直接応募で自由な転職活動を コメディカルドットコム

現在の求人掲載数172774

職場インタビュー 482view

患者さんとじっくり向き合える。残業なしのワークライフバランスを実現!|医療法人社団良友会 山陽病院

  • 更新日
投稿者:堀尾 健太

医療法人社団良友会 山陽病院は岡山市にあります。うつ病やストレス疾患を中心に、統合失調症、認知症やその合併症、せん妄などの治療を主に行っている精神科専門病院です。
2011年に全館建て替えを実施し、清潔で働きやすい環境を整えました。患者さまの尊厳を重視した穏やかな療養生活を提供しています。
今回は、精神科ならではの患者さんとの関わり方、残業なしの働きやすさ、手厚いサポート体制など、働く環境の魅力について、看護課長の岸本直子さんにお話を伺いました。

目次

1.地域医療の中核となる精神科専門病院

山陽病院はどのような特徴を持つ病院ですか?

当院は精神科専門病院として、特に認知症の患者さんを受け入れています。地域的にも高齢者が多い地域です。当院では訪問看護や老健施設、ケアハウスなども運営しており、高齢者医療に力を入れています。そのため、近隣の一般病院では対応が難しい認知症患者さんを中心に多く受け入れているのが特徴です。

精神科という特性上、次の行き先が見つからないケースもあり、どうしても長期化する傾向があります。中には10年以上入院されている方もいらっしゃいます。年齢層としては高齢の方が多いですね。若い方は急性期の病棟で療養され、状態が良くなれば退院され、自宅に戻られることが一般的です。

2011年の建て替え後、働きやすさに変化はありましたか?

建て替え後は病棟の配置を変更し、病室にいる患者さんの人数を減らしました。そのため全体的に目が届きやすくなり、ケアの質も向上したと感じています。施設が新しくなったことで、患者さんや職員にとっても過ごしやすい環境になりました。

2.「その人らしく生きる」に寄り添う、精神科病院の魅力

1日の業務の流れを教えていただけますか?

朝8:30から申し送りをして、9:00から病室に行き、バイタルサインのチェックをします。その後、入浴介助やシーツ交換、必要な処置などを午前中に終わらせ、昼に1時間休憩を取り、午後はまた病室を回ります。

日常会話から患者さんの状態変化を看ることや、服薬管理の支援、リハビリ活動のサポートなどが主な業務です。一般病院では検査結果や症状から治療が進みます。一方、精神科病院では処置や点滴などの医療行為が比較的少なく、代わりに患者さんとのコミュニケーションや生活支援が中心です。患者さんによっては、被害妄想や幻聴に悩まされていることもあるので、適切な対応を心がけています。

夜勤は16:30から翌朝9:00までです。夜間は仮眠の時間もあります。精神科の看護では患者さんの病気を治療するというより、生活上で困っているところをお手伝いするイメージです。

山陽病院で働く中でのやりがいを感じる瞬間はありますか?

良い関わりができると患者さんも良くなっていき、「ありがとう」と言ってくれます。患者さんは自分の気持ちに寄り添ってもらったことをずっと覚えているんです。他のスタッフがそういう関わりをしている姿を見ると、やりがいを感じます。

精神科の患者さんは、現実と妄想の区別が難しいことがあります。それを否定するのではなく、共感して辛い気持ちを聞いていくことが大切です。精神科では「これをすれば絶対こうなる」という保証がないので、関わりがとても大事になっていきます。

最初は心を開かなかった患者さんが、信頼関係を築くうちに変化していく姿を見るのは大きな喜びです。精神科の患者さんは攻撃的な言動をされることもありますが、それは病気の症状であって、その人自身ではないことを理解して関わります。そういった関わりを通じて、表情が明るくなり、自ら話しかけてくれるようになったときは、本当にこの仕事をしていて良かったと思います。

精神科では患者さんの個性を理解し、「その人らしく生きる」をサポートする視点が重要です。時には言葉にならない思いを汲み取り、患者さんに寄り添っていきます。この「寄り添う」という関わりができるのが、精神科病院の魅力です。

逆に苦労されたことはありますか?

患者さんとの関わりで、どれだけ話しかけても通じないのは辛いですね。自分の世界に閉じこもっている患者さんに、こちらが話しかけることで逆に世界を邪魔しているように思われ、攻撃的な言葉を返されることもあります。そういうとき、患者さんの気持ちを理解できていないという悔しさや辛さを感じました。

今では若いスタッフが同じように苦労しているのを見ると、自分の経験を活かしたアドバイスをしています。「この患者さんにはどう接したらいいかわからない」と悩んでいるスタッフには一緒に考えて、課題を乗り越えていきます。

3.部署を超えた助け合いで乗り越えた経験

コロナ禍を経験して、職場に変化はありましたか?

部署を超えて助け合う姿勢が強くなりました。最初はコロナ患者のクラスターが発生した病棟には近寄りたくないという雰囲気がありました。しかし、どの病棟もクラスターを経験して大変さを理解するようになり、「何かできることはないだろうか」と自然に声が上がるようになったのです。

人手が足りない病棟があれば、「お風呂の手伝いに行ってもいいですよ」と自然に言えるようになり、団結力が増したと感じます。

なぜコロナ禍でも退職者が少なかったのでしょうか?

働きやすさが大きいと思います。残業がほとんどないので、身体的・精神的な負担が少なく、プライベートの時間もしっかり確保できます。また、何か困ったことがあっても相談しやすい雰囲気があり、お互いに支え合う文化が根付いているからです。コロナという危機に直面しても、チームとして乗り越えようという意識が自然と生まれた背景には、日頃からの良好な人間関係があったのだと思います。

4.残業ゼロの環境と希望に合わせた勤務体制を実現

求人情報で「残業がほぼない」とありましたが、本当ですか?

本当にないんです!救急病院ではないことが大きな理由だと考えます。入院も時間が決まっていて、飛び込みの入院がほとんどありません。また、業務整理もきちんとしていて、「この時間までにこれをする」と決めているので、仕事が終わらないことはありません。

どの部署も17:00には帰れることが多いです。以前、一般病院から転職してきたスタッフに聞くと、「基本残業で20:00、21:00まで働くのが普通だった」と言っていました。ここでは17:00に帰れて、17:30には自宅にいることが信じられないとびっくりしていました。

ただ、成長意欲が高い職員が多く在籍しているため、業務終了後にも法定上必須な研修に参加していただいたり、自由参加の研修に能動的に参加していただいたりすることはございます。

夜勤や有給休暇の取得状況はいかがですか?

夜勤は、できる範囲で融通を利かせています。「何曜日ならできる」「月に何回までにしてほしい」など、ある程度希望に応じています。子育て中のスタッフや親の介護をしているスタッフなど、個々の事情に合わせた勤務調整が可能です。

有給休暇の取得も進めていて、私自身も年間10日以上は必ず取っています。子どもさんの沖縄での結婚式で4日連休を取ったスタッフもいます。希望通りに休みを取りやすい職場です。

仕事とプライベートの両立がしやすいのが良いですね。

そうですね。17:00に帰れるので、趣味や家族との時間を大切にできます。医療職は不規則な勤務になりがちですが、当院では可能な限り規則正しい生活リズムを保てるよう配慮しています。スタッフ自身が心身ともに健康でなければ、患者さんに良いケアは提供できません。その意味でも、ワークライフバランスは重要だと考えています。

5.プリセプター制度と専門性を尊重する環境

新人スタッフへのサポート体制はどのようになっていますか?

新人スタッフに対しては、プリセプター制度を導入しています。基本的に3〜5年目のスタッフが新人を教え、その中間層をベテランスタッフがサポートするという体制です。仕事は交代制なので、みんなで助け合いながら進めています。教える側も疲れないよう、複数層のサポート体制を構築しました。

新人教育チームは月に一度会議を開き、サポート状況を確認します。この体制によって、新人スタッフの定着率は高い傾向にあります。

中途入職者でも活躍できる場面はありますか?

当院は中途入職者も多く、一般病院で経験を積んでから転職してくるスタッフも少なくありません。そのスタッフが前職で身につけた知識や経験は貴重な財産です。私自身、ずっと精神科にいるので一般診療科のことがわからないのですが、例えば整形外科が得意なスタッフがいれば、その専門知識を活かせる場面で力を発揮してもらうようにしています。

様々な診療科からスタッフが集まっていることも当院の強みです。「足が痛いと言っている患者さんがいるけど」という場面で、循環器や整形外科などの経験者の知識が役立ちます。「精神科だからそういう知識は必要ない」と考えるのではなく、前職で培った経験を活かし、活躍できる職場です。このような連携によって、私自身も様々な診療科の知識を吸収し、日々勉強しています。

6.「待つ力」と「聞く力」が重要!精神科に向いている人の特徴

どのような人と一緒に働きたいですか?

自分が何をやりたいかをしっかり考えている人と働きたいです。なんとなく仕事をしてお金がもらえればいいという人よりも、なぜ精神科を選んだのか、将来どんな資格を取りたいのかなど、明確な目標を持っている人ですね。そういう人はしっかりサポートしていきたいと思います。

精神科に向いている人はどんな人でしょうか?

せっかちでイライラしがちな人は向いていないと思います。精神科では「待つ」ことがとても大事です。患者さんが話すのを待つ、動き出すのを待つなど、辛抱強い人が向いています。

また、人の話を聞くのが好きで穏やかな性格の人も向いています。一般的な病院のイメージとは少し異なりますが、精神科ならではの関わり方があるのです。

これから職場を探している方へのメッセージをお願いします。

当院は本当に残業がほとんどなく、職員同士のコミュニケーションを取る時間が十分あります。時間がゆっくり流れているので、気持ち的な焦りが一般病院と比べて少ないのが、当院の精神科ならではの特徴です。

子育て中の方も残業がないことをとても喜んでいます。有給休暇も前もって申請すれば取れるので、休みづらいことはありません。ぜひ一度見学に来ていただき、山陽病院の雰囲気を感じていただければと思います。


セカンドラボ株式会社

URL:https://note.com/2ndlabo/n/nf2f063102266

神奈川県鎌倉市生まれ。2019年4月にセカンドラボ株式会社に入社。
2025年1月にコンテンツチームのリーダーに就任。
統計資料に基づく分析や求人作成の知識・経験を活かした記事づくりが得意です。
休日は所属するオーケストラでの活動や登山、旅行とアクティブに過ごしています。