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デイケア(通所リハ)で働く介護士|仕事内容やデイサービスとの違いを解説

  • 更新日
投稿者:堀 耕大

通所リハビリテーション、通称「デイケア」。名前が似ている介護サービスに「デイサービス」がありますが、一体どのような違いがあるのでしょうか。
また、働き方や給与面についても気になる方がいらっしゃると思います。どちらも通所であるという大きな括りにありますが、デイケアとは明確な違いがあることをご存知でしょうか。
今回はそれらについて解説しつつ、仕事内容や勤務環境などについても紹介していきます。

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目次



1.デイケアとは?

デイケアは、「通所リハビリテーション」とも呼ばれ、言葉の通り定期的に病院や介護老人保健施設などに通ってリハビリを受けることができる介護サービスのひとつです。


日帰りで利用するという点ではデイサービスと共通しますが、デイケアには医師や理学療法士・作業療法士といったリハビリの専門職の配置が義務付けられています。そのため、デイケアを提供しているのは、病院や介護老人保健施設がほとんどです。


介護が必要な方の身体機能の維持や回復を目的としており、要支援1〜要介護5の方のうち、医師が専門的なリハビリが必要と判断した場合のみ利用が可能です。


退院して在宅復帰したものの、引き続きリハビリを継続したい方や長期的なリハビリが必要な方向けの介護サービスと言えるでしょう。


デイケアには、「精神科デイケア」という精神障害のある方の社会復帰を目的とした日帰りのサービスもあります。精神科デイケアでは、1日6時間、利用者ひとりひとりに適したプログラムをグループ単位で実施しています。提供されるプログラムは施設によってさまざまです。


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2.デイケアとデイサービスの違いとは?

デイケア(通所リハビリテーション)とデイサービス(通所介護)はどちらも日帰りで利用する介護サービスです。

混同されがちですが、それぞれの役割や目的を詳しく解説していきます。


目的とサービス内容の違い

そもそも、デイケアとデイサービスではサービスの目的が異なります。デイケアのサービス目的は、「利用者の心身機能の維持回復を図ること」。したがってリハビリなどの医療的なケアに重点を置いています。


一方デイサービスは、「利用者の社会的孤立感の解消、心身の機能の維持、利用者家族の身体的及び精神的負担の軽減を図ること」を目的としていますので、提供サービスは日常生活の介護が中心。また、利用者の社会的な孤立感の解消や利用者家族の身体的、精神的負担の軽減を目的として利用されることもあります。


デイケアとデイサービスで提供しているサービスは以下の通りです。

デイケア

デイサービス

・専門的な器具を利用したリハビリ

・専門家に寄り運動機能の向上

・口腔機能向上などのリハビリ

・栄養改善

・食事介助

・入浴介助

・排せつ介助

・レクリエーション

・機能訓練


デイケアでも介護サービスは行われますがあくまでもリハビリが中心です。詳しい仕事内容は次で説明しています。


人員体制の違い

上述のとおりデイケアとデイサービスでは、サービスの目的や内容が異なります。そのため、人員体制にも違いがあります。それぞれの配置基準は以下の通りです。


デイケア:専任の常勤医師1名以上、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士を単位ごとに利用者100人に1名以上
デイサービス:機能訓練指導員 1名以上

デイケアの特徴として、やはり専任の医師が常駐していること、リハビリの専門職が配置されていることが挙げられます。
デイサービスの人員配置と比較しても、デイケアでは利用者の心身機能の維持回復を目的とし、医師の指導のもとでリハビリ職による専門的なリハビリが提供されていることがわかります。

出典:厚生労働省「通所リハビリテーション」


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リハビリと機能訓練の違い

ちなみに、「リハビリ」と「機能訓練」が実は大きく異なるものであることはご存知でしょうか。

「リハビリ」には、医師の診察、および理学療法士や作業療法士といった専門職員による計画が必要です。そのためリハビリをおもに行うデイケアでは、医師、および理学療法士などの専門職員の配置が義務付けられているのですね。

いっぽう「機能訓練」は、身体的機能の改善を目的としてはいますが、医師の診察や理学療法士による計画作成は必要ありません。
代わりに「機能訓練指導員」という資格をもった専門職員がその指導や計画の作成を行います。お気づきの方も多いでしょうが、デイサービスではこの機能訓練指導員による機能訓練が行われています。
機能訓練指導員の要件は幅広く、理学療法士や作業療法士以外にも看護師、柔道整復師の資格をもっていればめざすことができます。また訓練の内容も、「歩く」「腕を上げる」といった日常動作の訓練から脳トレ、手芸といったものまで多岐にわたります。


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3.デイケアで働く介護士の仕事内容

デイケアには、さまざまな専門職が常駐していますが、ここではとくに介護士が行う仕事内容について解説します。


身体介助

デイケアはリハビリに特化した施設である一方、一般的な介護サービスの提供も行います。
介護士がデイケアで行う身体介助は、

食事介助

排泄介助

入浴介助

口腔ケア

移動時の介助

付き添い

服薬介助

見守り


などがあります。介助業務の内容自体はデイサービスと似通った部分もありますが、リハビリ目的で通う方が多いデイケアでは介護度が低い方も多く、デイサービスにくらべて身体介助の負担は少ない傾向にあります。


レクリエーション

こちらの内容はデイサービスと大きく異なる点はなく、体操やゲーム、絵画、書道、工芸など種類は多岐に渡ります。
最近では「楽しく、前向きに取り組める」リハビリを志向する施設も多く、そのようなところではリハビリにスポーツのようなゲーム性をもたせたり、リハビリに取り組むともらえる通貨制度を施設内で導入するなどして利用者の動機づけを図っています。
専門職員と協力して利用者がいかに楽しく、前向きにリハビリに取り組めるかを考える際には、介護の現場で培った介護士ならではの知見が活かせるかもしれません。


利用者の送迎

デイケアでは、施設を利用する方の送迎を介護士が行うことも多いです。社用車を使用して送迎するのが一般的で、その際は運転免許が必須になります。
そのため、普段から車の運転に慣れている必要があります。「慣れていない」「免許を持っていない」方は、求人票の資格要件を確認しておくと良いでしょう。


リハビリの補助

デイケアでは介護士がリハビリの補助的な業務を担うことも多く、介護業務以外の時間がデイサービスより多いのも特徴です。なおメインのリハビリ業務は、医師の指示をもとに理学療法士や作業療法士といった専門職が実施します。


健康状態のチェック

利用者の様子観察を行い、普段とは異なる状態が見られた際に医師や看護師に報告・相談することも大事な仕事です。その後の医療的なケアは医師や看護師が実施します。


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4.デイケアでは何をする?介護職員の一日を紹介!

今度は介護士の方が、デイケアでどのような1日を過ごしているのかを具体的なタイムスケジュールで紹介します。


デイケアで過ごす一日はこんな流れ

介護士がデイケアで過ごす一日の流れは以下の通りです。


【タイムスケジュール例】

08:00 出勤、利用者情報の把握・共有、1日のスケジュールを確認
08:30 利用者の送迎
09:00~ 健康状態の確認、入浴介助、リハビリの移動介助、リハビリプログラム実施の補助、トイレ誘導・排泄介助
12:00 昼食準備・片付け、食事介助、口腔ケア
13:00~ リハビリの移動介助、レクリエーション実施
15:00 利用の記録業務、トイレ誘導・排泄介助、利用者の帰宅準備
16:00 利用者の送迎
16:30 ミーティング、記録情報の整理
17:00 退勤

デイケアは夜勤がなく、土日、祝日も休みの場合が多いため、働きやすい環境にあります。また、上記のタイムスケジュールのように、午前・午後ともにリハビリ業務の補助が多くあるのはデイサービスと大きく異なる点です。


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5.デイケアで働く介護士の給料事情

厚生労働省が調査した資料をもとに、他の施設形態と比較しながらデイケアで働く介護士の平均的な給与額を紹介します。


  常勤職員 パート
デイケア 305,660円 122,870円
デイサービス 280,600円 109,710円
特養 350,430円 135,420円
老健 338,920円 131,500円
グループホーム 287,770円 132,920円

出典:厚生労働省「令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果」


上記のように、デイケアの平均月収(常勤)は約30.5万程度で、デイサービスと比較すると約2.5万円高い給与額になっているのがわかります。
冒頭で述べた通り、デイケアの運営母体は病院や社会福祉法人など、大規模かつ公的な機関であることがほとんど。そのようなところは福利厚生が充実していることが多いため、給与額を比べるとわずかに差が生じていると考えられます。

いっぽうデイケアの給与が特養や老健と比べて低い理由は、夜勤がある特養と老健は夜勤手当が支給されるためです。
デイケアは夜勤手当などが支給されない分、特養や老健などの入所施設と比較しても給与が少ない傾向にありますが、夜勤がないので身体的に負担が少ないのが特徴です。体力的に自信がない、子育てやご家族の介護などが理由で家庭との両立がしやすい日勤帯の勤務を希望する方にとっては、働きやすい環境といえます。


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6.デイケアで働くには?経験や資格は必要?

介護士としてデイケアで働く場合、必ずしも資格や経験は必要ありませんが、もちろん資格や経験を所持していた方が転職活動の際には有利になります。


また、資格や経験があれば、一定の知識やスキルを持った介護士として転職で有利になり、給与面でも無資格の方より大幅に上がることも多いです。


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7.デイケアのやりがいとつらさ

介護士の中でデイケアを転職先の候補としてお考えの方は、デイケアで働くやりがいとつらさを事前に知っておきましょう。


やりがい

・元気になる姿を見届けられる

デイケアは、心身機能の改善、維持を目的としたリハビリ業務がメインなので、利用者が回復していく姿を間近で姿を見ることができます。
リハビリや介護を通して、利用者と二人三脚でひとつずつできることを増やしていくという経験、さらにそれを経て利用者やご家族から感謝される経験は、大きなやりがいにつながることでしょう。


・リハビリの経験を積むことができる

たびたび触れているように、デイケアの提供サービスは医師の指示で行うリハビリがメイン。他の専門職と連携しながら一緒に働くことで、リハビリ、医療などの幅広い知識やスキルが身に付くことはデイケアならではのメリットです。


・日勤のみの勤務

さらにデイケアは、特養や老健のような入所施設とは異なり夜勤がなく、日勤のみの勤務なのでライフワークバランスが取りやすいのも良い点です。


つらさ

・リハビリを軸にした身体介護がメイン

リハビリをメインとするデイケアでは重度の介護を必要とする方は少ないですが、身体介助があるため身体的負担がまったくないわけではありません。

またやはり目的の違いから、利用者とレクリエーションやイベントを行う、じっくり会話をする、といった時間は他の介護施設に比べると多くありません。そのような業務に特にやりがいを感じている方は、デイケアで働くことをつまらなく感じてしまうこともあるかもしれません。


・コミュニケーションが必要

また、他の専門職と連携しながら働くことになるので、それら専門職員への報告や連絡は欠かせません。さらにスムーズな連携のためには、リハビリや医療に関する知識・経験を蓄積していくことも少なからず必要になってきます。そのようなことが苦手な方には業務がつらいと感じられてしまうでしょう。


・歯痒い思いをすることも

心身機能の維持や回復を目指して業務を行うなかで、回復がかなわず残念に思う場面も当然訪れます。しかしそのような時、職員自身が利用者やご家族の気持ちに寄り添う気持を忘れないことが、「ここに通ってよかった」と思ってもらうためには何より重要です。


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8.デイケアは利用者の回復を見守れる介護施設

おさらいになりますが、デイケアは自宅などで生活している方が、リハビリ目的で病院や施設などに定期的に通う施設です。介護士以外にも医師や看護師、セラピスト(理学療法士、作業療法士)などが常駐しているため、特養や有料老人ホームと比べても医療的な側面が大きい施設です。


そのため、よく混同されるデイサービスとは違い、リハビリの補助や医療的ケアのサポートをすることもあります。他職種との連携が必要になるので、その分大変になりますが、利用者の心身機能が回復して本人やご家族の喜ぶ姿を見るのはやりがいに感じるでしょう。


夜勤がなくライフワークバランスも取りやすい職場なので、転職先の候補として検討してみてはいかがでしょうか。

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