直接応募で自由な転職活動を コメディカルドットコム

現在の求人掲載数275096

豆知識 15734view

働きながら利用できる介護資格の取得支援制度を徹底解説【離職中の人も必見】

  • 更新日
投稿者:水上 南々帆

介護資格取得支援制度について、実際に自分が受けることができるものを把握できていますか?会社が設置している場合や、国や自治体が設置している場合など、それぞれ整理する必要があります。この記事では介護の資格取得支援制度の概要や、具体的な詳細についてそれぞれ紹介し、資格取得支援制度を利用するメリットについても解説していきます。

スカウトサービス登録はこちら
コメディカルドットコムは
プロフィールを登録しておくだけで事業所からスカウトがくる!
※個人が特定される情報は事業所側から閲覧不可
  • スカウト経由で内定率2.3倍
  • 希望に合った求人”だけ”を厳選してお届け!
今すぐ無料登録

目次



1.介護系資格を取得するメリット

介護の仕事は需要が高く、無資格・未経験でも始められますが、業務をする上で必要となる資格があります。


例えば、「介護職員初任者研修」を取得すると、利用者の自宅に訪問して掃除や調理などの「生活援助」や食事・入浴などの「身体介護」を行う訪問介護サービスを行うことが可能となります。


身体介護は無資格者は行うことができないため、こうした研修を経て資格を保有しておけば将来的に転職の幅も広がるでしょう。介護人材は需要が高まっているものの、慢性的な人手不足に陥っています。資格を保有することにより個人としての価値を高めることが可能です。


スカウトサービス登録はこちら

2.介護の資格取得支援制度とは?

それでは実際に介護の資格を取得する上での、支援制度はどのようなものなのでしょうか?


介護の資格取得支援制度とは何か?

介護の資格取得支援制度の目的は、


・業界未経験者が介護業界へ参入することへの応援
・働きながらの資格取得でスキルアップを支援する

などにあります。以下では取得支援制度の一例についてご紹介しますので、参考にしてください。


介護資格取得支援制度には、会社が設置している制度と、公に設置されている制度の大きく2つに分かれます。


公に設置されている制度には、国のさだめる補助金等や、ハローワークや都道府県や市区町村などの地方公共団体が実施しているものがあり、こちらはのちほど「6.公的な介護資格取得支援制度」で紹介していきます。


会社の介護資格取得支援制度の例

会社が設置する介護資格取得支援制度には次のような例が挙げられます。


初任者研修の受講に関する費用の全額または一部を支給

介護職は資格や経験を必要としない職種ですが、それゆえに現場を経験してしまうとやめてしまう人が多くいるのも事実。そういった方を出さないためにも、ある程度介護職としての認識を持ってもらうまでを担保することで、長く職場に貢献してもらえると考えていることが多いようです。


支援金を支給し、資格取得後に施設で1年間勤務する事を条件に返済の免除

看護師によくある奨学金制度に似ています。パターンとしては資格取得後に1年間勤務する場合と、勤務を1年継続することで対象になることが多いです。


介護業界全体が常に人材を求めているので、1年間在籍するだけでも施設としてはありがたいという側面があります。 また勤続年数に関してはより長い期間が設定されている場合もあります。


介護福祉士、ケアマネの試験対策講座を会社内にて開催

認定介護職や、指導経験のあるケアマネジャーが施設に在籍している場合、事業所で講習や勉強会を催行していることもあります。


この制度の良いところは、受講代などがかからないのはもちろん、自分の勤務している環境を例に学べるところです。書面だけでは分かりづらい部分も、同じ職場の人間であれば聞きやすいというところも大きなメリットとも言えるでしょう。


これらに限らず、研修費用の免除や一部支給が受けられれば、受講のハードルを下げることができます。資格を取得すれば支援金がもらえる制度や、一定期間の勤務を条件に返済が免除されるといった制度もあります。


ただし、支援制度は、事業所によって取得支援の対象となる資格(初任者研修・実務者研修・介護福祉士など)や内容が異なるため、福利厚生の部分は対象者など入念に注意しましょう。



スカウトサービス登録はこちら

3.無資格からのキャリアプラン

無資格から介護職を始めたとしても、資格を取得する事で介護職としてキャリアアップが可能です。ここでは具体的な介護資格について解説します。


介護職員初任者研修

介護職員初任者研修は、無資格の従事者が最初に取得する介護資格です。受験資格はなく、130時間のカリキュラムをこなし、修了試験を受講すると取得できます。この資格を取得することにより、身体介護業務が可能となるうえ、訪問介護事業所で勤務もできるのがメリットです。


介護職の女性二人

介護職員初任者研修とは?|6つのメリットや取得方法を詳しく解説

「初任者研修」というワードはみなさん一度は耳にしたことがあると思います。「介護職員初任者研修」は、介護職と

詳細を見る

介護職員実務者研修

介護職員実務者研修は、介護職員初任者研修の上位資格です。初任者研修の取得は必須ではないので、無資格・未経験からでも取得できます。


取得するには、20科目450時間のカリキュラムを修了する必要があり、一般的には6ヶ月程度で取得可能です。取得後は、サービス提供責任者として働く事が可能になるため、キャリアの幅を広げることができるでしょう。なお、実務者研修については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。


ノートとペン

介護福祉士実務者研修とは?取得方法やメリット、初任者研修との違い

「実務者研修」とは、どんな資格なのでしょうか?「実務者研修」は、国家資格である「介護福祉士」を目指すうえでも必須

詳細を見る

介護福祉士

介護福祉士は、介護分野で唯一の国家資格となります。受験資格は次の2つです。


・3年以上の介護実務経験+実務者研修の修了

・3年以上の介護実務経験+介護職員基礎研修及び喀痰吸引等研修の修了


資格を取得すると、リーダー職に就いたりマネジメント業務などに携われるようになるので、仕事内容の幅が広がります。なお、介護福祉士についても以下の記事で詳しく解説しています。興味のある方はチェックしてみてください。


介護職と高齢者

【介護福祉士の基礎知識】資格取得方法やメリット、おすすめの職場とは?

介護福祉分野唯一の国家資格である「介護福祉士」。介護需要が高まっている現在、介護のスペシャリストとして現場のニー

詳細を見る


スカウトサービス登録はこちら

4.資格取得で給料は上がる?

介護資格を取得することで、給与は上がるのでしょうか。 厚生労働省の「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」からデータを引用すると、次のようになります。


資格の種類

平均給与額(月収)

無資格

290,620円

介護職員初任者研修

324,830円

介護職員実務者研修

327,260円

介護福祉士

350,050円

出典:令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果


この調査結果では、無資格と初任者研修では平均給与で約3.4万円の差があることがわかります。また、無資格と介護福祉士では約6万円もの差が発生します。こうしたことから、無資格でも取得支援制度を活用して介護資格を取得すればキャリアアップでき、給与アップも見込めると言えるでしょう。


スカウトサービス登録はこちら

5.資格取得支援制度のメリット

資格取得支援制度には、


1. 無料または安い費用で資格を取得できる

2.将来的なキャリアアップにつながる

3.転職に有利になる


などのメリットがあります。ここでは、それぞれについて詳しく見ていきましょう。


1.無料または安い費用で働きながら資格を取得できる

介護資格を取得するには時間と費用が掛かります。資格の取得に向けてスクールに通学したり、通信講座を受講したりすることが多いです。忙しい勤務時間の合間を見つけて勉強時間を確保することも大変ですが、金銭的な負担が掛かると資格取得のハードルが高くなります。


一般的に、初任者研修を取得する際にかかる通学や通信講座受講のための費用は約4〜12万円です。こうした費用だけ見ても、かなりのお金が掛かることが分かります。


時間とお金をともに確保しながら資格取得を目指すことは決して無理ではありませんが、働きながらということを考えると、資格取得支援制度を利用して助成を受ける方が良いでしょう。助成を受けられると費用面で経済的な余裕ができるだけではなく、仕事と家庭を両立させるための時間的余裕も生まれるでしょう。


このように、資格取得支援制度は、費用面と精神面で大きなメリットであると言えます。


2.将来的なキャリアアップにつながる

介護職としてのキャリアは資格を通じてアップしていきます。介護職の資格は、初任者研修から実務者研修、介護福祉士と段階的に資格を取得する流れが特徴です。


介護福祉士を取得すれば、将来的に認定介護福祉士やケアマネージャーなど、さらに上位資格を取得することも目指せます。担当する業務範囲が増えるだけでなく、管理業務を任されることにもつながり、資格手当や管理職手当といった給料アップの効果も期待できるでしょう。


3.転職に有利になる

介護業界は無資格でも需要が高い職種ですが、一定の知識や経験を持っていればより高い評価を受けることができます。特に、初任者研修や実務者研修・介護福祉士といった資格を取得していれば、無資格よりも転職が有利になるでしょう。


例えば、転職の際にも好条件を提示されたり、医療や介護の現場以外の求人情報にも応募できたりする可能性が広がります。


今後のキャリアアップを踏まえ、チャンスがあれば積極的に資格を取得しておくのがおすすめです。


会社・法人側にもメリットはある

資格取得支援制度は、一見会社・法人側にとって負担になるような制度に見えるかもしれません。しかし、会社・法人側にもメリットはあります。


1つ目は、やる気がある求職者の採用を見込めることです。資格取得支援制度を利用したい求職者を採用し、その人が資格を取得してくれれば、施設の介護サービスのレベルは上がっていくことになり、既存の従業員たちも「頑張らなければ」とモチベーションアップにつながることも考えられます。


2つ目は、資格保有者がいることで処遇改善加算などの助成金を得ることができる点です。処遇改善加算などは一定数の資格保有者が在籍していることなどが条件になっています。仮に最初から資格保有者を採用できなくとも、無資格者を採用して、いずれ資格取得支援制度を利用して資格保有者が内部で育ってきてくれるという期待を持つことが可能になります。


スカウトサービス登録はこちら

6.公的な介護資格取得支援制度

ここでは国や自治体が設置している介護資格取得支援制度について紹介していきます。社会人として働いている人はもちろん、離職中の方も要注目です。


教育訓練給付制度

教育訓練給付制度は、社会人がスキルアップすることを支援する厚生労働省の給付金制度です。


まずは雇用保険の加入期間による要件をみたす必要がありますので、厚生労働省「教育訓練給付金のご案内」をご参照ください。


またこの給付金制度は3種類に分かれており、それぞれ対象となる講習が異なりますので、厚生労働省「教育訓練給付⾦の講座指定の対象となる主な資格・試験など」をご参照ください。


一般教育訓練給付

一般教育訓練給付は、該当の訓練修了後に教育訓練経費の20%(上限10万円)が支給されます。


特定教育訓練給付

特定教育訓練給付は、該当の訓練修了後に教育訓練経費の40%(上限20万円)が支給されます。


さらには資格取得とともに、訓練修了後1年以内に雇用保険の被保険者として雇用されれば、追加で教育訓練経費の10%が支給され、実質計50%(上限25万円)の給付金を受けることも可能です。


専門実践教育訓練給付

専門実践教育訓練給付は、該当の訓練受講中の6ヶ月毎に教育訓練経費の50%(年間上限40万円)が支給されます。


さらには資格取得とともに、訓練修了後1年以内に雇用保険の被保険者として雇用されれば、追加で教育訓練経費の20%が支給され、実質計70%(年間上限56万円)の給付金を受けることも可能です。


また令和6年10月以降に開講した講座では、上記要件に加えて、賃金が該当の訓練前より5%上昇していれば、追加で教育訓練経費の10%が支給され、実質計80%(年間上限64万円)の給付金を受けることも可能です。


失業状態にある場合は、年齢などの要件を満たせば「教育訓練支援給付金」を受けることができます。詳しくは厚生労働省「専門実践教育訓練の教育訓練支援給付金とは」をご参照ください。


教育訓練給付金の申請方法は?

3つの給付金でそれぞれ申請方法が異なり、期限となる時期も決まっていますので、厚生労働省「教育訓練給付金の支給申請手続について」をご参照ください。


参照:厚生労働省「教育訓練給付」

リスキングを通じたキャリアアップ支援事業

リスキング=学び直しを意味しており、社会人のスキルアップのため、国が補助金をだす会社の講座では、受講費用負担が減るという制度です。


具体的に受講者は、国が出す下記の補助金以上の金額負担を削減できます。


1)指定の講座を受講終了した場合

受講費用の50%相当額(上限40万円税別)


2)1)+その講座の提供会社による職業紹介や転職支援によって転職+1年間継続的に就業した場合

追加で受講費用の20%相当額(上限16万円税別)


実際にどういった会社の講座が該当するのかについては、経済産業省「補助事業者を探す」より探してみましょう。


参照:経済産業省「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」

ハローワークの職業訓練

ハローワークでは「ハロートレーニング」といって、離職者や雇用保険に加入できない求職者を対象に、職業訓練を無料で実施しています。


雇用保険に加入しているかいないかによって受けることができるサービスが異なりますので、まずは厚生労働省「ハロートレーニング(離職者訓練・求職者支援訓練)」から自分が受けることができるコースがないか確認してみましょう。


参照:厚生労働省「ハロートレーニング(離職者訓練・求職者支援訓練)」


スカウトサービス登録はこちら

7.まずは資格取得支援のある求人をチェック

高齢化が進む中で介護職は需要が高く、初任者研修や実務者研修・介護福祉士といった資格を取得できればキャリアアップや転職にも有利になります。無資格とは給与などの待遇も異なるので、支援制度を活用して働きながら資格取得を目指してはいかがでしょうか。


コメディカルドットコムでの求人ページでは、資格支援取得制度の有無も掲載しています。今後転職を検討している場合は、ぜひ参考にしてみて下さい。


コメディカルドットコムは
プロフィールを登録しておくだけで
事業所からスカウトがくる!
※個人が特定される情報は事業所側から閲覧不可
  • スカウト経由で内定率2.3倍
  • 希望に合った求人”だけ”を厳選してお届け!
今すぐ無料登録

よくある質問

介護の資格取得支援制度って何ですか?
介護施設には、資格取得支援制度を有している事業所があります。 資格取得支援制度とは、業務上必要な資格や免許の取得に対し、会社・法人がサポートしてくれる制度のことを指します。

ハローワークや都道府県や市区町村などの地方公共団体が実施している資格取得支援制度もありますが、希望者全てが支援を受けられるわけではないため、一般的に会社・法人で実施しているものを指すことが多いです。

支援制度の目的は、

・業界未経験者が介護業界へ参入することへの応援
・働きながらの資格取得でスキルアップを支援する

などにあります。
資格取得支援制度のメリットは何ですか?
資格取得支援制度には、

1. 無料または安い費用で資格を取得できる
2.将来的なキャリアアップにつながる
3.転職に有利になる

などのメリットがあります。


セカンドラボ株式会社

URL:https://www.2ndlabo.co.jp/

2023年4月よりセカンドラボ株式会社に入社。主に介護施設を中心に医療介護向け求人メディア「コメディカルドットコム」の採用課題のサポートを行う。

PAGE TOP