならない場面が多いです。ありきたりですが、“人と向き合うこと”がとても大切な仕事だと感じています。
ーそれでもこの仕事を続けられる理由を教えてください
それはやはり、大変さ以上にこの仕事でしか得られないやりがいがあるからです。日常的に、患者さんだけでなくそのご家族の気持ちにも寄り添いながら、人生の一部に関わらせていただくんです。ここまでは、一般的な医療現場では経験できないことだと思います。
簡単な仕事ではありませんが、人として学べることが本当に多いです。そうした積み重ねがこの仕事の面白さであり、長く続けていける理由だと感じます。
働きやすさと安心感。長く続けられる環境づくり
ー勤務時間や残業について教えてください。
はい。定時は17時30分で、ほとんどの日は定時に帰れています。もちろん診療の状況によって多少前後することはありますが、遅くなっても18時30分くらいまででしょうか。
ですので、月の残業時間でいうと5〜8時間程度ですね。日によって30分ほど残ることが月に数回ある、という感覚に近いと思います。在宅医療というと忙しいイメージを持たれることもありますが、過度な残業が常態化するような職場ではありません。仕事とプライベートのメリハリをつけながら、無理なく続けていただけると思います。
ーお休みや有給休暇の取りやすさはいかがでしょうか?
有給休暇については、これまで在籍していたスタッフは全員しっかり消化しています。土日は固定でお休みですし、もし祝日に出勤がある場合でも必ず平日に振替休日を取っていただいています。
少人数の職場なので、どうしても調整が必要になる場面はありますが、みんなで相談しながら無理のない形で休みを取っています。“休みにくい雰囲気”のようなものは一切ありませんので、そこだけは安心して欲しいです。
ー教育体制についてはいかがでしょうか?
入職後は必ず先輩スタッフがマンツーマンでサポートします。いきなりひとりで任せることはありませんし、「作業マニュアルを渡して終わり」というような接し方もありません。
往診同行も事務作業も、はじめのうちは一緒に動きながら丁寧に説明していきます。未経験の方が不安に感じやすいポイントも理解しているつもりですので、分からないことはその場でどんどん聞いてください。医療や在宅診療が初めての方でも段階を踏んで慣れていけるように意識していますので、安心して飛び込んできてほしいですね。
ー最後に、求職者の方に向けてのメッセージをお願いします。
この仕事に向いているのは、条件だけで仕事を選ぶ人ではなく、人に興味を持てる方です。患者さんを自分のおじいちゃんやおばあちゃんのように気にかけられる人や、そのときだけじゃなく「その後、どうなったかな」と自然に思えるような人。そんな気持ちがないと、在宅医療は続かないかもしれません。
ただ、逆に言えば、そうした想いを持っている方にとってはとてもやりがいがあり、長く続けられる仕事でもあります。繰り返しになりますが、医療の経験がなくても構いません。分からないこと、不安なことは私たちがしっかりとサポートしますので、患者さんに寄り添いたいという強い気持ちがある方は、ぜひチャレンジして欲しいです。