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神経難病・がん末期ケアのプロ集団。多職種連携で「最期まで自分らしく」を実現|株式会社ナッセ ナッセケアベイス宝塚

  • 更新日
投稿者:堀尾 健太

兵庫県宝塚市にある「ナッセケアベイス宝塚」は、パーキンソン病等の神経難病の方、がん末期等のターミナル期の方を中心に受け入れる、全35室の住宅型有料老人ホームです。「最期まで自分らしく生きる」をコンセプトに、充実した医療・リハビリ体制ときめ細やかなケアを提供しています。

運営するのは、「We Start From YES.」を理念に掲げる株式会社ナッセ。同社のウェルネスケア事業として、リハビリデイサービスや訪問看護ステーション、そしてこの住宅型有料老人ホーム ナッセケアベイス宝塚を運営し、高齢者の心豊かな人生を支えています。

多職種の専門スタッフがどのように連携し、ご本人様の「自分らしい生き方」を支えているのか。そして、温かい職場環境について、詳しく紹介します。

目次

1.「最期まで自分らしく」を追求する。ご本人様の「想い」に応える場所づくり

ナッセケアベイス宝塚が大切にしている「最期まで自分らしく生きる」というコンセプトは、どのような想いから生まれたのでしょうか?

施設に入居される方が抱える「本当は施設に入りたくなかった」という本音と、「それでも専門的なケアを受けたい」という願い。このコンセプトは、その両方に応えるために生まれました。

このコンセプトが生まれたきっかけは、施設開設の準備段階で参考にしたアンケート結果です。そこには、ご本人様が施設生活に不満を感じつつも、ご家族様への配慮から入居しプロの支援を求めている、という想いと現実のギャップが示されていました。この事実に衝撃を受け、私たちが本当に提供すべき価値は何かを深く考えさせられたのです。

こうした背景から、「最期まで自分らしく生きる」ことを施設のコンセプトとしました。「最期」を「人生完了の瞬間」と捉え、その大切な時まで、私たち専門職チームが深く寄り添い、その人らしい生き方を支援していきます。

そのコンセプトを実現するために、施設としてはどのような体制や特徴がありますか?

私たちが一番大切にしているのは、ナッセケアベイス宝塚がご本人様にとっての「生活の場」であるということです。ご自宅に近い自由な環境を提供しています。もちろん、アルコールや喫煙、ご家族様の面会や宿泊も24時間対応可能です。この自由度の高さが、病院や他施設との大きな違いです。

医療体制として、当施設では全35室に対し看護師14名を配置し、24時間複数名体制で医療依存度の高い方にも対応しています。輸血・透析以外の医療処置も可能です。

さらに大きな特徴は、常勤の理学療法士・言語聴覚士等による個別リハビリを週5回提供していることです。機能維持に加え、今ある能力で「できること」をご本人様と考えます。

2.「食べたい」も諦めない。多職種連携でやりがいを実感する看取りケア

看護師、リハビリ職、介護士といった多職種が連携する中で、特にやりがいを感じるのはどのような時でしょうか?

多職種で連携し、利用者様の「願い」を叶えられた時、特に看取りケアに関わる時に大きなやりがいを感じます。介護士は、日々の生活場面で最も長くご本人様と関わる存在です。

状態が悪化した際、看護師、リハビリ職と密に連携し、「最期まで自分らしく生きる」ことをチームで支えます。例えば、看取りが近い方から「コーヒーが飲みたい」「焼き芋が食べたい」といった願いを聞かれた時、私たちは諦めません。どうすれば安全に願いを叶えられるか、チームで考え抜きます。

例えば、看護師が吸引準備、リハビリ職が姿勢調整、言語聴覚士や介護士が食事形態を工夫して介助する。このように三位一体となり、ご本人様のささやかな願いを叶え、満足された表情を見られた時は、本当にかけがえのない瞬間です。

多職種連携は、「食」の支援においても活かされていると伺いました。具体的な取り組みを教えてください。

会社の理念にある「We Start From YES.」。これは「できない」ではなく「どうすればできるか」を考える理念です。ご本人様が「食べたい」とおっしゃるなら、安全への配慮はもちろん、その気持ちに寄り添っていきます。リスクをご本人様・ご家族様に説明して承諾を得てから、諦めずに願いを叶える方法を、多職種も一緒に考えていくのです。

その考え方を実践する取り組みの一つが「PDカフェ」です。嚥下が難しい方でも楽しめるスイーツを提供しています。中心になるのは、元パティシエの言語聴覚士です。そのスタッフは、お菓子作りと嚥下のプロ。この双方の専門性を活かし、見た目も華やかで、安全かつ美味しいスイーツを開発しました。この「PDカフェ」は、「新しい価値を創造する」という会社のミッションにも繋がる取り組みです。

最近では、カロリー摂取量が不足しがちな方に向け「高栄養PDカフェ」も開始しました。MCTオイルを活用し、美味しさをそのままに、高カロリーなスイーツを提供しています。こうした取り組みは外部からも注目され、大手食品メーカーとの共同開発の話も進んでいます。

看取りケアにおいて、ご家族からはどのようなお声がありますか?また、スタッフの心のケアについても何か取り組みはありますか?

ご家族様からは「病院では制限が多く、なかなか一緒にいられなかったけれど、ここでは最期までそばにいられて、温かく関わってもらえて本当に良かった」といった感謝の言葉を多くいただきます。ご家族様も施設に宿泊できるので、大切な時間を共に過ごしていただけます。

一方で、ご本人様とのお別れはスタッフにとっても辛いことです。そのため、グリーフケアの一環として、お看取り後には必ず「デスカンファレンス」を実施しています。関わった全職種で「良かったケア」「もっとできたこと」などを率直に話し合います。良かったケアは共有し、課題は次に活かす。この振り返りでスタッフは気持ちを整理でき、ケアの質向上にも繋がっています。

3.成長を支える環境と温かい人間関係が自慢!

ナッセケアベイス宝塚の職場の雰囲気やスタッフについて教えてください。

20代から60代まで幅広い年齢層が活躍しており、平均年齢は30代半ばから後半ぐらいです。女性が多いですが男性スタッフもいます。若い視点とベテランの経験が合わさった職場です。

雰囲気で最も大切にしているのは「良好な人間関係」。チームプレーが基本なので、お互いを尊重し、協力し合える関係性が不可欠です。一方的に指示や叱責をするようなことはありません。スタッフ一人ひとりが目標を持ち、自ら「こうしたい」と思って動けるように、何でも話し合える温かいムード作りを心がけています。

スタッフの定着率が高いと伺いました。どのようにして実現しているのでしょうか?

会社全体として「働きやすさ」と「成長」を支援する体制が整っていることです。まず、専門知識からマインドまで年間500以上の研修があり、オンラインで主体的に学べます。

また、お互いに助け合う雰囲気が根付いている点も大きいですね。困ったことがあれば、職種に関係なく誰にでも気軽に相談できます。特に新人の方へのサポートは手厚く、入職時のオリエンテーションで施設の考え方を共有した後、一人ひとりの経験に合わせてOJT計画を立てる教育体制です。先輩スタッフがマンツーマンで丁寧に指導。業務に慣れるまで同行したり、定期面談で不安を解消したりと、しっかりフォローしていきます。夜勤についても同様で、自信を持って独り立ちできるまでサポートするので、未経験の方やブランクのある方でも安心して仕事を始められる環境です。

そして何より、「従業員の精神的な充実と経済的な安定」を会社として大切に考えている点も、働きやすさに繋がっていると思います。スタッフが安心して長く、やりがいを感じながら働けることこそが、ご本人様の質の高いケアを提供できると信じています。だからこそ、職場環境や待遇面の向上(賞与最大4.5ヶ月分支給実績あり)にも力を入れているのです。

キャリアアップの機会も多いとのことですが、どのような道がありますか?

今後、年間3施設程度のペースで新規オープンを予定しており、それに伴いサービス提供責任者、施設長、エリアマネージャー、入居相談員といった様々なポストも増えていく見込みです。

例えば、介護職からスタートしても、経験を積みリーダー職や相談業務などへのステップアップも可能です。また、スタッフの希望や適性に応じて、キャリアの途中で職種や役割を変更したいという相談にも、できる限り柔軟に応じています。

なぜなら、私たちはスタッフ一人ひとりのキャリア形成を大切に考えているからです。面談などを通して「将来どうなりたいか」「どんなことに挑戦したいか」といった想いを丁寧に聞き、その人らしいキャリアプランの実現をサポートしていきます。例えば、前職経験や趣味を活かす挑戦も歓迎です。当施設には、スタッフの「なりたい姿」を応援できる環境とチャンスがありますよ。

4.未来へ向けて 「質」で日本一の施設を創る

今後のナッセケアベイス宝塚、そして株式会社ナッセとしての展望について教えてください。

ウェルネスケア事業部課長 大槻哲也さん(認定理学療法士):

今後の計画として、年間3施設程度のペースで新しい施設をオープンしていく予定です。2026年度には、兵庫、茨木、そしてこの宝塚の隣接地に開設を予定しています。現在も多くの方が入居待ち状態です。まずは、この宝塚で培ってきた質の高いケアと、私たちが大切にしている考え方や姿勢を、新しい施設にもしっかりと根付かせていくことが当面の目標になります。

将来的には、「質において日本一の施設運営」を実現したいと考えています。それは、単に施設数を増やして、規模を拡大することではありません。私たちが目指す「質の高さ」とは、具体的には、次のようなことです。

  • 高度な医療ニーズにもしっかり応えられる体制づくり
  • ご本人様の生活の質(QOL)を大切にしたリハビリや食事のサポート
  • 温かい心遣いを大切にしながら、安全面にもしっかりと配慮できる介護
  • スタッフ同士が良い関係を築き、みんなが理念に基づいて行動できること

そして地域の方々や関係機関から、「何かあればナッセに」と、真っ先に頼りにしていただける存在を目指します。

最後に、ナッセケアベイス宝塚に興味を持っている求職者の方へメッセージをお願いします。

私たちが一緒に働きたいのは、「ポジティブ」「成長意欲」「素直」「行動力」のある方です。困難でも前向きに学び続け、チームで主体的に行動できる仲間を求めています。

ナッセケアベイス宝塚は、皆さんが仕事を通して成長し、「なりたい自分」に近づくことを応援する場所です。そして、「最期まで自分らしく生きる」という理念は、私たちのケアの指針であり、スタッフ皆で共有する大切な考え方です。もし私たちの想いに共感し、「ここで成長したい」「力を活かしたい」と感じていただけたら、ぜひ一度応募してみてください。温かい仲間たちが、あなたと一緒に働ける日を楽しみに待っています。


セカンドラボ株式会社

URL:https://note.com/2ndlabo/n/nf2f063102266

神奈川県鎌倉市生まれ。2019年4月にセカンドラボ株式会社に入社。
2025年1月にコンテンツチームのリーダーに就任。
統計資料に基づく分析や求人作成の知識・経験を活かした記事づくりが得意です。
休日は所属するオーケストラでの活動や登山、旅行とアクティブに過ごしています。