【例文つき】介護職の転職・退職理由|面接で好印象なポジティブな答え方は?
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「介護職の転職理由を聞かれたらどう答えたらいいの?」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
転職理由はポジティブに伝えることで、面接官に好印象を与えられます。
この記事では、介護職の転職理由や面接官が転職理由を尋ねる理由を解説します。
さらに、ネガティブな転職理由をポジティブに言い換えるための考え方や、具体的な回答例もご紹介。
伝え方を少し意識してみるだけで、面接官が抱くあなたの印象は大きく変わります。
転職活動を成功させたい方は、ぜひ最後までお読みください。
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目次
1.よくある介護職の転職理由
介護職の方の転職理由として、よく挙げられるのが以下の8点です。
・給与が安い
・休みが少ない
・残業が多い
・人間関係
・ライフスタイルの変化
・経営方針や理念への不満
・より高度な介護経験を積みたい
・幅広い介護スキルを身に付けたい
給与が安い
「介護職員処遇改善加算」の創設など、介護職の給与面の改善は国の施策として取り組まれてはいるものの、まだ給与面への不満がきっかけで転職する人は多いです。
これは、介護保険事業所の収入の多くが公費によるものであり、勝手に報酬を増やすことや人員を減らして一人あたりの手取りを多くするなどが出来ないことが原因の1つです。
ギリギリの人員配置で忙しい割にもらえる給与は全産業の中でも安いことが、不満を増幅させていると言えるでしょう。
休みが少ない
介護職の出勤日数は、当然労働基準法に基づいています。しかし、有給の取得率に関しては、人それぞれのようです。
シフト勤務となる介護職だからこそ、有給を取得する時は次の勤務スケジュールが出る前しかできないなどの理由もあります。
残業が多い
これもまた施設や事業所によりますが、人相手の仕事だからこそ、時間通りに全てがうまくいくとは限りません。
何らかのトラブルやアクシデントがあれば、勤務時間内に業務を終えられず、残業しなければならないこともあります。また、突然その日のシフトに入る予定だった人が休んだ場合、当日の勤務者が残業して埋め合わせをすることもあるでしょう。
人間関係
介護職の転職理由として非常に多いのが、人間関係によるものです。2020年度に介護労働安定センターが実施した「介護労働実態調査」によると、介護職を辞めた人のおよそ4人に1人が人間関係が理由と回答しています。
人間関係が悪いと、とても仕事がしづらいですよね。介護職は、他の職員とチームになって利用者の生活を支えているため、一人でコツコツとこなしていく仕事に比べると人間関係への不満は大きくなりやすいです。
入所系の施設であれば、たくさんの利用者を何人かで助け合いながらケアにあたります。訪問系のサービスでも、複数人のスタッフで携わることとなり、人間関係が良い連携、良いケアにつながるのは明らかです。
ライフスタイルの変化
これは介護職に限ったことではないかもしれませんが、結婚による転居や出産・育児、介護などのライフスタイルの変化が転職のきっかけになることもあります。
介護職は続けたくても、夜勤が出来なくなったなどの理由で、日勤のみの事業所へ転職する人もいれば、正社員としての長時間の勤務が難しくなり、短時間の勤務が可能なパート勤務に働き方を変える人もいます。
経営方針や理念への不満
自分の理想とする介護が、勤める施設や事業所の掲げる理念や方針と違えば、当然そのギャップに悩むことになります。どんな介護がしたいのかは、実際に介護現場を経験して気づくことも多いです。
より高度な介護経験を積みたい
キャリアアップも含め、介護職の方でも自身を成長させたいという思いがある人は少なくないでしょう。特に少規模の施設や、地域に密着した特別養護老人ホームなど、ルーチンワークが多くなってしまう場合、自分の今後に不安を抱えてしまうケースも多いです。
大規模病院が運営しているの介護老人保健施設に勤務するなど、時には医療的ケアも求められる現場に身を置くことで、介護士としてひとつ上のステージに上がれたと感じる方も少なくないようです。
幅広い介護スキルを身に付けたい
上記同様、自分の業務が変わらないことでこういった思いを抱く方も多いです。求人票では業務内容に大きな差はありませんが細かな違いはあり、若い内から様々な経験を積むことで、環境に適した能力を発揮できる力が身につきます。
今後、ライフスタイルの変化や、長く働くことを考えて、引っ越しや、需要の変化に対応することができるでしょう。
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2.面接官が転職理由を尋ねる意図

採用担当者が面接の際に転職理由を尋ねる意図は大きく以下の3つです。事前に確認しておきましょう。
・長く勤務できるかどうか
・職場の雰囲気にマッチするかどうか
・仕事への思いや熱意はあるか
長く勤務できるかどうか
長く勤務できるかどうかは採用担当者が特に気にするポイントです。「転職理由と同じ理由でまた辞めてしまわないか」という観点から聞いています。
すぐに辞めてしまう人よりも、長く続けられる人を採用したいと考えるのは当然のことです。転職に至った理由によっては、採用も慎重になってしまいます。
職場の雰囲気にマッチするかどうか
介護現場は人間関係がとても大切です。ケアの質に影響するため、職場の雰囲気に合うかどうかも重要なポイントになってきます。
特に、人間関係が理由で転職する人は、自己主張が強いのかな?わがままなのかな?などと感じられる可能性もゼロではないため、伝え方には注意しましょう。
仕事への思いや熱意はあるか
引く手あまたの介護業界でも、仕事熱心でやる気のある人を採用したいと思うのは自然なことです。特に、応募先でしか叶えられない思いや熱意があれば、長期的に勤めてくれそうだという好印象につながりやすいでしょう。
反対に、転職理由で仕事に対する不満を伝えてしまうと、印象が悪くなる恐れがあるので注意が必要です。
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3.面接における転職理由の伝え方のコツ【例文つき】

面接で転職理由を伝える際は、採用担当者に「一緒に働きたい」と思ってもらえるよう、ポジティブな表現を心がけることが重要です。
好印象を与えるための5つのコツをご紹介します。
退職理由と転職理由をセットで伝える
「なぜ前職を辞めたのか(退職理由)」で話を終わらせず、「だから次はどうしたいのか(転職理由)」と未来に繋げることで、話に説得力が増します。
以前の職場は慢性的な人手不足で、利用者様へのきめ細やかなケアが難しく、利用者様・スタッフ双方に不満が生じていました。増員や業務改善を提案・実行してきましたが状況は変わらず、自分の理想とするケアを実践できませんでした。
先日、貴施設を見学させていただいた際、利用者様への細やかなケアが行き届いているのを拝見し、貴施設であれば私の理想とするケアを実現できると考え、志望いたしました。
不満を単なる愚痴で終わらせるのではなく、それを解決するための「やりたいこと」への架け橋とすることで、前向きな姿勢をアピールできます。
転職理由をポジティブに言い換える
給与、仕事内容、人間関係など、ネガティブな退職理由をそのまま伝えると、「不満があればすぐに辞める人」という印象を与えかねません。
前職の不満を愚痴のように語るのは避け、事実を客観的に伝えつつ、ポジティブな表現に変換することが大切です。
言い換えの例:
- 「給料が低い」
- →「正当な評価制度のもとで貢献したい」
- 「人間関係が悪い」
- →「チームワークを大切にする環境で力を発揮したい」
介護福祉士資格を取得し、経験の浅いスタッフの手本となるよう業務に尽力してきましたが、前職では評価制度が十分に整っていませんでした。
自分の努力を正当に評価していただけることが、働く上での大きなモチベーションに繋がると考えています。そのため、評価制度が明確な貴施設への転職を決意いたしました。
給与への不満がある場合も、「頑張りを正当に評価してほしい」という形で伝え、向上心をアピールすることで、「成長意欲のある人材」という好印象を与えられます。(ただし、「評価されない」といった愚痴に聞こえないよう注意が必要です。)
マイナスな表現を使わない
「上司が無能だった」「同僚が怠慢だった」といった、他者や環境のせいにする表現、悪口は厳禁です。たとえ事実であっても、面接官には「不平不満が多い人」と映ってしまいます。
介護職としてチームケアの重要性を常に感じ、働きやすい関係性の構築に努めてきました。しかし、前職では職員の入れ替わりが激しく、組織的な統一された高い基準でのサービス提供の難しさを痛感しました。
チームケアで多くの実績を残されている貴施設であれば、私が理想とする組織的な介護サービスを提供できると考え、志望いたしました。
不満の対象を批判するのではなく、自分が理想とする「組織のあり方」に焦点を当てて話すことが、前向きな姿勢を示すコツです。
待遇や条件面だけを転職理由にしない
「休みが多いから」「給料が良いから」など、労働条件や待遇面だけを志望動機にすると、「より良い条件の職場があればすぐに転職するのではないか」と疑われる可能性があります。
待遇に触れる際は、「通勤しやすいので家庭と両立して長く働ける」など、長期的な貢献につながる形で伝えるようにしましょう。
家庭の事情で夜勤のない働き方を希望しておりますが、これまでの特別養護老人ホームでの経験を活かし、日中のケアの質向上に貢献したいと考えております。
条件を伝える際は、「その条件で働くことで、自分がどのように貢献できるか」という視点を必ず付け加えることが重要です。
嘘の転職理由を伝えない
自分を良く見せようと嘘をつくのは避けるべきです。介護業界は狭く、噂で露見するリスクがあるほか、入職後に「話が違う」というミスマッチを招く原因になります。
事実をベースにしながらも、前述の「ポジティブな言い換え」や「未来の展望」に重点を置いて話すことが大切です。
誠実な姿勢で、今の自分にできることと、これからやりたいことを等身大で伝えることが、採用担当者との信頼関係を築く第一歩となります。
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4.失敗しない職場選びのポイント
みんなはココを見て職場を選んでいる!
もし、介護職の職場選びに悩んだ時は、多くの人が転職時に重要だと判断した下記のポイントを参考にしてみてはいかがでしょうか。
・求める給与額に近いかどうか
・労働時間や休暇は自分にとって無理がないか
・通勤が便利か
・職場の雰囲気が良いか
・職場の人間関係が良いか
これらのポイントの優先順位を明確にしておくと、候補がたくさんあった時に絞り込みやすくなります。
求人サイトや口コミサイト、SNSなどを通じて、これらはある程度は確認できますが、人間関係などは把握しづらいかもしれません。可能であれば面接の際に施設見学を行い、人間関係をチェックするといいでしょう。
ホームページや求人サイトで確認すること
転職先を探す際、ホームページや求人サイトで、必ず確認しておきたいポイントは以下の通りです。
・残業時間は月平均でどのくらいか
・人員配置
・新入社員への教育やフォローの体制はどうなっているか
・資格取得の支援はあるか
・ICTや最新機器が導入されているか
・有給取得率はどのくらいか
これ以外にも、自分が大事だと思う部分があれば、積極的に調べてから検討されることをおすすめします。
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5.きっかけにかかわらず前向きな転職理由を見つけよう
介護職の転職理由の伝え方や伝えるときのポイントについてご紹介しました。
転職理由の多くは、ネガティブな理由からかもしれませんが、ポジティブに伝えた方が、明らかに面接官の印象が良くなり、転職成功への近道となります。
「こうありたい」「こうしたい」という、前向きな転職理由の軸をしっかりと定め、自分に合った職場を見極めることが同じ失敗を繰り返さないための重要なポイントです。
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よくある質問
・休みが少ない
・残業が多い
・人間関係
・ライフスタイルの変化
・経営方針や理念への不満
・より高度な介護経験を積みたい
・幅広い介護スキルを身に付けたい
①長く勤務できるかどうか
長く勤務できるかどうかは採用担当者が特に気にするポイントです。「転職理由と同じ理由でまた辞めてしまわないか」という観点から聞いています。
すぐに辞めてしまう人よりも、長く続けられる人を採用したいと考えるのは当然のことです。転職に至った理由によっては、採用も慎重になってしまいます。
②職場の雰囲気にマッチするかどうか
介護現場は人間関係がとても大切です。ケアの質に影響するため、職場の雰囲気に合うかどうかも重要なポイントになってきます。
特に、人間関係が理由で転職する人は、自己主張が強いのかな?わがままなのかな?などと感じられる可能性もゼロではないため、伝え方には注意しましょう。
③仕事への思いや熱意はあるか
引く手あまたの介護業界でも、仕事熱心でやる気のある人を採用したいと思うのは自然なことです。特に、応募先でしか叶えられない思いや熱意があれば、長期的に勤めてくれそうだという好印象につながりやすいでしょう。
反対に、転職理由で仕事に対する不満を伝えてしまうと、印象が悪くなる恐れがあるので注意が必要です。
堀尾 健太
セカンドラボ株式会社
URL:https://note.com/2ndlabo/n/nf2f063102266
神奈川県鎌倉市生まれ。2019年4月にセカンドラボ株式会社に入社。
2025年1月にコンテンツチームのリーダーに就任。
統計資料に基づく分析や求人作成の知識・経験を活かした記事づくりが得意です。
休日は所属するオーケストラでの活動や登山、旅行とアクティブに過ごしています。