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訪問入浴の仕事内容|訪問介護との違いや資格要件、向いてる人を解説

  • 更新日
投稿者:福田 将也

「訪問入浴」と聞くと、自宅に訪問して入浴の手伝いをするといったようにある程度仕事内容のイメージはつくかもしれません。しかし、実際どのように行われているのか、具体的には分からないという方もいるのではないでしょうか。

今回は「訪問入浴」について仕事内容はもちろん、訪問介護との違いや資格要件、どんな人が向いているのかなど気になる事項について解説していきます。「訪問入浴」が気になっている方や転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

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目次



1.訪問入浴って何?

訪問入浴とは、要介護認定を受けている方を対象として、自宅を訪問して持ち込んだ浴槽を使って入浴介助を実施するサービスのことを言います。ケアマネージャーが作成したケアプランに基づいて提供されるのが一般的です。


訪問入浴の種類

訪問入浴には「指定訪問入浴介護」「介護予防訪問入浴介護」の2種類があるのをご存じでしょうか。対象の利用者と人員配置基準が異なるため、それぞれ解説していきます。


指定訪問入浴介護

指定訪問入浴介護は要介護1以上の認定を受けている方が対象となり、医師から入浴の許可を得ていなければなりません。指定訪問入浴介護においては、看護職員1名と介護職員2名以上の計3名以上の人員配置が基準となっています。


介護予防訪問入浴介護

介護予防訪問入浴介護は要支援1or2の認定を受けている方が対象で、「自宅に浴室がない」などの特別な理由がある場合に利用できます。人員配置は看護職員1名と介護職員1名以上の計2名以上が基準です。


訪問入浴と訪問介護の違い

訪問入浴と聞くと、訪問介護と何が違うのかと疑問に思う方もいるかもしれません。確かに利用者の自宅を訪問して介護・介助を行う点では似ていますが、異なる部分が以下3点あるので、それぞれ解説していきます。


浴槽持参の有無

まず、訪問介護においても入浴の手伝いをすることはありますが、訪問入浴の場合は専用の浴槽を利用者宅に持っていく必要があり、訪問介護は利用者宅の浴室を利用する点が大きな違いです。


提供サービスの範囲

訪問入浴はあくまでも入浴介助に特化してサービスを提供するのに対し、訪問介護は入浴介助のみならず、食事介助や排泄介助、家事支援など多岐にわたるサービスを提供する点も異なります。


サービス実施時の職員数

訪問入浴看護・介護職員合計で3名以上訪問介護基本的に1名の職員が介護を実施します。


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2.訪問入浴の仕事内容

ここでは、訪問入浴の具体的な仕事内容について解説していきます。訪問入浴は主に以下の流れで進めるのが一般的です。


①浴槽の設置・給湯準備
②バイタルチェック
③更衣介助・入浴介助
④入浴後のバイタルチェック・片付け

それぞれ詳しく解説していくので、訪問入浴の仕事が気になっている方はぜひチェックしてみてください。


浴槽の設置・給湯準備

利用者の中にはご自宅に広いスペースがないことを心配される方もいますが、浴槽は1.5~2畳程度のスペースがあれば設置することが可能です。入浴時に使用するお湯は、利用者の自宅の水道と入浴車を繋ぎ、車内の給湯設備を使用して準備します。


マンションなどの集合住宅は、入浴車からの給湯が困難な場合があるので、利用者宅の給湯設備を利用することもあります。排水に関しても同様で、利用者の自宅の排水溝を利用するのが一般的です。


バイタルチェック

浴槽や給湯の準備が整ったら、看護職員が利用者の体温、脈拍、血圧測定などのバイタルチェックを行います。当日の健康状態を確認し、入浴しても問題ないかを判断する流れです。


体調がすぐれない場合などは、全身の入浴ではなく、ふき取りによって身体を清潔にする清拭に切り替えるケースもあります。


更衣介助・入浴介助

バイタルチェックが終われば、いよいよ利用者一人ひとりの要望に応える形で、入浴介助の実施です。浴槽は滑りやすいので、転倒などが起きないよう充分な注意を払って介助を行います。リラックスできるように、利用者と適度にコミュニケーションを取りながら進めることも大切です。


入浴が終われば身体を拭いて、着替えを行うところまでサポートしていきます。


入浴後のバイタルチェック・片付け

最後に看護職員が再度バイタルチェックを行い、入浴前と比較して異常がないか確認を行います。スムーズに次の依頼へ向かうことができるように、介護職員は設置した浴槽の片付けなどを進めていきます。


訪問入浴は概ね1件辺り45分~50分で実施し、1日5件~8件程度サービス提供しています。


3.訪問入浴で働くには?

訪問入浴は介護者の方に寄り添い、リラックスできる場を提供する仕事であり、やりがいも大きいです。訪問入浴で働きたいと考えているものの、どうすれば良いのか、資格などが必要なのか気になっている方もいるかもしれません。訪問入浴で働くために必要なことについて解説していきます。


訪問入浴で働くには資格は必要?

結論から言うと、訪問入浴で働く際に特に必要な資格はありません。人手不足の傾向にもあるため、未経験も応募可能としている求人も見られ、未経験からでも挑戦できる仕事です。


同じ訪問業務をする訪問介護の場合は「介護職員初任者研修」を修了している必要があり、研修を受講して試験を受けなければなりません。その点でも、資格が不要な訪問入浴は始めやすい介護業務と言えるでしょう。


持っていた方が良い資格

確かに訪問入浴は特段必要な資格があるわけではなく、未経験からでも始められるものの、資格を有していた方が採用の際に有利になります。資格は客観的にその知識があることの証明になりますし、介護職として可能性を広げる意味でも資格は取得しておいて損はありません。


以下でおすすめの資格を紹介していきます。


介護職員初任者研修

介護職員初任者研修は、介護職員が一番最初に取得を目指すべき資格と言えます。介護職員に必要な基本的な知識・技術を身につけている証明になるもので、未経験の方にもおすすめです。


スクールに通って130時間分のカリキュラムを履修し、その後の試験に合格することで取得が可能です。在宅・施設などを問わず介護に関する幅広い知識が身につきます。


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資格取得には、スクールで450時間分のカリキュラムを履修することが必要です。試験はスクールによってある場合とない場合があるため、気になる方はそれぞれ確認しましょう。


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介護福祉士の資格を有していると、知識・技術の証明となるだけでなく、給与アップや今後のキャリアアップにも大きく影響します。介護職員として長く働きたいと考えている方は取得すべきでしょう。


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4.訪問入浴に向いている人とは?

訪問入浴は、介護の中でも入浴というシーンに特化して仕事を行うという特徴があります。訪問入浴の仕事が自分に向いているのかどうか気になる方もいるのではないでしょうか。ここでは、訪問入浴の仕事が向いているのはどんな人か紹介していきます。


利用者一人ひとりにあったサービスを提供したい

まず、訪問入浴は利用者一人ひとりにあったサービスを提供したいという思いをお持ちの方に向いています。施設での介護は多くの利用者に対応する必要があり、一人ひとりに向き合って介護に取り組むことは容易ではありません。


一方訪問入浴は利用者1人に対して3人の職員で対応するため、それぞれの要望をじっくり聞いてサービスを提供することができます。


協調性がある

続いて、訪問入浴は協調性がある方に向いていると言えます。先述の通り、基本的に職員3人で介助を実施するため、時間内に適切に行動していく必要があり、チームワークが重視される仕事です。


誰が何をしているのかを把握し、今自分が何をしなければいけないのか臨機応変に対応できると活躍しやすいでしょう。


体力がある

訪問入浴は、浴槽の設置・片付けや利用者の体を支えたりと、思った以上に力仕事が多い仕事のため、体力に自信がある方も力を発揮しやすい現場です。介護職自体が体力が必要とされる部分が大きいとされていますが、1日に何件もこのような業務を行う訪問入浴は、施設介護以上に負担が大きいケースもあるでしょう。


日勤のみで働きたい

訪問入浴は日中の訪問業務だけなので、基本的に夜勤が発生することはありません。確かに訪問介護であっても、夜勤は発生しないことが多いものの、24時間訪問を行っているような事業所では夜勤がある場合も考えられます。


その点訪問入浴は、比較的規則正しいシフトで働けるため、ワークライフバランスを大切にしたいという人におすすめです。ただし、夜勤がない分給料としては低めになる点は注意しておきましょう。


5.限定された業務で無資格・未経験でも始めやすい仕事!

訪問入浴は入浴介助のみと、他の介護職と比べても業務が限定されていることもあって、資格がない方や未経験の方でも始めやすい仕事と言えます。介護業界で働くことを検討しているが、なかなか踏ん切りがつかないという方は、まず訪問入浴から初めてみるのも一つの手です。


一人ひとりに向き合って介護ができる点でやりがいもある仕事と言われています。気になった方や自分に向いていると思った方は、ぜひ気軽に求人をチェックしてみましょう。


セカンドラボ株式会社

URL:https://note.com/2ndlabo/n/nfb7ce82e34c0

2018年11月よりセカンドラボ株式会社に入社。主に介護施設を中心に医療介護向け求人メディア「コメディカルドットコム」の営業・採用課題のサポートを行う。また、コンテンツマーケティング業務にも従事。

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