「住宅×医療」への試みで話題!2023年、移転・リニューアルしたリハビリ特化型病院 |医療法人一輝会 荻原記念病院
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2023年、新長田の震災復興再開発地に移転・開設した「医療法人一輝会 荻原記念病院」は、リハビリテーションに特化した病院です。一つの建物に病院と分譲マンションが同居した複合施設で、地域住民の健康を支える新しい試みが注目されています。
今回は看護部長の深井さんとリハビリテーション部長の服巻さんをお招きして、当院におけるコメディカルスタッフの重要性や役割、仕事のやりがいとともに、職場の雰囲気や働く上でのサポート体制などについて、詳しくお話を伺いました。
目次
2.看護師、リハビリ専門スタッフを募集!ケアワーカーは無資格からスタート可
3.患者さんの笑顔と元気を取り戻すには、まず自身の暮らしの充実が大切
4.園芸療法士、メイクケアセラピーなど、幅広い資格取得支援が魅力
5.10日間連続の休暇制度や子育て支援「くるみん」認定をめざして
6.「リハビリ」を通して、日本の医療の発展に貢献できる病院でありたい
1.新長田の震災復興再開発の地に、2023年に移転・誕生したリハビリ特化型病院

本日、インタビューにご参加いただくお二方より、自己紹介をお願いします。
深井看護部長:
私は荻原記念病院で看護部長を務めています。一輝会で働きはじめて7年目。以前は看護師の養成校で教員として勤務していました。現在、その経験を生かしながら、患者さんとスタッフの双方にとって最善の環境をつくることに努めています。
服巻リハビリテーション部長:
私はこの法人に所属して17年目です。言語聴覚士として現場経験を積み、日々多くの若いスタッフと接しながら、教育や指導に力を入れています。リハビリ部には若いスタッフが多いこともあり、「母親のような目線」で接することを心がけています(笑)。
一輝会と萩原記念病院の設立のいきさつや特徴についてお聞かせください。
深井看護部長:
一輝会は、1976年に神戸市中央区に開設した「荻原整形外科病院」と同時に設立された医療法人です。そして1985年、兵庫区に荻原みさき病院が開設。当院はその二つの病院を統合したもので、2023年4月、新長田の震災復興再開発の最後の地に移転・開設されました。
服巻リハビリテーション部長:
リハビリテーションに特化した病院として、地域に広く知られています。二つの病院の人材や機能、設備を合理化することで、患者さんにとってより質の高い医療を提供できるようになりました。設備も新しく、広々としたスペースがあり、以前よりもぐんと快適性がアップしたと思います。
「自分も家族も診てもらいたいと思える病院」をめざしていると伺っていますが。
深井看護部長:
医療に従事している私たち自身が、「ここなら安心して家族を任せられる」と信じられる病院こそ、理想の病院ですよね!日々の医療やケアの実態を深く理解しているスタッフがそう思うわけですから、誰もが安心して治療を受けられるレベルに達しているということです。
貴院の建物の上階はマンションで、住居と医療が一体化した新たな試みに取り組んでいると聞きました。
深井看護部長:
そうなんです。「住まい」と「医療」の連携を通して、地域や住民の健康を支える新たなモデルになれたらと考えています。
服巻リハビリテーション部長:
病院とマンションがインターホンでつながっているんですよ。インフルエンザ予防接種のお知らせを送ったり、防災訓練を共同で実施したり、連携した活動を行っています。そのほか周年記念イベントや健康教室、住民向けの健康に関する勉強会などを通じて、医療と暮らしが調和する環境づくりを進めています。
深井看護部長:
「医療と住居が隣り合う安心感」を提供することで、住民の健康意識を高めるだけでなく、地域全体の安全・安心に貢献したいと考えています。
2.看護師、リハビリ専門スタッフを募集!ケアワーカーは無資格からスタート可

今回は、どういった職種、人材を募集されていますか?
深井看護部長:
看護師とケアワーカーの募集を行っています。
ケアワーカーとは、おもに看護師の補助を担う看護助手ではなく、当院では患者さんの生活を支えるプロフェッショナルとして位置づけています。快適な療養環境を提供する重要なポジションです。また、カンファレンスへの参加や記録業務を行うなど、積極的に医療チームの一員として活動していただきます。
服巻リハビリテーション部長:
リハビリ部では、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士を募集しています。当院では教育体制に力を入れることで、新卒から経験豊富な方まで、スタッフ一人ひとりがプロフェッショナルをめざし、成長できるようサポートしますので、ぜひ志のある方に仲間になってほしいと思います。
深井看護部長:
看護部・リハビリ部ともに、経験や資格の有無を問わず、熱意を持って働きたいという方を歓迎しています。とくにケアワーカーについては、未経験の方も応募可能!介護の初任者研修や資格取得のサポート体制を整えています。国家資格である介護福祉士をめざしたいという意欲のある方がおられれば、手厚い支援を用意していますので、ぜひチャレンジしてほしいですね。
3.患者さんの笑顔と元気を取り戻すには、まず自身の暮らしの充実が大切

貴院はリハビリに特化した病院ですが、独自の治療法はありますか?
服巻リハビリテーション部長:
昼間のリハビリだけでなく、日常生活そのものがリハビリの延長となるようなアプローチを大切にしています。夜間の動作や日常的な習慣も含めて、患者さんが自立した生活を送れるようなサポートをめざしています。
また、園芸療法や音楽療法、動物介在療法などのプログラムを取り入れることで、リハビリへのモチベーションを高めたり、イベントを企画して入院生活を充実させるように努めています。
どんなときに、やりがいを感じますか?
服巻リハビリテーション部長:
当院はリハビリで入院される患者さんが多いため、在宅復帰される方が約7割にのぼります。退院時、元気になって帰られる姿を見るのも嬉しいのですが、退院後に、患者さんがわざわざ病院を訪れて「元気にやっています」と報告してくれたり、生活の中での変化や前向きな出来事を話してくれるとき、感無量になりますね。「私たちの取り組みが間違っていなかった」「少しでも役に立った」と手応えを感じられて、この仕事のすばらしさを実感します。
深井看護部長:
患者さんにとって、病院はさまざまな自由が制限されるところ。ですので、私たちの病院では入院中も患者さんに楽しんでもらえるように度々イベントを開催しています。スタッフが企画したイベントに参加し、患者さんの笑顔を見ることが大きなやりがいになっています。
また、患者さんだけでなく、同僚やスタッフの成長を見守ることもやりがいの一つです。新人スタッフが教育プログラムや研修を通じて自信を持ち、プロフェッショナルとして成長していく姿を見ると、病院全体がさらに良い方向に向かっていると感じられます。
貴院の強みや魅力についてお聞かせください。
深井看護部長:
人と人、人と地域とのつながりを大切にしていることです。とくに患者さんとそのご家族との交流を重視しています。コロナ禍において、多くの病院は面会を禁止していましたが、当院は面会制限を設けずに、自由に面会できる体制を整えていました。私たちは患者さんやその家族がつねに笑顔で過ごせることを考えています。
服巻リハビリテーション部長:
患者さんを元気にすることが、私たちの目的ですから、そのためにスタッフ全員が一生懸命考え、行動し、不可能そうに思えることも乗り越えていこうという気概をもって働いています。
患者さんファーストの考え方で、仕事に向き合っているようですね。
深井看護部長:
もちろん、患者さんのことは大切に考えています。しかし、私たちの病院の基本的な考え方は「生活ありきの仕事」です。決して、患者さんを蔑ろにするわけではありませんが、日本人は真面目過ぎるんですよ。どうしても仕事を優先しがち。ですが、働くスタッフ一人ひとりの生き方が健全でなければ、適切な医療は提供できません。そうした観点から、スタッフには自身の生活を充実させてほしいと考えています。
服巻リハビリテーション部長:
生活を楽しむという意味では、当院は医療とは直接関係のない身だしなみについても、かなり自由ですよね。髪の色やピアス、ネイルなどもOKで、ユニフォームについても中のインナーや靴は自分の好みのものを選んでいいことになっています。
深井看護部長:
その代わり、仕事のときは集中して業務に取り組んでもらいますし、就業時間内に課題を解決し、家には持ち帰らないよう徹底してもらっています。
当院は、自分の生活を大切にしながら医療に携わりたいと思う人にとって、理想的な環境だと思います。
4.園芸療法士、メイクケアセラピーなど、幅広い資格取得支援が魅力

新スタッフの研修制度やスキルアップへの取り組みについて教えてください。
深井看護部長:
新スタッフの研修やスキルアップにかなり力を入れています。看護部では私が看護師の養成校で教員をしていた経験を生かして、当院向けにカスタマイズしたオリジナル教材を使用。「安心して仕事を覚えられる」と感じてもらえるように工夫しています。
服巻リハビリテーション部長:
リハビリ部では、新卒のスタッフが多いので、入職後すぐに新人教育プログラムを実施。成長を見える化できるクリニカルラダーを用いて、それぞれの段階に応じた指導を行っています。
深井看護部長:
あとは、外部講師を呼んで勉強会を開いたり、先輩スタッフが丁寧に指導したりと、職場全体で新人を支える雰囲気がありますね。
さらにスキルアップをめざすスタッフには、資格取得や研修の支援も行っています。看護部では、認定資格の取得をめざす人には病院が研修費用を負担しています。
服巻リハビリテーション部長:
リハビリ部でも、回復期リハビリテーション病棟協会が推奨する認定セラピストのマネージャーコースみたいな、ちょっと高額な研修があるんですが、病院側の認可が取れれば費用も負担してもらえます。
園芸療法士、メイクケアセラピーの資格取得者もいるとか?
深井看護部長:
そうです。園芸療法士については、看護師、介護士、リハビリテーションスタッフ、いずれの職種も適用できる奨学金制度があります。学費だけでなく、交通費も全額負担する制度のため、興味がある方はぜひ取得してほしいですね。
メイクケアセラピーについては、スタッフの希望を受け入れる形で、最近、一人取得した方がいます。この資格は、患者さんのメイクや身だしなみをサポートするもの。自分の見た目を整えることで気持ちが前向きになり、リハビリへの意欲向上にも繋がるようです。
服巻リハビリテーション部長:
今後もスタッフの声を聞きながら、フォローしていきたいと考えています。スタッフ一人ひとりが自分の可能性を広げ、患者さんに還元できる職場でありたいと思います。
5.10日間連続の休暇制度や子育て支援「くるみん」認定をめざして

残業や有休の取得率について教えてもらえますか?
深井看護部長:
ほとんどの病院でいえることですが、看護師は就業時間より早くきて、遅くまで残ることが多いんですよ。それを改善するために、看護部ではワークライフバランスのワーキングチームを設置して、業務効率化やスタッフが定時に帰れるような環境をつくっています。
服巻リハビリテーション部長:
男性の育休休暇も推奨しているところで、厚労省の認定制度「くるみん」の取得を進めています。
深井看護部長:
現在、全員が最低10日間の連続休暇が取れるような体制づくりも検討しています。有休消化率については、昨年の約70%だったので、これをもっと上げていこうと話し合っているところです。
職場の雰囲気は? スタッフ同士が交流する場はありますか?
服巻リハビリテーション部長:
職場の雰囲気は、わきあいあいとよい雰囲気だと思いますよ。当院ではいじめやハラスメントは許さないという姿勢を徹底しています。もし、そうした行為があれば異動や場合によっては退職をお願いすることもあります。
深井看護部長:
部署や病棟、職種に関係なく、仕事終わりや休日に集まって交流することも多いですよね。若いスタッフが多いので、病棟単位での飲み会やアフターファイブに食事に行くことも頻繁に行っているようです。
貴院の福利厚生についてお聞かせください。
深井看護部長:
スタッフには、安心して長く勤めてほしいので、資格取得支援制度、休暇制度など、さまざまな制度を整えています。なかでも、「くるみん」認定に取り組むなど子育て支援に力を入れています。当院ではスタッフのお子さんが3歳になるまでの保育園代の半額は病院負担です。これは他の病院ではあまり見られない特徴的な制度だと思います。
服巻リハビリテーション部長:
ささやかではありますが、スタッフの誕生日には地域の商店街で使える商品券を贈るなど、ちょっとした心遣いも行っています(笑)。
6.「リハビリ」を通して、日本の医療の発展に貢献できる病院でありたい

貴院の今後の抱負や展望は?
深井看護部長:
私たち荻原記念病院は、「神戸屈指のリハビリテーション病院」をめざして日々努力しています。これは単に地域内での評価を上げるというだけでなく、患者さん一人ひとりの生活を豊かにする病院でありたいと思っています。
服巻リハビリテーション部長:
将来的には「リハビリテーション研究所」を立ち上げて、これまで積み上げたデータを活用して、地域や日本全体の医療の発展にも寄与できる病院になっていきたいと考えています。
最後に、こちらの病院への入職を考えている方々にメッセージをお願いします。
深井看護部長:
当院は、「自分も家族も診てもらいたいと思える病院」をめざして、患者さんと真剣に向き合っています。そして、その実現にはスタッフの生活と仕事のバランスが重要だと考えています。新しい技術や資格に挑戦したい方へのサポートも惜しみません。
「生活を大切にしながら、仕事にも全力で向き合いたい」「向上心をもって、さまざまなことに挑戦したい」と思う方にぴったりの職場です。
服巻リハビリテーション部長:
看護やリハビリに熱意を持ち、自由な発想で患者さんをサポートしたいと考える方を心から歓迎します。ご興味をもたれた方は、ぜひ一度見学にお越しいただき、ご検討いただけたらうれしいです。