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認定看護師の役割とメリットとは?取得のための4ステップを解説!

  • 更新日
投稿者:小口 紗穂

認定看護師は看護師がキャリアアップするうえで非常に重要です。今回は認定看護師の概要と認定看護師になるメリット・デメリットを説明した上で、実際に認定看護師になる方法を解説します。制度改正について現行と改正後の違いについても解説しているので、是非最後までご覧ください。

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1.認定看護師はキャリアアップには欠かせない

「特定の分野を極めたスペシャリスト」を目指したい方は、認定看護師の資格取得は欠かせません。認定看護師は、特定の看護分野で深い知見と高いスキルを持つ看護師です。

特定分野は19あり、その分野に強いプロフェッショナルな看護師として活躍できます。医療業界は慢性的な人手不足に悩まされているため、今後専門性の高い看護師の需要が高まるでしょう。

資格を取れば活躍の場は広がり、キャリアを開きやすくなります。今後キャリアアップを目指す方は、ぜひ獲得したい資格の一つです。

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2.認定看護師とは

認定看護師は、日本看護協会による専門的な認定を取得し、5年以上の看護経験と600〜800時間以上の認定看護師教育を修了して、試験に合格した看護師のことを指します。高度なスキルと専門知見を持ち、医療現場でリーダーシップと専門性を担う役割がある職業です。

認定看護師制度の目的

認定看護師は、特定の看護分野で優れた看護技術と知見を持っており、高水準の看護実践を行います。患者さんのケアだけでなく、同じ分野で働く他の看護師のケア技術向上にも良い影響を与え、育成することが目的です。

具体的には、自分の経験と専門的な教育を通じて得たスキルを共有することで、業界全体の看護の質向上を図ることを目的としています。
また、単なるスキルの伝達だけでなく、モチベーション向上にも貢献することが期待されているのです。

認定看護師の役割

認定看護師は以下の3つの役割があります。

実践

患者さんやそのご家族に対し、優れた看護スキルと知見を用いて看護を提供することです。

指導

他の看護職などに対して、専門的な知見やスキルを指導し、現場全体が高水準のケアを行えるように育成することも役割の一つです。

相談

課題に直面している看護師や職員から相談を受け、助言や解決策を提案する役割があります。1人では解決できない、困難な課題に直面している看護師のサポート役としても活躍できます。

専門看護師との違い

どちらも看護のスペシャリストですが、異なる点も多くあります。下表を参考にしてみてください。

認定看護師

専門看護師

役割

実践、指導、相談

実践、相談、調整、倫理調整、教育、研究

分野

19の分野(改正後)

14の専門看護分野

登録者数

23,260人(2022年12月時点)

3,115人(2022年12月時点)

教育

800時間程度

看護系大学院修士課程で所定の単位取得

かかる費用

約100万円

約200万円

合格率

約90%

約78%

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3.認定看護師制度の現行と改正後の違い

「認定看護師の廃止」といった情報を聞いたことがあるかもしれません。日本看護協会が廃止を発表していましたが、現在はその方針が変わり、「制度改正」への移行が進んでいます。
ここでは、制度の現行と改正後の主な違いについて解説します。

目的と役割

認定看護師制度の目的と役割における、現行と改正後の違いを見ていきましょう。

【目的】

現行の目的は、「特定の看護分野において熟練した看護技術と知見を活かし、水準の高い看護実践を行うことで、看護現場におけるケアの広がりと質の向上を図ること」です。
一方、改正後の目的では、前述の目的に「あらゆる場で看護を必要とする対象に」が追加されています。

【役割】

役割においては、実践と相談の2つの要素が変わっています。現行では実践は個人や家族、集団に対して熟練した看護技術を用いて水準の高い看護を行うことでした。
改正後は、「高い臨床推論力と病態判断力に基づき」を追加し、相談においても対象が「看護者」から「看護職など」に変更されています。

出典:出典:日本看護協会|認定看護師

認定看護分野(種類)

認定看護分野とは、保健や医療、福祉において、高度な看護スキル、知見を必要な分野として定められたものです。従来のA課程(21分野)を2026年度に教育を終了し、2029年度で認定審査が終了します。

2021年度からは新たに、B課程(19分野)へ移行手続きを開始しています。救急看護と集中ケア、緩和ケアとがん性疼痛看護を統合し、活動の広がりを考慮して9分野の名称を変更して「全19分野」となっているのが特徴です。
なお、2027年度からはB課程に完全移行します。

特定行為研修

看護師が手順書により特定行為を行う場合に必要とされる理解力、思考力、判断力、専門的な知見・スキルの向上を図る研修です。現行の認定看護師制度を修了した方は、この研修を修了させて、所定の手続きを行うことでB課程として移行が行えます。
現在は現行と新制度の移行期のため、研修を修了していない方も多いです。

カリキュラム

現行と改正後のカリキュラムの違いは、教育時間です。現行の教育時間は615時間程度ですが、改正後は800時間となっています。
これは、前述した特定行為研修がカリキュラムに組み込まれたことが影響しています。

カリキュラムの内訳は以下のとおりです。

  • 共通科目:380時間
  • 認定看護分野専門科目:180〜225時間
  • 演習:15時間以上
  • 臨地実習:150時間以上

800時間に達しない場合は、特定行為研修の区分別科目を追加する必要があります。

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4.認定看護師になるメリット

認定看護師を取得すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。具体的なメリットを4つ解説します。

専門的な知見・技術が身に付く

認定看護師になるためには、熟練した看護技術と深い知見が必要です。高度なスキルと知見を身につけることで、患者さんの身体状況に応じて適切なケアを行えます。

また、認定看護師の役割にもある「指導」を行えるため、周りから信頼される立場になります。特定の分野を極めたい、育成などに携わりたい方にとっては、大きなメリットになるでしょう。

活動範囲が広がる

前述したとおり、認定看護師は専門性の高い知見や技術が身につくため、一般的な業務以外にも活動範囲が広がる点がメリットです。配属された現場での看護だけでなく、自らの判断で他部署に看護を提供できるようになります。

他の看護師への指導や勉強会・セミナーの開催など幅広く活動している方も多いです。1つの業務に縛られない、多様な働き方を目指している方にはメリットがあるでしょう。

昇進・給料アップの可能性が高まる

病院や診療所によっては、資格手当がついて給料アップや昇進できる可能性があります。認定看護師は一般的な看護師よりも専門的な知見と技術を用いて看護するため、他の方の模範となる存在です。

働く環境にもよりますが、重要なポジションでキャリアを積んでいけば管理職への昇進の機会もあるでしょう。ただし、資格手当や昇進の機会は働く環境に左右されるため、転職で給料アップを狙うのも選択肢の一つになります。

転職・復帰のときに有利

専門的な知見と技術を有する認定看護師は、転職・復職時に有利になる可能性が高い点がメリットです。多くの医療機関が人手不足に悩まされていますが、看護師として経験豊富な認定看護師の存在はより貴重といえます。

より良い職場への転職を検討している方は、認定看護師の資格取得が大きなメリットになる可能性が高いでしょう。

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5.認定看護師になるデメリット

認定看護師になるのは多くのメリットがある一方で、以下のようなデメリットも存在します。

資格取得に時間・費用がかかる

認定看護師の資格取得には、かなりの時間と費用が必要です。改正後の認定看護師資格は800時間程度の時間が必要になり、最低でも100万円の費用がかかります。

そのため、職場に資格取得支援制度がない場合は自費で受ける必要があるため、資格取得ハードルは高くなります。ハードワークな看護師と資格取得の両立が難しい方も多いです。

しかし、認定看護師の資格取得支援を行っている医療機関も多数存在します。このような支援制度を積極的に利用して、資格取得にかかる費用を抑えるのもよいでしょう。

医療機関によっては資格を活かせない

働く医療機関によっては、認定看護師の資格を活かせない場合があります。認定看護師を持っていても昇進の機会がなかったり、資格手当がなかったりすると、モチベーションの低下につながるかもしれません。

そのため、認定看護師の資格を取得することで、どのような評価を得られるのかを資格取得前に把握しておくことが大切です。

医療機関によっては給料が上がらない

医療機関によっては、認定看護師の資格に手当を用意していない場合もあります。膨大な時間と費用をかけて給料が上がらないのは、仕事のモチベーション低下につながるでしょう。

しかし、医療機関の中には数万円の資格手当を支給している場合もあり、年間にすると数十万の給料アップにつながります。現職で給料アップを狙いたい方で資格手当が支給されない場合は、認定看護師資格の取得はおすすめできません。

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6.認定看護師になるための4ステップ

認定看護師の資格を取得するために必要なステップは以下の4つです。

  1. 資格取得の条件を満たす
  2. 認定看護師教育機関に入学・修了
  3. 認定看護師認定審査を受ける
  4. 認定看護師認定証の交付・登録

一つずつ見ていきましょう。

①資格取得の条件を満たす

認定看護師は看護師資格が必要です。さらに看護師として、5年以上の実務経験と認定看護分野で3年以上の経験が必要になります。

5年以上の実務経験は通算できるため、求職したり転職活動で空白期間があったりする方でも問題ありません。

②認定看護師教育機関に入学・修了

認定看護師教育機関に入学し、615〜800時間程度の講義を受けなければなりません。2023年4月時点で、B課程の認定看護教育機関は全国に34ヶ所あります。そのため、都道府県によっては1ヶ所も教育機関がない場合もあるため、注意が必要です。

認定看護師の資格を取得するために必要な費用は、100万円以上が多く見られます。内訳は、教育機関への入学試験費5万円、研修・実習10万円、認定看護師認定審査5万円、登録料5万円、授業料が70万円です。

ただし、教育機関や取得する認定分野によっても費用に差が出るため、入学前に確認しておきましょう。

③認定看護師認定審査を受ける

認定試験は毎年1回開催されます。会場は東京・大阪・宮城・愛知・福岡の会場で同日に行われます。試験内容は以下のとおりです。

  • 筆記試験:四肢択一のマークシート方式
  • 試験時間:100分

試験は共通科目を含む各認定看護分野のカリキュラムから出題されます。試験の結果は約2ヶ月後に発表され、合格率は90%台です。難しい試験ではないため、しっかりカリキュラムをこなし、過去問などである程度の出題傾向を掴んでおくとよいでしょう。

④認定看護師認定証の交付・登録

認定審査に合格した後は登録料として5万円払い、認定看護師として日本看護協会に登録します。「認定証」が交付されれば、晴れて認定看護師としての活動が可能です。

5年ごとに更新が必要

認定看護師の資格は取得したらそれまでということではありません。認定看護師としてのレベルを維持するために、5年ごとに更新審査が行われます。
更新時には以下の条件を満たさなければなりません。

  • 申請時に認定看護師であること
  • 認定看護師として看護実践時間が2,000時間以上あること
  • 自己研鑽実績が50点以上あること

なお、認定更新料として20,900円を支払う必要があります。

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7.認定看護師資格の移行方法

ここでは、現行の認定看護師資格を取得している方(A課程)向けに、新制度(B課程)への移行方法を解説します。

特定行為研修の受講

2021年から始まった認定看護師制度では、「特定行為研修」をカリキュラムに組み込んだB課程が開始されました。特定行為研修により、看護師は医師から指示を受けて手順書により病状を自己判断してケアを実施できます。

現行の認定看護師資格を取得している方は、この特定行為研修を終了したうえで日本看護協会に登録手続きを行えば、B課程認定看護師に移行が可能です。

また、統合・名称変更された特定の分野を追加履修する必要はありません。現行の認定看護師資格を持つ方は、特定行為研修を受講する際に日本看護協会の奨学金を受けられます。

移行手続き

認定看護師資格の移行手続きは、以下のようなステップで行われます。

  1. 移行申請の準備(特定行為研修の修了証)
  2. 移行手続き申請
  3. 手続き料の振込
  4. 手続き完了の確認
  5. 情報公開の設定
  6. 認定証・認定証カードの受領

移行手続き料として3,000円(税込)が必要です。また、申請期間外は申請することはできないため注意してください。

移行後の分野

現行の認定看護師は21分野ですが、移行後は全19分野になりました。大きく変わったのは、「一部分野が統合」された点と「一部分野の名称が変更」になった点です。

具体的には以下のとおりです。

統合された分野 名称が変更された分野
救急看護、集中看護→クリティカルケア
緩和ケア、がん性疼痛看護→緩和ケア
がん化学療法看護→がん薬物療法看護
不妊症看護→生殖看護
透析看護→腎不全看護
摂食・嚥下障害看護→摂食嚥下障害看護
小児救急看護→小児プライマリケア
脳卒中リハビリテーション看護→脳卒中看護
慢性呼吸器疾患看護→呼吸器疾患看護
慢性心不全看護→心不全看護

現行の認定看護師を取得している方は、移行後でも上記の分野を履修する必要はありません。

出典:日本看護協会|認定看護師

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8.まとめ

認定看護師は特定の看護分野において、深い知見と高い看護技術をもった看護師です。役割は「実践」「指導」「相談」の3つです。

認定看護師資格を取得すれば、活躍の場が広がり、給料アップや昇進の機会が増えます。認定看護師になるためには、看護師として5年以上の経験があり、800時間の認定看護教育を修めて試験に合格しなければなりません。

また、費用が100万円以上と高額なため、奨学金制度や資格支援制度を利用することをおすすめします。コメディカルドットコムの求人には、認定看護師資格の支援制度を設けている医療機関も多いです。
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セカンドラボ株式会社

URL:https://www.2ndlabo.co.jp

東京大学を卒業後、大学病院の病棟看護師として勤務。アレルギー・リウマチ内科、腎臓内分泌内科、心療内科等幅広い領域を担う病棟で従事。
2023年よりセカンドラボ株式会社に入社。医療介護向け求人メディア「コメディカルドットコム」の営業・採用課題のサポートを行う。また、看護師の経験を生かし、看護師に関連するコンテンツ作成にも従事。

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