社会福祉士は公務員になるべき?おすすめルートやメリット・民間企業との違いまで解説
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社会福祉士として働くのであれば、公務員をめざすべきでしょうか?
実際のところ、民間企業と公務員ではそれぞれ働く上で大切にできるポイントが異なります。しかし公務員で働くには、受験資格を満たしたうえで試験に合格する必要があるため、後から目指しておけばよかったとならないように注意する必要もあります。
この記事では、社会福祉士として公務員のキャリアを検討する上で、年収やなる為のおすすめルート、メリットや民間企業との違いを紹介しながら、社会福祉士として公務員を目指すべき人の特徴まで解説していきます。
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目次
公務員として働く社会福祉士の年収
公務員として働く社会福祉士の職場
社会福祉士が公務員として働くメリット
公務員の社会福祉士が民間企業とは異なる注意点
公務員に向いている社会福祉士の特徴
まとめ
社会福祉士として公務員になるには
社会福祉士として働くなら、選択肢の一つとして公務員の仕事も視野に入れることがあるかと思います。
ここでは、社会福祉士として公務員になる方法について、注意点も交えながら解説していきます。
社会福祉士が公務員になる最短ルート
社会福祉士の国家試験では、福祉系の四年制大学において指定科目を修了していれば、4年生の卒業前に同年度の大学卒業見込みで受験が可能です。
また公務員試験では、社会福祉士の資格が必要な場合でも、同年度末までの資格取得見込みで受験が可能です。
このように福祉系の大学においては、実務経験が無くても、在学中に社会福祉士と公務員、両方の試験を受験することができるため、最短ルートといえます。
社会福祉士の国家試験だけ不合格の場合
福祉職の公務員試験において、社会福祉士の資格取得見込みでも受験できる場合は、同年に社会福祉士の国家試験に合格する必要があります。そのため公務員試験には合格したものの、社会福祉士の国家試験に落ちてしまった場合は公務員試験の合格も取り消されてしまい、民間企業で就活をしていない場合は、内定も資格もないまま既卒となってしまう可能性があります。
また同様に、社会福祉士の国家試験と公務員試験の両方に合格したものの、同年に卒業見込みでであった福祉系四年制大学を、何らかの理由で卒業できなかった場合、社会福祉士の国家試験合格は取り消され、同時に公務員試験の合格も取り消されてしまいますので注意が必要です。
公務員は年齢制限がある
公務員には年齢制限があり、地域や部署によって具体的な上限年齢は異なります。
基本的には20代後半〜30代前半が上限年齢として設定されており、いつでも民間企業から中途で公務員になれるわけではないということが分かります。
中途向けのおすすめルート
社会福祉士として上限年齢を過ぎる前に、民間企業から公務員への転職を検討しているが、試験に合格したうえで、公務員独特の職場でいきなり働くことにハードルを感じるケースも多いかと思います。
そこでおすすめなのが、公務員試験を受ける前に公務員の仕事を体験できる「一般任期付職員」や「会計年度任用職員」です。自治体が定期的に募集をかけており、該当の実務経験・資格要件を満たしていれば応募が可能となっています。
こちらを活用することで、公務員試験を頑張る前に、自身の公務員としての適性を理解できますし、実際に公務員として面接を受ける際のアピールポイントにもなります。誰でも簡単に自治体のホームページで募集を確認できるので、チャンスがあれば活用してみるのもよいでしょう。
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公務員として働く社会福祉士の年収
人事院「令和6年国家公務員給与等実態調査の結果」、および人事院「令和6年 人事院勧告」によれば、国家公務員の福祉職は平均月給は386,299円で賞与は4.6ヶ月分、平均年収を計算してみると目安で約618万円、初任給は221,300円という結果でした。
「令和6年4月1日地方公務員給与実態調査結果」によれば、地方公務員の福祉職の平均月給は351,014円で賞与は4.6ヶ月分、平均年収を計算してみると目安で約567万円という結果でした。
参照:人事院「令和6年国家公務員給与等実態調査の結果」
参照:人事院「令和6年 人事院勧告」
参照「令和6年4月1日地方公務員給与実態調査結果」
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公務員として働く社会福祉士の職場
社会福祉士が公務員として働く職場にはどのようなものがあるのでしょうか。
実際は自治体や部署によって、働ける職場は限られることもありますので、具体的にどのような職場があるかあらかじめ把握しておくとよいでしょう。
地方公務員と国家公務員の違い
社会福祉士が公務員として働く場合、地方公務員と国家公務員の2種類にわかれます。
地方公務員は各自治体にて住民サービスの提供を行い、役所の福祉課・生活課が職場となることが多く、そのほか児童相談所・地域包括センターなどのケースもあります。
国家公務員は国全体に関わる業務に携わる為、法務省専門職員・裁判所総合職・人間科学区分の国家総合職などに就職するケースがあります。
行政が提供する福祉事業所
たとえば政令指定都市等の比較的大きい自治体で就職する場合、行政が管理している児童相談所や福祉事務所、そのほか市町村の保健所などで働くケースにあるため、市役所以外で勤務する可能性もあるでしょう。
地方市役所
市役所内の場合は福祉・保健分野の窓口職員として働くケースにあり、主に地域福祉課・子ども家庭課・障がい者支援課等の部署があげられます。また部署によっては、窓口業務にくわえて住宅や施設に訪問することもあります。
公立病院
公立病院では医療ソーシャルワーカーとして働くケースにあります。患者さんやご家族の相談に対応し、心理面の不安や日常生活に関する疑問を解消し、ときには他施設との連携・調整なども行っていきます。
少年院・刑務所
少年院や刑務所では福祉専門官として従事します。受刑者たちの出所後、または出産後に社会生活を円滑に送ることができるように必要な調整。手続き、受刑者の精神的サポートをおこないます。
家庭裁判所
家庭裁判所では調査員として従事します。調査対象の方と対話し、家庭内の問題解決に向けた原因究明と解決策の提案を行っていきます。心理学や教育学などの学問を活用したり、家庭内暴力や非行少年の立ち直りについて調査し、問題解決にとりくんでいきます。
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社会福祉士が公務員として働くメリット
社会福祉士が公務員として働くメリットはなんでしょうか?それぞれポイントを絞って解説していきます。
収入が安定する
公務員は基本的に年功序列で横並びに給与があがっていく傾向にあるので、勤続年数に応じて給与や退職金が増えていくことがメリットと言えます。また企業の業績によっていきなり給与やボーナスが減額したりリストラや倒産リスクは極めて低く雇用も安定しています。
福利厚生が整っている
公務員は福利厚生においても充実しています。社会保険はもちろんのこと、食堂での割引や、住居手当、交通費など給与以外においても制度が整っています。そのため継続して働いてきやすい環境をつくりやすいメリットがあります。
社会的信用がある
公務員は社会的信用が得られるメリットもあります。例をあげると、住宅や車のローン審査やクレジットカード審査においても、民間の中小企業と比較すると審査に通りやすい傾向が多いといえます。その他にも将来的に結婚するにあたって、お相手のご両親にも安心されやすいなど、対人におけるメリットもあるでしょう。
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公務員の社会福祉士が民間企業とは異なる注意点
公務員として社会福祉士になる上で、民間企業ではたらく場合とは異なる点があります。
頑張って公務員試験に合格して公務員として就職したあとに、やっぱり民間企業でキャリアを積めばよかったと思わないように、注意すべきポイントを確認しておきましょう。
職場や部署を選べない
公務員として福祉職に就職した場合でも、自分が希望する部署に配属されない可能性があります。また希望する部署に配属されたり、配属された部署での仕事が好きになった場合でも、数年単位で人事異動があるため、ずっと同じ仕事に従事できるわけではありません。
そのため特定の仕事におけるスペシャリストを目指したい場合は、公務員ではなく民間企業での就職が良いといえるでしょう。逆に言えば、いろいろな仕事を体験してみたいという考えの場合は公務員として働くのは良い選択肢といえるでしょう。
やりがいよりは安定性を重視の働き方
公務員では、年功序列により給与や退職金があがっていくことが多い傾向にあります。そのため、いくら仕事の実績を積み上げたとしても給与やボーナスに上乗せされたり、早めに昇進できたりするわけではありません。
仕事を頑張った分だけ評価され、インセンティブやチャンスを掴んでいくといったやりがいを求める場合は、公務員ではなく、そういった評価体制の民間企業を探してみるとよいでしょう。逆に言えば、安定感をもってコツコツ働くスタイルが良い場合は、公務員で働くことが良い選択肢といえるでしょう。
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公務員に向いている社会福祉士の特徴
公務員として働く社会福祉士に向いている人の特徴をまとめて紹介していきます。公務員として働こうか検討している人はぜひ参考にしてみてください。
人の気持ちに寄り添える人
公務員の社会福祉士は自治体に頼るしかないような、困難を抱えた人が多く解決を希望しています。悩みや問題は人によってさまざまで多岐にわたりますが、まずはその人に寄り添ってあげることが解決の第一ステップとなります。
悩みや問題を抱えている人は、自分で解決できないから相談しにくるため、もちろん何が根本的な原因かも自分で理解できていないケースが多いでしょう。そのため話を聞き出して原因を究明することも重要になってきます。
そのため、相談者さんが「この人なら話してもいいな、話しやすいな」と思えるような印象を与えることができると、仕事をより円滑にすすめていきやすいといえるでしょう。
コミュニケーションが苦手ではない人
福祉職では、相談者さんから悩みを聞き出していくだけでなく、その問題解決に必要な提案を伝えたり、それに応じた各機関やサービス等との連携も実施していく必要があります。
話を聞くだけでなく、初めて話す人に対しても正確にものごとを伝えることが求められるため、コミュニケーションが苦手ではない人が向いているといえるでしょう。
仕事を最後までやりぬける人
相談者さんが抱えている悩みや問題の内容によっては、解決に長期的な時間を費やす必要がある可能性もあります。そのためどのような相談内容でも、長い目でコツコツと問題解決を達成していくことが求められます。
社会貢献に喜びを感じる人
公務員の福祉職として働く意義には、自分たちが暮らす自治体社会への貢献につながるという大きなやりがいが根底にあります。
「自分さえよければよい」という考え方の人が増えていけば、おのずと暮らしにくい社会になってしまうでしょう。そのためまずは目の前の人の悩みに寄り添い、しっかり根本的な解決の支援をすることで、自分が暮らす自治体社会が相互貢献的な活気へとすすむ第一歩であることを認識していると、より仕事が楽しくなるでしょう。
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まとめ
この記事では社会福祉士が公務員として働くことについて解説してきました。
民間企業で働く場合との違いや、公務員の社会福祉士として働くことのメリット、向いている人の特徴まで触れてきました。新卒や既卒でこれから社会福祉士を目指す人も、既に社会福祉士として働いている人も、公務員として働くことを検討要るのであれば、自分が仕事に対して何を求めているか一度振り返ってみてはいかがでしょうか。
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北山 敬悟
セカンドラボ株式会社
東京都新宿区生まれですが神奈川・埼玉・東京を転々としながら育ちました。
2019年9月にセカンドラボ株式会社に入社。
クリニックチームでの営業・求人原稿作成が仕事の中心です。
休日は所属するバスケチームでの試合、旅行とアクティブに過ごしています。