【例文付】介護福祉士の履歴書ガイド|資格欄の正しい書き方、好印象な志望動機のコツ
- 更新日
「介護福祉士って資格欄にどう書けばいい?」
「初任者研修、実務者研修も書くべき?」
「介護福祉士特有の注意点ってある?」
履歴書についてこんな悩みをお持ちではありませんか?
本記事では、介護福祉士の履歴書の書き方についてプロ目線から徹底解説します!介護福祉士特有の悩みやノウハウに注目して、資格欄の書き方や志望動機のコツ、マナーや注意点を紹介します。
記事を読むことで迷いなく履歴書を作成できるようになります。ぜひ本記事を参考に転職・就職活動を成功させてください。
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目次
履歴書の基本ルールを確認
履歴書を書く上で必ず押さえて欲しい基本ルールを説明します。前提として、履歴書のフォーマットは厚生労働省が推奨するテンプレートを使用します。
- 筆記具: 黒のボールペンを使用し、ていねいに記入します。鉛筆、シャープペンシル、消せるボールペン、修正液(修正テープ)の使用はNGです。書き間違えた場合は、新しい履歴書に書き直しましょう。
- 日付: 提出する日(郵送の場合は投函日)を記入します。作成日ではないので注意しましょう。
- 年号の統一: 西暦(2025年など)と元号(令和〇年など)は、履歴書全体で統一して記載します。
- 空欄を避ける: 記入欄は空欄を避け、書くことがない場合は「特になし」と記入するなどして、記入漏れと思われないようにしましょう。
- 写真: 3ヶ月以内に撮影した、縦4cm×横3cm程度の証明写真を貼ります。裏面に氏名を記入しておくと安心です。
学歴・職歴の記載例
| 年 | 月 | 学歴・職歴(各別にまとめて書く) |
|---|---|---|
| 学歴 | ||
| 平成〇〇年 | 4 | 〇〇市立〇〇高等学校 入学 |
| 平成〇〇年 | 3 | 〇〇市立〇〇高等学校 卒業 |
| 平成〇〇年 | 4 | 〇〇福祉専門学校 介護福祉学科 入学 |
| 平成〇〇年 | 3 | 〇〇福祉専門学校 介護福祉学科 卒業 |
| 職歴 | ||
| 令和〇〇年 | 4 | 社会福祉法人〇〇会 特別養護老人ホーム〇〇 入職 |
| 令和〇〇年 | 8 | 一身上の都合により退職 |
| 令和〇〇年 | 9 | 医療法人〇〇会 介護老人保健施設〇〇 入職 |
| 現在に至る | ||
| 以上 |
【学歴・職歴を書く際のポイント】
- 一行目の「学歴」「職歴」は中央に揃える
- 大学や専門学校の学部・学科名は省略しない
- 編入や休学歴がある場合は理由も添えて「学歴」に記入
- 入学・卒業年は和暦・西暦表記のいずれかに統一する
- 退職した場合は「一身上の都合により退職」と書くのが一般的
- 締めは、職歴の最後に「現在に至る」と記入し、その下の行に右詰めで「以上」と書く。
マイナビ転職が提供している「入学・卒業年度自動計算表(年号早見表)」は、生年月日を入力するだけで学歴の入学・卒業年度を西暦・和暦の両方で表示してくれるとても便利なツールです。浪人や留年、休学にも対応しているので、簡単に入学・卒業年度を調べられます。
≫【履歴書】西暦・和暦両対応 入学・卒業年度自動計算表(年号早見表)
本人希望記入欄
履歴書の「本人希望記入欄」は、すべての希望を自由に書く欄ではありません。入社にあたって絶対に譲れない、特別な事情がある場合に限って条件を伝えるための項目です。
特に希望条件がない場合は「貴法人(貴施設)の規定に従います」と書くのが無難です。 何も書かずに空欄で提出してしまうと採用担当者に「常識がない人」と判断されてしまうので空欄だけは避けてください。
スカウトサービス登録はこちら介護福祉士の資格欄の正しい書き方
介護福祉士の方が履歴書を書く際に悩むのは「免許・資格」の部分ではないでしょうか。多くの人が悩むポイントをQ&A形式で解説していきます。
正式名称についての質問を見かけますが、介護福祉士の正式名称は、そのまま「介護福祉士」なのでご安心ください。
| 年 | 月 | 免許・資格 |
|---|---|---|
| 令和〇〇年 | 3 | 介護職員初任者研修課程 修了 |
| 令和〇〇年 | 12 | 介護福祉士実務者研修課程 修了 |
| 令和〇〇年 | 4 | 介護福祉士 取得 |
| 以上 |
Q.取得日は「合格日」「登録日」どっち?
A.「登録日」を書きましょう。介護福祉士登録証の登録年月日の日付です。
資格欄に記載するのは、原則として資格を正式に得た日である「登録日」です。介護福祉士は国家試験に合格しただけでは、介護福祉士を名乗れません。登録申請を行い、介護福祉士登録証の交付を受けて初めて正式に効力を持つ資格です。
※一部のサイトや記事では「合格日」を推奨していますが、根拠が無く説得力に欠けています。漢検や英検といった「試験合格のみ」で成立する資格の場合は「合格日」で正しいですが、介護福祉士は違います。
Q.初任者研修・実務者研修も書くべき?
A.書くべきです。
介護福祉士の資格があれば、下位資格である初任者研修や実務者研修の記載は必須ではありません。しかし、介護業界での転職においては、記載することであなたの熱意や学習意欲、キャリアパスを伝えるアピール材料になる可能性が高いです。
また初任者研修・実務者研修を書いたことにより何かデメリットが発生するわけではないので、書くことを推奨します。
Q.登録変更した場合「最初の登録日」「新しい登録日」どっち?
A.「最初の登録日」を書きましょう。
結婚などで氏名や本籍地が変わった際に、登録事項の変更届を出します。この変更手続きは、資格の取得年月日とは関係がないため、資格欄に記載する日付は「最初の登録日」で問題ありません。
介護系資格の正式名称と「取得」「修了」の使い分け
資格の種類によって、「取得」「修了」を使い分けます。正式名称と共に紹介します。
| 正式名称 | 免許・資格欄の書き方 |
|---|---|
| 介護職員初任者研修 | 介護職員初任者研修課程 修了 |
| 介護福祉士実務者研修 | 介護福祉士実務者研修課程 修了 |
| 喀痰吸引等研修 | 喀痰吸引等研修 修了 |
| 介護福祉士 | 介護福祉士 取得 |
| 社会福祉士 | 社会福祉士 取得 |
| 精神保健福祉士 | 精神保健福祉士 取得 |
| 介護支援専門員 | 介護支援専門員 取得 |
【例文つき】好印象を与える介護福祉士の志望動機
介護福祉士の志望動機のコツは、「一つ上の視点を持つこと」です。残念ながら「無資格の介護職と同じ内容」では、専門性が評価されません。後輩を教える指導者や介護職のリーダー、他職種連携の中の一員といった高い目線で志望動機を考えましょう。書き方の3つのポイントと例文を見ていきましょう。
志望動機の書き方の3つのポイント
志望動機を書く際は、以下の3つのポイントを押さえて記入しましょう。手書きの場合、履歴書の志望動機欄に書ける文字数は、150字~250字前後です。結論ファーストと簡潔さを意識します。
-
なぜ他ではなくその事業所なのか:
熱意と志望度の高さをアピールするために必要です。事業所のHPや求人ページなどを確認し、理念や事業方針を参考にしましょう。 -
自身の経験スキルでどう貢献できるか:
ただ経験やスキルを書いてアピールするのではなく、応募先の業務内容を理解し、自分の経験がどう貢献できるか説明します。 -
転職後の目指す姿:
転職=ゴールではなく、その事業所でどのように働きたいのか、将来どのような目標をもっているのかを記入します。「この人は長く働いてくれそうだ」と印象を与えるためです。
ポイントを踏まえた志望動機の例文
【従来型老健からユニット型特養の場合(247文字)】
貴施設を志望いたしましたのは、全室個室の少人数ユニット型かつ手厚い人員配置で、「個別ケア」を真に大切にされている理念に強く惹かれたためです。
前職では従来型老健の認知症専門棟で5年間勤務しました。集団ケア中心の中で、個別ケアの必要性を痛感し、実践を通して学びたいと感じ転職を決意しました。
これまでに培った認知症ケアの専門性と新人指導経験を活かし、貴施設のケア水準向上に貢献いたします。将来的には認知症ケア専門士を取得し、チームとして質の高い個別ケアを実践できる介護福祉士になりたいと考えています。
この例文では、冒頭に「なぜその応募先を選んだのか」という結論を書いています。「理念に共感した」というだけでは説得力に欠けるので、事業所の特徴に触れて志望先への理解度を示しています。
次に自身のエピソードを交えることで、志望理由の納得感を高めています。最後に「自分の経験スキルをどう活かせるか」「転職後に何をしたいのか」を書いて締めとなります。
あくまでも一例なので、参考にしつつも応募先の情報収集と自己分析をしっかり行い、オリジナルの志望動機を作成しましょう。
スカウトサービス登録はこちら「貴施設」「貴法人」?敬称などのマナーまとめ
履歴書を作成する際にも抑えておくべきマナーがいくつかあります。ここでは、実際に履歴書を作成する際のマナーを紹介していきます。
応募先の企業・施設の書き方は「貴施設」や「貴社」
履歴書を作成する際に使用する敬称は「貴〇〇」です。履歴書を提出する企業や施設によって使い分けましょう。
| 事業所形態 | 敬称 |
|---|---|
| 介護施設・障がい者支援施設 | 貴施設 |
| 株式会社 | 貴社 |
| 社会福祉法人・医療法人 | 貴法人 |
| 病院 | 貴院 |
履歴書を入れる封筒はサイズに注意
履歴書は郵送時も、面接時に手渡しする時も、封筒に入れることがマナーとされています。その際に入れる封筒は、折らずに入るA4サイズを選びましょう。また、クリアファイルに入れてから封筒に入れることで、折れや汚れを防止することができるので、必ず入れることを推奨します。
履歴書を入れる封筒の書き方
履歴書を入れる封筒の書き方にもいくつかマナーが存在します。ここでは、郵送の場合と手渡しの場合に分けて説明していきます。
履歴書を郵送する際の封筒は、縦書きで記入しましょう。表面には以下の3点を記載してください。
- 応募先の住所
- 応募先の宛名
- 「履歴書在中」と左下に記載
応募先の住所や宛名は省略せずに、正式名称で記載しましょう。宛名は個人へ送付する場合は「〇〇様」、企業や担当部署へ送付する場合は「〇〇御中」と記載します。また、封筒の中に履歴書が入っていることを分かりやすくするために、封筒の左下に赤字で「履歴書在中」と記載してください。その際には赤ペンを使用し、文字全体を赤い四角で囲みましょう。
裏面には、左上に投函日を記載し、左下に差出人情報を記載します。差出情報は、ご自身の「郵便番号」「住所」「氏名」を記入してください。この際も必ず、縦書きで記載するようにしましょう。
封筒に記載した内容に誤字脱字がないかチェックしたら、履歴書を入れて封を閉じてください。封を閉じた後は、「〆」の封字を忘れずに書きましょう。「〆」には封筒が開封されていないことを示す意味合いがあり、途中で第三者に開封されることを防ぐために記すのがマナーです。
履歴書を手渡しする際の封筒には、応募先の住所や宛名は記載する必要がありません。履歴書が入っていることを明示するために左下に赤字で「履歴書在中」とのみ記載します。裏面には郵送時と同じように、ご自身の「郵便番号」「住所」「氏名」を記載しましょう。
スカウトサービス登録はこちら採用担当者は履歴書のどこに注目している?
採用担当者側の視点を理解することで、履歴書作成で注意したい点が明確になります。まず、事前郵送による書類選考の場合、履歴書は減点方式でチェックされることを知っておいてください。
つまり「優秀な人材を探す(加点)」よりも、「選考の途中で離脱したり、すぐに辞めたりするリスクのある人をふるいにかける(減点)」ことが重要視されます。実際に面接で会ってみないと分からないことが多いですが、時間には限りがあります。履歴書の時点で「この人は社会常識がないな」と足切りすることがあるのです。
履歴書のどの部分が注目されるか、特に影響が大きい2つを取り上げます。
応募者の写真
採用担当者が履歴書を手にして最初に目がいくのは、応募者の写真です。写真から受ける印象は大きく、そこで人柄や仕事ぶりまで勝手に想像してしまいます。
断っておきたいのが、顔つきや顔が整っているかを見ているわけではありません。全体の表情や髪型、服装、化粧などが履歴書の写真としてふさわしいかをチェックしています。写真自体のクオリティ(自撮り、証明写真機、写真館など)も印象を左右します。
これまでの経歴・経験
これは介護福祉士に限らず、どの業界職種でも経歴・経験が注目されます。在籍した事業所の業種はもちろん、在籍期間などをチェックされます。
明確かつ具体的に書かれていない場合、「やましいことがあるのか?」「短期間での転職を隠しているのでは」と印象を大きく落としてしまうので注意しましょう。
まとめ
介護福祉士の履歴書で迷いやすい資格欄のポイントは以下の通りです。
- 正式名称は「介護福祉士」でOK
- 取得日は「登録日」を書く
- 初任者研修、実務者研修も書くべき
- 登録変更した場合は「最初の登録日」を採用
介護福祉士の志望動機で重要なのは以下の3つを意識することです。
- なぜ他ではなくその事業所なのか
- 自身の経験スキルでどう貢献できるか
- 転職後の目指す姿
採用担当者は履歴書を見ることで「面接する時間やコストをかけて大丈夫か」と確認しています。履歴書は加点されることよりも、減点を受けないように正確に丁寧に作成することが重要です。
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