看護師のボーナスは平均何ヶ月分?手取りや1年目の賞与、ボーナスの決まり方を解説
- 更新日

気になる看護師のボーナス。そこで、平均ボーナス額と都道府県別ボーナスランキングを大公開!現役看護師へのアンケートでわかったモデルケースもご紹介します。さらに、ボーナス査定の基準や、いつ転職すれば高額の職場が見つけやすいのかについても解説。就職・転職の際にぜひ参考にしてください。
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目次
・看護師のボーナスの手取りはいくら?
【経験年数別】看護師のボーナス平均|1年目・2年目はいくら?
・1年目は満額もらえないケースも多い|満額支給は2年目から
【年齢別】看護師のボーナス平均
【都道府県別】看護師のボーナス平均
勤続年数ごとの看護師のボーナスをモデルケースで紹介
1年目~4年目の看護師モデルケース
勤続年数5~9年の看護師モデルケース
勤続年数10年以上の看護師モデルケース
看護師のボーナスが高い病院はどこ?施設別のボーナスを比較
看護師のボーナスは高い?低い?他の医療系職種と比較
看護師のボーナス査定の基準
・年次
・勤怠状況や夜勤の有無
・役職
看護師のボーナス支給の際に知っておくべきこと
・ボーナスは年2回に分けて支給されるのが一般的
・手取り額は支給額に応じて目安が異なる
看護師がボーナスをもらえないケースはある?
・ボーナス支給の勤務条件を満たしていない場合
・雇用形態がパート・派遣の場合
・ボーナス支給日前に退職した場合
・個人経営の病院や業績が悪い場合
ボーナスが高い職場を狙うなら?転職するために知っておくべきこと
・ 最適な転職時期
・看護師のボーナスが高い病院の選び方
・資格の有無でも賞与が変わる
・看護師のスキルアップならこれがオススメ!資格・検定・研修を一挙解説
まとめ
看護師のボーナスは平均何ヶ月分?
|
女性のボーナス平均額(年間) |
男性のボーナス平均額(年間) |
看護師 |
85.4万円 |
87.5万円 |
准看護師 |
62.2万円 |
68.9万円 |
看護助手 |
53.3万円 |
39.1万円 |
データはボーナスを含む賞与などを、厚生労働省がまとめたものです。ボーナスの支給は夏と冬の年2回が一般的ですので、単純計算で1回あたりの平均は43万円ほどになります。しかし、これはあくまでも平均の値ですので、ボーナスは年収により変動します。一般に看護師の年間ボーナスは、1ヶ月分の給料の2.4〜2.5倍が相場とされているので、ご自分の収入に当てはめてみるのも良いでしょう。
ただし、准看護師や看護助手は、給料が看護師よりも少ないためにボーナス額も少なくなります。夏と冬の各ボーナスで、准看護師は31万円ほど、看護助手は23万円ほどです。
看護師のボーナスの手取りはいくら?
ボーナスの手取り金額は、賞与の額面から所得税と社会保険料を差し引くことで計算できます。手取り相場は額面の約75%〜85%といわれているので、おおよそ、64.2万円〜72.8万円と想定できます。そのため1回のボーナスで約32万円〜36万円が手取りで支給されると考えられます。【経験年数別】看護師のボーナス平均|1年目・2年目はいくら?
同じ年齢だとしても、専門学校を卒業してすぐに看護師になった方と、大学院を卒業してから看護師になった方では、看護師としての経験年数が異なります。
1年目は満額もらえないケースも多い|満額支給は2年目から
以下の表では、看護師としての経験年数ごとのボーナス平均額をまとめました。
女性看護師のボーナス平均額 |
男性看護師のボーナス平均額 |
|||
初年度 |
約13.9万円 |
初年度 | 約6.9万円 |
|
1~4年 |
約69.2万円 |
1~4年 |
約69.4万円 |
|
5~9年 |
約75.9万円 |
5~9年 |
約85.1万円 |
|
10~14年 |
約84.4万円 |
10~14年 |
約95.3万円 |
|
15年以上 |
約103.1万円 |
15年以上 |
約109.2万円 |
看護師は経験年数によってボーナス額が顕著に上昇することがわかります。初年度は男女ともに大幅に少ないです。また入社して最初の賞与については査定期間が足りないために満額貰えないことが多いです。
しかし次年度からは大幅にボーナスの金額があがっています。長く続けてスキルアップすれば、さらにボーナスに反映されることもあります。
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【年齢別】看護師のボーナス平均
年齢によっても、ボーナスの平均額が異なります。下の表では、年齢を5歳ごとに区切り、ボーナス平均額をまとめました。
女性看護師のボーナス平均額 |
男性看護師のボーナス平均額 |
|||
20~24歳 |
約46.8万円 |
20~24歳 |
約42.2万円 |
|
25~29歳 |
約73.3万円 |
25~29歳 |
約75.3万円 |
|
30~34歳 |
約80.5万円 |
30~34歳 |
約89.4万円 |
|
35~39歳 |
約79.7万円 |
35~39歳 |
約92.3万円 |
|
40~44歳 |
約92.1万円 |
40~44歳 |
約93.3万円 |
|
45~49歳 |
約101.2万円 |
45~49歳 |
約110.3万円 |
|
50~54歳 |
約101万円 |
50~54歳 |
約96.9万円 |
|
55~59歳 |
約111.8万円 |
55~59歳 |
約117.5万円 |
|
60~64歳 |
約74.8万円 |
60~64歳 |
約90.1万円 |
|
65~69歳 |
約53.1万円 |
65~69歳 |
約61.6万円 |
|
70歳~ |
約44万円 |
70歳~ |
約63.2万円 |
20〜24歳の場合は看護師としての経験が浅いため、ボーナスは少額です。しかし、25〜29歳になると急激に増額。その後は徐々にボーナス額がアップし、40代〜50代にかけて100万円を超えることもあります。65〜69歳の年齢層でボーナス額が急増している理由としては、役職についている方が多いことが考えられるでしょう。
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【都道府県別】看護師のボーナス平均
ボーナス額が経験年数に左右されることがわかりました。では、地域によって差は生まれるのでしょうか?以下の表をご覧ください。都道府県別のボーナス額上位5地域をランキング形式でご紹介します。
看護師のボーナス平均額が高い都道府県 TOP5 |
|||
1位 |
岐阜県 |
約105.3万円 |
|
2位 |
富山県 |
約102.8万円 |
|
3位 |
山口県 |
約99.1万円 |
|
4位 |
福井県 |
約98.6万円 |
|
5位 |
奈良県 |
約92.5万円 |
2位までは、賞与金額が100万円を超えており、平成の頃から比べると1位の金額は24万円もアップしています。特定の地域に偏っているというわけではありませんが、平均給与が高くなる首都圏がランクインしていないことが特徴です。看護師のボーナスに地域差が色濃くは出ないと見ることができますが、年収に直結する訳では無いということも覚えておきましょう。
勤続年数ごとの看護師のボーナスをモデルケースで紹介
現職の看護師が具体的にどの程度ボーナスをもらっているのか、現役看護師に調査しました。その中で、モデルケースを勤続年数ごとにご紹介します。それぞれのモデルケースと、ご自身のボーナスを比較してみましょう。
勤続年数1~4年の看護師モデルケース
ボーナス額 |
877,500円 |
想定年収 |
約4,500,000円 |
年齢 |
勤続年数 |
配属先・勤務科目 |
勤務時間/月 |
25歳 |
3年目 |
脳神経外科内科病棟 |
160時間 |
勤続年数5~9年の看護師モデルケース
ボーナス額 |
976,500円 |
想定年収 |
約4,850,000円 |
年齢 |
勤続年数 |
配属先・勤務科目 |
勤務時間/月 |
30歳 |
8年目 |
消化器内科病棟 |
160時間 |
勤続年数10年以上の看護師モデルケース
ボーナス額 |
1,074,480円 |
想定年収 |
約4,900,000円 |
年齢 |
勤続年数 |
配属先・勤務科目 |
勤務時間/月 |
38歳 |
14年目 |
回復期 |
160時間 |
モデルケースを見てみると、勤務先や夜勤の量などによってもボーナスにばらつきがあるようです。このように状況によって大きく変わるボーナス。全国の平均額が実際の状況に即していないことは多々あります。他の看護師のボーナス額を比較検討したい場合、平均額だけでなく、実際の例や求人を見てみましょう。
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看護師のボーナスが高い病院はどこ?施設別のボーナスを比較
施設別のボーナス額は、下記表のとおりです。
施設形態 |
ボーナス |
病院 |
77.7万円 |
介護施設 |
71.4万円 |
訪問看護 |
63万円 |
クリニック |
50.4万円 |
(※2024年12月時点のコメディカルドットコム独自の調査によるデータ)
もっとも看護師のボーナス額がたかい施設は、病院となりました。各事業所にもよりますが、ボーナスは基本給の高さが影響しますので、諸手当やインセンティブなどによって月給が高いパターンもあります。
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看護師のボーナスは高い?低い?他の医療系職種と比較
看護師のボーナス額を他のコメディカル職と比較すると、下記表の通りになります。
職種 |
ボーナス |
看護師 |
85.6万円 |
准看護師 |
62.2万円 |
保健師 |
74.9万円 |
助産師 |
91.9万円 |
薬剤師 |
76.8万円 |
臨床検査技師 |
86.8万円 |
理学療法士 |
71.4万円 |
他コメディカル職種と比較しても、助産師に次いで看護師のボーナス額が高いです。専門性の高さから助産師がもっとも高いボーナス額となり、保健師は公務員のため、ボーナス額に変動が少なく安定しているともいえます。
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看護師のボーナス査定の基準

一般企業に勤めるのと異なり、看護師の業績は数字で評価することが難しいです。そのため、基本的にボーナス査定は行われません。ベースは基本給から算出されることが多く、基本給が同じなら、ボーナス額もほぼ同じになる傾向があります。
しかし、病院やクリニックではなく企業看護師の場合は、他業種の社員と同じようにボーナス査定を受けることもあります。では、看護師のボーナス査定の基準について詳しく見ていきましょう。
年次
年次が上がると、その分ボーナスも上がります。看護師の場合は一律で給料が上がっていきますので、職場を頻繁に変えるのではなく、1つの場所で働き続けることが特に重要です。
勤怠状況や夜勤の有無
看護師の業績は、一般企業勤めの営業業績などとは異なり、数字で表しにくい面があります。そのため、勤怠が重要な査定基準です。日々のタイムカードにも気を配り、就業時間に遅れないように、また、退勤時間前に職場を離れないようにしましょう。
役職
役職がつくことでボーナスが上がることもあります。もし現状の額が不満なら昇格を目指すのも1つの手です。なお、基本給も役職がつくことで上がりますが、役職についている場合は残業代が出ない職場もあります。必ずしも昇格したからといって手取りが増えるわけではないので、求人をしっかりと確認しておきましょう。
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看護師のボーナス支給の際に知っておくべきこと
ボーナスにはいくつかルールがあります。支給時期や査定期間、査定方法など、知っておくだけで転職する時期を決める参考材料になります。
ボーナスは年2回に分けて支給されるのが一般的
ボーナスの支給は、一般的に夏季賞与・冬季賞与の2回に分けられることが多いです。夏季は6月〜7月、冬季は12月であることが多く、事業所によっては年3回に分けて支給する場合もあります。
また支給額を決める査定期間は、7月支給の場合だと前年10月〜3月、12月支給の場合だと4月〜9月になります。
手取り額は支給額に応じて目安が異なる
ボーナスの手取り額は、額面の約75〜85%といわれています。例えば、年間80万円のボーナスを支給される看護師の場合、ボーナス1回で受け取れる手取り金額は約30〜34万円と計算することができます。
普段の給料とは異なり、ボーナスは仕事のやる気にも直結しますので、月給が悪くなくてもボーナスが低いと転職を考えてしまう看護師も少なくありません。
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看護師がボーナスをもらえないケースはある?
ボーナスをもらえない看護師のケースとして、入職して間もない場合や、パート勤務の場合が挙げられます。以下で詳しく見ていきましょう。
ボーナス支給の勤務条件を満たしていない場合
ボーナスをうけとるには、査定期間が必要です。入職したてで査定期間を満たしていない場合は、1回目のボーナスを満額うけとることは難しいため、4月に入職した新人の看護師の場合、寸志、もしくは支給なしの場合が多いでしょう。
雇用形態がパート・派遣の場合
事業所によっては、正社員にしかボーナスの支給が無いパターンもあるかもしれません。そのため、派遣社員やパートのばあいは支給されないか、平均よりは低い金額であることが多いようです。逆に扶養内に収めたい場合は、ボーナスで年収の上限をはみださないように注意しましょう。
ボーナス支給日前に退職した場合
就業先の就業規則によっては、ボーナス支給日に在籍していることが支給の条件になることが多いかもしれません。例えば12月に支給するボーナスを、就業規則で同年11月末に在籍している社員としている場合があります。また退職日によっては、満額うけとれないなどもありうるのでしっかり職場に確認すべきでしょう。
個人経営の病院や業績が悪い場合
経営状況の悪化は、ボーナスのカットに影響します。一時的な業績悪化であればそこまで影響しない可能性が高いですが、経営不振が立て続いた場合は、ボーナスにとどまらず昇給も見送られる可能性があります。
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ボーナスが高い職場を狙うなら?転職するために知っておくべきこと
転職をするなら今よりもっと高額のボーナスが欲しいという方も、多いのではないでしょうか。ボーナスを重視して転職するなら知っておきたい3つのことをご紹介します。
最適な転職時期
転職をするタイミングとしては、春か秋をおすすめします。
3月を区切りに退職する看護師は多く、春は空いている枠を埋めるために各機関で好条件を提示しています。また、新年度に事業拡大をする病院もあり、看護師の定員を埋めるために高額ボーナスを提示するケースもあります。
一方で秋は決算を出し、経営方針も変わる時期です。そのため春同様に好条件の募集案件が増えることがあります。高額ボーナスを目指すなら、春と秋はとりわけ念入りにチェックしておきましょう。
看護師のボーナスが高い病院の選び方
国立病院はボーナスが保証されているだけでなく、水準も高くなる傾向にあります。また、従業員数が1000人以上の大規模病院でも、安定して高額のボーナスがもらえることが多いです。ボーナスに着目して転職活動をするなら、国立病院と大規模病院もチェックしてみましょう。
資格の有無でも賞与が変わる
認定看護師や専門看護師などの専門資格を持っていると、毎月資格手当を受け取れることがあるだけでなく、昇進にも影響することがあります。昇格するとボーナスの金額も高くなりやすいので、結果として高額ボーナスを実現できます。

看護師のスキルアップならこれがオススメ!資格・検定・研修を一挙解説
看護師のスキルアップはモチベーションの維持や自己実現においてとても重要です。
詳細を見るまとめ
看護師のボーナス平均額は男性で92万、女性で84万円です。基本的に年次や経験年数が増えるごとにボーナスはアップします。また、役職がつくことでも増えることがあります。しかし、ボーナスの設定そのものが低い職場に勤めていると、経験年数が増え、役職がついても高額のボーナスをもらえないことが。ボーナスの少なさが気になる方は、ボーナスそのものが高く設定されている環境に移る判断をしてみてはいかがでしょうか。
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小口 紗穂|看護師
セカンドラボ株式会社
東京大学を卒業後、大学病院の病棟看護師として勤務。アレルギー・リウマチ内科、腎臓内分泌内科、心療内科等幅広い領域を担う病棟で従事。
2023年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療介護向け求人メディア「コメディカルドットコム」の営業・採用課題のサポートを行う。また、看護師の経験を生かし、看護師に関連するコンテンツ作成にも従事。