病院管理栄養士とは?仕事内容からきついと言われる理由、必要なスキルまで徹底解説
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病院管理栄養士は、食から患者さんの健康をサポートする、非常にやりがいのあるお仕事です。しかし、その一方で、「大変なことも多い」なんて声も聞かれますよね。
この記事では、病院管理栄養士の具体的な仕事内容から、「なぜ大変だと言われるの?」という疑問、そしてこのやりがいのある仕事を楽しむために身につけておきたいスキルまで、じっくりとご紹介していきます。
病院への転職を考えている管理栄養士の皆さんが、このコラムを通じて、ご自身のキャリアについて深く考えるきっかけとなれば幸いです。
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目次
なぜ病院に管理栄養士が必要なのか
病院に管理栄養士が必要とされる理由は大きく2つあります。
- 栄養管理が医療の一部として重要視されている
- チーム医療に管理栄養士が必要不可欠
また、管理栄養士の必要性は法律による配置基準にも明示されています。
栄養管理が医療の一部として重要視されている
近年、栄養管理は単なる食事の提供ではなく、病気の治療や回復、合併症の予防に不可欠な医療行為として認識されています。
管理栄養士は、患者さんの病態、合併症、薬の服用状況などを総合的に評価し、その人に合った最適な栄養計画を立てることで、治療効果を最大限に引き出し、回復を早めます。これは、薬を処方するのと同じくらい、病気を治す上で欠かせない要素なのです。
チーム医療に管理栄養士が必要不可欠
現代医療の中心であるチーム医療において、管理栄養士は栄養の専門家として独自の重要な役割を担っています。
チーム医療では、医師、看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など、様々な専門職が連携して患者さんをサポートします。管理栄養士は、栄養の専門家として、この多職種連携の中で中核的な存在です。
また、栄養指導を通じて、患者さんやご家族に食事に関する知識や技術を伝え、退院後の生活を見据えた支援まで行っています。
管理栄養士の配置基準
管理栄養士の病院への配置は、医療法と健康増進法によって定められています。
100床以上の病院 | 栄養士または管理栄養士 1名 |
特定機能病院 | 管理栄養士 1名 |
2024年4月以降、100床以上の病院では、1名以上の栄養士または管理栄養士の配置が義務付けられています。従来の栄養士に加え、管理栄養士も対象とすることで、より質の高い栄養管理が求められるようになったことを示しています。
特定機能病院の場合も1名以上の管理栄養士の配置が義務付けられており、高度な栄養管理を行う上で不可欠な要件となっています。
出典:医療法施行規則
健康増進法では、特定の規模以上の食事を提供する施設を「特定給食施設」と定めています。病院は、患者さんに対して継続的に食事を提供する施設であるため、この特定給食施設に該当します。
特に、医学的な管理を必要とする「一号施設」(継続的に1回300食以上または1日750食以上の食事を提供する病院、あるいは許可病床数300床以上の病院など)には、管理栄養士の配置が義務付けられています。
これは、病院で提供される食事が、患者さんの病状や治療に大きく影響するため、専門的な知識を持つ管理栄養士が、栄養バランスや安全性を徹底的に管理することが不可欠であるという考えに基づいています。
出典:健康増進法
スカウトサービス登録はこちら病院管理栄養士の仕事内容
病院管理栄養士の仕事内容は、大きく「給食部門」と「臨床部門」の2つに分けられます。
給食部門
給食部門では、患者様に安全で栄養バランスの取れた食事を安定的に提供することが求められます。管理栄養士は、食事の質と運営の効率を両立させるために、幅広い業務を担います。
健康状態、食事制限、嗜好などを考慮して、栄養バランスに優れた献立を作成します。行事食や季節感のあるメニューを取り入れることで、食事の楽しさや満足度の向上も図ります。基準に基づいた栄養価計算や、アレルギー対応も重要な業務です。
衛生管理基準を満たした業者を選定し、新鮮で安全な食材を発注します。アレルギー表示や産地なども確認します。納品された食材が品質基準を満たしているか検収し、適切な温度管理のもとで保管します。食材の鮮度を保ち、無駄をなくすための在庫管理も重要です。
食中毒や感染症の予防のため、施設内の衛生管理を徹底します。調理室の清掃状況の確認や従事者の衛生教育、温度管理、手洗い指導、衛生マニュアルの整備・運用などを行い、HACCPの考え方に基づいた管理体制を構築します。
調理スタッフと連携し、調理方法や盛り付けなどの指導を行います。見た目や味、温度、適温での提供を徹底し、食事の品質を管理します。規模の小さい病院では、管理栄養士も調理スタッフと協力して調理を行う場合もあります。
提供前の食事が、献立どおりであるか、盛り付けや提供形態(刻み食、ミキサー食など)が適切かを確認します。誤配を防ぐための最終チェックとして、患者名や病棟、アレルギー情報の照合も行います。
献立作成や発注、栄養価計算、在庫管理、帳票出力などに使用する給食管理ソフトを操作します。業務の効率化と正確な情報管理を実現するため、ソフトの機能を理解し、データ入力や更新を適切に行うことが求められます。
予算に応じて、食材費・人件費・光熱費などをバランスよく管理し、無駄のない給食運営を目指します。原価計算や仕入価格の見直し、在庫ロスの削減など、経営的視点を持ってコスト削減に取り組みます。
臨床部門
臨床部門では、患者の栄養状態を把握し、適切な栄養管理を提供することが管理栄養士の重要な役割です。多職種と連携しながら、栄養面から治療や回復をサポートします。
入院時などに患者の栄養状態を迅速に把握するための初期評価を行います。身体計測や検査値、食事摂取状況などをもとに、栄養リスクの有無を判定し、必要に応じて詳しい栄養アセスメントにつなげます。
スクリーニングやアセスメントの結果をもとに、患者個々の状態に応じた栄養ケア計画を立案します。エネルギー・たんぱく質量の設定、経口摂取・経管栄養・静脈栄養の選択など、具体的な介入方針を決定し、治療方針と整合させます。
医師、看護師、薬剤師、言語聴覚士などの専門職と協働し、チームで栄養管理を行います。管理栄養士は患者の栄養状態評価や介入の提案、モニタリング結果の共有などを担当し、より専門的かつ包括的な栄養サポートを実現します。
疾患の治療や予防を目的として、患者や家族に対し栄養指導を実施します。糖尿病や腎臓病、がんなど疾患別の食事管理が中心で、個別の生活背景や理解度に合わせて指導内容を調整します。集団指導では、生活習慣病予防の教室なども行います。
栄養介入の効果を確認するため、定期的に栄養状態の再評価を行います。体重変化、摂取状況、検査値の推移などを確認し、必要に応じてケア計画の見直しや新たな介入を行います。
栄養管理の成果や課題を、診療記録やカンファレンス、ICTシステムを通じて医療チームと共有します。情報の共有により、他職種との連携がスムーズになり、患者にとって最適な医療・ケアが提供できるようになります。
スカウトサービス登録はこちら【病院の種類別】病院管理栄養士の役割の違い
病院管理栄養士の仕事は、患者の栄養管理を担うという点では共通していますが、病院の機能や入院している患者の病状によって、その役割や求められる専門性は大きく異なります。ここでは、病院の種類別に管理栄養士の仕事内容の特徴や違いを解説します。
急性期病院
手術や重症疾患など、発症・受傷直後の治療を集中的に行う病院。入院期間は短く、医療処置の密度が高いのが特徴です。
役割と特徴- スピード重視の栄養管理が求められ、栄養スクリーニングやアセスメントを迅速に実施
- 経口摂取困難な患者が多く、経腸・静脈栄養(経管・TPNなど)の知識が必須
- NST(栄養サポートチーム)活動の中心的存在として、他職種と連携しながら栄養介入
- 術後回復や感染予防に向けた短期集中の栄養介入が多い
- 食事制限(糖尿病、腎疾患、心疾患等)に即応した献立調整も頻繁に発生
回復期リハビリテーション病院
急性期治療を終えた後、身体機能や日常生活能力の回復を目的としたリハビリ中心の病院。入院期間は比較的長めです。
役割と特徴- 栄養状態がADL(日常生活動作)やリハビリ効果に大きく影響するため、継続的な栄養管理が重要
- 嚥下障害や低栄養に対応した経口摂取支援(食形態調整・摂食指導)が中心
- 体力向上や筋肉量維持を目的とした高たんぱく食やサプリメント提案も多い
- リハビリスタッフ(PT・OT・ST)との情報共有が不可欠
- 家族指導や退院後の食生活サポートにも関与
療養型病院(慢性期病院)
長期的な療養を必要とする高齢者や慢性疾患患者が入院する病院。医療依存度は中程度で、入院期間は長期。
役割と特徴- 栄養状態の維持・低下防止を目的とした長期的なモニタリングが中心
- 経管栄養や褥瘡のある患者が多く、栄養補給と褥瘡対策が重要課題
- 食事を楽しむ工夫(彩り・行事食・嗜好対応)によりQOL向上にも注力
- 多様な食形態(ゼリー・ミキサー食等)の運用に関与
- 認知症対応や介助のしやすさなど、介護現場との連携も求められる
精神科病院
精神疾患のある患者が入院・治療する病院。入院期間は長期になることもあり、生活習慣病を併発している場合も多いです。
役割と特徴- 統合失調症やうつ病などの患者に対する食事支援・生活習慣の改善指導が中心
- 抗精神病薬の影響で起こりやすい肥満・糖尿病・高脂血症等への栄養管理が重要
- 食事を通じた日常生活の安定支援(決まった時間・メニューでの提供)
- 摂食障害(拒食症・過食症)など特異なケースへの個別対応も必要
- 集団栄養指導や調理活動を通じたリハビリ支援を行うこともある
病院管理栄養士の給与事情
病院で働く管理栄養士の年収は、経験や勤務先の規模・種類によって異なりますが、おおよそ300万円〜440万円が相場とされています。厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、管理栄養士全体の平均年収は約390万円です。病院勤務の管理栄養士の年収は、この平均と同等か、やや高い水準にあると言えるでしょう。
また、同じ病院でも、民間か公立かによって給与体系は大きく異なります。
民間病院の場合、病院の規模や経営状況によって給与は変動します。一般的に、規模の大きい病院や、糖尿病・腎臓病などの専門性の高い治療を行う病院の方が、給与水準は高い傾向にあります。
公立病院の場合、給与は公務員の給与規定に準じるため、安定した昇給が見込め、各種手当も充実しています。そのため、年収は440万円程度と高い水準です。

管理栄養士の年収を徹底解説!給料UPの方法も公開
管理栄養士は、人々の栄養状態を改善・維持を専門とする国家資格で、病院や介護施設、学校、企業などで、個々の状態に合わせた栄養指導や食事管理を行います。
詳細を見る病院管理栄養士は大変?きつい・辛いと感じる理由
病院で働く管理栄養士は、患者の健康を支える重要な役割を担っています。しかし、その仕事にはさまざまな困難やストレスが伴うことも事実です。ここでは、管理栄養士が「きつい」「辛い」と感じる主な理由を詳しくご紹介します。
業務量が多く忙しい
病院の管理栄養士は、献立作成、栄養指導、食材発注、調理現場の管理など、非常に多くの業務を同時進行でこなさなければなりません。加えて、入院患者の食事は毎日欠かせないため、業務には常にスピードと正確さが求められます。このように膨大なタスクに追われる毎日は、精神的なプレッシャーにつながります。
献立作成が大変
病院の食事は、患者さんの治療の一環です。そのため、常食だけでなく、エネルギーコントロール食、塩分制限食、たんぱく質調整食、脂質異常症食など、疾患に応じた様々な治療食の献立を作成する必要があります。さらに、患者さん個々のアレルギーや禁忌食品、嚥下(えんげ)機能に合わせた食事形態(きざみ食、ミキサー食など)への対応も求められます。これら多くの制約の中で、栄養バランスと美味しさを両立させた献立を考える作業は、非常に複雑で神経を使います。
大量調理が大変
病院では、数十人から数百人分の食事を一度に調理するため、大量調理に対応しなければなりません。調理工程の管理や衛生面のチェック、食材のロス防止など、注意を払うべき点が非常に多くあります。また、調理スタッフとの連携も欠かせず、現場の管理能力も求められます。
体力的にきつい
病院管理栄養士の仕事はデスクワークだけでなく、厨房への出入りや立ち仕事、現場での指示など体を動かすことも多いため、体力的な負担も少なくありません。特に早朝勤務や休日出勤がある施設では、生活リズムが崩れやすく、疲労がたまりやすい環境といえます。
人間関係が大変
病院管理栄養士は、多くの職種と連携して仕事を進める必要があります。医師や看護師、薬剤師などの医療スタッフ、厨房の調理師やパート職員など、立場や専門性の異なる人々と円滑なコミュニケーションを築かなければなりません。また、患者さんやそのご家族とのコミュニケーションにおいても、デリケートな問題に触れることがあり、精神的な負担を感じることもあります。
知識のアップデートが必要
医療は日々進歩しており、栄養療法に関する知識やガイドラインも常に更新されていきます。新しい治療法や医薬品に関する知識はもちろん、特定保健指導や栄養サポートチーム(NST)など、新たな領域への対応も求められます。患者さんに最適な栄養管理を提供するためには、学会や研修会に積極的に参加し、常に最新の知識を学び続ける努力が不可欠です。
業務量に給料が見合っていない
上記のように、病院管理栄養士の業務は非常に専門性が高く、責任も重大です。しかし、その業務内容や責任の重さに比べて、給与水準が必ずしも高いとは言えないのが現状です。多忙な毎日の中で、「これだけ頑張っているのに、給料が見合っていない」と感じ、やりがいを失いそうになる人も少なくありません。
スカウトサービス登録はこちら病院管理栄養士のやりがい
病院管理栄養士の仕事は、大変な側面もありますが、それを上回る大きなやりがいや喜びを感じられる瞬間が数多くあります。ここでは、病院管理栄養士が感じる仕事の魅力とやりがいについてご紹介します。
患者さんの回復に貢献できる
病院での食事は、治療の一環として重要な役割を担っています。管理栄養士は、患者さんの病状や栄養状態に合わせて献立を作成し、適切な栄養管理を行います。患者さんが少しずつ食事を摂れるようになったり、栄養状態が改善し元気を取り戻したりする姿を見ると、自分の仕事が回復への力になっていることを実感でき、大きなやりがいを感じられます。
管理栄養士としてスキルを磨くことができる
病院での業務は幅広く、専門性の高い知識と技術が求められます。献立作成や栄養指導だけでなく、疾患別の栄養管理、経腸・静脈栄養の計画、医師とのカンファレンスなど、実務を通してスキルを高めることができます。継続的な学習と実践により、管理栄養士としての専門性が磨かれ、自信にもつながっていきます。
チーム医療の一員として貢献できる
病院では、医師、看護師、薬剤師、リハビリスタッフなど多職種が連携し、患者さんの治療にあたります。管理栄養士もその一員として、栄養面から患者さんをサポートします。自分の意見が治療方針に反映されたり、他職種から感謝の言葉をもらえたりすることで、医療チームの一翼を担っている実感を得ることができ、大きなやりがいにつながります。
命を支える食の重要性を再認識できる
「食べること」はすべての人にとって基本的な営みであり、健康の土台でもあります。病院という命にかかわる現場で働く中で、「食」がどれほど人の体と心に影響を与えるかを日々実感することができます。患者さんの命を支える食事を提供する責任と重みを感じると同時に、その意義の深さにやりがいを強く感じられるのが、病院管理栄養士ならではの魅力です。
スカウトサービス登録はこちら病院管理栄養士に求められるスキル
病院管理栄養士として、患者さんの健康を栄養面から支え、医療チームの一員として貢献するためには、多岐にわたる専門的なスキルが求められます。ここでは、病院で働く管理栄養士に特に必要とされる5つの重要なスキルについて解説します。
高度な栄養学・臨床栄養学の知識
病院では、疾患ごとの栄養管理が必要不可欠です。糖尿病、腎臓病、がん、摂食障害など、患者の病態に応じた食事療法を提案するためには、栄養学や臨床栄養学に関する深い知識が必要です。また、経腸栄養(チューブ栄養)や静脈栄養(点滴)など、高度な医療と連携する栄養管理の理解も欠かせません。
コミュニケーション能力
管理栄養士は患者との栄養相談だけでなく、医師や看護師、薬剤師、調理スタッフなど多くの職種と連携して業務を進めます。患者にわかりやすく説明する力や、他職種とスムーズに情報共有・意見交換ができるコミュニケーション能力は、日々の業務を円滑にするために非常に重要です。
問題解決能力・応用力
患者一人ひとりの状況に応じた栄養管理を行うには、柔軟な発想と応用力が求められます。食欲がない、咀嚼・嚥下が難しい、アレルギーがあるなど、さまざまな制約がある中で最善の栄養プランを考えるには、知識だけでなく、状況に応じた判断力や問題解決能力が不可欠です。
給食管理・衛生管理に関する知識と実践力
病院食は、患者の健康を守るために衛生面にも万全の注意が必要です。厨房の衛生管理、HACCPに基づく安全な調理工程、食中毒の防止など、現場で実践できる知識と管理能力が求められます。また、大量調理を円滑に行うための工程管理や人員調整なども重要なスキルの一つです。
情報収集力・自己学習能力
医療・栄養分野の知識は日々進化しています。最新のガイドラインや研究成果に基づいた栄養管理を行うためには、常に新しい情報を収集し、学び続ける姿勢が必要です。学会や研修に参加したり、専門書を読むなどして自己研鑽を続けることが、信頼される管理栄養士への成長につながります。
スカウトサービス登録はこちら病院管理栄養士におすすめの資格5選
病院で働く管理栄養士は、日々の実務に加えて、より専門的な知識やスキルを身につけることで、患者への支援の幅を広げ、医療チームの中での存在感を高めることができます。ここでは、スキルアップやキャリアのステップアップを目指す病院管理栄養士におすすめの資格を5種類ご紹介します。
病態栄養専門管理栄養士・病態栄養認定管理栄養士
日本病態栄養学会が認定する資格で、臨床栄養学における高度な知識と技術を持つことを証明します。がん、糖尿病、腎臓病など、様々な疾患に対する専門的な栄養管理能力が問われ、取得することで栄養管理のエキスパートとして他職種からの信頼も厚くなります。まさに病院管理栄養士の専門性を象徴する資格の一つです。
糖尿病療養指導士
日本糖尿病療養指導士認定機構が認定する資格で、糖尿病の患者さんに対し、自己管理(療養)を専門的にサポートする能力を証明します。管理栄養士だけでなく、看護師、薬剤師、臨床検査技師なども取得する資格であり、チーム医療の中で糖尿病ケアに深く関わる上で非常に有用です。
NST専門療法士
日本臨床栄養代謝学会が認定する資格で、NST(栄養サポートチーム)における中核的な役割を担うための専門知識と技術を証明します。経口摂取が困難な患者さんへの経腸栄養や静脈栄養といった、より高度で専門的な栄養療法に関する知識が求められ、急性期・重症患者の栄養管理に携わる上で大きな強みとなります。
がん病態栄養専門管理栄養士
日本病態栄養学会が認定する、がんに特化した専門資格です。がん患者さんは、治療の副作用による食欲不振や味覚障害など、特有の栄養課題を抱えています。この資格は、化学療法や放射線治療など、様々な病期や治療法に応じた専門的な栄養サポートを提供する能力を証明するもので、がん診療における管理栄養士の重要性を高めます。
摂食嚥下リハビリテーション栄養専門管理栄養士
日本摂食嚥下リハビリテーション学会が認定する、摂食嚥下障害領域に特化した管理栄養士の専門資格です。単に嚥下調整食を提供するだけでなく、摂食嚥下機能の評価からリハビリテーションの計画、栄養管理までを包括的に行い、他職種と連携して患者さんの「口から食べる」を支える高度な専門性が求められます。
スカウトサービス登録はこちら病院管理栄養士はこんな人におすすめ
ここでは、どのような人が病院管理栄養士に向いているのか、その適性について解説します。
人の役に立ちたい・患者を支えたいという気持ちが強い人
「食」を通して、病気や怪我で苦しんでいる人の力になりたい。そんな純粋で温かい気持ちは、病院管理栄養士にとって最も大切な原動力です。患者さんの栄養状態が改善し、「食事がおいしい」「元気が出てきた」と笑顔が見られた時に、心からの喜びを感じられる人はこの仕事に向いています。
辛い治療の中で、食事が唯一の楽しみという患者さんも少なくありません。そんな患者さんに寄り添い、食の力で支えたいという強い思いがある人におすすめです。
チームで働くのが好きな人
病院での仕事は、決して一人では成り立ちません。医師、看護師、薬剤師、理学療法士など、様々な専門職が連携して一人の患者さんを支える「チーム医療」が基本です。
それぞれの専門性を尊重し、意見を交換しながら、患者さんにとっての最善策を一緒に見つけていくプロセスにやりがいを感じられる人は、病院管理栄養士の適性があります。自分の専門性をチームに提供し、貢献することに喜びを感じる、協調性のある人に向いています。
学び続ける意欲がある人
医療と栄養学の世界は、日々新しい情報に更新されていきます。次々と発表される研究論文、改訂される治療ガイドラインなど、常にアンテナを張り、新しい知識を吸収し続ける姿勢が不可欠です。
「なぜこうなるのだろう?」という探究心を持ち、知らないことを積極的に学んで自分のものにしていく知的好奇心が旺盛な人は、病院管理栄養士として大きく成長できるでしょう。学びが直接患者さんの治療に結びつくため、知的好奇心が人の役に立つ実感を得られる仕事です。
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病院管理栄養士は、給食管理から専門的な臨床栄養までを担い、チーム医療に不可欠な存在です。業務は多岐にわたり大変な面もありますが、患者さんの回復を「食」で支え、命に貢献できる大きなやりがいがあります。高い専門スキルとコミュニケーション能力、そして学び続ける意欲があれば、困難を乗り越え、充実したキャリアを築ける魅力的な専門職です。
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