看護師のための履歴書講座|転職に成功するためのポイントを解説
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転職活動の際に、必ず用意しなければならないのが、履歴書。看護師として初めて就職活動したときから月日が経ち、改めて履歴書を作成するとなると書き方が分からなくなって困っていませんか?今回は、看護師の転職の際に役立つ、履歴書の基本的な書き方から項目別のポイント、注意点、送付の仕方までご紹介します。

目次
2.看護師の履歴書の書き方を項目別にご紹介
2-1.基本的なポイント
2-2.志望動機
2-3自己PR
3.資格の書き方
3-1.看護師資格の書き方
3-2.その他資格について
4.看護師の履歴書の提出時のポイント
4-1.職務経歴書を準備しよう
4-2.履歴書を提出しよう
5.看護師の面接対策
6.履歴書を準備して面接に臨みましょう
1.看護師の履歴書の基本的なルールと項目別の注意点
まずは履歴書の基本的な書き方や項目別の注意点をご紹介します。前回の就職活動からかなり時間が経過している方や、初めての就職活動で何をどのように書けばいいかわからない方も多いのではないでしょうか。また、手書きがいいのかパソコンでいいのかなど迷う方もいると思います。そのような方のために、履歴書作成時のポイントについてまとめましたので、ぜひチェックしてみてください。


①提出年月日
郵送の場合はポストに投函した日付を、持参する場合はその当日の日付を記入します。年号は西暦では無く元号を使用するのが一般的です。
②写真
サイズは40mm×30mmのもので、撮影から3ヶ月以内のものを使用しましょう。撮影時はジャケットを着用し、髪はまとめ落ち着いた髪色で撮影しましょう。
③氏名
「字は体を表す」という言葉もありますが、名前にはその人の「人となり」が出ます。丁寧に記載するよう心がけましょう。
④現住所
現住所の記入は省略せずに都道府県から書くのがマナーです。建物の名称や部屋番号まで省略することなく正式な住所を記入しましょう。
⑤学歴
義務教育である小・中学校の学歴については卒業年次だけ記入すればOKで、小学校については省略も可能です。また、国公立なのか私立なのかも明記する必要があります。高等学校以上の学歴に関しては、入学年次と卒業年次の両方を記入します。その際には学部・学科・専攻名まで正式名称を記入しましょう。
⑥職歴
原則的に職歴欄には全ての入職・退職履歴を記入しますが、学生時代のアルバイトなどは記入しないのが一般的です。
⑦免許・資格
現在持っている免許・資格を取得年次順に記入します。資格名は省略せずに正式名称で記入しましょう。
⑧志望動機
この欄に記入した内容が、実際に面接時の話題になる可能性は非常に高いです。応募先に対する熱意や、仕事への意気込みを感じさせるような動機を記入しましょう。
⑨本人希望欄
特に書くことがない場合は「貴院の規定に従います」と書きましょう。絶対に外せない条件がある場合はその点を簡潔に書きます。給料など待遇面について履歴書では書かないようにしましょう。
2.看護師の履歴書ならではの作成のコツ
1.基本的なポイント
まずは看護師ならではの履歴書記入のポイントをご紹介します。看護師の履歴書では、応募する病院・クリニックを「貴院」と表記し、応募先が運営母体が医療法人・社会福祉法人である場合は「貴法人」と表記します。また、職歴の部分についても、「入職・退職」または「勤務・退職」と表記することが看護師の履歴書における一般的な記入方法となっています。その他の基本的な記入方法については一般的な履歴書と同様です。
看護師になる前に社会人経験のある場合の書き方は?
看護師資格を取得する前に社会人経験がある方は、その経歴についてもしっかりと記載する様にしましょう。
ただし、その場合は時系列順に記載するのではなく、「学歴」と「職歴」で項目を分けた上で、時系列順に記入する様にしましょう。
2.志望動機
履歴書を作成するときに多くの方が悩むのが「志望動機」ではないでしょうか。志望動機の内容次第で結果が大きく変わってしまう場合もあることでしょう。志望動機は転職の理由や転職先の特徴や魅力など、あなたの働きたいという熱意を伝えることができる場です。これまでの経験や自身の長所を活かした内容を書くことができれば、採用担当者の目に留まるはずです。
志望動機を考える際には以下のことに注意しながら考えていきましょう。
①転職したい理由をポジティブに説明する
正直かつ明確に伝えていく必要がありますが、以前の職場の不満をそのまま伝えることはNGです。ネガティブな転職理由でも裏を返せばポジティブな理由になるので、ポジティブな理由に変換できないかを考えてみましょう。
②転職志望先の情報を盛り込む
転職志望先の理念や方針をあらかじめ知っておくことは重要ですが、それ以外にも充分にリサーチしているというアピールになります。
③長く働きたいという気持ちをアピールする
採用側は長く安定的に働ける方を求めています。「志望先としてどうしてここを選んだのか」を伝えることも重要ですが、長く働きたいという思いを伝えることも大切です。
以下で転職理由ごとの例文を交えてポイントをまとめていますので参考にしてみてください。
3.自己PR
自己PRではあなたのこれまでの経験や長所、転職してどのように貢献できるかなどを伝えます。採用担当者にとっては、あなたのスキルや仕事への姿勢・適性を判断するための基準となります。そのため、あなたの魅力を端的に伝えることができれば効果的なアピールになるはずです。自己PRの記入方法を理解し、正しい段階を踏むことができれば魅力的な自己PRを書くことができるでしょう。
自己PRを考える際には以下のことに注意しながら考えていきましょう。
①これまでの経験・自身の強みを洗い出す
どのような経験が自分の強み・アピールポイントになるのかを決めましょう。勤めていた医療機関やその規模、診療科目、役職などこれまでの経験から得たスキルと、得意なこと、自分の長所といった強みをまとめてみましょう。
②経験・強みにより得られた結果のエピソード
自分の強みはどのような経験に裏打ちされたものなのか、具体的なエピソードを加えてみましょう。実際に経験したことであれば、オリジナリティ溢れる内容となり、採用担当者の印象にも強く残ります。
③経験・強みをどのように活かすのか
これまでの経験や、経験から得た強みを活かして、これからどう貢献できるのかをまとめていきます。ただの昔話で終わるのではなく、ここまでの経験を踏まえてどのように転職先で活かせるのかをアピールします。
以下で様々なパターンを用いて書き方を紹介しているのでぜひご覧ください。
3.資格の書き方
3-1.看護師資格の書き方
ここでは資格欄記入時のポイントをご紹介します。
まず、履歴書の資格欄には取得が古いものから順番に正式名称で記入しましょう。例えば、2020年の4月に看護師免許を取得した場合は、「2020年(令和2年)4月 看護師免許取得」と記入します。取得年は和暦でも西暦でも構いませんが、履歴書全体で統一するように注意しましょう。なお、資格が取得見込みである場合は、「○○年○月 看護師免許取得見込み」と記入します。
また、専門看護師や認定看護師の場合、「専門看護師(○○)認定」や「認定看護師(○○)認定」というような形式で、( )の中に特定の分野を記入するのが一般的です。例えば、「認定看護師(救急看護)認定」というように記入します。
3-2.その他の資格について
看護師免許以外の資格を持っていれば、資格欄に書くとアピールになる場合があります。例えば、普通自動車運転免許を持っていれば基本的には書くようにしましょう。訪問診療を行う事業所や介護施設などでは業務中の運転が必須になるケースがあります。
また、医療介護に関連する資格を持っていて、志望先の業務内容に関係している場合はアピールになるので記入するようにしましょう。
なお、趣味の資格や3級以下の資格など、実際の業務に関与しない資格については基本的には書かないようにしましょう。英検などの資格については2級以上のものを記入し、趣味の資格については、趣味・特技の欄に記入する方が無難です。
4.看護師の履歴書の提出時のポイント
履歴書の記入が終わったら内容を見直して、誤字脱字がないかを確認しましょう。履歴書の提出は郵送か面接の際に手渡しする場合が多いですが、どちらの場合でも提出するルールがあります。履歴書の内容はもちろん重要ですが、提出するマナーも重要です。採用担当者に好印象を与えられるように、正しいマナーで履歴書を提出しましょう。
4-1.職務経歴書を準備しよう
転職活動の際に、履歴書と合わせて用意する必要があるのが職務経歴書です。何度か転職を経験していれば簡単に作成することができるかもしれませんが、前回の転職からかなり時間が経っていたり、そもそも転職活動自体が初めての場合は作成するのに悩むかもしれません。職務経歴書はこれまでの業務経験やスキルについて説明するものです。ここでは職務経歴書の作成のポイントを解説します。
4-2 履歴書を提出しよう
履歴書を郵送する際は、「送付状」と「封筒」を、手渡しの際は「封筒」を用意する必要があります。ここでは送付状と封筒の作成方法について説明します。
2.1送付状
送付状はA4サイズで下記の内容を記載します。パソコンで用意しても、手書きで用意してもどちらでも構いません。
①日付
郵送する履歴書と同じ日付を記載します。和暦または西暦で統一し、投函日を記載するのが一般的です。
②宛先
送り先の法人名や病院名を省略せず、正式名称で記載します。間違いがないように送り先を十分に確認しましょう。
③差出人
差出人は宛先の右下に記入します。郵便番号・住所・氏名・電話番号を記載します。
④本文
文頭を「拝啓」として、時候の挨拶などを含めて文末に「敬具」を使う。
⑤同封書類
最後に同封書類の枚数と種類について記載します。
以上の内容をA4の用紙1枚にまとめます
2.2封筒
続いては封筒の準備です。A4サイズ(角2型)の白い封筒を用意します。封筒の表面には、送り先の「郵便番号」・「住所」・「宛名」を正確に記載しましょう。
※宛名が人の場合は〇〇様、部署の場合は〇〇御中と記載します。
担当者が分かりやすいように、左下に赤字で「履歴書在中」と記入し、四角で囲んでおきましょう。もしくは、あらかじめ記入されている封筒や、「履歴書在中」のスタンプを用意しましょう。
裏面には、左下に自分の「郵便番号」・「住所」・「氏名」を記載し、必要書類をクリアファイルに挟み、全て封筒に入れたら封をして「〆」と記入します。
また、履歴書を手渡しする際は封筒には何も記載しなくて構いません。必要書類をクリアファイルに挟み、封筒に入れて持参します。必要書類を面接官に手渡す場合は封筒から中身を出して渡すのが一般的です。受付で提出する際は、封筒に入れたまま渡しても構いません。
5.看護師の面接対策
看護師として就職・転職をする際の最終関門とも言えるのが面接です。面接では履歴書ではわからないあなたの人柄や雰囲気、所作などを採用担当者が見定めて採用するかどうかを判断します。面接当日までに準備しておくことや、面接当日のマナーやに加えて面接でよくある質問と回答例など、抑えておきたいポイントを集めました。
事前準備
面接を受ける医療機関や介護施設について調べておきましょう。事業所の理念や特徴はもちろん、当日焦らなくて良いようにアクセスなども調べておきます。また、面接時には履歴書や筆記用具など持ち物を指示されるので、事前に準備しておきましょう。
服装・身だしなみ
服装については、落ち着いた色のスーツが無難です。シャツ・ブラウスは白が基本で、派手な色や柄は避けましょう。髪型は、自然な髪色にし、髪が長い場合はすっきりとまとめておきます。ボサボサな髪形や、前髪が目にかかっているなどは、不潔な印象を与えやすいため良くありません。また、派手な髪色や奇抜な髪型も避けましょう。
女性はメイクにも注意しましょう。ナチュラルメイクを心がけましょう。派手なメイク、ノーメイクはどちらも相応しくありません。社会人の最低限のマナーとして、健康的に見える程度のメイクは必要です。ただし、濃いチークや派手な口紅、手の込んだアイメイクは控えましょう。
面接時に面接官がチェックしているポイント
第一に面接時の態度です。社会人としてきちんとした態度で受け答えができているのか、確認されています。緊張するかもしれませんが、険しい表情や暗い表情はマイナスイメージにつながります。
目線なども確認されるポイントです。実際の看護の現場でのコミュニケーション能力がわかります。基本は、面接官と目線を合わせて話すこと。患者さんやドクター、同僚とのコミュニケーションが問題ないかどうかという点が判断されます。
また、看護師は、患者や医師・同僚などとコミュニケーションを必要とする場面が多いです。目線や態度、表情ももちろんですが、全般的なコミュニケーションスキルがあるかどうかを面接官はみています。面接時には、顔を上げてハキハキと対応するよう心がけましょう。
もちろん面接時の質問の受け答えにも注意が必要です。以下の記事でよくある質問やその回答例についてまとめているので、気になる方はチェックしてみましょう。
6.看護師の魅力的な履歴書を準備して転職活動に臨みましょう
いかがでしたか。今回は看護師の履歴書の書き方や注意点、面接の対策などをご紹介しました。履歴書を書くことがあまり得意ではないと感じている方もいるのではないでしょうか。作成時のポイントがわかれば作成に悩むこともなくなるでしょう。
魅力的な履歴書を作成して自分をアピールすることができれば、採用担当者に評価してもらえるのはもちろんのことですが、自身を持って転職活動を進めることができます。看護師として転職を考えている方は今回の内容を参考にして、理想の履歴書を作成してみてください。
看護師の転職時に気を付けるべき点とは?
「面接対策までしたのに断られてしまった・・」
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福田 将也
セカンドラボ株式会社
2018年11月よりセカンドラボ株式会社に入社。主に介護施設を中心に医療介護向け求人メディア「コメディカルドットコム」の営業・採用課題のサポートを行う。また、コンテンツマーケティング業務にも従事。