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保育園で働く管理栄養士の仕事とは|やりがい・スキルを解説

  • 更新日
投稿者:後澤 陽子

 管理栄養士の活躍の場は学校や病院をはじめ幅広くありますが、その一つに保育園があります。
近年では、食育に力を入れている保育園が増えていることや、食物アレルギーを持つ子どもも増加傾向なことからも、保育園での管理栄養士の重要性は増しています。

 管理栄養士の資格を生かした就職、転職を考えているみなさまに、この記事では、保育園での働き方や必要なスキル、メリット・デメリットをご紹介します。

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保育園での管理栄養士の仕事とは?

保育園における管理栄養士の主な仕事は、給食調理、献立作成、そして食育の3つです。

子どもたちの健やかな成長を支えるため、栄養バランスの取れた献立を作成し、安全でおいしい給食を提供することはもちろん、食べることの楽しさを伝える食育活動も重要な役割を担っています。

子どもたちの心身の成長を食の面からサポートし、保護者への情報提供や相談対応を通じて、子どもたちを安心して預けられる環境作りにも貢献しています。

給食・調理関連業務

保育園における給食・調理関連業務では、献立作成、食材発注、調理、そして盛り付けといった業務を担当します。少人数で運営している保育園が多いため、調理師と協力して調理にも参加することがほとんどです。

献立作成では、子どもたちが食べやすいような工夫が重要となります。食材を食べやすい大きさに切ることはもちろん、好き嫌いなく食べられるような味付けや見た目の彩りの良さも大切になります。

献立作成

献立作成は、成長に必要なエネルギー量や栄養素を考えることはもちろんのこと、年齢により子どもの咀嚼力や嚥下能力を考えて作成することが必要となります。刻む、潰す、柔らかく煮るなどの工夫が大切になります。

また、アレルギーのある子どもがいる場合は、アレルギー対応食の用意やアレルギー表示をわかりやすく表記することも重要です。

食育

近年、子どもたちの食べ物への興味や感謝の気持ちを育むため、食育に力を入れている保育園が増えています。

食育に関する絵本の読み聞かせや、子どもたちがおやつを調理する調理実習、野菜の栽培など、食の大切さや栄養について保育士と管理栄養士・栄養士が連携しながら実施しています。さらに、乳児期の子どもたちに対しては、スプーンなどの食器の使い方を教えることも食育の一環です。自分で食べる喜びを知ることで、食への前向きな姿勢を育んでいます。

1日のスケジュール

1日のスケジュール例をご紹介します。保育園によってスケジュールや仕事内容は異なっているため一例としてご覧ください。

  • 08:00 子どもたちの水分補給の麦茶、午前おやつの準備
  • 08:30 納品、検品、食材の下処理、調理作業(離乳食を含む)
  • 10:30 盛り付け作業
  • 11:30 洗い物
  • 12:00 休憩
  • 13:00 午後おやつの準備、盛り付け
  • 15:00 清掃
  • 16:00 おやつの食器洗浄
  • 16:30 締め作業

保育園における管理栄養士の配置は義務?

保育園への管理栄養士や栄養士の配置は、実は法律で義務付けられているわけではありません。

しかし、文部科学省の「楽しく食べる子どもに~保育所における食育に関する指針~」にもあるように、食育を通じて子どもたちの食への関心を深め、健康的な食習慣を身に着けるために、保育園での管理栄養士の存在は重要となってきています。

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保育園での管理栄養士の年収・休日

保育園の管理栄養士・栄養士の年収は、全体の職種から見ると低い傾向にあります。

一方で、休日制度は整っている保育園が多く、土日祝日や年末年始などの長期休暇が取得しやすい傾向にあります。残業も少ないため、ワークライフバランスを重視する方には働きやすい環境と言えるでしょう。

ただし、イベント時には休日出勤が必要な場合もあります。

年収

残念ながら公的な情報はありませんでしたが、コメディカルドットコムに掲載されている求人を調べると22万円~25万円が、保育園で働く管理栄養士の平均的な給与でした。

年収では300万円~350万円程度となります。これは病院や老健で働く管理栄養士に比べるとやや低い傾向にあると言えます。

休日

コメディカルドットコムに掲載されている求人を調べると183件中120件の求人が年間休日120日以上となっていました(2025年6月現在)。

これは夏休みなどの長期休暇や、日曜祝日がお休みの保育園が多いことが関連していると考えられます。

ただし、委託か直営かによって休日日数に差が出ることが多いので、勤務先を選ぶ際はしっかりチェックすることが大切です。

コメディカルドットコム求人の待遇例

  • 神奈川県川崎市・年間休日121日(日祝休み)・月給25万円~28万円
  • 東京都中央区・年間休日125日(日祝休み)・月給26.2万円
  • 東京都大田区・年間休日130日(土日祝休み)・月給17.2万円
  • 東京都台東区・年間休日105日(日祝休み)・月給21万円~27万円
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管理栄養士が保育園で働くメリット・デメリットは?

保育園での管理栄養士のメリットとデメリットをご紹介します。

保育園で働くメリット

保育園で勤務する上での最大の魅力は、子どもたちの「おいしい!」という純粋な反応に直接触れられることです。

栄養バランスを考慮した給食や食育活動を通じて、子どもたちが笑顔で食事をする姿や、喜ぶ姿を間近で見ることができます。自分の作った献立や食育の取り組みが、子どもたちの健やかな成長に直接貢献していることを実感できるのは、日々の大きなやりがいとなるでしょう。

また、保育園の管理栄養士は、残業が少ない傾向にあります。子どもたちの給食提供時間が決まっているため、それに合わせて業務を終えることがほとんどです。献立作成や発注業務なども、緊急の対応は発生しにくいので、プライベートの時間をしっかりと確保でき、ワークライフバランスも取りやすい傾向にあります。

保育園で働くデメリット

保育園によっては、少人数で運営しているため、管理栄養士が保育補助の業務を兼任するケースがあります。

管理栄養士の本来の業務に集中しにくいといった面もありますが、子どもたちと直接関わることで、献立作成や食育に活かせることもあります。

また、保育園では保育士がメインとなる職場なため、管理栄養士の立場が保育士に比べると低いと感じる部分もあるかもしれません。

しかし、食育に力を入れている保育園であれば、管理栄養士の専門性が高く評価され、意見も積極的に取り入れられます。職場を選ぶ際には、その保育園がどのような食育方針を持っているか事前に確認することが大切です。

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保育園で働く管理栄養士に必要なスキルとは?

保育園で働く管理栄養士には、一般的な食に関する知識だけでなく、子どもたちの成長と安全に直結するアレルギー対応や誤嚥に関するスキルが求められます。

アレルギー関連知識

近年、食物アレルギーを持つ子どもは増加傾向にあり、保護者の方々の関心も非常に高くなっています。

そのため、管理栄養士はアレルギーに関する専門的な知識が必要不可欠です。

保護者の方からのアレルギーについての相談対応などもあるため、正確な情報の収集と知識のアップデートを常に意識することが大切です。

誤嚥などトラブル対応

園児の年齢や体質によって、献立作成や調理方法に注意が必要となります。

それぞれの年齢や体質に合わせ、誤嚥や窒息が起こらないように調理を行いましょう。

職場での円滑なコミュニケーション

保育園は保育士や調理員といった多職種との協力が不可欠な職場です。

調理員への指示や指導、保育士との子どもたちへの食事内容についての情報交換など連携して業務を進めていきます。

また、保護者の方からの食に関する相談といった専門家としてのアドバイスが必要な場面でも、コミュニケーション能力が大切になります。

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保育園で働く管理栄養士におすすめの資格

保育園で働く管理栄養士に、役に立つ資格をご紹介します。

アレルギーや保育関連の資格を取得することでスキルアップを目指すことができます。

小児栄養分野管理栄養士・栄養士

小児栄養分野管理栄養士は、子どもたちに関わる管理栄養士として広い知識や技術を習得し、疾患・症状・栄養状態に適した栄養食事指導・支援ができる専門家として、公益社団法人日本栄養士会が認定する資格です。

日本栄養士会の会員であり、管理栄養士・栄養士としての実務経験が3年以上あること、必要な研修を修了していること、事例報告を2件提出することで、認定試験の受験資格を得ることができます。認定日より5年毎に更新が必要となります。

食物アレルギー分野管理栄養士・栄養士

食物アレルギー分野管理栄養士は、科学的根拠に基づいた食物アレルギーについての知識を持ち、リスクマネジメントを考慮した安全な食の提供と栄養指導が行える専門家として、公益社団法人日本栄養士会が認定する資格です。

日本栄養士会の会員であり、管理栄養士・栄養士としての実務経験が3年以上あること、必要な研修を修了していること、課題・活動レポートの提出と認定試験によって取得が可能です。こちらの資格も認定日より5年毎の更新が必要です。

保育士

保育園で働く管理栄養士として保育士の資格を取得することもおすすめです。

栄養や食に関する知識だけでなく、保育に関する専門知識を有することで、より深く子どもたちに関わることができ、活躍の場を広げることができます。

取得には、厚生労働大臣が指定する「指定保育士養成施設」を卒業する方法の他、受験資格を満たして保育士試験に合格することで資格取得も可能です。短大卒以上か児童福祉施設での実務経験が2年以上あれば、試験を受けることができます。

離乳食アドバイザー・幼児食アドバイザー

母子栄養協会が認定するものに離乳食アドバイザーや幼児食アドバイザーといった資格が挙げられます。

離乳食アドバイザー・幼児食アドバイザーは、乳児・幼児の身体や必要な栄養素、注意の必要な食材などについて実践的な知識を得ることができます。

民間資格ではありますが、知識を増やし、自信をもって対応できる業務を増やすためにもおすすめの資格です。

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まとめ

食育や子どもと関わる仕事に興味のある管理栄養士にとって、保育園はピッタリの職場です。

何より子どもたちの「おいしい」という笑顔や「できた!」という成長を間近で見守れるのは、保育園で働く管理栄養士ならではの大きな魅力です。また、資格を取得することで、キャリアアップや給与アップも目指すことができます。

保育園で働く管理栄養士は、専門家として子どもたちの健やかな成長を食の面から支え、専門性を活かしてキャリアを築ける職場と言えるでしょう。

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2019年8月よりセカンドラボ株式会社に入社。病院を中心に医療介護向け求人メディア「コメディカルドットコム」の採用課題のサポートを行う。