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【診療科別】クリニックの管理栄養士の仕事内容は?給料事情や新卒で働けるのか解説

  • 更新日
投稿者:堀尾 健太

「クリニックの管理栄養士って何するの?」
「自分に合う診療科はどこだろう…」
「新卒でも採用されるチャンスはある?」
こんな疑問にお答えします!

実は、クリニックは診療科によって働き方が異なります。この記事では、美容・内科・透析など7つの診療科ごとに、仕事内容・向いている人・給料事情を徹底比較します。

この記事が、あなたの働き方のイメージを明確にし、ぴったりの職場を見つけるためのヒントとなれば幸いです。

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クリニックの管理栄養士の主な仕事内容

クリニックにおける管理栄養士の主な仕事は、外来患者さんへの栄養指導です。病院と違い、有床クリニック以外は入院機能が無いため、給食管理がありません。詳しく見ていきましょう。

個別栄養指導

医師の指示のもと、患者さん一人ひとりの疾患やライフスタイルに寄り添い、食生活の改善をサポートします。糖尿病や高血圧などの生活習慣病、脂質異常症、腎臓病など、対象となる疾患はクリニックの診療科によって様々です。

特定保健指導

健康診断の結果、メタボリックシンドロームのリスクが高いと判断された方に対して、生活習慣の改善をサポートします。対象者ごとの状況に合わせて面談や電話、メールなどで継続的に関わり、健康的な生活を送れるよう支援する重要な役割です。

集団栄養指導

糖尿病教室や母親学級など、特定のテーマを設けて、複数の患者さんや地域住民の方々に向けて講習会を行います。同じテーマに関心を持つ方々と一緒に学ぶことで、モチベーションの向上や情報交換の場にもなります。

受付・事務業務

クリニックの規模によっては、管理栄養士が受付や会計、電話応対、診療報酬の請求(レセプト)業務などを兼務することがあります。栄養指導だけでなく、クリニック運営にも幅広く携わることで、より多角的な視点を養うことができます。

その他(広報など)

院内報の作成や、ウェブサイト・SNSなどを活用した健康情報の提供も大切な仕事です。食と健康の専門家として、地域の方々へ向けた情報発信を担うなど、クリニックの広報活動に貢献することもあります。

病院に比べてスタッフの人数が少ないため、栄養指導以外の業務も幅広く担当することが、クリニックで働く管理栄養士の大きな特徴と言えるでしょう。

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美容クリニックの管理栄養士の特徴

美容クリニックは数ある診療科の中でも人気の職場です。

仕事内容

美容クリニックでは、メディカルダイエットやインナービューティー(体の中から美しくなること)を目的とした栄養指導が中心です。単に体重を減らすだけでなく、健康的で美しい身体づくりをサポートします。

具体的には、痩身プログラムの一環としての食事カウンセリング、サプリメントの提案、施術前後の食事アドバイスなどを行います。自由診療がメインのため、お客様の「美しくなりたい」という高いモチベーションに応えるための専門的な知識と提案力が求められます。

向いている人

  • 美容やダイエット、アンチエイジングに関心が高い人
  • お客様の目標達成を一緒に喜べる人
  • 最新の栄養学や美容情報を積極的に学ぶ意欲がある人
  • コミュニケーション能力が高く、提案力に自信がある人

給料事情

自由診療が中心のため、他の診療科に比べて給与水準は比較的高い傾向にあります。インセンティブ制度を導入しているクリニックも多く、個人の成果が給与に反映されやすいのが特徴です。

内科クリニックの管理栄養士の特徴

内科クリニックは数が多く、求人数も多い傾向です。

仕事内容

内科クリニックでは、主に生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症など)の患者さんに対する栄養指導を行います。医師や看護師と連携し、治療の一環として食生活の改善を継続的にサポートする重要な役割を担います。特定保健指導の対象者も多く、予防医療の観点からも活躍が期待されます。

向いている人

  • 生活習慣病に関する深い知識と指導経験を積みたい人
  • 患者さんと長期的に関わり、信頼関係を築きたい人
  • 医師や看護師など、多職種との連携をスムーズに行える人
  • 根気強く、分かりやすい説明ができる人

給料事情

保険診療が中心となるため、給与は管理栄養士の一般的な水準であることが多いです。ただし、専門性を高め、糖尿病療養指導士などの資格を取得することで、資格手当がつく場合もあります。

コメディカルドットコムでの求人掲載例

・東京都豊島区にある内科・消化器内科クリニック
給料:月給23.5万円~

・兵庫県西宮市にある内科クリニック
給料:時給1,300円~1,500円

透析クリニックの管理栄養士の特徴

透析クリニックは特に栄養管理の専門性が問われる職場です。

仕事内容

透析クリニックでは、透析治療を受けている患者さんへの専門的な栄養管理が主な仕事です。透析患者さんは、水分、塩分、カリウム、リンなどの厳しい食事制限が必要なため、管理栄養士の役割は非常に重要です。患者さん一人ひとりの検査データを見ながら、合併症を予防し、QOL(生活の質)を維持・向上させるための栄養指導を行います。

向いている人

  • 腎臓病や透析療法に関する高度な専門知識を習得したい人
  • データに基づいた論理的な栄養管理が得意な人
  • 食事制限で悩む患者さんやその家族に、親身に寄り添える人
  • 長期的な視点で患者さんの健康を支えたい人

給料事情

高度な専門性が求められるため、他の診療科に比べて給与水準は比較的高めに設定されている傾向があります。透析の知識や経験は高く評価され、キャリアアップにも繋がりやすい分野です。

コメディカルドットコムでの求人掲載例

・東京都世田谷区にある透析クリニック
給料:月給20万円~25万円

・広島県呉市にある透析クリニック
給料:時給1,200円~1,500円

歯科クリニックの管理栄養士の特徴

歯科クリニックはお子様からお年寄りまで幅広い患者さんに対応します。

仕事内容

近年、「口の健康は全身の健康につながる」という考えから、管理栄養士を配置する歯科クリニックが増えています。主な仕事は、歯周病の予防・改善のための食事指導、虫歯予防のための食育(特に小児向け)、高齢者の低栄養やオーラルフレイル(口の機能の衰え)予防のサポートなどです。摂食嚥下(食べ物を飲み込むこと)に関する相談に応じることもあります。

向いている人

  • 「食べること」の楽しみと健康を両立させる支援がしたい人
  • 子供から高齢者まで、幅広い年齢層と関わりたい人
  • 歯科医師や歯科衛生士と連携し、新しい分野で活躍したい人
  • 食育や予防歯科に関心が高い人

給料事情

まだ新しい分野のため、給与水準はクリニックの方針によって様々ですが、一般的なクリニックと同程度からのスタートが多いようです。歯科領域での管理栄養士の重要性が高まるにつれて、今後待遇が向上していく可能性も期待されます。

整形外科クリニックの管理栄養士の特徴

整形外科クリニックは近年管理栄養士の配置が増えています。

仕事内容

近年、骨や筋肉、関節といった運動器の健康を維持するために栄養がいかに重要であるかが注目されており、管理栄養士を配置する整形外科クリニックが増えつつあります。リハビリテーションの効果を高める上でも、栄養サポートは欠かせません。

整形外科における管理栄養士の仕事は、大きく分けて2つの領域が中心となります。

1. 高齢者の健康寿命を支える栄養指導:
多くの高齢者が直面する、骨密度の低下(骨粗しょう症)や、加齢に伴い筋肉量が減少する「サルコペニア」、そして心身の活力が低下する「フレイル」の予防と改善が重要な役割です。

2. アスリートを支えるスポーツ栄養:
スポーツ選手や愛好家に対し、パフォーマンス向上、ケガの予防、疲労回復を目的とした栄養指導を行います。靭帯損傷や骨折など、ケガからの早期回復を目指すリハビリ期の食事サポートも担当します。

向いている人

  • スポーツ栄養や老年期の栄養管理に興味がある人
  • 骨粗しょう症やフレイルなど、特定の分野の専門性を高めたい人
  • 理学療法士や作業療法士など、リハビリ専門職とのチーム医療にやりがいを感じる人
  • 患者さんの「動ける身体づくり」を食事面から支えたい人

給料事情

給与水準は、他の保険診療が中心のクリニックと同様に一般的な水準であることが多いです。ただし、スポーツ選手向けの栄養指導など、自費でのカウンセリングを積極的に行っているクリニックでは、能力や実績に応じて手当がつくなど、給与が高めに設定されることもあります。

コメディカルドットコムでの求人掲載例

・福岡県福岡市博多区にある整形外科クリニック
給料:月給18万円~21万円

・兵庫県丹波市にある整形外科クリニック
給料:月給21万円~24万円

循環器科クリニックの管理栄養士の特徴

循環器科クリニックは有床の割合が多く給食管理にも携われます。

仕事内容

高血圧や心不全といった循環器疾患は、食事管理が治療や再発予防に直結するため、管理栄養士の役割が非常に重要です。また、循環器専門クリニックの中には、心臓カテーテル治療後や心不全の急性増悪に対応するため、入院設備を持つ有床クリニックの割合が高いという特徴があります。

外来での栄養指導:
主に高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病を持つ患者さんに対し、継続的な食事サポートを行います。特に減塩指導は中心的な業務となり、患者さんのライフスタイルに合わせて無理なく実践できる方法を提案するスキルが求められます。

入院患者の栄養管理:
心不全患者さんの体重・水分コントロールや、心筋梗塞・狭心症の術後など、より専門的で厳密な栄養管理を行います。病院と同様に、治療食を中心とした給食管理(献立作成、発注、調理指導など)も業務に含まれます。

心臓リハビリテーションとの連携:
医師や理学療法士、看護師などとチームを組み、心臓リハビリテーションの一環として栄養指導を担当します。運動療法と合わせた食事療法で、患者さんの社会復帰を支援します。

向いている人

  • 循環器疾患(特に高血圧や心不全)の病態と食事療法について深く学びたい人
  • 減塩指導など、根気強く患者さんに寄り添ったサポートができる人
  • 給食管理と臨床栄養(栄養指導)の両方のスキルを活かしたい、または磨きたい人
  • 医師や理学療法士など、多職種と密に連携するチーム医療にやりがいを感じる人

給料事情

給与水準は、一般的な内科クリニックなどと同程度の場合が多いです。しかし、有床クリニックで給食管理の責任者となる場合や、循環器疾患の専門知識、心臓リハビリテーション指導士などの資格を持つ場合は、専門性が評価されて手当がつくなど、給与が高めに設定されることがあります。

コメディカルドットコムでの求人掲載例

・埼玉県川越市にある循環器専門の有床クリニック(19床)
給料:月給20.5万円~32万円(年間休日123日と休みも多い!)

・神奈川県相模原市にある循環器専門の有床クリニック(19床)
給料:年収400万円~440万円/月給24.6万円~27.5万円

産婦人科クリニックの管理栄養士の特徴

産婦人科クリニックの管理栄養士は、常食から特別食まで幅広く対応します。

仕事内容

産婦人科クリニックでは、女性のライフステージに合わせた栄養サポートが求められます。妊娠中の体重管理や貧血予防、つわり対策といった妊産婦への栄養指導が中心です。また、産後の授乳期の食事、離乳食指導、さらには不妊治療における体質改善のための食事相談など、専門性は多岐にわたります。

向いている人

  • 女性の健康や周産期(妊娠・出産前後)の栄養に関心がある人
  • デリケートな悩みに寄り添える、細やかな気配りができる人
  • 妊婦さんや褥婦さん、その家族と円滑なコミュニケーションが取れる人
  • 命の誕生に関わる仕事にやりがいを感じる人

給料事情

給与水準は一般的なクリニックと同程度の場合が多いですが、入院設備があり、食事提供にも関わる場合は経験やスキルに応じて優遇されることがあります。

コメディカルドットコムでの求人掲載例

・千葉県に9院を展開するグループの産婦人科クリニック
給料:年収325万円~/月給22.5万円~/時給1,176円~

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新卒でクリニックの管理栄養士になれる?

結論から言うと、新卒でクリニックの管理栄養士になるのは可能ですが、求人数は多くなく、狭き門であるのが現状です。

クリニックは少数精鋭で運営していることが多く、即戦力となる経験者が優遇される傾向にあります。特に栄養指導をメイン業務とする求人では、実務経験が必須とされることがほとんどです。

しかし、新卒採用を行っているクリニックもゼロではありません。複数のクリニックを運営する医療法人や、教育体制が整っている規模の大きなクリニックでは、新卒者を採用するケースがあります。

新卒でクリニックへの就職を目指す場合は、

  • 在学中に病院やクリニックでの実習・アルバイト経験を積む
  • 栄養指導のロールプレイングを練習しておく
  • なぜその診療科で働きたいのか、明確な志望動機を持つ

といった準備をしておくと、熱意が伝わりやすくなるでしょう。

「クリニック勤務は次の転職に不利」は本当?

ネット上で、管理栄養士のクリニック勤務を不安視する声を見かけます。結論から言えば、この問いに対する答えは「半分は本当で、半分は誤解」です。大切なのは、その理由を知り、視点を変えることです。

確かに「不利」に感じる場面も

まず「本当」の部分。クリニックでは、病院と違って給食管理業務に携わる機会がほとんどありません。そのため、病院や介護施設等の求人で「給食管理経験必須」とされている場合、選択肢が狭まるのは事実です。この点が「転職に不利」と感じる一番の理由でしょう。

でも、それ以上に「強み」がある!

しかし、ここでキャリアを諦めるのは早いです。ここからが「誤解」の部分です。視点をガラッと変えて「ない経験」ではなく「ある経験」に目を向けてみましょう。

クリニック勤務の強みは、まず外来栄養指導で磨かれる専門性や対人スキルです。それに加え、受付や会計、院内の掲示物作りなど栄養指導以外の業務をこなす中で「次に何が必要か、先回りして考え動ける力」や「臨機応変な対応力」も身につきます。こうした「幅広い業務に対応できる力」は、実は大きなアピールポイントになるのです。

「給食管理の経験がない」という一点だけを見て不利だと決めつけるのではなく、クリニック勤務だからこそ得られる経験やスキルに自信を持ちアピールしていきましょう。この視点を持てば、キャリアの道は狭まるどころか、むしろ大きく拓けていくはずです。

まとめ

この記事では、クリニックで働く管理栄養士について、診療科別の仕事内容や給料事情、新卒での就職の可能性などを解説しました。

  • クリニックの管理栄養士は、栄養指導を軸に幅広い業務を担う。
  • 美容、内科、産婦人科、透析、歯科など、診療科によって専門性や対象者が大きく異なる。
  • 給与は専門性や自由診療の割合によって変動する傾向がある。
  • 新卒での就職は可能だが、経験者が有利なため、事前の準備が重要。

クリニックは、患者さんとの距離が近く、一人ひとりに寄り添ったサポートができるやりがいのある職場です。ご自身の興味や関心、目指すキャリアに合わせて、最適なクリニックを探してみてください。この記事が、あなたの職場選びの一助となれば幸いです。

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セカンドラボ株式会社

URL:https://note.com/2ndlabo/n/nf2f063102266

神奈川県鎌倉市生まれ。2019年4月にセカンドラボ株式会社に入社。
2025年1月にコンテンツチームのリーダーに就任。
統計資料に基づく分析や求人作成の知識・経験を活かした記事づくりが得意です。
休日は所属するオーケストラでの活動や登山、旅行とアクティブに過ごしています。