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クリニックで看護師は何するの?仕事内容や給与、働くメリットとは?

  • 更新日
投稿者:小口 紗穂

プライベートや家庭との両立がしやすいクリニックは看護師の転職先として人気があります。初めてクリニックへの転職を考えている方はその仕事内容や働き方が気になりますよね。
今回は、クリニックで働く看護師の仕事内容や病棟との違い、向いているタイプについてご紹介していきます。今まで病棟での勤務経験しかなく、クリニックへの転職を考えている人はぜひご参考ください。

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目次



1.クリニックで働く看護師の仕事内容とは?

クリニックとは医療法の第1条において以下のように定義されています。名称は〇〇クリニック、〇〇医院、〇〇内科などさまざまですが、医療法ではすべて「診療所」に分類されます。


「診療所」とは、医師又は歯科医師が、公衆又は特定多数人のため医業又は歯科医業を行う場所であつて、患者を入院させるための施設を有しないもの又は十九人以下の患者を入院させるための施設を有するものをいう。(医療法:第1条)


院長である医師が一人で患者を診るケースが多く、看護師は主に医師の補助作業を行います。具体的には、血圧、体温、脈拍、呼吸のバイタルチェックや点滴、採血、注射などです。


また、受付や電話対応、器具の消毒、備品の在庫管理、清掃などの雑務も看護師が行うことが多く業務が多岐にわたるのがクリニックの特徴です。


◆1日のスケジュール例

08:30

【出勤】クリニック内の清掃、備品の補充、診療の準備などを行います。

09:00

【午前診開始】患者様への問診や医師の診療の補助につきます。

13:00

【午前診終了】交代で休憩を取ります。医院によっては一度帰宅も可能!

15:00

【午後診開始】午前と同様、医師の診療の補助等を行います。

18:00

【午後診終了】カルテのチェック、診療の後片付けや整理整頓をして業務終了です。

18:30

【帰宅】



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2.病棟勤務とクリニック勤務の違い

夜勤や慢性的な残業を負担に感じ病棟からクリニックへの転職を考える看護師は少なくありません。クリニックは楽というイメージを持っている人もいるのではないでしょうか。ここでは病棟勤務と比較したときのメリット・デメリットを紹介していきます。


クリニックで働くことのメリット

プライベートや家庭との両立ができる

クリニックでは基本的に夜勤がありません。日勤のみなので病棟勤務のような体力的な辛さが軽減され、生活リズムが狂うことなく規則正しい生活を送ることができます。また、クリニックの休診日が看護師の休日となるのでスケジュールの立てやすさといったメリットもあります。


難しい処置や勉強会が少ない

クリニックでの看護師の仕事内容は主に医師の診療補助となります。病棟と比べると患者の症状も軽く、特に命に関わるといった状況がないため精神的負担が少なくなります。


さらに、病棟では日常業務に加えて勉強会やセミナー、看護研究の発表などさまざまな行事に参加しなければなりませんが、クリニックの場合教育に力を入れているクリニックでも月に1回の勉強会がある程度で病棟と比べると頻度は少なくなります。


件数が多いので自宅周辺で探しやすい

病院の場合アクセスが良いと看護師も患者も集まりやすいので求人の倍率は高く、業務量も多くなる傾向にあります。もちろんクリニックでも同じことは言えますが病院と比較すると件数が多いので比較的自宅周辺で求人を探すことができます。


特に子どもを保育園などに預けて働く場合は、自宅と勤務地の距離が近いと送り迎えに便利で子育ての負担を減らすことができます。


クリニックで働くことのデメリット

収入が減る

クリニックでは夜勤がない分給料は低くなります。また、社会保険をはじめとした福利厚生も医療施設の規模と比例する傾向にあるので、個人経営のクリニックの場合通勤手当や退職金の支給がないことがあります。


勤務先

平均年収

クリニック

約417万円

病院・介護施設

約465万円

出典:令和元年賃金構造基本統計調査


上記の表を見ていただくと、夜勤をこなす病院勤務に比べクリニックの給与は年収で約50万円の差があることがわかります。1回平均1.1万円の夜勤が大きく影響しており、夜勤手当の高い病院で勤務されている方の場合、その差は大きくなります。


しかし、クリニックに切り替えたから必ず収入が落ちる訳ではありません。例えば、診療が保険適用外の美容クリニックでは日勤のみで残業もほとんどなく平均給与が30万円~40万円、中には50万円以というところがあります。


ただし、美容クリニックの中には売上達成のために個人のノルマが課せられるケースが多くみられるので応募する際には給与の細かい部分についても確認するようにしましょう。


雑務が多く看護師としての成長が難しい

クリニックでは、受付や環境整備など看護業務以外の業務も看護師が行うことがあります。さらに、業務内容も限られているので病院のようにさまざまな症例と遭遇する機会も少なく看護師としてのスキルアップは難しいと言えます。


クリニックの人間関係は?

病棟の看護師は人間関係が大変というイメージがありますがクリニックはどうでしょうか。クリニックは病棟と比べるとスタッフの数が少ないので人間関係で悩むことも少ない傾向にあります。


ですが、少人数の職場では良くも悪くも人間関係が密になるのでもし苦手な看護師がいたとしても毎日顔を合わせなければなりません。


また、クリニックを開業した医師は病院の医師に比べこだわりが強く、何事も院長の考え方次第のためスタッフの意見が通りにくい傾向にあります。そのため院長の機嫌を損ねないよう気を遣いながら働いているという声も良く聞かれます。少ない人数だからこそ看護師同士のチームワークや院長、院長婦人との距離感が重要になります。


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3.クリニックが向いている人の特徴と求められるスキル

クリニックで働くうえで向いている特徴や求められるスキルを見ていきましょう。


向いている人の特徴と求められるスキル

向いている人

求められるスキル

・ワークライフバランスを大切にしたい人
・生活リズムを整えたい人
・患者さんを看取るのが苦手な人
・地域医療に貢献したい人
・アットホームな職場で働きたい人

・基本業務をひとりでこなせるレベルの経験
・高いコミュニケーション能力
・広い視野を持って業務に取り組める人
・責任感をもって業務に取り組める人
・臨機応変な対応ができる


規則的に働けるクリニックはワークライフバランスを重視したい人に向いています。結婚や出産のタイミングで病棟からクリニックに転職する看護師が多いのもこうした理由からです。育児が落ち着いたタイミングで復職をする看護師にもクリニックは人気があります。


また、クリニックは地域密着型で患者との距離も近いので、地域の人のために働きたいと思う人や患者さんとしっかりコミュニケーションを取りながら働きたい人という人にも向いています。病棟のような緊張感のある空気が苦手な方や患者さんを看取るのが苦手な人にはクリニックが向いているのではないでしょうか。


クリニックでは病棟のように業務が細分化されていません。そのため看護師ひとりが抱える業務の幅が広く、ある程度の看護技術や医療処置をひとりでこなすことができないと周りに迷惑をかけてしまうこともあります。


また、病院のように教育体制も整っていないので最低限のスキルと指示を待つのではなく自分から動いていく姿勢が求められます。


さらに、クリックはスタッフの数が限られているのでスタッフ同士の助け合いが大切です。広い視野をもって、自分の業務をこなしながらも臨機応変な対応を心がけるようにしましょう。


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4.クリニックの仕事にやりがいはある?

クリニックは病院と比べてると体力的にも時間的にもゆとりをもって働くことができます。クリニックで働く看護師は条件面で職場を選択しているケースが多いですがやりがいはあるのでしょうか?


責任感をもって働ける

少数で仕事をまわすクリニックでは一人一人にかかる負担や責任が大きくなります。どのような仕事でも責任感を持って働くことは大切ですが、クリニックで働き始めてより仕事に対する責任を感じるようになったという看護師も少なくありません。


地域医療に貢献できる

クリニックは地域密着型の医療施設なので地域の皆さんの健康に貢献することができます。地域の子ども達の成長の様子を見ることができたり、予防接種や健康診断を通じて病気の予防といった病棟とは違った部分でのやりがいを感じることができます。


患者さんとの信頼関係を築ける

クリニックには定期的に通院される患者さんが多く、見慣れた患者さんとは信頼関係を築くことができます。そんな患者さんが元気になっていく姿を見たときは看護師としてのやりがいを最も感じる瞬間ではないでしょうか。


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5.クリニックに転職する際のコツやポイント

転職後に「事前に確認しておけば良かった」と後悔しない為も、転職前に押さえておきたいポイントをご紹介いたします。


診療科ごとのクリニックの違い

クリニックと一言で言っても様々な診療科に分かれています。診療科ごとに業務内容や求められるスキルに違いがあるのでそうした違いや診療科ごとの特徴をあらかじめ理解しておかないと転職後に理想とのギャップに悩むことになります。


待遇や福利厚生について

小規模なクリニックの場合、社会保険の扱いが普通の会社と異なる場合があります。法人化されている場合や常時5名以上の従業員を雇用している場合は社会保険の加入が義務付けられていますが、5名以下の場合は国民健康保険と国民年金への加入となります。


医師国保に加入となるケースもあるので面接時に確認しておくと良いでしょう。他にも、退職金制度や産休育休の有無についても確認しておくといざという時に困らないのであらかじめ確認するようにしましょう。


転職サイトを活用する

クリニックの求人数は病院の約1/5程度です。また、人気求人が多くクリニックへ転職を希望する看護師は多く、求人の倍率も高くなります。個人的な転職活動ではリアルタイムな情報を得ることが難しくなります。


そこでおすすめなのが転職サイトを活用した転職活動です。リアルタイムで求人を更新しているサイトが多いのでこまめにチェックすることで自分に合った求人を見つけることができます。



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6.プライベートを重視する看護師にクリニックはおすすめ!後悔しない職場選びを

クリニックで働くことのメリットはなんといっても夜勤がなくプライベートな時間を確保しやすいことです。ですが、「クリニックは楽そう」という理由だけで転職先を決めてしまうのは大変危険です。


まずはどんなクリニックなのかしっかり調べ、自分が働けるかどうかをよく考えてみてください。病棟とクリニック、働く場所は違いますが患者様の健康のサポートをするといった面では違いはありません。転職後に「こんなはずじゃなかった」と後悔しないためにもクリニック選びは慎重に行いましょう。

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よくある質問

クリニックで働くメリットは何ですか?
1)プライベートや家庭との両立ができる
クリニックでは基本的に夜勤がありません。日勤のみなので病棟勤務のような体力的な辛さが軽減され、生活リズムが狂うことなく規則正しい生活を送ることができます。また、クリニックの休診日が看護師の休日となるのでスケジュールの立てやすさといったメリットもあります。

2)難しい処置や勉強会が少ない
クリニックでの看護師の仕事内容は主に医師の診療補助となります。病棟と比べると患者の症状も軽く、特に命に関わるといった状況がないため精神的負担が少なくなります。さらに、病棟では日常業務に加えて勉強会やセミナー、看護研究の発表などさまざまな行事に参加しなければなりませんが、クリニックの場合教育に力を入れているクリニックでも月に1回の勉強会がある程度で病棟と比べると頻度は少なくなります。

3)件数が多いので自宅周辺で探しやすい
病院の場合アクセスが良いと看護師も患者も集まりやすいので求人の倍率は高く、業務量も多くなる傾向にあります。もちろんクリニックでも同じことは言えますが病院と比較すると件数が多いので比較的自宅周辺で求人を探すことができます。特に子どもを保育園などに預けて働く場合は、自宅と勤務地の距離が近いと送り迎えに便利で子育ての負担を減らすことができます。
クリニックに転職する際に気を付けることは何ですか?
1)診療科ごとのクリニックの違い
クリニックと一言で言っても様々な診療科に分かれています。診療科ごとに業務内容や求められるスキルに違いがあるのでそうした違いや診療科ごとの特徴をあらかじめ理解しておかないと転職後に理想とのギャップに悩むことになります。

2)待遇や福利厚生について
小規模なクリニックの場合、社会保険の扱いが普通の会社と異なる場合があります。法人化されている場合や常時5名以上の従業員を雇用している場合は社会保険の加入が義務付けられていますが、5名以下の場合は国民健康保険と国民年金への加入となります。医師国保に加入となるケースもあるので面接時に確認しておくと良いでしょう。

他にも、退職金制度や産休育休の有無についても確認しておくといざという時に困らないのであらかじめ確認するようにしましょう。

3)転職サイトを活用する
クリニックの求人数は病院の約1/5程度です。また、人気求人が多くクリニックへ転職を希望する看護師は多く、求人の倍率も高くなります。個人的な転職活動ではリアルタイムな情報を得ることが難しくなります。そこでおすすめなのが転職サイトを活用した転職活動です。リアルタイムで求人を更新しているサイトが多いのでこまめにチェックすることで自分に合った求人を見つけることができます。


セカンドラボ株式会社

URL:https://www.2ndlabo.co.jp

東京大学を卒業後、大学病院の病棟看護師として勤務。アレルギー・リウマチ内科、腎臓内分泌内科、心療内科等幅広い領域を担う病棟で従事。
2023年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療介護向け求人メディア「コメディカルドットコム」の営業・採用課題のサポートを行う。また、看護師の経験を生かし、看護師に関連するコンテンツ作成にも従事。

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