【例文あり】歯科衛生士の転職理由|面接時の伝え方も紹介!
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歯科衛生士として働く中で、一度は転職を考えたことのある方も多いのではないでしょうか。転職の理由の中には、ポジティブなものもあればネガティブなものもあると思います。
転職したくてもスムーズに辞められるか、次の転職先が見つかるかなどに不安を感じ、なかなか踏み出せないという方も多いのです。
今回は、転職の際に理由をどのように伝えるべきか、代表的な例を解説していきます。
転職すべきか迷っている方、転職時の上手い伝え方の参考にしてみてください。
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1.よくある歯科衛生士の転職理由
歯科衛生士の方は、実際どのような理由で転職しているのでしょうか。
プライベートな理由、給与や待遇、人間関係など、辞める理由は様々です。公益社団法人 日本歯科衛生士会がまとめている報告書を元に、 歯科衛生士が実際に辞めた理由を見ていきましょう。(参照:歯科衛生士の勤務実態調査報告書)
報告書によると、歯科衛生士が勤務先を変更した理由の割合は下記のとおりです。
・「結婚」:29.3%
・「経営者との人間関係」:29.0%
・「出産・育児」:28.7%
・「給与・待遇の面」22.3%
・「仕事内容」22.0%
・「勤務形態・勤務時間」19.5%
・「仕事内容のレベルアップのため」15.9%
歯科衛生士になる方は女性の割合が多いことから、結婚や出産などライフスタイルの変化によって辞めている方が多いようです。
同じく多くなっているのが人間関係、その次が待遇や仕事内容などの「やりがい」の部分であり、この点は他の職種の離職理由とも共通していると言えます。
ここからは、ランキング形式でそれぞれの理由について詳しく解説していきます。
1.結婚
退職した理由として一番多かったのは結婚によるものです。
現代では結婚しても共働きのご家庭がほとんどですが、その後の出産や育児の事を考えて、育児休暇などの福利厚生が整った職場への転職を考える方も多いでしょう。
結婚に限らず、配偶者の転勤に伴う居住地の変化や親の介護等、ライフスタイルの変化によってやむを得ず転職をしなければいけない場合が多いようです。
2.経営者との人間関係
次に多かったのは、経営者との人間関係が原因による退職です。
歯科医院は個人経営が多いので、経営者とのそりが合わなくなると途端に居心地が悪くなってしまいます。
経営者だけでなく、女性の割合が多いことから、同僚スタッフとの人間関係がこじれると一気に環境が悪化することもあるようです。
歯科医院という狭く限られた空間では、同僚を避けて自分一人の居場所を作ることも難しいという環境にも原因があります。
基本的に、人間関係のストレスは自分だけではコントロールが難しいため、退職の理由になることが多いのです。
3.出産・育児
ライフスタイルの変化の中でも、出産や育児も理由の1つです。
産休や育休が整っている医院であれば、産後復帰や育児休暇をとりつつ今の職場で働き続ける事が出来ますが、現状そういった福利厚生が整っている所は多くありません。
そのため、やむを得ず退職を決断せざるを得ない場合があります。
4.給与・待遇の面
給与や待遇への不満から退職に踏み切る方もいます。
歯科医師が行う処置の補助をする仕事ですが、補助といっても内容は多岐にわたるため「仕事量に見合っていない対価」と感じている歯科衛生士が多いようです。
「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、直近10年間のデータでは給料水準が331万円から386万円に推移しています。歯科衛生士の給与は額面で見ると上昇しているのです。
しかし、全国的な平均年収433万円と比較すると、全体より給料が低い職種であり、近年の物価上昇を踏まえると生活水準はあまり変化していないとも言えます。
また、個人経営の医院では目立った福利厚生が準備されていない所も多く、金額で見るよりも体感的には給与が低く感じられることもあるでしょう。
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詳細を見る5.仕事内容
次に、仕事内容によるものです。
歯科衛生士の仕事は「医師の診療補助・予防処置・保健指導」と定義されています。
「歯型を取って詰め物を作成する」、「詰め物の装着や咬み合わせの調整を行なう」など本来医師しか出来ない治療や行為を歯科衛生士に担当させる歯科医も少なくないのです。
範囲外の仕事にプレッシャーや違和感を感じて辞める人もいるでしょう。
反対に、アシスタント業務しかやらせてくれない場合もあります。
キャリアップやレベルアップをしたくても出来ない環境にあると感じ、業務がつまらないと思ってしまうのです。
日々の滅菌管理の雑さから転職を考える人もいます。
「手袋を毎回交換しているとコストがかかる」「滅菌するための機材を導入する費用がない」など、経費削減を理由にこのような使いまわしを行なっている医院もあり、患者様にとっても良くない状況を気に病むこともあるでしょう。
6.勤務形態・勤務時間
勤務形態・勤務時間が原因で辞めたいと感じることもあります。
休憩時間が不規則で、長時間残業があるなど、拘束される時間に疲れてしまう方もいるようです。最終受付の患者さんが遅れて来る・診療が長引く・急患の対応は日常です。
片付け・掃除なども歯科衛生士の仕事であり、多くの医院では最低限の人員で業務を回しているためより残業が多くなってしまいます。
都心の歯科医院などは、土日祝日の診療や夜間診療を行っており思うように休暇がとれないといったケースもあるのです。
7.レベルアップのため
最後に、今の職場ではレベルアップが難しいため辞める場合があります。
認定歯科衛生士の資格を取りたいと思った場合には、認定医や取得している衛生士が多い歯科医院の方が相談しやすいでしょう。
一般歯科以外にも様々な分野があるので、より興味がある専門分野の歯科医院で働くために次の職場を探すこともあります。
スカウトサービス登録はこちら2.職場への退職理由を伝えるときのポイント
ここまで、歯科衛生士に多い退職理由を見てきました。 前述したような退職理由を上手く伝えるにはポイントがあります。
辞めたいと考えている人の多くは、「円満に退職したい」と考えている人が多いでしょう。
そこで、円満に退職するための伝え方のポイントをいくつか紹介していきます。
・嘘をつかない
・退職理由を伝える際に不平不満は言わない
嘘をつかない
まず1つ目に、嘘をつかないということです。 退職を言い出しづらい状況であると、なかなか本当の事を言い出せない事もあると思います。
それでも、しっかりと自分の思いや明確な退職理由を伝える事で、上司も納得してくれることが多いのです。
嘘の理由を伝えたとしても、どこかで気づかれたり、つじつまが合わなくなったりと、辞めるまでの期間居づらくなってしまうこともあるでしょう。
そうならないためにも、退職理由は正直に伝えるべきです。
退職理由を伝える際に不平不満は言わない
次に、不平不満を言わないことです。
退職の理由になった不満を伝えると、改善するから残ってくれと引き留められてしまう場合があります。退職の理由になった不満のポイントは数ある理由の1つで、それが改善したからといって残る選択をすることは少ないはずです。
不平不満を言ってしまうと、退職日までの残り期間が気まずい雰囲気になり働きづらくなることもあります。
上司との関係が悪化し、不利な状況に陥りやすくなるため、気持ちを落ち着かせて事実を伝えることが「円満退職」への近道です。
スカウトサービス登録はこちら3.面接対策!転職理由の伝え方・NG例(例文付き)
実際に転職する際には、次の職場の面接に合格しなければなりません。
その際には転職の理由について必ず聞かれることでしょう。
ここからは、転職の面接時によく聞かれる転職理由について、簡単に例文を紹介していきます。よくある転職理由について上手い伝え方の例文と、やってはいけないNG例を紹介していきます。
①ライフスタイルの変化
まず、ライフスタイルの変化で転職するときの例をお伝えします。
下記は、結婚を機に、家庭との両立が必要になったケースです。
(例文)
結婚をきっかけに転職を決意しました。転居に伴って自宅から職場までの距離が遠くなってしまったことによるものです。 これからは夫を支え、家庭と両立することを考えた結果、前職より自宅に近く、残業の少ない職場で働きたいと考えました。
②新しい分野に挑戦したい
次に、自分のキャリアのために新しい分野に挑戦したいという理由の例文です。
一般歯科に勤めていたものの、小児歯科に興味があり専門性を高めていきたいというケースを想定しました。
(例文)
前職では一般歯科にてクリーニング、診療補助を中心に行っていました。患者さまと長期的に関わり、非常にやりがいのある仕事でしたが、歯に対する健康意識の高まりから幼少期から健康な歯を維持する大切さに気づき、より小児歯科に力を入れている医院で働くことを決意しました。
③NG例
最後に、転職理由としてあまり伝えない方がよいNG例を紹介します。
転職理由の伝え方でも紹介した通り、前職の不平・不満や悪口の内容を伝えてもいい印象は与えられません。不平不満を出してしまったNG例と、その内容を改善した例文を紹介します。
(例文)NG例
前職の歯科医院では、院長先生の指示が曖昧で業務がスムーズに行われていないことが多くありました。そのため、残業も多く帰宅時間が遅くなることがほとんどでした。
このまま働き続けられる環境ではないと思い、転職を決意しました。
上記の内容では、前職に対して文句ばかりで根性がないなど、悪印象を与えたり、再び似た理由で退職されるのではないかと思われてしまいます。
それでは、この例を改善した文章を見てみましょう。
(例文)改善案
前職の歯科医院では、残業も多く帰宅時間が遅くなっていました。残業の少ない職場に転職することで、仕事に必要な勉強をする時間を確保してレベルアップ出来ると考えたため、転職を決意しました。
また、レベルアップの時間を作ることは自分の為だけではなく、職場全体の業務効率のアップにも繋がると考えています。
改善案では、前職での不満だけをただ述べるだけではなく、環境が改善することで何が出来るかというポジティブな内容を付け加えています。
こうすることで、不満を言っているだけではなく自分で改善のために行動している積極性のある人という印象を与えられます。
スカウトサービス登録はこちら4.面接時によく聞かれること
転職の面接のときによく聞かれることをまとめていきます。
実際に転職を考えている方は、下記を参考に面接の準備を進めてみてください。
・志望動機
・他の歯科医院には応募しているか
・自己PRや自分の長所・短所について
①志望動機
1つ目は、志望動機です。
転職理由とも通じる部分がありますが、面接を受けている職場への志望度の高さや適性などを総合的に判断する材料になります。 転職理由との違いは、答えるときに「前の職場と比較しないこと」です。
なぜその歯科医院を志望したのか、その歯科医院ならではの特長や理念など、そこでしか得られない魅力について言及しましょう。
【例文あり】採用に繋げるための歯科衛生士の志望動機の書き方!
歯科衛生士の就職・転職の際に必要となるのが履歴書です。履歴書を書き進めていると、特に「志望動機」で悩む方も多いのではないでしょうか。採用担当者にとっても「志望動機」は、選考するうえで非常に重要な項目になります。
詳細を見る②他の歯科医院には応募しているか
2つ目に、他の職場への併願状況です。
採用する側としては、内定を出した場合、受諾してくれるかどうかを確かめる必要があります。答える際には、噓をつく必要はなく、現在の選考状況を正直に答えれば問題ありません。
ただ、熱意がないと判断されてしまうといい結果には繋がりにくくなってしまいます。そのため、その中でも今受けている歯科医院が第一志望であることをできるだけ具体的に伝えた方が良いでしょう。
③自己PRや自分の長所・短所について
最後に、自己PRなどについてです。
自分の長所・短所やPRについては、新卒採用の面接などで定番の質問も比較的よく尋ねられます。とくに自己PRは、面接において最も大切です。
質問の意図としては、求職者の人間性を把握したいと考えています。採用した後、活躍してくれそうかをこの質問で見極めているのです。
長所は、性格面などで自分の強みとして訴えたいポイントを伝えましょう。長所を裏付けるエピソードがあるとなお安心です。短所は、素直に答える事で客観的に自己分析出来ている印象を与えられます。短所を改善するために、努力していることを必ずセットで答えるようにしましょう。
自己PRは、仕事で生かせそうな自分の強みをエピソードなどを通じて具体的に伝えます。前の職場で実際にあったエピソードを伝えると良いでしょう。
スカウトサービス登録はこちら5.まとめ
本記事では、歯科衛生士が退職する理由と、面接時のポイントを紹介しました。
転職をするべきかどうか迷っている方も多いと思いますが、本記事の内容を参考にポジティブに退職理由を伝えられるよう対策してみてください。
今後転職を検討している場合は、まずは求人ページを見てみてどのような求人があるのかを把握しておくだけでも、選択肢の1つになるでしょう。 転職のステップとしては、まずは明確な転職理由を持ち、今後どうしていきたいか考えることが最初の1歩になります。転職に失敗しない、後悔しないためには事前準備を入念に行うことが重要です。
転職を考えた際の求人検索には、ぜひコメディカルドットコムを利用してみてください。
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