看護師の退職金はいくらもらえる?勤務年数ごとの相場を試算、正確に知る方法まで
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「今辞めたら退職金はいくらもらえるんだろう?」
「この職場で10年働いたとしたらどれくらいかな…」
自身の退職金について悩む看護師は多いと思います。
ネット上には「看護師3年目で退職金30万」といった情報が溢れています。でも実は、看護師の退職金には全職場の平均を示す公的データは存在せず、根拠がない相場データが多いです。また金額は「基本給」と「職場独自の規定」で決まるため、相場データを信じ過ぎるのは危険です。
本記事では、日本看護協会の最新調査と公的統計を掛け合わせ、よりリアルな「退職金の相場」を試算しました。4つに1つの職場にはそもそも退職金制度がない可能性があるという厳しい実態も踏まえ、損をしないための確認法を解説します。
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看護師の退職金事情:知っておくべき「前提」
まず大前提として、看護師の退職金について「全職場の平均」を正確に示した公的な調査データは存在しません。退職金は法律で支払いが義務付けられたものではなく、各事業所が独自に定める福利厚生の一つだからです。
そのため、金額や計算方法、そもそもの退職金の有無は職場(事業所)ごとに大きく異なります。ネット上で散見される「勤続〇年なら一律〇〇万円」という情報は根拠に乏しいのが実態です。
本記事では、一般的に退職金の算出ベースとなる「基本給」について、日本看護協会による「病院看護実態調査」の最新数値を参照し、現実的な相場を算出しました。
| 対象区分 | 平均基本給額 |
|---|---|
| 新卒看護師(高卒+3年卒) | 216,416円 |
| 新卒看護師(大卒) | 221,883円 |
| 勤続10年目看護師(非管理職) | 254,286円 |
看護師の退職金相場の目安を試算
退職金は一般的に「退職時の基本給 × 勤続年数に応じた支給率(月数)」で算出されます。
ここでは、日本看護協会の「2025年病院看護実態調査」の基本給と、東京都の「中小企業の賃金・退職金事情(令和6年版)」を参考にした支給率を掛け合わせて相場を算出しました。
【現実的な退職金の試算例(民間病院・医療法人を想定)】
※自己都合退職か会社都合なのかや「勤続10年」などの節目による加算額の影響は考慮せずに試算しています。
-
勤続3年:約20万円〜22万円
(基本給:約22万円 × 支給率:0.9〜1.0ヶ月分)
※3年未満は支給対象外(支給率0)とする職場も多いため注意が必要です。 -
勤続5年:約35万円〜40万円
(基本給:約23万円 × 支給率:1.5〜1.7ヶ月分) -
勤続10年:約90万円〜100万円
(基本給:約25万円 × 支給率:3.6〜4.0ヶ月分) -
勤続20年:約300万円〜360万円
(基本給:約30万円 × 支給率:10.0〜12.0ヶ月分)
大学病院・国立病院などの場合
これらの大規模病院では、基本給の設定が高く、支給率(月数)も「公務員準拠」などの手厚い基準が適用されることが多いため、勤続10年で300万円〜、定年退職時には2,000万円を超えるケースも珍しくありません。
注意!退職金が「出ない」職場もある
勘違いされやすいですが、退職金は法律で義務付けられたものではありません。個人経営のクリニックや、設立が浅い訪問看護ステーション、小規模な介護施設などでは、制度自体を設けていないケースが少なくありません。
厚生労働省「令和5年就労条件総合調査」によれば、医療・福祉産業で退職金制度がある企業は75.5%の割合です。裏を返せば、4つの職場のうち1つは退職金がない可能性があるということです。
「自分の職場に退職金制度があるかないか分からない」という方はこれを機に確認してみてください。
正確な金額を知る方法
自分の退職金の額を正確に知る唯一の方法は、職場の「就業規則(退職金規定)」を直接確認することです。もし手元にない場合は、総務や人事担当者に確認するか、社内規定が閲覧できる棚やPC上の共有フォルダを探してみましょう。チェックすべきポイントは以下の3点です。
- 算出の計算方法とベース: 算出式に「基本給(本給)」が使われているか。
- 支給倍率(係数): 自己都合退職の場合、勤続年数ごとに何ヶ月分が設定されているか。
- 支給のタイミング: 「勤続何年目」から受給資格が発生するか。
ネット上の相場や、出所不明の体験談は、あなたの職場の回答にはなりませんので、鵜吞みにしないよう注意しましょう。
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