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【就職先別】管理栄養士の仕事内容|やりがいや職場選びのポイントを解説

  • 更新日
投稿者:小林 祐郁

管理栄養士と一口に言っても就職先は多岐にわたり、就職先によって仕事内容も異なります。管理栄養士として就職・転職を考えている皆さんもこのような疑問・悩みを抱えていませんか?

「管理栄養士って、具体的にどんな仕事をするんだろう?」
「病院と学校、企業では、何がどう違うの?」
「自分に合った職場って、どうやって見つけたらいいんだろう…」

この記事では、主要な就職先ごとの具体的な仕事内容を詳しく解説。さらに、自分にぴったりの職場を見つけるための重要な視点や、失敗しないための心構えまで、分かりやすくご紹介します。

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管理栄養士とは?

管理栄養士は、食と栄養の専門家として、人々の健康をサポートする国家資格です。病院で病状に合わせた食事指導をしたり、学校で食育を行ったり、企業で健康的な商品を開発したりと、その活躍の場は多岐にわたります。病気の予防から治療、健康増進まで、あらゆるライフステージにおいて「食」を通じて人々の豊かな生活に貢献します。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

管理栄養士とは?仕事内容ややりがい、栄養士との違いを徹底解説!

管理栄養士とは、病院、学校、施設など、様々な場所で人々の健康を食の面から支える、栄養のプロフェッショナルです。

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管理栄養士の仕事内容

管理栄養士の仕事は、食と栄養の専門家として、人々の健康をサポートすることです。働く場所によって内容は変わりますが、大きく分けて3つの柱があります。

  • 栄養指導
  • 給食管理
  • 食育

栄養指導

管理栄養士の栄養指導は、対象者の健康状態やライフスタイルに合わせて、食生活の具体的な改善をサポートする仕事です。病院では病状に合わせた食事の工夫を指導し、患者さんの治療や回復を助けます。

保健センターでは、地域住民の健康増進や生活習慣病予防のため、食の相談に応じ、個別の食習慣改善を促します。相手に寄り添い、食を通じて目標達成を支援する、管理栄養士の核となる業務の一つです。

給食管理

給食管理は、安全で栄養バランスの取れた食事を提供することを言います。具体的には、高齢者や患者さんなどの対象者の年齢や健康状態に合わせて献立を作成し、必要な栄養が摂れるよう計算します。

さらに、食材の発注や品質チェック、調理スタッフへの指示、食中毒を防ぐための徹底した衛生管理も行います。コスト管理や、安全で効率的な厨房運営も重要な役割です。

食育

食育は、子どもから大人までが正しい食の知識と望ましい食習慣を身につけるための教育活動のことを言います。

学校では、子どもたちに「野菜はなぜ大切なの?」「どうしたらバランスよく食べられるかな?」といったことを、楽しく教えます。地域では、大人が健康的な食習慣を身につけられるよう、料理教室を開いたり、食品選びのコツを伝えたりします。

先述した通り、管理栄養士の活躍の場は多岐にわたり、勤務先によって仕事内容も異なります。次は勤務先ごとの仕事内容を詳しく見ていきましょう。

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(1)病院での仕事内容

病院における管理栄養士の役割は、患者さんの病気や健康状態に合わせて、食と栄養の面から治療を支え、回復を促すことです。単に栄養を提供するだけでなく、個別の患者さんに深く関わり、チーム医療の一員として貢献します。

仕事内容

栄養評価と栄養ケア計画の作成

患者の病状、検査データ、食習慣などをもとに栄養状態を評価し、個別の栄養ケアプランを立案します。

栄養指導(個別・集団)

糖尿病、腎臓病、高血圧、がんなどの患者に対し、治療効果を高める食事内容や生活改善の指導を行います。

入院患者の給食管理

病態に応じた食事(治療食・特別食など)を提供できるように、献立作成、栄養量の調整、衛生管理などを行います。

医療チームとの連携

医師、看護師、薬剤師などと情報を共有し、チーム医療の一員として栄養面から治療に貢献します。

栄養サポートチーム(NST)活動

栄養管理が特に重要な患者(手術後、がん、重症患者など)に対して、専門的な栄養サポートを行います。

補足:病院の種類による役割の違い

病院の種類の違いによって管理栄養士の役割も異なります。

  • 急性期病院:緊急対応、栄養状態の悪化防止、NST活動が活発
  • 回復期病院:リハビリとの連携、嚥下・食形態対応
  • 慢性期病院:長期入院患者のQOL支援、栄養モニタリング重視
  • 精神科病院:食行動の偏りや偏食などへの対応

やりがい・大変なこと

病院で働く管理栄養士の最大のやりがいは、栄養指導や管理を通して患者さんの回復に貢献できること。食事の改善で病状が良くなったり、元気になる姿を間近で見られる喜びはひとしおです。また、医師や看護師らとのチーム医療の一員として、専門性を発揮できる点も大きな魅力です。最新の知識を学び続け、スキルアップできる環境も整っています。

一方で、患者さんの命に関わる責任の重さは常に伴います。多岐にわたる業務(栄養指導、給食管理、NSTなど)を並行してこなすため、多忙になりがちです。また、多職種との連携では、スムーズなコミュニケーションが求められ、時には意見のすり合わせに苦労することもあるでしょう。

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(2)クリニックでの仕事内容

クリニックでの管理栄養士の役割は、主に生活習慣病などの外来患者に対する栄養面からの支援です。病院に比べて入院患者さんの給食管理が少ない分、外来患者さんや地域住民の方々との距離が近いのが特徴です。

仕事内容

外来患者への個別栄養指導

糖尿病・高血圧・高脂血症・腎臓病・肥満などの患者に対し、医師の指示に基づいて食事の改善方法をアドバイスします。患者の生活スタイルや食習慣に合わせた、現実的かつ続けやすい指導が求められます。

栄養アセスメントと記録

指導前に、体重・食事内容・生活習慣などを聞き取り、栄養状態を評価します。その結果をもとに指導内容を組み立て、電子カルテや専用シートに記録して医師と情報共有します。

再指導・継続フォロー

1回で終わらず、継続的に患者をフォローすることが重要です。改善状況を確認し、必要に応じて食事内容を見直すなど、行動変容の支援を行います。

診療報酬に関わる書類の作成

外来栄養食事指導料などの保険点数算定に必要な記録や書類を作成し、正しく医療事務と連携して管理します。診療報酬制度の理解も必要です。

健康教室や地域支援活動

糖尿病教室や生活習慣病予防教室など、クリニックによっては地域向けのイベント・講座を担当することもあります。資料作成や講話なども業務に含まれます。

補足:クリニックの種類による役割の違い

病院同様、クリニックの種類により管理栄養士の役割が異なります。

  • 内科・糖尿病内科クリニック:生活習慣病の患者の個別栄養指導が中心
  • 腎臓内科・透析クリニック:慢性腎臓病や透析患者の食事管理
  • 心療内科・精神科クリニック:摂食障害やうつ病などの患者対応
  • 小児科クリニック:肥満児や偏食傾向のある子どもへの食事指導
  • 産婦人科・レディースクリニック:妊産婦への栄養指導

やりがい・大変なこと

病院に比べて患者さんとじっくり向き合う時間を取りやすく、一人ひとりの変化や成長を間近で見守ることができます。「食事が改善されて体調が良くなった」「数値が改善して先生に褒められた」といった直接的な喜びの声を聞けることは大きなやりがいです。

一方、外来診療の合間に栄養指導を行うため、一人当たりの時間に制約がある場合があります。その中で、いかに効率的かつ効果的な指導を行うかが課題となります。また、クリニックの場合、栄養指導だけでなく、カルテ記載、資料作成、予約管理、保険請求などの事務作業もこなす必要がある場合があるため、業務量が多くなることも少なくありません。

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(3)特別養護老人ホームでの仕事内容

特別養護老人ホーム(特養)で働く管理栄養士さんの役割は、入所者の方々が安全で快適な食生活を送ることで、健康維持・増進、QOL(生活の質)の向上を支援することです。治療というよりは、日々の生活を支えるという視点がより重要になります。

仕事内容

献立作成と給食管理

入居者一人ひとりの栄養状態に合わせ、栄養価や食形態(常食、刻み食、ミキサー食など)を考慮し、病歴や摂食能力に応じたメニューを作成します。また、食材の発注や在庫管理、衛生管理も担うことが多いです。

栄養ケア・マネジメント

入居者の栄養状態を把握し、必要に応じて栄養ケアプランを作成します。特養では、栄養状態が不安定な高齢者が多いため、低栄養リスクの評価や体重の定期的なチェックが重要となります。

他職種との連携・カンファレンスへの参加

特養では、管理栄養士は医師、看護師、介護士、リハビリスタッフなどの他職種と連携しながら業務を進めます。定期的に行われるカンファレンスに参加し、入居者の栄養状態や食事の改善策について情報共有を行います。

食事の見守りと食環境の改善

食事の提供時、管理栄養士は食事中の様子を観察します。食べることに困難がある高齢者が多いため、食べ残しや食欲不振の原因を早期に把握し、適切な対策を講じます。また、美味しく、安全に食べられるように、器の選定や食事の盛り付け、食事中のサポート方法を工夫します。

記録・報告業務

栄養ケアプランや食事指導の記録を作成し、定期的に見直しを行います。また、栄養ケアの進捗状況や入居者の栄養状態の変化を医師やケアスタッフに報告します。介護保険制度に基づく加算(栄養マネジメント加算など)のために必要な書類を作成したり、行政監査に対応したりすることも求められます。

やりがい・大変なこと

病院のように治療が中心ではなく、入所者一人ひとりの生活背景や嗜好、残存機能を考慮した、きめ細やかな栄養ケアを提供できます。長期間にわたり、その方の生活を食の面から支えることができるのは、特養ならではのやりがいです。

大変なこととしては、認知症の方や意思疎通が難しい方への情報収集や意向の把握に苦労することが挙げられます。また、食事拒否や経口摂取困難な入所者への対応など、倫理的な判断が求められる場面に直面することがあります。

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(4)介護老人保健施設での仕事内容

介護老人保健施設における管理栄養士の役割は、在宅復帰を目指す高齢者の方々に対して、栄養ケアを通して機能回復や維持をサポートし、QOL(生活の質)の向上を支援することです。病院と特養の中間的な役割を持つと言えるでしょう。

仕事内容

栄養ケア・マネジメントの実施

老健では、すべての入所者に対して栄養ケア計画の作成が義務づけられています。入所者の身体状況(BMI、食事摂取量、血液検査値など)を評価し、低栄養や嚥下障害のリスクがある場合は、個別に対応した栄養支援を行います。

食事の提供と食形態の調整

食事内容が入所者の状態に合っているかを常に確認・調整します。常食、軟菜食、刻み食、ミキサー食、嚥下調整食など、多様な食形態に対応し、栄養バランスや食べやすさ、安全性を確保することが求められます。

他職種との連携・カンファレンスへの参加

医師、看護師、介護士、リハビリスタッフ、ケアマネジャーなどとの多職種連携は、老健の特徴です。また、定期的なカンファレンスに参加し、栄養面からの助言や経口維持の提案を行います。

食事状況の観察と改善

食事中の見守りや食事摂取量の把握を通じて、食欲低下・体重減少の早期発見につなげます。必要があれば、味付けの変更、補助食品の導入、食器の工夫、食事時間の調整などを行い、食べやすさや満足感を高めます。

栄養に関する記録・加算の対応

介護報酬に関わる「栄養マネジメント加算」や「経口維持加算」のための記録や計画書を作成します。また、監査や指導にも対応します。

やりがい・大変なこと

入所者の方が再び自宅で生活できるようになる過程を、食事を通して支援できることに大きなやりがいを感じます。また、摂食・嚥下訓練を通して、入所者の方が少しずつ食べられるようになる様子や、栄養状態が改善して活動的になる姿を間近で見られるのは、大きな喜びです。

難しい点としては、在宅復帰への道のりの厳しさがあります。全ての入所者が在宅復帰できるわけではありません。目標が達成できなかった時の葛藤や、その中でどのようにQOLを維持していくかは老健ならではの難しさと言えるでしょう。

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(5)給食センターでの仕事内容

給食センターで働く管理栄養士は、複数の施設へ提供される大量の給食を、安全かつ効率的に管理する役割を担っています。特定の学校や施設に常駐する栄養士とは異なり、より広範囲の計画・管理業務が中心となります。

仕事内容

献立の作成と栄養管理

成長期の子どもや高齢者など、対象者の年齢や健康状態に応じた栄養バランスのとれた献立を作成します。文部科学省や厚生労働省の基準に基づき、栄養価を計算し、必要なエネルギーや栄養素が確保されているかを確認します。

食材の発注・検品・コスト管理

使用する食材の種類や量を計画し、納品時には鮮度や品質をチェックします。予算内で安全・安心な食材を確保するための調整も行います。

衛生管理と大量調理の安全対策

大量調理にともなう衛生リスクを防ぐために、HACCP(危害要因分析重要管理点)に基づいた衛生管理を実施し、調理工程や施設内の衛生状態をチェックします。

調理スタッフへの指導・教育

調理員や配膳担当者に対して、安全な調理方法や衛生管理の研修・指導を行います。作業手順やマニュアルの作成も管理栄養士の役割です。

食育活動の支援

学校給食を通じて、食に関する正しい知識や望ましい食習慣を身につけてもらうために、食育資料の作成や授業への協力なども行うことがあります。

やりがい・大変なこと

給食センターでの勤務は、数多くの人々の健康を「食」で支えているという貢献感が非常に高いです。例えば、自分が考えた献立が何千人もの子どもたちの成長を支え、喜ばれていると感じられるのは大きな喜びです。大規模な給食システムを計画・運営するマネジメントスキルが磨かれ、その成果が日々の給食提供に直結する点にも達成感があります。

一方で、食中毒を絶対に防ぐという、極めて重い衛生管理責任が常に伴います。また、膨大な量の食材調達から調理、配送まで、効率性と安全性を両立させるための緻密な計画と管理が必要な点に苦労することもあるようです。

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(6)保育園での仕事内容

保育園で働く管理栄養士の役割は、子どもたちの健やかな成長を「食」を通してサポートすることです。単に給食を作るだけでなく、食育活動や保護者への栄養指導など、多岐にわたる業務を行います。

仕事内容

献立作成と栄養管理

子どもの年齢や発達段階に応じた、栄養バランスのとれた献立を作成します。アレルギー対応や離乳食・幼児食の段階的な切り替えにも配慮し、安全かつ適切な食事を提供します。

食材の発注・在庫管理・調理管理

調理室と連携して、食材の発注、在庫管理、調理の進行を確認します。また、調理スタッフに対し、衛生管理や調理方法、アレルギー対応などについて指導・確認します。

アレルギー対応と個別対応食の作成

食物アレルギーのある園児には、医師の診断書に基づいた個別対応メニューを提供します。誤配膳を防ぐために職員への周知やチェック体制の確立、保護者との連絡調整も管理栄養士の役割です。

食育活動の企画・実施

野菜の栽培・収穫体験や食べ物の絵本の読み聞かせ、行事食や郷土料理の紹介などを行い、子どもたちが食べ物への関心を持ち、楽しく学べるよう工夫します。

保護者対応・栄養相談

保護者からの食事や栄養に関する相談対応も管理栄養士の大切な仕事です。偏食、少食、肥満、アレルギーなどについて助言したり、園だよりや個別通信で情報提供を行ったりします。

やりがい・まとめ

献立を通して、子どもたちが新しい食材に興味を持ったり、苦手なものを克服したり、食事の楽しさを知っていく過程を間近で見られるのは大きな喜びです。「おいしい!」「もっと食べたい!」という笑顔や言葉は、何よりの励みになるでしょう。

大変な点としてはアレルギー対応の責任の重さが挙げられます。食物アレルギーを持つ子どもたちの誤食を防ぐためには、献立作成から調理、配膳まで、細心の注意を払う必要があります。

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(7)食品メーカーでの仕事内容

食品メーカーにおける管理栄養士の役割は、「食」の専門家として、消費者の健康に貢献する製品やサービスを企画・開発し、その価値を伝えることです。病院や給食施設のように直接人に指導する機会は少ないですが、より多くの人々に影響を与えることができる点が特徴です。

仕事内容

商品開発・栄養設計

消費者ニーズや栄養学的知見に基づき、健康志向の商品や機能性食品などの開発に関わります。栄養バランスやカロリー、塩分などを考慮したレシピ設計を行います。

栄養成分表示・規格管理

製品に表示する栄養成分(カロリー、たんぱく質、脂質、糖質など)の計算・確認を行い、食品表示法などの法令に基づいた正確なラベル表示を管理します。

品質管理・安全管理の補助

衛生管理基準や製造工程に関する栄養面の視点からのチェックや改善提案を行い、製品の安全性や信頼性の向上に貢献します。

マーケティング・広報支援

製品の健康価値を消費者にわかりやすく伝えるため、広告・販促資料の監修、セミナー講師、SNS発信などに関与する場合もあります。

顧客対応・栄養相談

問い合わせ対応や栄養相談を通じて、消費者に安心して製品を利用してもらうためのサポートも行います。

やりがい・大変なこと

最大のやりがいは、自分が関わった商品が店頭に並び、多くの人々の健康的な食生活に貢献できることです。新しい健康食品やヘルシーなメニューを企画・開発し、それが消費者に受け入れられた時の達成感は大きいでしょう。

苦労する点は、栄養面だけでなく、味、コスト、製造効率など多角的な視点が求められ、開発の難易度が高いことです。消費者のニーズや市場トレンドを常に追い、ヒット商品を生み出すためのプレッシャーもあります。また、製品の栄養情報や表示に誤りがないよう、正確な情報発信には細心の注意が必要です。

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(8)スポーツ関連施設での仕事内容

スポーツ関連施設とは、プロスポーツチーム、フィットネスジム、スポーツクラブ、アスリート専門の宿泊施設などのことを言います。

スポーツ関連施設における管理栄養士は、アスリートやスポーツ愛好家が最高のパフォーマンスを発揮できるよう、栄養面から専門的にサポートする役割を担います。単なる健康管理だけでなく、競技特性や個人の目標に合わせた、より戦略的な栄養管理が求められます。

仕事内容

栄養指導・カウンセリング

選手や利用者の体格・運動量・目標(筋力アップ、減量、持久力強化など)に応じた個別の食事指導を行います。大会期・トレーニング期など時期に合わせたアドバイスも提供します。

食事プランの作成・メニュー提案

スポーツの種類やレベルに応じて、エネルギー・たんぱく質・ビタミン・水分補給などを考慮した食事メニューや補食(間食)の提案を行います。

身体組成や栄養状態の評価

体重・筋肉量・体脂肪率などのデータをもとに、栄養状態を把握し、栄養プランの見直しや効果測定を行います。

サプリメントの利用指導

必要に応じて、安全で効果的なサプリメントの選び方や使い方を指導し、過剰摂取や誤使用を防ぎます。

スポーツ栄養セミナー・教育活動

選手や指導者、保護者を対象に、スポーツ栄養に関するセミナーや講座を開催し、正しい知識の普及に努めます。

やりがい・大変なこと

やりがいは、栄養サポートを通じて、選手が目標を達成したり、健康的に体を鍛えるのを間近で見られることです。記録更新や怪我からの復帰など、努力が実を結ぶ瞬間に立ち会える喜びは格別です。また、スポーツ栄養に関する専門知識を深め、最先端の知見を実践に活かせる点も大きな魅力です。

一方、選手一人ひとりの競技特性、体調、目標に合わせたきめ細やかな個別対応が求められ、非常に緻密な計画と調整が必要な点が大変と言えるでしょう。練習や遠征に帯同するなど不規則な勤務になることもあり、体力的な負担も生じます。

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(9)美容業界での仕事内容

美容業界における管理栄養士の役割は、「体の内側からの美しさ(インナービューティー)」を追求し、食と栄養の専門知識で顧客の美容と健康をサポートすることです。外側からのケアだけでなく、食生活の改善を通じて根本的な美を引き出すために、その専門性が求められています。

仕事内容

美容と健康を意識した栄養指導

肌トラブル、ダイエット、アンチエイジング、ホルモンバランスの乱れなど、美容に関わる悩みに対して、栄養面からのアドバイスを行います。食事内容、生活習慣、サプリメントの活用などを総合的にサポートします。

インナービューティー商品開発

美容サプリメント、プロテイン、美容ドリンク、スキンケア食品などの開発に携わり、栄養バランスや効果的な成分配合の監修を行います。

美容サロンやエステでの顧客対応

エステや美容サロンに来店する顧客に対して、カウンセリングを通じた食生活や栄養のアドバイスを提供し、施術効果の向上や持続を支援します。

セミナー・講演・コンテンツ監修

美容と栄養に関するセミナーの講師や、SNS・雑誌・Web記事の監修・執筆などを行い、正しい情報の発信と啓発活動に貢献します。

ダイエットプログラムの設計

安全かつ健康的な体づくりを目指し、無理のないダイエットメニューや食事プランの作成、継続的なサポートを行います。

やりがい・大変なこと

顧客が食生活改善を通じて肌の調子が良くなったり、理想の体型に近づいたりする変化を間近で見られるのが最大の喜びです。健康と美容の両面から、人々の自信や幸福感に貢献できることは大きな達成感につながります。

一方、美容に関する専門知識に加え、顧客の多様な価値観やコンプレックスに寄り添う高いカウンセリングスキルが求められます。科学的根拠に基づいた指導を行いつつ、短期間での効果を期待する顧客のニーズとのバランスを取ることが難しい場合もあります。

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(10)保健所・行政機関での仕事内容

保健所や市役所、都道府県庁といった行政機関で働く管理栄養士は、通称「行政栄養士」と呼ばれ、身分は地方公務員に該当します。地域住民全体の健康増進と疾病予防を「食」の面から推進する重要な役割を担い、特定の個人や施設だけでなく、より広い範囲の人々の健康に関わる仕事です。

仕事内容

地域住民への栄養指導・相談

乳幼児、高齢者、生活習慣病の予防が必要な人などを対象に、個別や集団での栄養指導・健康相談を行います。

健康教育や食育の推進

地域の学校、保育所、高齢者施設などと連携し、講演会・料理教室・食育イベントなどを開催。正しい食習慣の普及を目指します。

生活習慣病予防の支援

メタボリックシンドローム、高血圧、糖尿病などの予防や重症化防止のため、健康診断後の栄養指導や改善プログラムの企画を担当します。

栄養施策・行政事業の企画運営

国や自治体の健康施策(例:健康日本21)に基づき、地域の健康づくり計画を策定し、栄養に関する事業(健診、健康教室など)を推進します。

統計調査・報告書作成

食習慣や栄養状態に関するデータ収集や分析を行い、地域の健康課題の把握と政策立案に役立てます。

やりがい・大変なこと

最大のやりがいは、多くの地域住民の健康に貢献できることでしょう。健康教室や栄養相談を通じて、人々の食習慣が改善し、地域全体の健康レベルが向上する実感を味わえます。政策立案や広域的な健康施策に関わることで、社会貢献性の高い仕事に携われる点も魅力です。安定した働き方ができることも大きなメリットです。

大変なこととしては、住民からの多岐にわたる相談への対応力や、関係機関との複雑な調整能力が求められる点が挙げられます。担当する業務範囲が広く、専門知識だけでなく、公衆衛生や行政運営に関する知識も必要となるため、幅広い学習が不可欠です。

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(11)薬局での仕事内容

薬局で働く管理栄養士の役割は、地域住民の健康サポートを、薬の専門家である薬剤師と連携しながら「食」の面から行うことです。近年、セルフメディケーションの推進や健康寿命の延伸への関心の高まりから、薬局における管理栄養士のニーズも高まっています。

仕事内容

栄養相談・健康相談の対応

薬局を訪れる方に対して、食事と薬の飲み合わせに関する説明や、血圧やコレステロールが気になる方への食事のアドバイスなどの個別相談を行います。

健康測定イベントの企画・実施

薬局では、地域住民向けに血圧・体脂肪・血糖などの測定会や栄養相談会を定期的に実施することがあります。管理栄養士はイベントの企画・準備・運営を担当し、測定結果をもとに食生活のアドバイスを行います。

サプリメントや健康食品の選び方のサポート

ドラッグストアや薬局では、数多くのサプリメントや栄養補助食品が販売されています。管理栄養士は、個々の健康状態に応じた商品の選び方や飲み方をアドバイスし、過剰摂取や重複使用を防ぐ役割を担っています。

店頭POPや情報発信の作成

薬局を訪れる方に向けて、コラムやリーフレットを作成し、食と健康に関する知識をわかりやすく伝えるための情報発信を行います。

他職種連携・地域医療への貢献

薬剤師、医師、看護師、保健師などと連携し、地域包括ケアシステムの一員として活動します。特定保健指導の委託、在宅患者への栄養支援(訪問薬局など)、自治体との連携イベントなどに関わることもあります。

やりがい・大変なこと

病院のように敷居が高くなく、気軽に相談できる薬局という場所で、地域の方々の健康維持・増進に貢献できる点がやりがいのひとつです。また、薬局における管理栄養士の役割はまだ発展途上であり、新しいことに挑戦していく面白さがあるでしょう。

大変なこととしては、薬局に管理栄養士がいることが一般的に認知されていない場合があり、栄養相談のニーズを掘り起こす必要がある点です。さらに、栄養に関する知識だけでなく、薬の基本的な知識や疾患に関する知識も身につける必要があります。

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(12)フードコーディネーターの仕事内容

フードコーディネーターとして働く管理栄養士は、「食」の専門知識と美的センスを融合させ、魅力的で健康的な食のシーンを創り出す役割を担います。単に料理を作るだけでなく、その料理が最も美しく、そして健康的に見えるように演出し、伝える役割を担います。

仕事内容

料理のスタイリング・演出

テレビ、雑誌、広告、レシピ本、SNS投稿などで使われる料理を、写真映えや映像映えするように盛りつけや器選び、背景小物などを工夫してスタイリングします。

メニュー・レシピ開発

飲食店や企業の依頼で、新メニューや商品用レシピの考案を行います。トレンドやターゲット層を意識し、味・見た目・コストをバランスよく設計します。

商品開発・企画提案

食品メーカーやカフェなどと連携し、スイーツ、惣菜、冷凍食品などの新商品開発や、売れるためのコンセプトづくりをサポートします。

イベント・プロモーションの企画

食のイベントやキャンペーンで、料理デモ、試食会、展示などの演出・運営を行い、集客やブランドイメージの向上に貢献します。

食の情報発信・教育活動

コラム執筆、レシピ動画作成、料理教室の講師などを通じて、一般消費者へ食の魅力や調理の楽しさを伝えます。

やりがい・大変なこと

自分が考案したレシピやスタイリングが雑誌やテレビに掲載され、多くの人の食生活や美意識に影響を与えられることが最大のやりがいと言えるでしょう。栄養学に基づいた「健康」と、見た目の美しさや楽しさという「クリエイティブ」を融合させ、唯一無二の食の表現を追求できる点に大きな達成感があります。

一方で、常に新しいアイデアを生み出す創造力が求められ、プレッシャーを感じることも少なくありません。撮影現場では、限られた時間の中で料理を最も魅力的に見せるための緻密な調整力が必要です。また、フリーランスで活動する場合が多く、仕事の獲得や営業活動も自身で行う必要があるため、不安定さを感じることもあるでしょう。

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職場選びのポイント

管理栄養士と一口で言っても、勤務先によって仕事内容が大きく異なることがわかりました。最後に、管理栄養士の職場選びのポイントを解説します。

自己分析・キャリアプランの明確化

まずは、「どんな管理栄養士になりたいか?」を具体的に掘り下げましょう。病院で患者さんの治療をサポートしたいのか、学校で子どもの食育に貢献したいのか、企業で新しい健康食品を開発したいのかなど、あなたの興味や情熱がどこにあるのかを明確にします。

また、得意なことや苦手なこと、将来のキャリアをどう描いているか(例えば、5年後、10年後にどのようなスキルを身につけ、どんな役割を担っていたいか)も考えてみてください。自己分析がしっかりできていると、職場を選ぶ際のブレない軸ができます。

勤務条件の確認

やりがいも大切ですが、長く働くためには現実的な勤務条件の確認も不可欠です。給与が十分か、昇給制度や退職金制度があるかなど確認しておきましょう。他にも、残業の有無や有給休暇の取得状況、休日出勤の可能性などを具体的に確認し、ワークライフバランスが保てるかを検討してください。特に給食施設ではシフト制や土日出勤がある場合も多いので事前にチェックしておくことをおすすめします。

職場の雰囲気・人間関係

実際に働く上で、職場の雰囲気や人間関係は非常に重要です。可能であれば、実際に職場を訪れてみましょう。働いている人たちの表情や会話、職場の整理整頓具合などから、現場の雰囲気を肌で感じ取れます。また、面接時や見学の際に、職場のチーム体制、先輩からのサポート体制、意見の出しやすさなど、人間関係に関する具体的な質問をしてみるのも良いでしょう。

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まとめ

管理栄養士の仕事内容は勤務先によって異なります。病院で患者さんを支えることも、学校や福祉施設でみんなの「おいしい」を作ることも、食品メーカーで新しい健康を届けることも、すべて管理栄養士の大切な役割です。

後悔しない職場選びのためには、まず「どんな管理栄養士になりたいか」を明確にする自己分析が不可欠です。その上で、給与や勤務時間といった条件面、職場の雰囲気や人間関係をしっかり確認しましょう。この記事が、あなたの理想のキャリアを見つける一助となれば幸いです。

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セカンドラボ株式会社

URL:https://www.2ndlabo.co.jp

2019年6月よりセカンドラボ株式会社に入社。病院を中心に医療介護向け求人メディア「コメディカルドットコム」の採用課題のサポートを行う。