直接応募で自由な転職活動を コメディカルドットコム

現在の求人掲載数172410

豆知識 94view

管理栄養士とは?仕事内容ややりがい、栄養士との違いを徹底解説!

  • 更新日
投稿者:小林 祐郁

管理栄養士とは、病院、学校、施設など、様々な場所で人々の健康を食の面から支える、栄養のプロフェッショナルです。

この記事では、管理栄養士と栄養士の違いから、仕事内容・給料・管理栄養士になる方法など管理栄養士について詳しく紹介しています。

これから管理栄養士を目指したいと考えている方は参考にしてみてください。

スカウトサービス登録はこちら
コメディカルドットコムは
プロフィールを登録しておくだけで事業所からスカウトがくる!
※個人が特定される情報は事業所側から閲覧不可
  • スカウト経由で内定率2.3倍
  • 希望に合った求人”だけ”を厳選してお届け!
今すぐ無料登録

管理栄養士とは?

管理栄養士は、高度な専門知識と技術を持つ栄養のスペシャリストです。栄養士の上位資格で、病気の方や高齢者など、特別な配慮が必要な方の栄養管理や食事指導を行います。病院や福祉施設、学校などで、一人ひとりの状態に合わせた食事の提案や、集団給食の栄養管理を通じて、人々の健康を食の面からサポートする国家資格です。

スカウトサービス登録はこちら

管理栄養士と栄養士の違い

管理栄養士と栄養士はどちらも食事・栄養に関する専門知識を有する資格です。まずは、管理栄養士と栄養士の違いを見ていきましょう。

資格の違い

管理栄養士と栄養士の最も大きな違いは資格の種類です。 管理栄養士は厚生労働省から免許が与えられる国家試験であるのに対し、栄養士は都道府県から免許が与えられる都道府県知事免許です。

取得までの道のりも異なります。 栄養士は、栄養士養成課程のある大学・短期大学・専門学校を卒業することで取得可能です。一方、管理栄養士の場合は、管理栄養士養成課程のある大学・専門学校卒業後、国家試験に合格する必要があります。

栄養士と管理栄養士では資格取得の難易度が異なります。そのため、管理栄養士には管理栄養士しかできない法的に定められた業務が存在します。

仕事内容の違い

栄養士法で定められる管理栄養士・栄養士の役割は以下の通りです。

栄養士の役割
  • 健康な人への一般的な栄養指導、食生活のアドバイス
  • 学校、保育園、事業所などにおける給食の献立作成(一般的なもの)
  • 給食の調理や衛生管理
  • 地域住民への栄養に関する知識の普及・啓発活動
  • 栄養相談(保健所、保健センターなど)
管理栄養士の役割
  • 傷病者に対する治療の一環としての栄養指導・食事療法
  • 個人の身体状況や栄養状態に応じた高度な専門的な栄養指導
  • 病院、介護施設などにおける特別な配慮を必要とする給食の管理(献立作成、栄養状態の評価、品質管理、衛生管理など)
  • 集団給食における栄養改善に関する指導
  • こ医療チームや多職種との連携

栄養士は、主に健康な人を対象とした幅広い栄養に関する業務を行う一方、管理栄養士は、より専門的な知識と技術を活かし、特に病気や高齢の方など、特別な配慮が必要な方への栄養サポートを中心とした業務を行います。また、管理栄養士は、医療現場や高度な給食管理など、より専門性が求められる分野で活躍することが多いです。

給与の違い

令和6年賃金構造基本統計調査によると栄養士の平均給与は以下の通りです。

年収

月給

賞与

約394万円

27.4万円

65.46万円

管理栄養士の賃金調査は実施されていないため正確な数字はわかりませんが、一般的には管理栄養士の方が年収で50万円~100万円程度高いと言われています。

栄養士と比較して、専門性の高さや業務範囲の広さ、国家試験であることへの信頼性などが給与に影響することが多いようです。また、病院や大規模な施設など、管理栄養士の配置が義務付けられている場合や、専門性を重視する職場では栄養士よりも高い給与規定が設けられていることが多いです。

出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」

就職先の違い

管理栄養士と栄養士では就職先にも違いがあります。

栄養士の主な就職先
  • 病院・クリニック
  • 福祉施設
  • 給食センター
  • 給食委託会社
  • 社員食堂
  • 保健所・保健センター
  • 食品メーカー
管理栄養士の主な就職先
  • 病院・クリニック
  • 福祉施設
  • 給食センター
  • 保健所・行政機関
  • スポーツ関連施設
  • 研究機関
  • 食品メーカー

管理栄養士の方が就職先の選択肢が多いです。また、就職先が同じでも管理栄養士と栄養士では仕事内容が異なります。

病院や福祉施設を例に挙げると、栄養士は献立の作成や調理、食材の発注などの実務を担当します。管理栄養士の場合は、栄養指導や栄養管理、嚥下機能に合わせた食事の提供など、より専門的な栄養管理を実施します。

スカウトサービス登録はこちら

管理栄養士が働く職場・仕事内容

管理栄養士は、就職先の選択肢が多く、専門的な業務に携わることが出来ることがわかりました。次は就職先ごとの仕事内容について解説していきます。

病院・クリニックなどの医療機関

患者さんの病状に合わせた治療食の提供、栄養指導、栄養管理を行います。また、医師や看護師など多職種と連携し、チーム医療の一員として活躍します。他にも、院内の栄養委員会や給食委員会などに参加し、食事提供や栄養管理に関する方針決定や改善策を検討したりと業務は多岐に渡ります。

福祉施設

高齢者施設、障がい者施設、児童福祉施設など、施設の種類によって仕事内容は多少異なりますが、共通しているのは利用者の健康維持・増進、QOL(生活の質)向上のために、専門的な栄養管理と食事提供を行うことが中心であることです。

保健所・行政機関

地域住民全体の健康増進や疾病予防を目的として、栄養に関する専門知識を活かした企画・立案、相談・指導、調査・研究、普及啓発活動など、多岐にわたります。

スポーツ関連施設

アスリートや運動愛好家のパフォーマンス向上、健康維持、体づくりを栄養面からサポートすることが中心となります。栄養相談やカウンセリング以外にも、レシピの紹介、栄養に関する掲示物作成などの業務を行うケースもあります。

教育・研究分野

教育・研究分野における管理栄養士の仕事内容は、次世代の栄養専門家を育成する教育活動と、栄養学や関連分野の知識・技術を発展させる研究活動の二つが主な柱となります。これらの分野では、専門知識の深さはもちろんのこと、教育に対する熱意や論理的な思考力、探求心が求められます。

食品メーカー

食品メーカーにおける管理栄養士の仕事内容は、栄養学の専門知識を活かして、製品開発、品質管理、マーケティング、広報など、多岐にわたる業務に貢献することです。食品メーカーでの仕事は、栄養の専門知識だけでなく、企画力、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力なども求められることが多いです。

スカウトサービス登録はこちら

管理栄養士の魅力・やりがい

管理栄養士の魅力・やりがいは、食と栄養の専門知識を活かして、人々の健康と幸福に直接的に貢献できることに尽きるでしょう。具体的な魅力・やりがいを紹介していきます。

チーム医療の一員として活躍できる

医師や看護師は病状や治療に、薬剤師は薬物療法に、理学療法士や作業療法士は機能回復に着目しますが、管理栄養士は「食」という生活の根幹から患者さんの状態を評価し、栄養面の問題点を明らかにします。チーム内でそれぞれの専門知識を共有し、連携することで、一方向からの視点では見えなかった問題点や解決策が見つかることがあります。これは、個人の力だけでは得られない、チーム医療ならではのやりがいです。

食品開発・商品開発に携われる

高齢化社会や生活習慣病の増加といった社会的な課題に対し、管理栄養士の視点から、栄養改善や予防に役立つ商品・食品を開発できます。例えば、低栄養予防のための高栄養食品、血糖値コントロールに配慮した食品、アレルギー対応食品など、特定のターゲット層に向けた製品開発は、社会貢献の実感につながります。

活躍の場が広い

医療機関や福祉施設、食品メーカーなど管理栄養士の活躍の場は多岐に渡ります。自身の興味や得意分野に合わせて、様々なキャリアパスを描けるのも管理栄養士という資格の大きな魅力と言えるでしょう。

スカウトサービス登録はこちら

管理栄養士になるには

管理栄養士になるには大きく分けて、養成課程のある大学・専門学校を卒業する方法と、栄養士として実務経験を積んでから国家試験を受ける2つの方法があります。

管理栄養士養成課程のある大学・専門学校を卒業し、国家試験に合格する

これが最も一般的な方法です。 厚生労働大臣が指定した管理栄養士養成課程のある大学(4年制)または専門学校(3年制または4年制)を卒業することで、管理栄養士国家試験の受験資格が得られます。

これらの養成課程では、栄養学、医学、生化学、食品学、調理学など、管理栄養士として必要な専門知識や技術を体系的に学びます。臨地実習もカリキュラムに含まれており、病院や福祉施設などで実際に栄養指導や給食管理などを体験することができます。

栄養士の資格を取得後、実務経験を積み、国家試験に合格する

こちらは、まず栄養士の資格を取得し、その後一定期間の実務経験を経て管理栄養士国家試験の受験資格を得るものです。

厚生労働大臣が指定した栄養士養成施設(2年制、3年制、または4年制の大学・短大・専門学校)を卒業することで、栄養士の資格を取得することができます。

栄養士の資格取得後、病院、学校、給食施設、福祉施設などの厚生労働大臣が定める施設で3年以上の実務経験を積むことで、管理栄養士国家試験の受験資格が得られます。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

管理栄養士国家試験|試験の日程や受験資格、合格率について解説

食生活の多様化が進む現代において、管理栄養士の役割はますます重要になっています。国家試験を突破し、専門家として社会に貢献するために、まずは試験の全体像を把握しましょう。

詳細を見る
スカウトサービス登録はこちら

管理栄養士に関するQ&A

管理栄養士国家試験の難易度は?

管理栄養士国家試験の合格率は例年50〜60%程度です。2025年3月に実施された、第39回管理栄養士国家試験の合格率は48.1%と例年並みの水準だったと言えるでしょう。この結果だけ見ると、管理栄養士国家試験は難しいと感じるかもしれませんが、受験者の属性別に見ると合格率は大きく異なります。

管理栄養士課程の新卒者だけで見ると合格率は例年80%前後と非常に高い傾向にあります。養成課程における体系的な学習と、卒業前の集中的な試験対策の成果が出ています。

一方、管理栄養士課程の既卒者、栄養士課程の既卒者の合格率は10%台と非常に低いのが現状です。仕事と勉強の両立の難しさやモチベーションの維持などが影響していると考えられます。

管理栄養士として年収600万円超えることはできる?

管理栄養士として年収600万円を超えることは不可能ではありませんが難易度は高いと言えるでしょう。一般的に管理栄養士の平均年収は350~400万円程度と言われています。年齢が上がるにつれて年収も緩やかに上昇する傾向はありますが、大幅な収入アップは見込みにくい職種です。

ですが、特定の分野で高い専門性や管理能力を身につけることで、年収600万円を超える場合があります。

病院・福祉施設の場合

管理職や糖尿病療養指導士、NST(栄養サポートチーム)専門療法士などの専門性の高い資格や経験を持つ管理栄養士は、高収入を得られる可能性があります。

食品メーカーの場合

管理栄養士の知識を活かした商品開発や企画、管理職などのポジションで高収入を得られる可能性があります。特に、ヒット商品を開発した場合などはボーナスに反映されることもあります。

給食センターの場合

一部の給食センターでは、人手不足を背景に高待遇の求人が出ることがあり、年収600万円に達する可能性も指摘されています。

管理栄養士は男性でもなれる?

管理栄養士は性別に関係なく取得できる国家資格です。実際に様々な分野で男性の管理栄養士が活躍しています。かつては、管理栄養士の仕事は女性が多いイメージがありましたが、食や健康への関心の高まりなどから徐々に男性の管理栄養士も増えてきています。

管理栄養士の将来性は?

高齢化社会の進展、健康志向の高まりなどにより、管理栄養士の需要は今後高まることが予測されます。そのため、管理栄養士は将来性のある職業と言えるでしょう。

AI技術の発展など、社会の変化に対応しながら、管理栄養士の専門性をさらに高めていくことで、将来にわたって社会に貢献できる、やりがいのある仕事であり続けるでしょう。

スカウトサービス登録はこちら

まとめ

管理栄養士は、高度な専門知識と技術を持つ栄養のスペシャリストです。高度な専門知識と技術で人々の健康を食から支える管理栄養士は、医療・福祉、教育・研究、食品産業など多岐にわたる分野で活躍できる魅力的な仕事です。

国家資格である管理栄養士は、専門性を活かしたやりがいのあるキャリアを築けるだけでなく、高齢化が進む現代社会において、その重要性はますます高まっています。この記事が、管理栄養士を目指す皆様にとって、最初の一歩を踏み出すための一助となれば幸いです。

コメディカルドットコムは
プロフィールを登録しておくだけで
事業所からスカウトがくる!
※個人が特定される情報は事業所側から閲覧不可
  • スカウト経由で内定率2.3倍
  • 希望に合った求人”だけ”を厳選してお届け!
今すぐ無料登録


セカンドラボ株式会社

URL:https://www.2ndlabo.co.jp

2019年6月よりセカンドラボ株式会社に入社。病院を中心に医療介護向け求人メディア「コメディカルドットコム」の採用課題のサポートを行う。